更新日:2024/11/7

黄体期におりものはどう変化する?体の変化と黄体期の過ごし方【助産師解説】

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黄体期は、排卵後から生理までの期間で、体の不調など変化が多い時期です。妊娠していた場合、体の変化があらわれる方もいます。

この記事では、黄体期のおりものと体の変化についてどのような変化があるのかや、過ごし方について解説します。

この記事に登場する専門家

助産師 四辻有希子

大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。

〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター

黄体期のおりものはどう変わる?

おりものは、生理の周期に合わせて変化します。女性の月経周期は「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つにわけられます。

女性ホルモンである「エストロゲン」と「プロゲステロン」が周期により分泌量が変化します。そのため、女性は月経周期に合わせてさまざまな症状が起こります。

れぞれの時期の体の変化とおりものの変化は下記のとおりです。

体期は、おりものの量がだんだん減って、ベタっと粘り気のある性状に変化します。

黄体期のおりものと妊娠初期のおりものの違いはある?

黄体期は、妊娠している場合、妊娠がわかる直前の時期になります。妊活をしている人であれば、妊娠しているのかな?と少しの変化も気になる時期でしょう。

妊娠初期と黄体期のおりものはあまり変化がない

妊娠初期と黄体期、おりものの量に変化がある方もいますが、あまり変化がないという人も多くいます。

生理予定日ごろの妊娠4週〜5週は、妊娠していた場合、生理の遅れに気が付く時期ですが、この時期におりものが変化していない方もいます。

ただ、妊娠するとエストロゲンという女性ホルモンの分泌が増えるため、妊娠初期はおりものが増える傾向です。

そのため、妊娠していた場合、黄体期に普段よりもおりものの量が多いと感じる方もいるでしょう。

個人差がありますので、おりものの量の変化がなくても妊娠している可能性はあります。

また、妊娠超初期の3週〜4週ごろに少量の出血が見られる人がいます。着床出血と言われ、受精卵が着床するタイミングで出血すると考えられています。

ただ、着床出血を経験する人は約4人に1人と非常に少ないです。

黄体期に現れる症状

黄体期は、おりものの変化の他にも、さまざまな症状が現れます。

症状には個人差があり、毎月同じ症状が出る人もいれば、月によって変化する人もいます。

よくある黄体期の症状

イライラや気分の落ち込み、食欲増加、体のむくみや体重増加、胸の張り、便秘、体温が高くなるなどです。

月経前症候群(PMS)と呼ばれ、月経が開始すると数日で症状が落ち着きます。

黄体期の過ごし方

黄体期は月経が始まる前で、身体的にも精神的にも不安定になりやすい時期です。

そのため、基本的に体を温めながら休息をとり、リラックスしてゆったり過ごすことが大切です。

ここからは、黄体期の過ごし方についてご紹介します。

1:適度な運動をする

まずは、適度な運動です。月経前の不調がある中で、運動をしたくないなと思う方もいるでしょう。

妊娠している場合、着床する時期なので、激しい運動は避けることをおすすめします。

ただ、軽い運動やストレッチは血行がよくなり、体を温めることができます。

また、適度な運動はリラックスにつながりますので、無理のない範囲で、簡単な運動をしてみましょう。

2:睡眠リズムを整える

睡眠リズムを整えることも大切です。黄体期は、女性ホルモンの影響で体温が高くなり、夜は寝づらくなりがちです。また、日中は眠気がある方もいるでしょう。

黄体期に限らず、できるだけ規則正しい生活で、睡眠時間を確保するように心がけましょう。

3:体を冷やさない、体を温めるような食材をとる

体を冷やさないことも大切です。冷えは万病の元と言いますが、女性は特に体を冷やさないように注意しましょう。

高温期で、体温が高くなるため、冷たいものを欲するかもしれませんが、着床時期でもあるので、体をなるべく冷やさないよう心がけましょう。

体が冷えると血流が悪くなり、むくみにつながります。

黄体期はプロゲステロンの影響で体に水分をとりこみやすく、むくみやすいので、むくみにつながることは避けてくださいね。

体を冷やさないように、体を温める作用のある食材(しょうがやネギ、かぼちゃなど)を積極的にとり、内側から体を温めるようにしましょう。

また、湯船につかるなど、体を外から温めるケアも大切です。

体の内側・外側、両方からのケアをし、冷え対策をしましょう。

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4:カフェインのとりすぎに注意する

食後のコーヒー、眠気覚ましの栄養ドリンクなど、カフェインを摂取する習慣のある人は多いでしょう。

適度にとることはもちろん問題ありませんが、カフェインは交感神経をたかぶらせる作用があるため、とりすぎるとイライラしやすくなります。

それだけでなく、カフェインには血管収縮作用があるため、とりすぎると体の冷えにつながります。

黄体期はノンカフェイン飲料を飲んだり、カフェインをとる回数を減らすなど、とりすぎないようにしましょう。

5:できるだけ禁煙・アルコールは控えめにする

万が一妊娠していた場合、アルコールやタバコは赤ちゃんへ悪影響になります。

黄体期は、プロゲステロンというホルモンの影響により、体に水分をためこむため、むくみやすい時期です。

アルコールをとりすぎるとむくみの原因にもなるため注意が必要です。

アルコールを飲む場合は、飲み過ぎないように、できるだけ控えめにしましょう。

6:朝起きたらカーテンをあけ、日光を浴びる

朝起きたら、カーテンをあけ、朝日を浴びましょう。

日光を浴びることで、自律神経が整い、黄体期に起きる不調が改善しやすいと考えられています。

それだけでなく、朝日を浴びると体内リズムが整うため、夜眠りやすくなります。

月経前の不調がある場合でも、一度体を起こして、朝日を浴びることをおすすめします。

7:朝食をできるだけとる

朝にしっかり朝食をとらないという人も一定数いますが、できるだけ朝食をとることをおすすめします。

黄体期はプロゲステロンの分泌が増えるため、食欲が高まります。

また、エストロゲンの分泌が減り、食欲抑制が効かなくなるため、月経前に食欲が増す人が多いのです。

月経の前に「甘いものが食べたい」「食欲が抑えられなくて、ドカ食いしてしまう」という方は多くいますが、思うがままに食べてしまうと、血糖値の変動が大きくなり、イライラや眠気、集中力の低下に繋がります。

朝食を食べない人は血糖値の変動が大きくなりやすく、血糖値の変動が大きくなる人ほど、太りやすいと言われています。

そのため、できるだけ朝食をとり、血糖値の変動を少なくすることが大切です。

「セカンドミール効果」と言い、1日の初めに食べた食事がその次の食事の血糖値の変動に影響すると言われています。

朝食はりんごやバナナなどのフルーツ、全粒粉のパン、きのこ類など、食物繊維を多く含むものをとると、より効果的です。

普段朝食をとらないという人も、フルーツをとる、食パンを全粒粉のパンに変更するなど、少しの工夫から取り入れてみてくださいね。

8:家族やパートナーと話す

黄体期は妊娠している可能性はないか、妊活中の人ならソワソワして、ストレスがたまりやすい時期です。

また、考え方もマイナス思考になりがちな時期で、気分が落ち込みやすくなる方も多いでしょう。

できるだけ家族やパートナーなどと話をして、ストレスをためないように過ごすことがおすすめです。

他にもストレスを解消する方法があれば、試してみるといいでしょう。普段から自分がリフレッシュできる方法を見つけておくといいですね。

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まとめ

黄体期は妊娠しているかな?とそわそわする時期です。また、イライラや体のむくみなど、心身ともに不調の多い時期です。

少しでも、黄体期にリラックスし、心身ともに健やかに過ごせるよう、おすすめの過ごし方を参考にしてくださいね。

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