更新日:2024/8/24
助産師が教える妊婦さんにおすすめの飲み物10選!気をつけたい飲み物と摂取のコツも紹介
今回は「妊娠中の水分って何をとったらいいの?」「どれだけとったらいいの?」という妊婦さんの疑問を一緒に解決したいと思います。
妊娠初期はつわりで思うように水分がとれないという方から、味のあるものじゃないと受け付けないという方、もともとあまり水分をとる習慣がないという方もいると思います。
しかし、妊娠中の水分は、お母さんにとってもお腹の中の赤ちゃんにとっても大切な役割があります。
水分の必要性や選び方、摂り方のコツを知って、元気なマタニティライフを送るための参考にしてみてくださいね。
この記事に登場する専門家
助産師ライター かなえ
現役助産師ライター。
助産師免許取得後、助産師外来や院内助産を経験し、現在はフリースタイル出産を取り扱うクリニックで勤務。また、地域の学校や親子向けに性教育のおはなし会を開催。
【資格】
・看護師
・助産師
・保健師
・新生児蘇生法インストラクター
妊婦さんにおすすめの飲み物
妊婦さんにおすすめの飲み物は、しっかりと水分補給ができて体の循環をよくしてくれるものです。また、夏や活動量の多いときは汗からも水分が失われるため、特に脱水になりやすく注意が必要です。
しかし、つわりの時期はなかなか水分がとれなかったり、決まった飲み物しか受け付けなかったりする方も少なくありません。
妊娠初期のつわりの時期は、「摂れるときに摂れそうなものを摂れるだけ」摂りましょう。つわりの時期は無理なく過ごすことが一番です。
つわりが落ち着いたら、飲み物の選び方やとり方のコツを意識しましょう。コンビニなどで飲み物を選ぶときや、お茶やジュースを選ぶときにも活用してみてくださいね。
ノンカフェイン飲料
妊婦さんにおすすめの飲み物は、なんと言ってもカフェインの含まれていないノンカフェインの飲み物です。
研究によると、カフェインには子宮や胎盤の血管が収縮し、お腹の中の赤ちゃんに送られる血液を減らしてしまう可能性があると考えられています。(※1、2)
そして、妊娠中にカフェインを摂ったお母さんから生まれた赤ちゃんは、カフェインを摂っていないお母さんから生まれた赤ちゃんに比べて出生時の体重がわずかに少ないという結果が出ています。また、カフェインには利尿作用があるため、体の水分補給としては適していません。
カフェインは全く摂ってはいけない成分ではありませんが、摂りすぎに注意して一日1〜3杯程度に止めるのが良いでしょう。
カフェインと聞くとコーヒーをイメージする方も多いと思いますが、カフェインが含まれているのはコーヒーだけではありません。実はお茶やジュースに含まれていることも。
特に紅茶、ココア、コーラ飲料にはカフェインが含まれていることが知られています。飲み物を買うときには成分表のチェックを忘れずに!
ノンカフェイン飲料には以下のような飲み物がありますよ。
冷たすぎない水
水分補給に最もおすすめの水分は水です。冷た過ぎると体を冷やしてしまうので、できれば常温で飲むのがおすすめです。
麦茶
麦茶にはカフェインが含まれておらず、カリウムやカルシウムなどのミネラルが含まれています。また、ポリフェノールが含まれているため抗酸化作用もあります。
体を冷やす作用があるため、汗をかいたときや暑い時期におすすめ。
ルイボスティー
ポリフェノールがたっぷり含まれ、抗酸化作用があります。ビタミンと一緒に摂るとさらに抗酸化作用がUP!
マグネシウムが含まれており、便を柔らかくする働きもあります。便秘の人に特におすすめ。
コーン茶
とうもろこしに含まれる食物繊維には、血圧を下げる働きがあります。(※3)
また、カリウムを含み利尿作用があることから、むくみの予防や改善にも効果があります。高血圧家系の人や血圧が高めの方、むくみが気になる方に特におすすめ。
カラダを温めてくれる飲み物
赤ちゃんに栄養や酸素を送る妊婦さんにとって、循環の良いからだの状態はとても大切です。そのため、飲み物を選ぶときには体を温め、循環をよくしてくれる働きのあるものがおすすめです。
体の循環が良くなると、冷えやむくみの予防や改善につながります。さらに、お産のときには、良い陣痛を起こしてくれますよ。
ごぼう茶
根菜であるごぼうは、からだをあたためてくれる働きがあります。また、食物繊維が豊富であるため便秘の予防や改善の働きも期待できます。
生姜がブレンドされているものも多くあり、ジンジャーには体を温め、消化を助ける働きも。
ハーブティー
お薬を控えたい妊婦さんにとって、ハーブティーは強い味方!ペパーミントやジンジャーにはつわりの予防効果があるといわれています。
また、ラズベリーリーフティーは、子宮や骨盤の筋肉を調整する働きを持ち、昔から安産のお茶として知られています。(※4)
梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)
番茶と、お醤油、生姜、梅干しで作る飲み物。飲むと一気にからだがあたたかくなります。冷えを強く感じるときや疲れているとき、風邪の予防、そしてお産が近付いた時期におすすめ。
check ✔︎
梅醤番茶の作り方
【材料】
・梅干し 1つ
・純正醤油 数滴
・生姜の絞り汁 数滴
・熱い番茶(できれば3年番茶)
材料を湯呑みに入れ、番茶を注ぐだけで完成!
簡単なので、ぜひ作ってみてくださいね。
安心して楽しめる飲み物
普段の飲み物以外にも、ちょっとほっとしたいときや息抜きに楽しむための飲み物も知っておきたいところですよね。最後は、お酒が好きな方やコーヒー好きな方におすすめの飲み物をご紹介します。
炭酸水
ビールやチューハイなど炭酸のお酒が好きな方におすすめなのが炭酸水。
ここで注意したいのが、果糖の炭酸飲料ではなく味のついていない炭酸飲料を選ぶこと。レモンの絞り汁を入れて楽しむのもおすすめです。
カフェインレスコーヒー
コーヒー好きな方におすすめなのが、カフェインレスコーヒーです。味や風味もいろいろあるので、試して自分のお気に入りを探してみてくださいね。
たんぽぽコーヒー
たんぽぽコーヒーには、肝臓の機能を助けてくれる働きや利尿作用や血圧を下げる働きがあります。
また、産後はおっぱいの分泌を促進してくれる働きも。たんぽぽが原料のため、キク科の植物アレルギーがある方は注意が必要です。
妊娠中の水分の摂り方のコツ
妊娠中は、水分がしっかりと体を巡ってくれるように、上手に飲み物を選び、賢く補給することが大切です。間違った摂り方をしてしまうと、せっかく水分をとってもすぐに排泄され、浮腫の原因になってしまうことも。
さらに、せっかく摂った栄養素がうまく吸収されなかったり、便秘が改善されなかったりということにもなりかねません。健やかなマタニティライフを送るためにも、飲み物は上手に摂りましょう。
妊娠中に必要な水分量ってどれくらい?
健康な大人の1日あたりの尿量は1〜1.5Lと言われています。
妊娠中に必要な水分量に関しては、特に定められていませんが、循環する血液の量が増えることや代謝のアップ、尿量などを考えると、1.5L以上の水分を摂るのが良いでしょう。
摂った水分はどうなるの?
妊婦さんは、体の中を巡る血液の量が増えるため、妊娠していないときに比べてたくさんの水分が必要です。お母さんが摂った水分によって、赤ちゃんに必要な栄養や酸素が届けられて赤ちゃんを守ったり、赤ちゃんの成長や発育を助ける羊水が作られたりします。
しかし妊娠中は、血液量が増えるのに対して、血液成分が増えるわけではないため、貧血になりやすい傾向があります。また、ホルモンの影響や水分不足が原因で、便秘などのマイナートラブルに悩まされる妊婦さんも少なくありません。
妊娠中の貧血については、こちらを参考にしてみてくださいね。▼
【助産師執筆】妊娠中の貧血はどんな影響がある?
妊娠中に多くのママさんが経験する貧血。その原因と貧血になった場合の赤ちゃんへの影響だけでなく、貧血にならないための予防法までみっちり記載しました。貧血対策としてぜひ参考にしてみてくださいね!
妊婦さんはたっぷりの水分+サプリメントの活用がおすすめ
妊婦さんが貧血や便秘のようなマイナートラブルに悩まされないためには、たっぷりの水分を上手に摂ることと、不調の予防に役立つ栄養素をしっかりと摂ることが大切です。
貧血の予防のためには、鉄分や葉酸、そして葉酸の吸収を高めるビタミンCやビタミンB12が有効です。
また、便秘の予防のためには循環を良くする成分や、腸内環境を整える善玉菌や食物繊維などがおすすめ。しかし、必要な栄養素のすべてを意識して摂るのは難しいですよね。
食事だけでは補いきれない必要な栄養素を摂るためには、サプリメントの活用がおすすめです。
妊娠中の方におすすめのサプリメントは、「mamaru」です。
mamaruには、厚生労働省から妊婦さんが摂ることが勧められている葉酸400μgを始めとしてヘム鉄、亜鉛、マグネシウム、ビタミン、ミネラルはもちろん、約1000億個の乳酸菌と選び抜かれた食物繊維が含まれています。
腸内環境を整えてくれる菌活が一緒にできる妊娠期のサプリメントは、なんと史上初!
適切な水分補給とともにmamaruを活用して、妊娠中のマイナートラブルを予防しましょう。
水分の摂り方のポイント
妊娠中に飲み物を選ぶことはもちろん大切ですが、実は水分の摂り方にもいくつかポイントがあります。
しっかりとした量を摂っていても、摂るタイミングや摂り方によっては十分に効果を得られないこともあります。ここでポイントをチェックしていきましょう。
冷たすぎないものを摂ろう
妊娠中の飲み物は、基本冷えすぎていない状態がおすすめです。冷えすぎている飲み物はからだを冷やし、循環を悪くしてしまう可能性があります。冷蔵庫でキンキンに冷えたものより、常温や温かいものを選ぶようにしましょう。
暑い時期や、運動の後など冷たいものが飲みたいときは、涼しい部屋で摂らないようにするのがおすすめです。中からも外からも冷やすのはできるだけ避けましょう。
水分はこまめに摂ろう
妊娠中は、コップ1杯程度の量をこまめに摂るのがおすすめです。喉の渇きを感じる前に、摂るのが良いでしょう。
妊娠中はからだの中を巡る血液の量が増えることや、子宮が大きくなり膀胱を圧迫しやすいことから、トイレが近くなることが多い傾向があります。また、ホルモンバランスの変化や子宮が大きくなることで血管を圧迫するためむくみやすくなります。
そのため、一度にたくさんの水分を摂ると、尿として排泄されたりむくみの原因になったりしてしまいます。特に妊娠後期は、その影響が強く出るので注意しましょう。
妊娠中に気をつけたい飲み物
妊娠中におすすめの飲み物と反対に、妊娠中に控えたい飲み物や摂り方に工夫が必要な飲み物もあります。お母さんにとっても赤ちゃんにとっても大切なことなので、しっかりチェックしておきましょう。
アルコール飲料
アルコールは胎盤を通過し、赤ちゃんに送られるということが分かっています。妊娠中の飲酒に関しては、たくさんの研究がありお腹の赤ちゃんへの影響も大きいということが分かっています。
妊娠中のお母さんの飲酒は、赤ちゃんの成長の遅れ、先天性の奇形、睡眠障害、神経学的な機能障害、認知力の低下、IQ・学習能力の低下、言語発達の遅れ、注意欠陥、問題行動など多岐に渡ります。(※5)
妊娠がわかった時点でアルコールの摂取はやめましょう。
カフェインが含まれるもの
カフェインの摂取に関してはまだはっきりと分かっていないことも多く、国によって推奨される量が異なっています。
しかし、研究結果によると、カフェインを摂ることで赤ちゃんへの血流量が減ってしまう可能性があり、出生時の体重が少ないことや低出生体重児(出生時の体重が2500g未満の赤ちゃんのこと)が多いということが分かっています。(※6)また、カフェインには利尿作用があるため、摂った水分が余分に排泄されてしまうというデメリットもあります。
妊娠中は摂りすぎに注意しましょう。
妊娠中のカフェインの摂取についてはこちらの記事も参考に!▼
妊婦にカフェインはなぜダメなの?妊娠中の摂取量の目安や胎児への影響を詳しく解説
妊婦になったらコーヒーは飲んではいけないのでしょうか?カフェインの過剰摂取は、母体と胎児に影響を与えると懸念されていますが1日2杯までであれば、カフェインの過剰摂取にはなりません。今回は、妊娠中に摂っても良いとされるカフェイン量や、カフェイン以外に気を付けたいことについても紹介します。
市販の清涼飲料水
コンビニやスーパーで手軽に買うことができる清涼飲料水も、摂りすぎに注意が必要です。
市販のものは糖分が多く含まれている傾向があり、人工甘味料や保存料が含まれているものも多くあります。
また、エナジードリンクなどにはカフェインが多く含まれていることも。ゼロカロリーやノンカロリーと書かれていても、実際にはそうでないことや添加物が多い場合もあるため注意しましょう。
市販のものを購入するときは、成分表をチェックする習慣を持ちましょう。
タンニンが含まれるもの
お茶や紅茶、コーヒーなどに含まれるタンニンは、鉄と反応し鉄分の吸収を妨げたり、葉酸の働きを妨げたりする性質があります。
そのため、タンニンを含む飲み物を食事中や食事の前後に摂ると、鉄分や葉酸を摂っても十分に吸収されません。
タンニンを含む飲み物は、飲むタイミングに注意が必要。食事に影響しないタイミングで摂るようにしましょう。
妊娠中は飲み物をかしこく選んでしっかり水分を摂ろう
お母さんもお腹の赤ちゃんも健やかにマタニティライフを過ごすためには、飲み物も上手に摂ることが必要です。
また、飲み物から得られる効果を十分に活かすためには、摂り方や摂るタイミングも大切。中でも、妊娠中に多くの妊婦さんが悩まされる貧血や便秘は、食事や飲み物で予防することができますよ。
そして、より手軽にマイナートラブル対策がしたい!という方におすすめなのが葉酸サプリメント「mamaru」の活用です。
mamaruには鉄や鉄の吸収を促進してくれるビタミンC、そして赤血球の合成に必要な葉酸やビタミンB12が含まれているため、妊娠中のマイナートラブルのひとつである貧血にアプローチ。
また、便秘の予防や改善に嬉しい豊富な乳酸菌や食物繊維が含まれる他、ラクトフェリンなどの菌活サポート成分もしっかりと配合されています。
その他、妊婦さんに必要な成分を一日たったの4粒でしっかりと摂ることができます。
添加物不使用なのはもちろん、国内の認定工場で製造されているGMPマークのついた商品であるということも、特に口に入れるものや使うものが気になる妊婦さんには嬉しいポイントですよね。
妊娠中はmamaruを味方につけて、スッキリ元気いっぱいのマタニティライフを送りましょう。
参考文献:
(※1)https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu05580470325
(※2)食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
(※3)とうもろこし水溶性食物繊維の人および 高血圧自然発症ラットの血圧に対する影響
(※4)ラズベリーリーフ:出産の準備をサポートしてくれる、代表的な“マタニティーハーブ
(※5)胎児期のアルコール曝露の影響に関する 前向きコホー ト研究の動向と少量飲酒が 子どもの身
(※6)栗原 久、コーヒー/カフェイン摂取と日常生活−妊婦、胎児、乳幼児、小児への影響−、2016
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