更新日:2024/11/13
妊娠初期に立ちくらみが起きる原因とは?自分でできる対処法と不調に負けない体調管理
妊娠すると、ママは体のあらゆるところに変化が出てきます。中でも、妊娠初期に起こりやすい不調の一つに「立ちくらみ」「めまい」があります。
立ちくらみは一瞬で起きることのため、倒れてママの怪我や赤ちゃんへの影響が出てしまうリスクもあります。
立ちくらみの原因と対処法を知ることで、立ちくらみが起きてしまったときも冷静に応急処置ができるようにしておきましょう。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
妊娠初期に起きる立ちくらみの原因は?
妊娠初期(妊娠4〜12週目)は、妊娠中のなかでも立ちくらみをしやすい時期です。立ちくらみの原因はさまざまありますが、妊娠が関連する原因としては次のようなものがあります。
- ホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れる
- つわりで水分がとれず脱水の状態になる
- つわりで十分な栄養がとれずふらつく
- 妊娠で血液の必要量が増えて血の気が引く
立ちくらみは、急に体勢を変えたときや立ちっぱなしの状態のときに起こりやすいです。立ちくらみで意識を失うと、倒れて怪我や赤ちゃんへの影響が心配されるため、無理をせず生活するよう心がける必要があります。
例えば、通勤中の電車やバスでは混雑時の乗車は避けるようにしたり、ストレスのかかる仕事を避けたりする工夫ができると良いでしょう。ときには職場の人や家族に相談しながら、自分や赤ちゃんの健康を第一に過ごすことが大切です。
参考:日本助産学会誌『現代の妊婦のマイナートラブルの種類、発症率及び発症頻度に関する実態調査』
一般財団法人女性労働協会『母性健康管理指導事項連絡カードを活用しましょう!』
妊娠初期を過ぎても立ちくらみやめまいが起こることはある?
妊娠初期を過ぎてからも、中期や後期に立ちくらみを起こすことがあります。
妊娠中は、赤ちゃんの成長にともなってママに必要な栄養やエネルギーも増えてきますが、お腹が大きくなってくると胃が圧迫されて、一度にたくさん食べられず、十分な栄養がとれないこともあるでしょう。
また、妊娠中期以降もつわりが続いて、吐き気により水分補給や食事が思うようにとれない方もいます。
このような場合、妊娠初期と同じような理由で立ちくらみやめまいを起こす可能性が高いです。
参考:厚生労働省『「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書|2─1 妊婦・授乳婦』
また、妊娠中の立ちくらみは、つわりと一緒に起きることもよくあります。つわりは多くのママに起こる不調。こちらの記事をチェックして、あらかじめ対処法を知っておいてくださいね。
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妊娠初期に立ちくらみが起きたときの対処法
ここでは、妊娠初期に立ちくらみが起きたときの対処法を紹介します。事前に対処法を知っておき、実際に立ちくらみやめまいがしたときに冷静な行動がとれるようにしましょう。
まずは座って安静にする
立ちくらみが起きたら、まずはその場に座って安静にしましょう。可能であれば横になることをおすすめします。
我慢して立ち続けていると、意識を失って転倒してしまうかもしれません。倒れて赤ちゃんに影響が出る可能性もあるため、無理をせず安静にしましょう。
立ちくらみがひんぱんに起こるようなら、立ち仕事をなるべく控えると安心です。どうしても立ち仕事をする必要がある場合には、手すりや椅子など、すぐに掴まれるものの近くで行いましょう。
少しずつ水分補給をする
立ちくらみが起こった際、すぐには原因がわからないため、少しずつ水分を補給してみましょう。
妊娠初期でつわりが重い場合には、吐き気によって水分が思うようにとれず、脱水状態になっている可能性があります。水分は水やご自身が飲みやすいものでかまいません。
もし水分補給をしてもすぐ吐いてしまう場合には、かかりつけの医師に相談しましょう。状態によっては点滴で水分の補給を行うことがあります。
また、妊娠中は普段からこまめに水分補給をしておくと良いでしょう。
体勢はゆっくり変える
いきなり体勢を変えたり立ち上がったりすると、立ちくらみを起こす可能性が高まります。起床時やお風呂上がりなどで立ち上がる際にはゆっくりと動きましょう。
また、慌てて動かなくても良いように普段から余裕を持って行動することも大切です。妊娠中は特に体調を優先し、無理のないスケジュールを心がけましょう。
電車やバス通勤がある方は、なるべく混雑を避けられるように、出勤時間や方法を変えることも検討してみてください。
注意すべき症状と病院へ行く目安
一瞬の立ちくらみがたまに起こる場合は、妊婦健診で医師や助産師に相談してみると良いでしょう。
立ちくらみが1日に何度も起きたり毎日続いたりする場合や、つわりで水分補給や食事ができない場合には、健診を待たずに早めに相談することをおすすめします。
特に、つわりで気持ち悪く水分や栄養が口からとれない場合には、病院で点滴をしてもらう方法もあります。脱水を防ぐためにも早めに病院へいきましょう。
また、立ちくらみ以外に「息がしにくい」「頭や胸が痛い」「ろれつが回らない」場合には、別の疾患による立ちくらみの可能性があります。かかりつけ以外の病院でもかまわないので、すみやかに近くの病院へ行きましょう。
耳なりや耳が詰まった感じがする場合には、かかりつけの病院か耳鼻科を受診してみてください。
立ちくらみ以外に起こりやすい妊娠中の体の不調
妊娠中は体の変化が大きく、立ちくらみ以外にもさまざまな不調が起きます。
ここでは、妊娠初期から妊娠後期までの赤ちゃんの成長と、ママの体の変化・不調について解説します。生活の中で気をつけたいことについても、ここで確認しておきましょう。
妊娠初期
妊娠4〜13週目の妊娠初期では、赤ちゃんの体の形がわかってくるとともに心拍が確認できるようになります。赤ちゃんによっては手足も動かし始めるでしょう。妊娠12〜15週頃には、胎盤が完成に近づきます。
ママにとっては、妊娠初期はつわりで大変な時期でもあります。立ちくらみや尿の回数が増えることもあるでしょう。また、この頃から便秘に悩む方も出てきます。
お腹の膨らみは実感しにくいですが、流産しやすく、感染症や薬剤などには特に気をつけたい時期です。旅行や無理な行動は避けるように心がけましょう。
妊娠中期
妊娠14〜27週目は妊娠中期にあたります。赤ちゃんがお腹の中で盛んに動くようになり、次第に爪や脳が発達してくる時期です。赤ちゃんの性別を知りたい方は、この妊娠中期に性別がわかるとイメージしておくと良いでしょう。
妊娠中期になるとつわりも落ち着き、16週を過ぎた頃にはいわゆる安定期となります。お腹が大きくなり体重も増え始め、胎動を感じる頻度も増えてくるでしょう。
妊娠中期からはお腹が大きくなるため、妊娠線のケアが必要になります。また、腰痛が出てくる方もいるため、無理な姿勢も引き続き避けましょう。
妊娠後期
妊娠28週〜出産までを妊娠後期と呼びます。赤ちゃんの臓器が成熟し始め、呼吸の練習も始まります。赤ちゃんもお腹の中で生まれる準備を始めていくのです。
ママのお腹はさらに大きくなり、胃の圧迫感や動悸、息切れなどの不調が出てきます。胃が圧迫されることにより、一度にたくさん食べることが難しくなるでしょう。この胃の圧迫感は出産前には落ち着くと言われています。
妊娠後期も引き続き無理は避け、早産に注意する必要があります。少しずつ出産・育児への準備を始めていくと心に余裕が持てますよ。
参考:こども家庭庁『妊娠中の検査に関する情報サイト|妊婦のからだの変化』
このほか、妊娠中は足がつることもよくあります。対処法と予防法はこちらの記事でチェックしてみてくださいね。
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妊娠初期からできる体調管理3選
妊娠すると、さまざまな体の変化があらわれます。妊娠初期からできる体調管理で、不調を乗り越えていきましょう。
無理をせず睡眠をたっぷりとる
妊娠初期は、女性ホルモンであるプロゲステロンの影響で、眠気が強くなる方が多いです。トイレの回数が増えることで夜に何度も起きてしまい、日中に眠くなる可能性もあります。
また、ホルモンバランスの変化によって自律神経も乱れがちになり、疲れがとれにくく感じる場合もあるでしょう。
そのため、妊娠中はできるだけ無理をせず、睡眠をたっぷりとりながら過ごしましょう。日中どうしても眠いときには、15時以前に短時間の昼寝をするのがおすすめです。
妊娠中は不調が起きやすく、仕事や日常生活が思うようにいかなくなることも考えられます。自分なりのリフレッシュ方法を見つけて、息抜きできる環境を用意しておくことも大切です。
軽い運動を習慣にする
妊娠中も、体調や環境に合わせて適度に体を動かすことをおすすめします。妊娠中の体重管理やリフレッシュ、夜の寝つきの良さにつながるかもしれません。
ゆっくり体を動かせるウォーキング、マタニティヨガ、ストレッチなどがおすすめです。ただし、腹筋を使う動作や激しい運動は、赤ちゃんの負担にもなるため避けてください。
可能であれば、体調が良いときに1回30〜60分間の軽い運動をしてみましょう。妊娠前に運動の習慣がなかった方も、1回15分の運動から始めてみてはいかがでしょうか。
おなかが張りやすい・多胎・切迫早産・妊娠高血圧など合併症がある場合は、運動を取り入れる前に必ず医師に相談しましょう。
栄養バランスのとれた食生活を心がける
普段から心がけてほしいことですが、特に妊娠中は主食・主菜・副菜の栄養バランスを考えた食事を心がけましょう。
ただし、つわりで食事が思うようにとれないときは、食べられるものを少しずつ食べるようにすれば問題ありません。つわりが落ち着いてきたら、栄養バランスのとれた食事を1日2回以上とるようにしましょう。
赤ちゃんが大きくなるにつれて、特にエネルギー量が必要になっていきます。体重管理もしながら、主食をしっかり食べるようにしていきましょう。
妊娠中はリステリア菌やトキソプラズマなどの感染症によって、赤ちゃんに影響が出ることもあります。加熱が十分にされていない肉や魚は避けた方が良いとされています。
妊娠中の栄養サポートにはサプリメントの活用もおすすめ
妊娠すると、赤ちゃんの成長を促し、ママの体調を整えるために葉酸や鉄がたくさん必要になります。
特に、妊娠初期に葉酸をしっかり摂取することで、赤ちゃんの神経管障害のリスクを減らすことにつながります。妊娠初期の葉酸摂取推奨量は、1日あたり400μgです。
つらい身体の不調が続く中で、食事だけでは摂りきれない栄養素を補うなら、サプリメントを味方につけるのはいかがでしょうか。
妊娠期の女性に向けた葉酸サプリ『mamaru(ママル)』は、厚生労働省が妊婦さんに推奨する摂取量がカバーできる1日あたり400μgの葉酸を配合。
さらに、吸収率の高いヘム鉄や亜鉛、マグネシウム、ビタミン・ミネラル・乳酸菌・食物繊維など、ママの体調サポートや赤ちゃんに嬉しい栄養素をたっぷりと摂取できます。
つわりで大変な妊娠初期からでも飲みやすいように、小粒で匂いも徹底的におさえました。
妊娠中は妊婦さん向けのサプリメントで、ご自身と赤ちゃんに必要な栄養を補給していきましょう。
「妊娠中にサプリって飲んでもいいの?」「サプリメントは必要?」という疑問は、こちらの記事で解決してくださいね!
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妊娠中は不調がつきもの。今からできる体調管理を始めよう
ママさんは妊娠初期からあらゆる不調を乗り越えていく必要があります。特に、立ちくらみによって倒れるとママの怪我や赤ちゃんへの影響が出るリスクもあるため、この記事で紹介した対処法や体調管理を参考に過ごしてみてください。
無理は禁物ですが、今からできる体調管理を始めていきましょう。
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