更新日:2024/4/30
基礎体温は妊活中に必須?基礎体温の測り方からわかることまでまるっと解説!
妊活をするにあたり、基礎体温を測りましょうと言われた方もいるでしょう。
また、「妊活」と調べると、基礎体温を測ることを推奨していることがほとんどです。
なぜ妊活中は基礎体温を測るのでしょうか。
基礎体温は、女性の健康のバロメーターになります。
妊娠につながるためには、排卵をしていなければなりませんが、排卵しているかどうか、わかる方法が基礎体温です。
基礎体温を知ることで、体の状態がわかり、妊娠に必要な状態を知ることができます。
そのため、妊活をはじめる場合、基礎体温を測るように言われていることが多いのです。
この記事に登場する専門家
助産師 はるはる
大学卒業後助産師として、地域周産期の総合病院に勤務。
日々妊娠、出産、育児、母乳ケアとさまざまな業務に携わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・アドバンス助産師
・新生児蘇生法Aコース修了
そもそも基礎体温って何?
そもそも基礎体温について、聞き慣れない方もいるでしょう。
基礎体温とは、安静状態で活動を最小限にしたタイミングで測定する体温のことです。
女性は排卵した後に黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。
黄体ホルモンには、体温をあげる働きがあるため、排卵後は基礎体温が変化します。
この体温の変化によって、体の状態を確認できる方法が基礎体温の測定です。
排卵の前後で女性の体調は大きく変化するため、自分の体調やリズムがわかります。
基礎体温は、排卵によって体温が変化し、排卵前の低温期・排卵後の高温期の二相にわかれていることが理想です。
体調の変化などから少し不規則になることはありますが、おおむね低温期と高温期の二相にわかれているのが通常の状態でしょう。
基礎体温でわかること
基礎体温をつけ始めると、最初はあっているのかな?自分の体調がわかるのかな?と不安なことやわからないこともあるかもしれませんが、基礎体温をつけ続けることで、徐々に自分の体調やリズムがわかるようになりますよ。
生理周期の把握
基礎体温を測定すると、生理周期が把握できるようになります。
月経周期が28日の場合、個人差がありますが、月経初日から約14日間は低温期です。
排卵すると黄体ホルモンが分泌されます。黄体ホルモンは体温をあげる働きがあるため、基礎体温もあがり、高温期に入ります。
高温期は個人差がありますが、12日〜14日程度です。
その後基礎体温が下がり、月経が始まります。
このように、基礎体温を測ることで、排卵をそろそろするかな、そろそろ生理が来るかな、と体調の変化がわかり、妊活に必要な情報がわかるようになるでしょう。
排卵の有無
次に排卵しているかどうかもわかります。
先述の通り、排卵すると黄体ホルモンが分泌され、基礎体温が上がります。
排卵していない場合、基礎体温はあがらず、変わらない状態です。
妊活中は排卵のタイミングで性交渉をするため、排卵がない場合は、排卵を促すよう治療が必要になることもあります。
排卵しているかどうかは、妊活中、非常に大切な情報ですので、把握できるようになるといいでしょう。
妊娠の可能性の有無
基礎体温から、妊娠の可能性もある程度わかります。
高温期が16日以上続くと妊娠の可能性があります。
妊娠の確認には、妊娠検査薬を使用しますが、基礎体温をつけていると、妊娠検査薬を使用する前に、妊娠の可能性がある程度わかるでしょう。
反対に妊娠していない場合、高温期が過ぎると、基礎体温が下がります。
基礎体温が下がると月経が来ることがわかるため、妊娠の有無だけでなく、体調の変化も把握できるようになるでしょう。
生理前の体調の変化
女性の体調は、月経期・卵胞期・排卵期・黄体期月経周期に合わせて変化します。
生理前の体の不調(PMS)は多くの方にありますが、症状や程度は人それぞれで、個人差があります。
生理前は不調が強く、仕事や予定の調整が必要な方もいるでしょう。
基礎体温をつけることで、月経前症候群(PMS)の時期を知り、自分の体と向き合って調整できるようになります。
ホルモンの状態
基礎体温をつけることで、ホルモンの状態もわかります。
月経周期が28日の場合、高温期は14日程度ありますが、短い場合、黄体機能不全の可能性があります。
また、高温期がない場合は、排卵していない可能性があります。
1回の月経周期ではわからないこともありますが、3周期程度確認すると、ある程度自分の体の状態が確認できると言われています。
高温期が短い場合や排卵していない場合は、妊娠しにくい可能性があるため、受診する目安となるでしょう。
高温期の体の変化については、以下の記事も参考にしてください。
黄体期におりものはどう変化する?体の変化と黄体期の過ごし方【助産師解説】
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妊活期間の基礎体温の正しい測り方
基礎体温は安静時の体温を測りますが、女性の体は繊細なため、正しい測り方をしないとうまく測定ができません。
そのため、基礎体温の測り方を確認し、正しく測定できるようにしましょう。
正しい測り方は以下の通りです。
- ①目が覚めたら、婦人用の体温計を舌下に入れる
- ②体温計を舌で抑え、口を軽く閉じる
- ③口で呼吸しないようにし、体温を測定する
基礎体温の測定で注意すること
基礎体温を正しく測るためには、以下のポイントに注意しましょう。
必ず婦人用体温計を使用する
まず大切なことは、必ず婦人用体温計を使用することです。
基礎体温は小数点第二位まで表示されます。(36.55℃など)
通常の体温計では細かく測定できないため、必ず婦人用体温計を使って測定しましょう。
安静時に測定する
次に大切なことは、安静時に体温を測ることです。
基礎体温はエネルギーが最小限の時に測定する体温なので、朝目が覚めたら、起き上がる前に体温を測ることが大切です。
起き上がってから測定すると、正しく測定できなくなります。
寝る前に枕元に体温計を用意し、起き上がらずに測定できるようにしておきましょう。
舌の下側で測定する
基礎体温を測定する時は、舌の下側で測るようにしましょう。
通常の体温は脇で測ることが一般的ですが、舌は体温が安定しているため、基礎体温は舌の下側で測定します。
体温計は舌の下側にある筋の左右どちらでもいいので、くぼみにあてるようにすると安定しやすいです。
同じ条件で測ることが大切なので、毎日同じ位置で測るようにしましょう。
口を閉じて測定する
また、基礎体温を測る時は口を閉じて測ることが大切です。
口を開けていたり、口で呼吸したりすると温度の変化を受けやすく、体温が正しく測れなくなります。
基礎体温を測る時は必ず口を閉じて測りましょう。
基礎体温の変化と妊娠の関係
基礎体温が正しく測定できていると、妊娠の可能性を把握できます。
ここからは、妊娠している場合、していない場合それぞれの基礎体温の変化について解説します。
妊娠していない場合の基礎体温
妊娠していない場合、高温期が過ぎると基礎体温が下がります。
28日周期の場合、個人差はありますが、高温期は12日~14日程度と言われています。
排卵日から14日過ぎて基礎体温が下がった場合、妊娠の可能性は低いでしょう。
妊娠している時の基礎体温
反対に妊娠している場合、基礎体温は高温期を維持します。
高温期に分泌される黄体ホルモンは、妊娠を維持するために必要なもの。妊娠している場合は、高温期が続きます。
高温期が16日以上続く場合は、妊娠している可能性があります。
ただし、妊娠超初期と生理前は非常に似た状態。見分けるポイントについては、以下の記事で解説しています。
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基礎体温のグラフからわかることは?
基礎体温を記録することでさまざまな体調の変化がわかりますが、基礎体温のグラフからわかることは他にどのようなことがあるでしょうか。
ここからはよくある基礎体温のグラフの変化からわかることについて解説します。
1:基礎体温のグラフが不安定
基礎体温は、通常低温期と高温期にわかれますが、きれいな二相になっていないこともあるでしょう。
人間は機械ではないため、多少グラフがガタガタしてしまうことはあります。
高めの日があれば、低めの日もあるので、1日ぐらいなら気にしなくても問題ないでしょう。
ただ、グラフが常に不安定でガタガタな場合、正しく測定できていない、もしくは生活習慣が乱れている可能性が考えられます。
まずは正しく基礎体温が測定できているか確認しましょう。
2:高温期がない
高温期がなく、低温期からずっと基礎体温が上がらない、という場合もあるでしょう。
高温期がない場合は、排卵していない可能性があります。
たまたま排卵がなかったのか、排卵していないのかを確認するために、3ヶ月程度は様子をみる必要があります。
3ヶ月程度様子をみて高温期がない場合は、婦人科を受診し医師に相談しましょう。
3:基礎体温が低い
基礎体温について調べたり、アプリで記録をつけたりしていると、高温期は36.7度以上と書かれていることが多いため、それより低いと心配になる方もいるでしょう。
体温は個人差があり、低めの人も高めの人もいるので参考程度にしてください。
基礎体温が低くても、二相になっていれば問題ありません。
高温期の目安に達していなくても、高温期があれば気にしすぎなくていいでしょう。
基礎体温をつけることのほかにも、妊活のためにやるべきことはたくさんあります。
こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
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基礎体温って絶対に必要?
妊活中に基礎体温が大切なことはわかったけれど、基礎体温って絶対に必要なの?と思う方もいるでしょう。
基礎体温は妊活の基本ですが、絶対に必要ではありません。
排卵の目安にもなるため、妊活期にはつけるのがおすすめですが、基礎体温をつけずに妊娠している方もいますし、不妊治療のために、基礎体温を必ずつけなくてもいいという医師もいます。
毎日測定することがストレスになるのであれば測定しなくてもいいという医師もいます。
妊娠を考えている場合は、早めに不妊専門医へ相談してみるのも一つの方法です。
少しでも妊娠確率をあげたい!妊活中に基礎体温のほかにできること
妊娠するために、基礎体温の他に妊活中にできることはあります。
妊娠の確率をあげるためにも、できることから始めましょう。
休息・睡眠をしっかりとる
まずはしっかり休息・睡眠をとることです。
休息がとれず、睡眠不足になるとホルモンバランスの乱れにつながります。
仕事や家事など、忙しく疲れからなかなか休めないこともあるかもしれませんが、疲労が溜まっていると、なかなか妊娠につながらないことも。
あまり睡眠がとれていない、疲れが溜まっている自覚がある方は、できるだけ体を休める時間をとるように意識しましょう。
適度な運動
適度な運動はストレス解消だけでなく、血行促進にもつながります。
妊活だけでなく、健康を維持するためには適度な運動が大切です。
激しい運動ではなく、ウォーキングやヨガなど体に少し負荷がかかる運動で十分です。
人によって、心地よいと感じる運動は違うため、自分にあった運動を取り入れましょう。
禁煙
タバコを吸っている場合は、禁煙しましょう。タバコは妊娠率を下げる原因になることもあります。
また、妊娠した場合、タバコは赤ちゃんへ悪影響にもつながります。妊活中から、できるだけタバコはやめましょう。
タバコと妊娠の関係について、詳しくはこちらもチェックしてみてください。
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「喫煙は健康に悪い」というのはご存知だと思います。今回の記事では、妊活中の喫煙は妊娠にどのような影響を及ぼすのか解説していきます。女性のみならず、男性の喫煙も妊活に影響するので、健やかな妊活ライフを送りたいと考えている方は必見です。
バランスのいい食事
妊娠しやすい体づくりで大切なことはバランスのいい食事をとることです。
食事から妊娠に必要な栄養素をとることで、体を整えられます。
偏った食事をしている場合は、まずは栄養バランスのとれた食事をとることから始めましょう。
しかし仕事が忙しく、毎日バランスのとれた食事を用意できない人もいるでしょう。
加工食品や惣菜であっても、まずはなるべく栄養バランスを考慮したものを選ぶだけでも食生活は変わります。できるところから食生活の改善を始めましょう。
妊活にオススメの食べ物については以下の記事で紹介しています。
妊活におすすめの食べ物は?
妊活中に何を食べれば良いのかお悩みの方も多いと思います。健やかな妊活ライフを送るためにも、日々の食生活は大切です。そこで今回は、妊活中におすすめの食べ物と、含まれている栄養素をあわせて解説します!
まとめ
基礎体温は女性の体のバロメーター。正しく測って妊活に役立てましょう。
基礎体温を測るほかにも、妊活にはたっぷりの睡眠と禁煙、バランスの良い食事を意識することが大切です。
とはいえ、毎日バランスのとれた食事をとることは難しいですよね。そんな人は、食事だけでなく、サプリメントをとりいれると効率よく必要な栄養を摂取することができます。
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