
更新日:2025/10/15
妊娠初期に寝てばかりでも大丈夫?原因から赤ちゃんへの影響、外出先での眠気対策まで【医師監修】

妊娠がわかってから、「なんだかずっと眠い」「寝ても眠気がとれない」と感じていませんか?
「どうしてこんなに眠いんだろう」「寝てばかりで大丈夫かな」と不安になる方もいるかもしれませんが、これは妊娠中に起こる自然な反応。無理にがんばるよりも、体が求める休息をとることが大切です。
この記事では、妊娠初期に眠気が強くなる理由や、眠気をやわらげる方法、注意したいポイントまでを医師監修のもとで詳しく解説していきます。
眠気とうまく付き合い、安心して妊娠期間を過ごすためのヒントにしてくださいね。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmamaru監修・産婦人科医】まきレディスクリニック院長 風本真希先生
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、検診乳腺超音波 認定医
毎日多くの妊婦さんの検診に立会い、相談にのっている。患者さんのお話に真摯に耳を傾けることが信条。
"葉酸だけでいい” そう思っていませんか?
実は妊婦さんに必要な栄養素は葉酸だけではありません。妊活期に比べ鉄分がより必要になるだけでなく、ビタミン・ミネラルと様々な栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
"体のコンディションの変化や、日常生活の成約がたくさん”。妊娠中は、体のコンディションの変化や、お腹に赤ちゃんがいるというこれまでと異なる環境の中、生活にも様々な制約が。
日々の健康に気を使い、体調管理することが大切です。
妊娠初期に寝てばかり…これって大丈夫?
妊娠初期の強い眠気は、多くの妊婦さんが経験する自然な体のサインです。ママの体が赤ちゃんを育てるために少しずつ変化している証拠ともいえます。
この時期は無理をせず、体を休めることが大切です。
眠気は赤ちゃんを育てるために起きる自然な変化
妊娠が成立した段階から、「眠くて仕方ない」と感じる方は少なくありません。これは、体内のホルモンバランスが急激に変化する影響が大きく、赤ちゃんを育てるための準備が始まっているサイン。
そのため、「最近よく寝てしまうな」と感じても焦る必要はありません。つわりの一種といわれるほど、妊娠初期に起こるごく自然な反応です。
ママの体を守るために、無理せず休むことが大切
妊娠初期の5〜6週頃から、つわりが始まるママが増えていきます。吐き気や食欲不振、体のだるさなどが重なり、体調が不安定になりやすい時期です。
さらに、体がほてったり、夜中に何度も目が覚めたりと、十分な睡眠がとりにくくなることも。そんな状態で無理をすると、体調を崩してしまう場合があります。
「眠くても我慢……」とがんばりすぎず、眠気を感じたら思い切って体を休めることが大切。家事を周囲に頼ったり、短時間でも横になる時間をつくったりして、自分の体の声に耳を傾けてくださいね。
妊娠初期は眠気とともに、頭痛や立ちくらみが起きることも珍しくありません。原因や対処法を知りたい方は、こちらの記事もチェックしてくださいね。
妊娠初期に強い眠気が起こる理由
妊娠初期の眠気には、いくつかの体の変化が関係しています。どのような変化が眠気につながっているのか、その原因を見ていきましょう。
1.ホルモンバランスの変化
妊娠が成立すると、体内では「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモンの分泌が急増します。このホルモンは子宮の環境を整え、妊娠を維持するために欠かせない存在です。
一方で、急激に増えたプロゲステロンが分解されると、「アロプロゲステロン」という眠気を引き起こす物質がつくられます。これは睡眠薬と同じくらいの眠気をもたらすともいわれ、体に休むよう働きかける作用があります。
さらに、プロゲステロンには体温を上げる働きもあるため、夜の寝つきに影響することも。夜十分に眠れないことも、昼間の眠気につながっていくのです。
2.栄養不足による貧血
妊娠中は、赤ちゃんに酸素や栄養を届けるために血液の量が増加します。しかし、血液の量に対して赤血球の数が追いつかないと、「鉄欠乏性貧血」と呼ばれる状態になってしまう場合があります。
赤血球の中のヘモグロビンを作るためには鉄分が欠かせませんが、妊娠中はその鉄分の多くが胎児の成長に使われます。そのため、ママの体に必要な鉄分が不足し、酸素が全身に行き渡りにくくなり、疲れや眠気を感じやすくなるのです。
さらに、妊娠中に必須の栄養として知られる葉酸が不足すると「巨赤芽球性貧血」と呼ばれるタイプの貧血になることも。
鉄分も葉酸も赤ちゃんの発育に必要でありながら、ママの健康にも欠かせない大切な栄養素。食事やサプリメントでしっかり補うことが、眠気やだるさの予防につながりますよ。
>>鉄分や葉酸を手軽に補給できる妊婦さん向けサプリはこちらからチェック!
妊娠中の貧血について気になる方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
3.自律神経の乱れ
妊娠初期は、自律神経の働きが不安定になりやすい時期です。ホルモンバランスの急激な変化に加え、つわりや体調の変化によるストレス、睡眠リズムの乱れなども重なり、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなることがあります。
その結果、「夜に寝つきが悪くなる」「夜中に何度も目が覚める」といった不眠や浅い睡眠が起こりやすくなり、朝起きても疲れが取れないという状況に。十分に眠れていないことで、日中に強い眠気を感じる悪循環に陥ることもあります。
心身のリズムを整えるためには、朝の光を浴びたり、深呼吸やストレッチでリラックスするなど、小さな習慣を大切にしていきましょう。
妊娠初期の眠気はいつまで続くの?
妊娠初期の強い眠気は胎盤が完成し、つわりの症状が落ち着いてくる妊娠16週頃には軽くなることが多いといわれています。
ただし、眠気の原因となるホルモンである「プロゲステロン」は、妊娠中を通して分泌量が多い状態が続きます。そのため、眠気がすっきり落ち着く時期には個人差があり、なかには妊娠後期まで眠気を感じる方もいます。
妊娠中期以降も眠気が続く場合に実践したい眠気対策は、こちらの記事で紹介しています。
日中の眠気を緩和!夜ぐっすり眠る方法
妊娠初期の眠気は自然なものとはいえ、日中の強い眠気や夜の寝つきの悪さに悩む方も多いもの。
ここでは、体のリズムを整えながら快適な睡眠につなげるための工夫をご紹介します。
- 1就寝・起床のリズムを整える
- 2短時間の昼寝を取り入れる
- 3ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
- 4栄養バランスのとれた食生活を意識する
1.就寝・起床のリズムを整える
睡眠と覚醒のリズムは、体内時計によって調節されています。夜更かしや長時間の昼寝が続くとこのリズムが乱れてしまい、夜に眠れなくなったり、昼間の眠気が強くなったりすることも。
寝る時間と起きる時間を毎日同じくらいに保つことが、自然な眠気のリズムをつくる第一歩。朝はカーテンを開けて日光を浴びると、体内時計のリセットにもつながりますよ。
2.短時間の昼寝を取り入れる
妊娠初期は体調が不安定になりやすく、疲れを感じることも多い時期。眠気やだるさを我慢せず、無理をせずに横になる時間をつくることも大切ですよ。
ただし、昼寝の時間が長くなると夜の寝つきに影響することがあります。昼寝は15〜20分程度にとどめ、体を軽く休める程度にするのが理想的です。
3.ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
入浴は、自然な眠気を促す効果が期待できます。お風呂に入って体を温めると、入浴後に体温がゆるやかに下がり、眠りに入りやすくなるといわれています。
39〜40℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かるのがおすすめ。入眠の1時間〜1時間半前に入浴すると、寝る頃にちょうど体温が下がり、自然と眠気が訪れやすくなりますよ。
4.栄養バランスのとれた食生活を意識する
鉄分や葉酸が不足すると、貧血による疲労感や強い眠気を感じやすくなります。また、つわりなどで食欲が落ちると、エネルギー代謝を助けるビタミンB群やマグネシウムなどの栄養素も不足しがちに。
十分なエネルギーの生成ができないことで、日中の眠気につながる場合もあります。
妊娠中は、これらの栄養が不足しないようにバランスよく摂る必要がありますが、とくに妊娠初期は体調の変化が激しく、食生活が乱れがちな方も多いはず。
栄養不足が心配な方は、食事に加えて妊婦さん向けのサプリメントを活用するのがおすすめです。
産婦人科医監修の「mamaru」は、妊娠中に必要な栄養素をぎゅっと詰め込んだサプリメント。妊娠初期は食事だけで十分な葉酸を摂るのが難しい場合もありますが、mamaruなら厚生労働省が推奨する400μgの葉酸をカバーできます。
さらに、体に吸収されやすいヘム鉄を配合したブレンドヘム鉄や、ビタミン・ミネラルもオールインワンで摂取できるため、栄養面から体調をしっかりとサポートしてくれますよ。
妊娠期向けサプリとしてはじめて、腸内環境を整える菌活サポート成分(乳酸菌、食物繊維、ラクトフェリン)も配合されており、お腹の調子が気になる方にもおすすめです。
「小粒タイプで飲みやすい」「ニオイが気にならない」という声も多く、つわりで食事がとりにくい妊娠初期の栄養サポートとしても、多くのママに支持されています。国産・無添加で、「GMP認定マーク」や「安心安全マーク」が取得済みなのも嬉しいポイント。
スギ薬局などの大手ドラッグストアでも購入できますが、公式サイトなら送料無料&15日間の返金保証付きでお得にはじめられますよ。
体のリズムを整えて、栄養面から快適な睡眠や日中の眠気対策につなげるためにも、ぜひ「mamaru」を取り入れてみてくださいね。
妊娠中に摂りたい栄養素については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
外出先で眠気を感じたら実践!妊娠初期の眠気対策
妊娠初期は休むことも大切ですが、外出先や職場など、眠気を抑えたいシーンもありますよね。
ここからは、強い眠気を感じたときに実践したいリフレッシュ方法をご紹介します。ちょっとした工夫でも、頭や体がすっきりして気分がリセットできますよ!
- 1深呼吸や軽いストレッチでリフレッシュ
- 2間食をとって血糖値を安定させる
- 3飲み物で眠気をすっきり
- 4ツボ押しで集中力アップ
1.深呼吸や軽いストレッチでリフレッシュ
デスクワークなどで座ったままの時間が長いと、酸素不足や血行不良になり眠気を感じやすくなります。深呼吸をして新鮮な酸素を体に送り込むと、脳が活性化されて眠気覚ましに効果的。
また、足首を回す・ももの裏を伸ばすなど、簡単なストレッチを取り入れるのもおすすめです。筋肉の緊張がほぐれて血流が促されることで、リフレッシュできますよ。
1〜2分でも意識的に体を動かす時間をつくってみてくださいね。
2.間食をとって血糖値を安定させる
「お昼ごはんのあと、とくに眠くなる……」という方は、血糖値の変動が関係しているかもしれません。
食後、血糖値が急上昇すると、それを下げるために「インスリン」というホルモンが大量に分泌されます。この反動で血糖値が急激に下がり、エネルギー不足を感じて眠気が起こりやすくなるのです。
そのため、間食をうまく取り入れて血糖値の変化をゆるやかに保つことがポイント。ナッツ類や大豆製品など、血糖値の急上昇を防ぐたんぱく質や食物繊維を含むおやつがおすすめです。適度な間食は、食べつわり対策にもつながりますよ。
食べづわり対策についてもっと知りたい方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
3.飲み物で眠気をすっきり
冷たい飲み物は交感神経を刺激するので、頭をシャキッとさせたいときに◎。カフェインを控えたい妊娠中は、ノンカフェインのルイボスティーや麦茶がおすすめです。さらに、シュワっとした刺激のある炭酸水も眠気覚ましにぴったり。
ただし、冷たい飲み物を一気に飲むと体を冷やしてしまうため、少しずつ口にするのがポイントです。
妊娠中におすすめの飲み物を知りたい方は、こちらの記事もチェックしてくださいね。
4.ツボ押しで集中力アップ
短時間ですっきりしたいときは、ツボ押しを取り入れてみましょう。血流が促されることで眠気がやわらぎ、頭も体もリフレッシュできます。
- 晴明(せいめい):目頭の上、鼻寄りのくぼみ。目の疲れやぼんやり感を感じるときに。
- 太陽(たいよう):こめかみのやや目尻寄りのくぼみ。集中力を高めたいときに。
- 中衝(ちゅうしょう):中指の爪の生え際(人差し指側)。眠気を抑えつつ、気分を落ち着けたいときに。
指先でやさしく押して、5秒ほどキープするのが目安です。
妊娠初期の眠気で注意したいこと
妊娠初期の眠気は多くの方が経験する自然な変化ですが、なかには注意が必要なケースもあります。
最後は、体のサインを見逃さないために気をつけたいポイントを見ていきましょう。
強い眠気や体調不良が続くときは医師に相談を
「一日中起きていられない」「立ちくらみや動悸がひどい」など、日常生活に支障を感じるほどの眠気や体調不良がある場合は、早めに医師へ相談しましょう。
妊娠による生理的な眠気とは別に、慢性的な貧血や甲状腺ホルモンの異常などが関係していることもあります。また、眠気に加えて無気力や気分の落ち込みが続く場合は、メンタル面の不調を抱えている可能性も。
「少し休めば大丈夫」と我慢せず、体と心のサインに気づいたら、早めの受診が安心です。
妊娠中のうつ症状については、こちらの記事で詳しく解説しています。気になる方は、セルフチェックを実践してみてくださいね。
眠気覚ましのカフェインは控えめに
眠気覚ましにコーヒーや紅茶を飲む習慣がある方もいるかもしれませんが、妊娠中はカフェインの摂取量に注意が必要です。
WHO(世界保健機関)によると、妊娠中のカフェイン摂取量は1日300mgまで(マグカップ3杯程度)が目安(※)とされています。カフェインを摂りすぎると、胎児の発育不全や流産・早産のリスクが高まる恐れがあります。
コーヒーや紅茶以外にも、緑茶・チョコレート・エナジードリンクなどにもカフェインが含まれているので注意しましょう。
カフェインの摂りすぎによる胎児への影響は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
参考:(※)農林水産省 カフェインの過剰摂取について
妊娠初期は体を休めることも必要!体調を優先して過ごそう
妊娠初期の強い眠気は、多くの妊婦さんが感じる自然な体の反応です。つわりなども重なり体調が不安定になりやすい時期なので、疲れや不調を感じたときは無理せず体を休める時間をとってくださいね。
仕事中など、外出先では自分なりのリフレッシュ方法を実践しつつ、夜ぐっすり眠り、昼間の眠気を和らげるために、睡眠の質を上げる習慣も意識してみましょう。
つわりなどで思うように食事がとれず栄養面に不安がある方は、「mamaru」を活用するのも◎。鉄分や葉酸、ビタミンB群など、妊娠初期に欠かせない栄養をバランスよく補えますよ。
体調と向き合いながら、無理のないペースで妊娠期間を過ごしていってくださいね。
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