
更新日:2025/7/10
卵子の老化は妊活にどう影響する?原因から質の低下を防ぐ方法まで助産師が徹底解説!

「老化」とは、年齢を重ねることで生じるカラダの衰えのことをいいます。
例えば体力や筋力が低下したり、基礎代謝や消化機能が低下したり、シワやシミが増えたり…。人間は加齢に伴ってカラダの内側も外側も衰えていきます。
そして、卵子も例外ではなく、カラダと同じように老化していくのです。
今回の記事では、卵子の老化は妊活にどう影響するのか、そして卵子の質の低下を防ぐために今できることについて、助産師が徹底解説していきます。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmitas監修・妊活専門産婦人科医】美加レディースクリニック院長 金谷美加先生
生殖医療専門医、産婦人科医、母体保護法指定医、医学博士
実は妊活期と妊娠期では必要な栄養素は違います。市販の葉酸サプリは「妊活期」と「妊娠期」を分けていないものもありますが、時期ごとに必要な栄養素を摂ることが大切です。
栄養だけでなく、冷えにも気をつけたいもの。子宮の血流が悪いと卵子着床が難しくなり不妊の一因にも繋がるため、しっかりと体を温めることが大事です。
卵子の老化とは
肌の老化は、シワやたるみ、シミが増えるなど目に見えて実感することができますね。
それに対して卵子の老化は、目で見て実感するということは難しいため、想像しにくいと思います。
「妊活中なのになかなか妊娠しないな」
これが、卵子が老化しているサインの可能性があります。
卵子の老化とは、卵子の数が減少していくこと、卵子の質が低下していくことを意味します。まずはこの2つの変化について、詳しく見ていきましょう。
卵子の数の減少
卵子は、精子とは違ってママのお腹の中にいる胎児期に一生分つくられます。
そして、その後は減少していく一方です。
グラフをみると一目瞭然ですが、胎児期に約700万個あった卵子は年齢を重ねるとともに徐々に減少していき、出産適齢期である20代には約30万個、35歳前後には2〜3万個と減っていきます。
卵子の質の低下
卵子の質とは、卵子が成熟して受精や受精後の細胞分裂を順調に進める能力のことをいいます。
女性の卵子は胎児期につくられてからは、新しく作られることはありません。
そのため、卵子の年齢=自分の年齢となり、他のカラダの部位と同様に老化することで、妊娠可能な受精卵となる能力が低下していきます。
卵子の老化は何歳から始まる?
35歳以上の妊娠では、赤ちゃんに染色体異常が起きる頻度が高まるといわれています。
そのため一般的には、卵子の老化は35歳から始まるといわれています。
しかし、グラフを見てわかるように、女性の妊孕力(にんようりょく:妊娠できる能力)は20代半ばをピークに減少していきます。
卵子の数が生まれてから年々減少していくことからも、卵子の老化は20代半ばから始まっているとも考えられます。
なお、35歳以上での初めての妊娠・出産は高齢出産といい、様々なリスクが高まります。
こちらの記事では、高齢出産の妊活中から出産後のリスク、胎児へのリスクについて解説しています。
年齢による出産リスクの変化とは?35歳以上の高齢出産の対策を徹底解説!【助産師執筆】
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卵子の老化による妊活への影響
卵子の数が減り、質が低下することにより、妊活に与える影響はこちらの4つ。
- 受精しにくくなる
- 着床しにくくなる
- 流産しやすくなる
- 赤ちゃんが生まれつき病気を持つリスクが上がる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
受精しにくくなる
「受精」とは、成熟して排卵した卵子が卵管膨大部へと移動し、その卵子の中に精子が入り込むことで受精卵となることをいいます。
受精するためにはまず、成熟した卵子が排卵することが必要です。
卵巣の中では原始卵胞が成熟して卵子となりますが、すべての原始卵胞がしっかりと成熟できるわけではありません。
一度の卵胞期にいくつかの原始卵胞が成熟を試みて、成熟して排卵できるのはたった1つといわれています。
卵子が老化して卵子の数が減っていくと、成熟を試みる母数が減るため、排卵に至る卵子ができる可能性も低下していきます。
また、卵子が老化することで、卵子の周囲を覆っている「卵子透明帯」の構造が変化し、受精しにくくなるともいわれています。(※1)
着床しにくくなる
受精卵は中で細胞分裂を繰り返しながら、卵管を通って子宮へと移動し、子宮内膜へと辿り着きます。
「着床」とは、受精卵が子宮内膜にくっつくことをいいます。
子宮内膜にくっつくためには、受精卵の中で順調に細胞分裂が行われて子宮内膜に根をはる能力を得ることが必要ですが、卵子の老化によって細胞分裂がうまく進まないと着床しにくくなってしまいます。
また、着床するためには子宮内膜に厚みが必要です。
加齢によって子宮内膜を厚くする女性ホルモンの分泌が低下すると、子宮内膜が薄いままとなってしまい、着床しにくい環境になります。
流産しやすくなる
1回の妊娠で流産する頻度は平均的には15%。
それに対し、40歳以上の妊娠では約半数が流産するといわれています。(※2)
40歳以上の妊娠に流産が多い理由は、卵子の質の低下によって受精卵の中で染色体異常が起きるためだとされています。
赤ちゃんが生まれつき病気を持つリスクが上がる
赤ちゃんが生まれつき持つ病気として多いのが染色体の異常によるものです。
染色体異常とは、細胞の核に存在する遺伝子の集合体に生まれつき異常がある状態。染色体の数や性染色体に異常が見られる病気には、さまざまなものがあります。
◆染色体の数に異常がある病気
- ダウン症候群(21トリソミー)
- エドワーズ症候群(18トリソミー)
- パトウ症候群(13トリソミー)
◆性染色体に異常がある病気
- クラインフェルター症候群
- ターナー症候群
- トリプルX症候群
この胎児の染色体異常は、ママの年齢が上昇するとともに増加するといわれています。(※3)
女性の年齢 | ダウン症の子が生まれる頻度 | なんらかの染色体異常をもつ子が生まれる頻度 |
---|---|---|
20 | 1/1667 | 1/526 |
25 | 1/1250 | 1/476 |
30 | 1/952 | 1/384 |
35 | 1/385 | 1/192 |
40 | 1/106 | 1/66 |
45 | 1/30 | 1/21 |
上の表は、女性の年齢と子どもの染色体異常の頻度を表したものです。(※4)
20歳の女性が出産するとなんらかの染色体異常をもつ子が生まれる頻度は1/526ですが、35歳の女性が出産すると1/192といわれています。
35歳以上の出産では、ダウン症の子が生まれる頻度は25〜30歳の女性に比べて3倍。卵子が老化すると、赤ちゃんが生まれつき病気を持つリスクが高くなるのです。
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卵子が老化する要因
実は、卵子が老化する要因は加齢だけではありません。
日常生活を送る中で、卵子の老化スピードを早めてしまっている可能性もあります。
◉年齢以外の卵子が老化する要因
- 偏った食生活を送っている
- 喫煙をしている
- 過度な身体的・精神的ストレスを受け続けている
こうした生活習慣は「活性酸素」を過剰に発生させます。
活性酸素は通常の酸素に比べて物質を酸化させる力が強いため、正常な細胞の酸化を促し老化のスピードが早くなってしまいます。
卵子の老化を防ぐためには、活性酸素を発生させない生活を意識することも大切です。
また、卵子の質を高めるためには「ミトコンドリア」というカラダの中にある細胞器官を活性化させることも重要。こちらの記事では、ミトコンドリアと妊活の関係について詳しく解説しています。
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卵子の老化を防ぐために始めたい生活習慣
卵子の老化をできるだけ避けたい妊活中。
卵子の老化を防ぐために始めたい生活習慣のポイントは3つあります。
- 栄養をバランスよく摂る
- 禁煙・アルコールを控える
- カラダとココロのストレスを減らす
それぞれの理由と、生活の中に上手に取り入れるコツについて解説していきます。
栄養をバランスよく摂る
栄養が不足していると、生きていく上で必要なカラダの機能が衰えてしまい、老化のスピードは早まる一方。
卵子の老化を防ぐためには、カラダの中に必要な栄養が行き届くことが大切です。
特に、卵子の老化を防ぐためにしっかりと摂取したい栄養素は葉酸と、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用のある栄養素です。
- 葉酸:卵子の細胞分裂をサポート
- 抗酸化作用のある栄養素:活性酸素に対抗して老化の防止をサポート
妊活中にこれらの栄養を効果的に摂るには、普段の食事に加えて妊活サプリを活用するのがおすすめです。
妊活中の栄養チャージはmitasで!
mitas(ミタス)は、妊活中に必要な栄養がオールインワンで取れる妊活専用のサプリメント。
妊娠に向けたコンディションを整えるために積極的に摂取したい葉酸や、抗酸化作用をもつビタミンC・ビタミンEの他にも、妊活中の女性にうれしい栄養がぎっしりつまっています。
特に体内環境を整えるために摂取したい葉酸は、赤ちゃんの先天性の病気である「神経管閉鎖障害」を予防するために、厚生労働省も摂取を勧めている栄養素です。
赤ちゃんの先天性疾患「神経管閉鎖障害」と葉酸の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
神経管閉鎖障害と葉酸にはどんな関係がある?赤ちゃんの先天異常をサプリメントで予防しよう【助産師執筆】
葉酸を摂取することで発症を予防することができるといわれている「神経管閉鎖障害」。神経管閉鎖障害とはどんな病気なのか、その原因や検査方法などを、葉酸との関係性を含めて詳しく解説します。赤ちゃんの先天異常を予防するために、妊活中にできることを今から始めていきましょう。
妊活中の女性の葉酸摂取は、食品から240μgに加えて、サプリメントなどの栄養補助食品から400μg摂取することが推奨されています。
mitasは、厚生労働省が勧める葉酸摂取基準400μgをしっかりとクリア◎
ママの体内環境にアプローチしながら、生まれてくる赤ちゃんにとっても必要な栄養をばっちりチャージできます。
また、mitasはカラダに吸収しやすい「ヘム鉄」も配合し、貧血予防もサポート。
妊活中の貧血は、卵子の老化を早めたり、子宮内膜の増殖がうまくいかなくなったりと、妊活にいい影響はありません。
mitasで効率よく鉄分を吸収して、貧血になりにくいカラダを目指していきましょう。
さらにmitasは国内製造・無添加・GMPマーク取得など、これから迎える赤ちゃんに優しい設計がたっぷり!
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しかし実は、mitasを1番お得に手に入れられるのは、公式サイトからの購入。
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禁煙・アルコールを控える
タバコとアルコールは活性酸素を過剰に発生させる原因となります。
その結果、卵子の老化もカラダの老化もどんどん進んでいきます。
特に、タバコにはニコチンや一酸化炭素などのカラダにとって有害な物質がたくさん含まれています。
女性ホルモンの分泌を低下させたり、血流を悪くすることで、卵子の質が悪くなるだけでなく、子宮内膜が厚くなりにくくなり妊娠しにくい子宮環境を招いてしまうことも…。
妊活中は禁煙、アルコールの摂取も控えることがおすすめです。
タバコが妊娠に与える影響について、詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
喫煙って妊活に影響するの?タバコと妊娠の関係を完全解説【産婦人科医監修】
あなたは「妊活中に喫煙しているとどうなるの?」とお考えではありませんか?この記事では、喫煙による妊活への影響を男女別に解説します。また、妊娠後も喫煙を継続した場合のリスクやタバコをやめるべきタイミング、やめる方法などを紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
カラダとココロのストレスを減らす
ストレスを受け続けることでも活性酸素は過剰に発生しやすくなり、老化のスピードを早めてしまいます。
特に妊活中はパートナーとの息が合わなかったり、なかなか妊娠しないことで焦ったりと、いろいろなストレスがかかる時期です。
忙しい日々を送る中でも、自分の趣味や気分転換になることを見つけて、カラダとココロのストレスを減らしていきましょう。
まとめ
卵子の老化はカラダの老化と同様に、加齢とともに進んでいきます。
卵子の老化によって受精や着床がしにくいことで妊娠が成立しにくくなったり、流産しやすくなったり、赤ちゃんが生まれつき病気を持つリスクが上がったりします。
しかし、卵子の老化は加齢だけではなく、生活習慣が原因となることもあります。
生活習慣を見直すことで少しでも卵子が老化するスピードを緩めていきたいですね。
mitasは女性の妊活のコンディションを整えるために積極的に摂りたい葉酸と、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEをたっぷりと配合しています。
栄養面から妊娠に向いたカラダを目指すために、ぜひmitasを活用していきましょう。
【参考文献】
(※1)東京大学医科学研究所-加齢卵子への不妊治療法開発に期待 ―35歳以降の妊よう性低下には卵子透明帯の構造変化が関与―
(※2)一般社団法人日本生殖医学会-Q23.女性の加齢は流産にどんな影響を与えるのですか?
(※3)公益社団法人日本産婦人科医会-2.染色体異常
(※4)厚生労働省:「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」14女性の年齢と子どもの染色体異常の頻度
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