
更新日:2026/2/6
黄体機能不全の症状とは?妊娠への影響や原因、治療法からセルフケアまで徹底解説

妊活中に「基礎体温が安定しない」「生理周期が乱れがち」と感じることはありませんか。こうした体の症状は、黄体機能不全を知らせる体からのサインかもしれません。
黄体機能不全は、はっきりとした不調を感じにくいケースも多い一方で、妊娠のしやすさや継続に影響することがあります。そのため、症状や原因について正しく知っておくことが大切です。
この記事では、黄体機能不全で現れやすい症状を中心に、妊娠への影響や原因、治療法、セルフケアまでをわかりやすく解説します。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmitas監修・妊活専門産婦人科医】美加レディースクリニック院長 金谷美加先生
生殖医療専門医、産婦人科医、母体保護法指定医、医学博士
実は妊活期と妊娠期では必要な栄養素は違います。市販の葉酸サプリは「妊活期」と「妊娠期」を分けていないものもありますが、時期ごとに必要な栄養素を摂ることが大切です。
栄養だけでなく、冷えにも気をつけたいもの。子宮の血流が悪いと卵子着床が難しくなり不妊の一因にも繋がるため、しっかりと体を温めることが大事です。
黄体機能不全で現れやすい症状

黄体機能不全とは、黄体からのホルモン(プロゲステロン)分泌が不十分な状態を指します。
通常、黄体ホルモンは排卵後に分泌が高まるもの。子宮内膜を整えたり月経や妊娠のリズムを支えたりする役割を担っています。しかし、この分泌がうまくいかないと、体にさまざまな変化が現れることがあります。
具体的には次のような症状が見られることが多いため、まずは当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
- 基礎体温が安定しない
- 月経周期が乱れている
- 不正出血がある
- PMS(月経前症候群)の症状が強く出る
基礎体温が安定しない

基礎体温は、ひとつの月経周期の中で「低温期」と「高温期」の二相に分かれるのが一般的です。
黄体ホルモンには体温を上げる働きがあるため、分泌の高まる排卵後は体温が上昇し、高温期へ移行します。この高温期は通常、12〜16日ほど続きます。
しかし、黄体機能不全の場合は体温のリズムが乱れやすくなり、「以前より高温期が短くなった」「基礎体温のグラフが安定しない」といった変化が見られることも。次のような特徴が現れやすい傾向にあります。
- 高温期が10日未満と短い
- 高温期に入るまでに時間がかかる
- 高温期と低温期の体温差が小さい
基礎体温グラフが乱れる理由や対処法は、こちらの記事で紹介しています。
基礎体温の正しい測り方は、こちらの記事でどうぞ。
月経周期が乱れている

月経周期は一般的に25〜38日程度で、月経期間は3〜7日ほどが目安とされています。しかし、黄体機能がうまく働かないと、このリズムが崩れ、次のような変化が現れることがあります。
- 生理が早く来る・遅れる
- 周期が月ごとに大きく変わる
- 経血量が極端に少ない
「最近リズムが乱れている」という場合は、見逃してはいけない体のサインである可能性も。心配な方は、早めに婦人科で相談しましょう。
生理不順の基準と原因が気になる方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
不正出血がある
黄体ホルモンの分泌が不十分だと、子宮内膜が安定せず、生理以外の時期に出血が起こることがあります。
出血の仕方は人それぞれで、ごく少量の出血が続く場合や、茶色っぽい出血がだらだら続く場合も。一時的なホルモンバランスの乱れでも起こることはありますが、繰り返す場合は注意が必要です。
PMS症状が強く出る

黄体機能不全の場合、次のような月経前の不調(PMS)が強く出たり、長引いたりするともいわれています。
- 乳房の張りや痛み
- 頭痛
- むくみ
- 気分の落ち込みやイライラ
- 食欲の変化
- 強い眠気、または寝つきの悪さ
「生理前になると、心も体もつらくなる期間が長い」と感じる場合は、ホルモンバランスの乱れが関係している可能性も考えられます。
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自覚症状がない場合もある?
黄体機能不全は、自覚症状がはっきりしないことも少なくありません。
月経が一見順調でも、基礎体温をつけてはじめて気づく場合や、不妊治療や検査をきっかけに発覚することもあります。
紹介した症状に「思い当たる点がある」「これまでと違う変化を感じている」という場合は、自己判断で抱え込まず、医療機関で相談してみてくださいね。
>>病院で行われる黄体機能不全の診断方法はこちらからチェック!
黄体機能不全だと妊娠しにくくなる?

黄体ホルモンは、子宮内膜をふかふかの状態に整える働きを担っています。この変化は受精卵が着床し、その後の妊娠を維持するために欠かせないプロセスです。
しかし、黄体機能不全によって黄体ホルモンの分泌が十分でない場合、子宮内膜がしっかりと厚くならず、受精卵が着床しにくくなったり、着床しても妊娠を維持しづらくなったりしてしまう場合があります。
とはいえ、黄体機能不全は適切な検査と治療によって改善が期待でき、妊娠しやすい環境を整えられる場合も少なくありません。
「もしかして…」と感じたときは、早めに医療機関で相談することが、妊娠への近道になることもありますよ。
妊活中に病院を受診するタイミングや、診察の流れについて気になる方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。
黄体機能不全が起こる原因
黄体機能不全は日常生活の影響から体の不調まで、さまざまな要因によって引き起こされます。主な原因を見ていきましょう。
- 1ストレスや生活リズムの乱れ
- 2加齢による卵巣機能の低下
- 3薬剤や治療によるホルモンバランスの変化
- 4病気や体の不調
ストレスや生活リズムの乱れ

強いストレスを感じていたり、睡眠不足や栄養不足が続いたりすると、体内のホルモンバランスが乱れやすくなります。仕事や妊活へのプレッシャー、過度なダイエットなども、気付かないうちに体へ負担をかけていることがあります。
黄体機能は、脳から分泌される複数のホルモンによって細かく調整されています。そのため、ストレスや生活習慣の乱れによってこの調整がうまくいかなくなると、黄体ホルモンの分泌が十分に行われなくなることがあるのです。
ストレスが妊活に与える影響と解消法が気になる方は、こちらの記事もチェックしてくださいね。
妊活中の理想的な睡眠時間については、こちらの記事で解説しています。
加齢による卵巣機能の低下
年齢を重ねるにつれて、卵巣の働きは少しずつ変化していきます。卵子の質や排卵のリズム、黄体の形成が安定しにくくなることで、黄体機能不全につながるケースもあります。
卵巣機能の低下自体は病気ではなく、健康な方でも35歳頃から徐々に起こる自然な変化。年齢を重ねれば、必ず問題が起こるというわけではありませんが、影響のひとつとして知っておいてくださいね。
出産適齢期や、適齢期を過ぎたら意識したいことをこちらの記事で紹介しています。
薬剤や治療によるホルモンバランスの変化

排卵誘発剤やホルモン補充療法など、不妊治療で使用される薬剤は、生殖に関わるホルモンに直接作用します。そのため、治療の過程でホルモン分泌のバランスが変化し、一時的に黄体機能が不安定になることもあります。
治療の影響は個人差が大きく、必ずしも悪い方向に働くとは限りません。気になる症状がある場合は、医師と相談しながら進めることが重要です。
病気や体の不調
婦人科系の疾患が、黄体機能不全の背景にあることも。
たとえば子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるはずの内膜組織が、子宮以外の場所で増えてしまう病気。これにより、排卵や黄体の働きに影響が出るケースもあります。
また、次のようなホルモン異常が黄体機能の低下に関係する場合もあります。
- 高プロラクチン血症:授乳期以外にもかかわらず、乳汁分泌を促すホルモン「プロラクチン」が高くなり、排卵を妨げる
- 甲状腺の病気:代謝を調整する甲状腺ホルモンの分泌異常が、全身のホルモンバランスに影響する
黄体機能不全の診断方法

これまでに紹介した症状は、ほかの病気でも見られることがあり、症状だけで判断するのは難しいもの。
医療機関では、黄体期の長さやホルモン分泌の状態など複数の検査が行われ、総合的に判断されます。
◆検査内容◆
- 基礎体温のチェック
- 血液検査(黄体ホルモン値)
- 超音波検査
基礎体温のチェック

基礎体温は、黄体機能の状態を知るための大切な手がかりです。すでに基礎体温を記録している場合は、受診時に持参しましょう。
診察では、主に次のようなポイントが確認されます。
- 高温期が10日以内と短い
- 低温期と高温期の平均体温差が0.3℃以下
- 低温期から高温期への移行に3日以上かかっている
こうした特徴が重なっている場合、黄体機能不全の可能性が考えられます。
血液検査(黄体ホルモン値)
黄体ホルモンの分泌量を調べるため、血液検査が行われることもあります。検査のタイミングは、排卵後5〜9日目頃の黄体期が一般的です。
黄体ホルモンの数値10ng/mL未満が、黄体機能不全が疑われるひとつの目安。ただし、ホルモン値は周期ごとに変動するため、1回の検査だけで確定するとは限りません。月経周期に合わせて数回の検査が必要な場合もあります。
超音波検査

経腟超音波検査では、卵巣の状態や排卵の有無、黄体がしっかり形成されているかどうかを確認します。
卵胞の成熟度や子宮内膜の厚さなども合わせてチェックされることが多く、血液検査の結果や基礎体温グラフと組み合わせて黄体機能不全かどうかが判断されます。
黄体機能不全だけでなく、妊娠や出産に影響を与える病気や体の異常が隠れていないかを確認するために、ほかにもさまざまな検査が行われることがあります。妊娠前に受けられる検査について、こちらの記事でまとめているので、参考にしてくださいね。
病院で行われる黄体機能不全の治療法
黄体機能不全と診断された場合でも、状態に合わせた治療を行うことで妊娠しやすい体づくりを目指せます。
治療方法はひとつではなく、症状や妊活の状況、体調などに応じて医師と相談しながら選択していきます。
黄体ホルモンの補充療法

黄体機能不全の治療として多く行われているのが、不足している黄体ホルモンを補う治療です。子宮内膜を整え、受精卵が着床しやすい環境をつくる目的で行われます。
代表的な補充方法は次のとおりです。
- 内服薬:服用しやすい一方で、眠気やだるさなどの副作用が出ることもある
- 注射薬:確実に補える反面、痛みや通院の負担を感じる場合も
- 腟錠・腟坐薬:局所的に作用しやすいものの、抵抗感を覚える人もいる
それぞれにメリット・デメリットがあるため、ライフスタイルや体調に合った方法を医師と相談しながら選ぶことが大切です。
排卵誘発剤による治療
黄体機能不全の背景に、排卵がうまく起こっていないことが関係している場合もあります。
そのようなケースでは、排卵を促すことで黄体の形成を助け、結果的に黄体ホルモンの分泌を高めていく治療が行われます。
排卵誘発剤には飲み薬や注射などがあり、体の反応を確認しながら使われます。全ての人に必要な治療ではないため、検査結果や妊活の状況に応じて判断されます。
排卵誘発剤の種類や副作用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ホルモンバランスを整えるために実践したいセルフケア
黄体機能不全は、ホルモンバランスの乱れが関係していることも多く、生活習慣を整えることで改善が期待できるケースもあります。とくに、ストレスや不規則な生活が影響している場合は、日々の過ごし方を見直すことが大切です。
ただし、黄体機能不全は年齢による卵巣機能の低下や病気が関係していることもあるため、医師の判断のもと、必要な治療と共に取り組んでくださいね。
- 1黄体ホルモンを支える栄養を意識する
- 2睡眠・ストレスケアを大切に
- 3体を冷やさない生活を心がける
黄体ホルモンを支える栄養を意識する

栄養バランスの偏りが気になる方は、日々の食生活を整えることも意識していきましょう。なかでも、ホルモンの働きをサポートするビタミンB6・ビタミンE・亜鉛などは、妊活中に意識して摂りたい栄養素です。
基本は食事からの摂取を心がけつつ、「毎食きちんと用意するのが難しい」という場合には、サプリメントを補助的に取り入れる方法もあります。
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睡眠・ストレスケアを大切に

睡眠不足や強いストレスは、自律神経の乱れを招き、ホルモンバランスにも影響を与えやすくなります。まずは、睡眠の質を上げるために次のような習慣を意識してみましょう。
- 寝る前はスマホやパソコンを控える
- 就寝前のカフェイン摂取を避ける
- できるだけ同じ時間に寝起きする
また、心身をリラックスさせる時間を意識的につくることも大切です。
- ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
- 好きなことに没頭する時間をつくる
- 軽い運動や散歩を習慣にする
「頑張りすぎないこと」も、ホルモンバランスを整えるためのポイントですよ。
体を冷やさない生活を心がける
体が冷えると血流が滞りやすくなり、ホルモンの巡りにも影響を与えることがあります。妊活中は、下半身を中心に温める意識をもちましょう。
冷房の効きすぎに注意する、体を温める食材を取り入れる、腹巻や靴下を活用するといった日常のちょっとした工夫が、妊娠に向けた土台づくりにつながりますよ。
>>妊活のために作られたムレにくく温かい「シルク腹巻」はここから
冷えと不妊の関係については、こちらの記事で解説しています。
妊活中は体のサインに目を向けて、早めに対策しよう
黄体機能不全は、基礎体温の乱れや月経周期の変化などのサインから気づくケースも少なくありません。
そのままにしてしまうと、妊娠のしにくさや流産のしやすさにつながる可能性もあるため、「もしかして…?」と感じたときは、自己判断で様子を見るのではなく、早めに婦人科で相談することが大切です。
また、黄体機能不全の背景には、ストレスや睡眠不足、栄養の偏りといった生活習慣が関係していることもあります。治療とあわせて日々の過ごし方を見直すことで、体のリズムが整いやすくなりますよ。
食事だけで栄養を整えるのが難しいと感じる場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法。妊活中の体のことを考えて設計されたmitasは、妊娠に向けて無理なく続けられる習慣を探している方におすすめですよ。
自分の体の声に耳を傾けながら、できることから少しずつ整えていきましょう。
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