
更新日:2025/7/17
妊婦さんは豆乳を飲んでもいいの?赤ちゃんへの影響から選び方、飲み方のポイントまで【医師監修】

妊娠中は赤ちゃんの健やかな成長のためにも、なるべく体にいいものを選びたいですよね。なかでも「豆乳」は健康的なイメージがある一方で、「妊婦が飲んでも大丈夫?」「赤ちゃんにアレルギーが出たりしない?」と、不安を感じる方もいるかもしれません。
この記事では、妊婦さんが豆乳を飲んでも大丈夫なのか、赤ちゃんへの影響や豆乳に含まれる栄養、飲み方のポイントについて、産婦人科医監修のもとでわかりやすく解説していきます。
豆乳は妊娠中に嬉しい栄養素がたくさん含まれた飲み物ですが、摂り方や選び方には少し気をつけたいポイントも。
日々の暮らしに無理なく豆乳を取り入れて、健康的なマタニティライフを過ごしていきましょう。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmamaru監修・産婦人科医】まきレディスクリニック院長 風本真希先生
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、検診乳腺超音波 認定医
毎日多くの妊婦さんの検診に立会い、相談にのっている。患者さんのお話に真摯に耳を傾けることが信条。
"葉酸だけでいい” そう思っていませんか?
実は妊婦さんに必要な栄養素は葉酸だけではありません。妊活期に比べ鉄分がより必要になるだけでなく、ビタミン・ミネラルと様々な栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
"体のコンディションの変化や、日常生活の成約がたくさん”。妊娠中は、体のコンディションの変化や、お腹に赤ちゃんがいるというこれまでと異なる環境の中、生活にも様々な制約が。
日々の健康に気を使い、体調管理することが大切です。
妊娠中に豆乳を飲んでも大丈夫?
妊娠中の食事は、お腹の赤ちゃんに影響を与えることもあるため、安全性が気になりますよね。
まずは、そもそも妊婦さんが豆乳を飲むことに問題がないのか見ていきましょう。
豆乳は「妊娠中に避けるべき食品」に入る?
豆乳は妊婦さんが避ける必要はなく、妊娠初期から後期まで安心して飲める飲み物です。
大豆から作られた植物性の飲料で、良質なたんぱく質をはじめ、葉酸・鉄分・カルシウムなど、妊娠中に積極的に摂りたい栄養素を含んでいます。
飲みすぎには注意が必要ですが、適量を守っていれば、むしろ妊婦さんの栄養サポートに役立つ食品です。
妊娠中に避けたい食べ物については、こちらの記事を参考にしてくださいね。
赤ちゃんがアレルギーを起こすことはない?
豆乳=大豆製品ということで、「妊娠中に飲んでいたら、赤ちゃんが大豆アレルギーになるのでは?」と心配なママもいるかもしれませんが、過度に不安になる必要はありません。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)」によると、妊婦さんが特定の食品を控えることで、赤ちゃんの食物アレルギーを予防できるという明確な根拠はないとされています(※1)。
つまり、妊娠中に豆乳を飲んだからといって赤ちゃんのアレルギーリスクが高まる訳ではなく、逆に豆乳を控えたからといってリスクが下がる訳でもありません。
妊娠中は、特定の食品を過度に避けるよりも、さまざまな食材をバランスよく摂ることが大切です。豆乳には妊婦さんにとって嬉しい栄養素が豊富に含まれているので、体調に合わせて上手に取り入れてみてくださいね。
妊婦さんに嬉しい!豆乳に含まれる栄養素
ここからは、豆乳にどのような栄養が含まれているのかを見ていきましょう。
豆乳は「植物性ミルク」として、同じく植物性のアーモンドミルクや、動物性の牛乳と比較されることがよくありますが、妊娠中に必要とされる栄養素をバランスよく含んでいるのが、豆乳の大きな魅力です。
下の表は、それぞれの飲み物100mLあたりに含まれる主な栄養素を比較したものです(※2・3)。
豆乳 | 牛乳 | アーモンドミルク | |
---|---|---|---|
エネルギー | 43kcal | 61kcal | 15kcal |
たんぱく質 | 3.6g | 3.3g | 0.55g |
脂質 | 2.8g | 3.8g | 1.22g |
葉酸 | 28μg | 5μg | 6μg未満 |
鉄分 | 1.2mg | 0mg | 0.29mg |
カルシウム | 15mg | 110mg | 173mg |
食物繊維 | 0.9g | 0g | 0.45g未満 |
ビタミンE | 0.1mg | 0.1mg | 3.32mg |
豆乳は鉄分や葉酸といった、妊娠中に不足しやすい栄養素をしっかりと含んでいることがわかります。とくに葉酸は、胎児の神経管の発達をサポートするために欠かせない栄養素として、妊娠初期にとても大切な成分です。
一方で、カルシウムの含有量は牛乳やアーモンドミルクに比べると少なめ。そのため、カルシウムはほかの食品やサプリで補いながら、豆乳を上手に取り入れるのがおすすめです。
また、豆乳には動物性食品に多く含まれるコレステロールが含まれず、脂質のバランスも良好。豆乳を飲むことで、妊娠中の栄養バランスをサポートできますよ。
妊婦さんが牛乳を飲むメリットについては、こちらの記事で紹介しています。
妊婦さんが豆乳を飲む4つのメリット
妊娠中の栄養サポートにおすすめの豆乳。妊婦さんにとって、具体的に次のようなメリットがあります。
- 1赤ちゃんの成長をサポートする栄養が摂れる
- 2妊婦さんの悩みに多い「便秘解消」に役立つ
- 3妊娠糖尿病やうつ症状のリスク軽減にも期待
- 4ノンカフェインだから妊娠中も安心して飲める
赤ちゃんの成長をサポートする栄養が摂れる
妊娠中は、赤ちゃんの発育を支えるために、葉酸・鉄分・たんぱく質などの栄養素をしっかり摂ることが大切です。これらは胎児の細胞分裂や血液の生成、骨の形成などに関わる重要な栄養素ですが、毎日の食事だけでは必要量をまかないきれないことがあります。
豆乳にはこれらの栄養素がバランスよく含まれているため、食事だけでは不足しがちな栄養を、無理なくプラスできますよ。
もちろん、体調や普段の食生活によっては豆乳に頼るだけで十分な栄養を補えない場合もあります。そんなときは、妊婦さん向けのサプリメントを活用するのもおすすめですよ。
豆乳と一緒に始めたい、妊娠中に必要な栄養を効率よく摂れるサプリはこちらからチェック!
妊娠中に摂りたい栄養素については、こちらの記事で詳しく解説しています。
妊婦さんの悩みに多い「便秘解消」に役立つ
妊娠中は、ホルモンバランスの変化や運動不足、子宮による腸の圧迫などが影響して、便秘になりやすくなる時期です。
豆乳は製造の過程で、大豆本来の食物繊維はある程度取り除かれてしまっているものの、オリゴ糖が含まれており、腸内の善玉菌を増やす働きが期待できます。
また、豆乳に豊富に含まれる大豆たんぱく質は、体内で分解されて「大豆ペプチド」に変わります。この大豆ペプチドは吸収されやすく、腸のぜん動運動(食べたものの消化を助け、外に押し出す動き)を活発にすると考えられています。
日々の飲み物として豆乳を取り入れることで、腸内環境を整えるサポートが期待できますよ。
妊娠中の腸活については、こちらの記事も参考にしてくださいね。
妊娠糖尿病やうつ症状のリスク軽減にも期待
妊娠中はホルモンバランスの変化などによって、血糖値のコントロールが難しくなり、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などのリスクが高まる恐れがあります。
豆乳に含まれる大豆由来の栄養分には、血糖値の急激な上昇を抑えたり、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を下げる作用があるといわれ、これらの妊娠合併症の予防に役立つ可能性があります。
さらに、豆乳に含まれる大豆イソフラボンには、自律神経を整える働きもあり、うつ症状の軽減や予防効果が見られたという研究結果も。
日々の食生活に豆乳を取り入れていくことで、心と体の健康維持を手助けできそうですね。
妊娠糖尿病については、こちらの記事で詳しく解説しています。
妊娠うつの症状が気になる方は、こちらの記事をチェックしてくださいね。
ノンカフェインだから妊娠中も安心して飲める
赤ちゃんの発育不良や妊婦さんの睡眠に影響を及ぼす心配もあるカフェイン。妊娠中は控えたい成分のひとつですが、豆乳にはカフェインが含まれていません。
安心して毎日の飲み物として取り入れられますよ。
妊婦さんにカフェインがNGな理由は、こちらの記事で解説しています。
妊娠中におすすめの飲み物と気をつけたい飲み物について知りたい人は、こちらの記事をどうぞ。
妊娠中に選びたい豆乳のタイプは?
「妊娠中におすすめの豆乳は?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
豆乳には大きく分けて次の3つのタイプがあります。
- 無調整豆乳
- 調製豆乳
- 豆乳飲料
それぞれの違いや特徴を理解し、自分に合ったものを選んでくださいね。
糖分が気になるなら「無調整豆乳」がおすすめ
無調整豆乳は、大豆と水のみで作られたシンプルな豆乳。大豆固形分(大豆本来の成分割合)が8%以上と、最も栄養価が高いタイプです。添加物が含まれていないため、糖分の摂りすぎが心配な方におすすめ。
ただし、そのまま飲むと大豆特有の風味がやや強めに感じる方もいるかもしれません。そんなときは以下のようにアレンジすることで飲みやすさがアップしますよ。
- バナナと一緒にスムージーにする
- きなこと黒糖を加えてホットドリンクにする
味や飲みやすさ重視なら「調製豆乳・豆乳飲料」
調製豆乳は、無調整豆乳に砂糖や塩、香料などを加えて飲みやすく調整したタイプ。大豆固形分は6%以上で、栄養とおいしさのバランスを取りたい方に向いています。
一方、豆乳飲料は、フルーツ果汁やコーヒー、ココアなどのフレーバーを加えたバリエーション豊富なタイプ。大豆固形分は4%以上(果汁入りの場合は2%以上)とやや少なめですが、おやつ感覚で気軽に楽しめるのが魅力です。
ただし、どちらも糖分やカロリーが高めのものもあるため、毎日の習慣にするなら栄養表示をチェックしつつ、飲みすぎには気をつけましょう。
妊娠中は血糖値が上がりやすいため、甘いものの摂りすぎには要注意!妊娠中の血糖値については、こちらの記事で詳しく解説しています。
妊婦さんが豆乳を飲むときに注意したい3つのポイント
豆乳は妊婦さんに嬉しい飲み物ですが、好きなだけ飲んでOKという訳ではありません。
3つのポイントに気をつけながら、生活に取り入れてくださいね。
- 1飲みすぎは消化不良や体重増加につながることも
- 2大豆イソフラボンの摂りすぎにも気をつけて
- 3足りない栄養はほかの食材やサプリで補おう
飲みすぎは消化不良や体重増加につながることも
豆乳に含まれているオリゴ糖は、胃や小腸では消化されずに大腸まで届き、腸内の善玉菌を増やすはたらきがあります。腸内環境を整える嬉しい成分ですが、一度にたくさん摂ると、お腹の張りや腹痛、下痢といった症状が出ることもあります。
また、豆乳200mLあたりのカロリーは約86kcalと、飲み物のなかではやや高め。調製豆乳や豆乳飲料になると、加えられた糖分や油分によって、さらにカロリーが高くなることもあります。
1日1杯程度であればとくに問題はありませんが、毎日のように何杯も飲んでしまうと、カロリーオーバーになりやすく、体重増加につながる可能性も。栄養が豊富だからといって飲みすぎず、1日の中で適量を楽しむことが大切です。
妊婦さんの体重増加の目安については、こちらの記事で紹介しています。
大豆イソフラボンの摂りすぎにも気をつけて
豆乳には、大豆由来の成分である大豆イソフラボンが含まれています。これは女性ホルモンに似た働きをする成分ですが、妊娠中に摂取した場合の胎児への影響については、まだ明確なことはわかっていません。そのため、過剰に摂ることによるリスクが懸念されています。
内閣府の食品安全委員会では、大豆イソフラボンの1日の摂取上限量を70〜75mg程度(大豆イソフラボンアグリコン換算値)としています(※4)。これは豆乳約200ml(1〜2杯)に相当する量です。
豆乳は適量を守れば妊婦さんの栄養サポートに役立ちますが、摂りすぎには注意が必要です。毎日の飲み方を見直しながら、無理なく取り入れていきましょう。
足りない栄養はほかの食材やサプリで補おう
豆乳には、妊娠中に積極的に摂りたい葉酸や鉄分が含まれていますが、胎児の発育や母体の健康維持のために摂りたい栄養素をすべてカバーできている訳ではありません。
中でも、
- 免疫力を高め、胎児の成長をサポートするビタミンC
- 骨の発育を助けるビタミンD
- 妊娠中の貧血防止に役立つビタミンB12
はほとんど含まれていません。
そのため、妊娠中は豆乳だけに頼るのではなく、野菜や果物、魚、肉、卵などを組み合わせて、バランスのよい食事を心がけることが大切です。
とはいえ、つわりで食事が思うようにとれないときや、必要な栄養素を補いきれないと感じるときには、サプリメントを取り入れるのもひとつの方法です。
妊婦さん向けに特化したサプリ「mamaru」なら、妊娠中に摂りたい栄養をまとめて補給できますよ。
産婦人科医が監修し、ビタミンやミネラルをバランスよく配合したmamaruには、豆乳からは摂りにくいビタミンC・D・B12もしっかりカバーされています。
さらに、妊娠中は普段の食事にプラスして240~400μgの葉酸を摂ることを推奨されていますが、mamaruにはしっかり400μgの葉酸が配合!ママの元気と赤ちゃんの成長をサポートします。
ほかにも、鉄・カルシウム・マグネシウムなどのミネラル類のほか、乳酸菌・ラクトフェリン・食物繊維などの菌活成分も含まれています。
豆乳と一緒に取り入れれば、お腹のトラブルにWアプローチできますよ。
mamaruは安全性へのこだわりも強く、妊娠中のママでも信頼して取り入れやすい設計です。
- 産婦人科医が監修
- 不要な添加物は不使用
- GMP認定マーク・安心安全マーク取得済み
スギ薬局やマツモトキヨシといったドラッグストアで購入できますが、お得に試したい方は公式サイトからがおすすめ!ここだけの限定価格で購入できますよ。
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飲みすぎに気をつけながら、妊娠中も豆乳を上手に取り入れよう
豆乳は、大豆由来の植物性たんぱく質や葉酸、鉄分など、妊婦さんにとって嬉しい栄養が含まれた飲み物です。ノンカフェインで安心して飲めるのも大きなメリット。
ただし、飲みすぎると体重増加やイソフラボンの過剰摂取といった心配もあります。1日1〜2杯を目安に、バランスのよい食事と組み合わせながら上手に取り入れていきましょう。
栄養の偏りが気になるときには、妊娠中に必要な栄養を補うサプリメント「mamaru」を活用するのもおすすめ!豆乳には含まれないビタミンDやビタミンB12といった赤ちゃんのために摂りたい栄養もチャージできますよ。
飲みすぎに気をつけながら、豆乳を上手に取り入れて、妊娠期間を健やかに過ごしてくださいね。
参考:
(※2)食品成分データベース|文部科学省
(※4)内閣府 食品安全委員会
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