
更新日:2026/2/25
重症妊娠悪阻になりやすい人の特徴は?受診の目安と重症化を防ぐ対策【産婦人科医監修】

つわりがつらすぎて「これって重症妊娠悪阻かも…」と、大きな不安を抱えている妊婦さんもいるでしょう。
この記事では、重症妊娠悪阻になりやすい人の特徴と、今の症状から受診の目安を見極めるポイント、そして重症化を防ぐためにできることを、医学的な視点でわかりやすく解説します。
「私は当てはまるの?」「このまま悪化する?」という目の前の大きな不安を、落ち着いて整理できるヒントをお伝えします。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmamaru監修・産婦人科医】まきレディスクリニック院長 風本真希先生
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、検診乳腺超音波 認定医
毎日多くの妊婦さんの検診に立会い、相談にのっている。患者さんのお話に真摯に耳を傾けることが信条。
"葉酸だけでいい” そう思っていませんか?
実は妊婦さんに必要な栄養素は葉酸だけではありません。妊活期に比べ鉄分がより必要になるだけでなく、ビタミン・ミネラルと様々な栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
"体のコンディションの変化や、日常生活の成約がたくさん”。妊娠中は、体のコンディションの変化や、お腹に赤ちゃんがいるというこれまでと異なる環境の中、生活にも様々な制約が。
日々の健康に気を使い、体調管理することが大切です。
重症妊娠悪阻とは?「つわり」との違い
重症妊娠悪阻とは、吐き気や嘔吐が強く続いて脱水や体重減少などが起こり、治療や点滴が必要になる状態のことです。
一般的なつわりは、多くの妊婦さんにみられる生理的な変化で、つらさはあっても水分や食事がある程度摂れて、日常生活をなんとか送れることが多いもの。
一方で、重症妊娠悪阻は「つらい」だけでなく、体の状態に明らかな異変が出ている段階を指します。
つわりの症状の強さだけでなく、体重の減少や脱水のサイン、尿検査の結果などから、体にどんな影響が起きているのかが大きな判断ポイントになります。
具体的なチェックポイントは、こちらでくわしくご紹介しています。
重症妊娠悪阻になりやすい人の特徴

重症妊娠悪阻に「なりやすい人」と聞くと不安になるかもしれませんが、あらかじめ傾向を知っておくことで、早めの対処や受診につなげやすくなります。
ただし、これらに当てはまるからといって、必ず重症化するわけではありません。あくまでも「早めに気づくヒント」として受け止めてください。
過去の妊娠でつわりが重かった人
前回の妊娠でつわりが重かった場合、今回も症状が強く出ることがあります。
つわりの原因のひとつはホルモンによるものと考えられていますが、妊娠中のホルモン反応の出方には個人差があり、繰り返し同じ傾向が見られることが指摘されています。
◆人と同じくらいなのか、それとも重いのか…つわり重症度チェック&セルフケアの方法も合わせてご覧ください。
多胎妊娠などでホルモン変動が大きくなっている人
双子や三つ子などの多胎妊娠では、妊娠を維持するためのホルモン(hCGなど)の分泌量が多くなりやすく、その影響でつわりの症状が強く出ることがあります。
もともと吐き気・胃腸トラブルが出やすい体質の人
妊娠前から胃腸が弱い、吐き気が出やすいといった体質の人は、妊娠による変化の影響を受けやすいことがあります。
妊娠前からやせ型・栄養状態が良くない人

妊娠前からやせ型(BMI18.5未満)であったり、食事量が少なかったりすると、脂肪や筋肉の蓄えが少ないため妊娠による体の変化に対応する余力が少なく、症状が強く出ることがあります。
精神的ストレス・環境変化が大きい人
引っ越しや職場環境の変化、人間関係のストレス、妊娠に対する不安など、心身に負担がかかる状況も、つわりの症状の出方に影響することがあります。
なぜ人によって違う?つわりが重症化する理由
つわりのつらさや重症化のしやすさには、ホルモンの働きや体質、心身の状態など、いくつかの要因が関係していると考えられています。
先にご紹介した「なりやすい人の特徴」は偶然ではなく、こうした体の仕組みや背景とつながっています。
ここでは、医学的に知られているおもな理由をわかりやすく解説します。
hCGなどホルモンの影響

妊娠初期には、赤ちゃんを育てるためにhCG(人絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが多く分泌されます。
このhCGの増加は、脳にある嘔吐中枢を刺激すると考えられており、吐き気や嘔吐を引き起こす一因になることがわかっています。
hCGの分泌量や、それに対する体の反応の仕方には個人差があるため、同じ妊娠週数でも症状の出方が大きく異なります。
多胎妊娠でつわりが強く出やすいのも、hCGの分泌量が多くなることが関係していると指摘されています。
さらに、妊娠中は消化管の動きが緩やかになることもあり、これが吐き気を強める要因になることもあります。
体質・自律神経・ストレス

つわりは消化器の症状として現れますが、背景には体のバランスを調整している自律神経の働きが関わっています。
自律神経は、胃腸の動きや吐き気の感じ方にも影響しているため、もともと吐き気が出やすい体質や、胃腸が弱いと感じている方は、妊娠による変化の影響を受けやすいことがあります。
また、強いストレスや環境の変化があると、自律神経のバランスが乱れやすくなり、胃腸の働きが低下したり、吐き気などの症状が悪化しやすくなることもあります。
このように、ホルモンの影響だけでなく、体質や心身の状態が重なり合うことで、つわりの重さや重症化のしやすさに差が出てくると考えられています。
◆妊娠中も胃痛に悩まされているという妊婦さんは、こちらの記事もあわせてどうぞ。
重症妊娠悪阻のサインかも?今の症状をチェック

「つらい」だけでなく、体に変化が出ていないかを確認することが、重症化のサインかどうかを見極める大切なポイントです。
ここでは、医療機関でも重視される視点をもとに、重症妊娠悪阻のサインといえるチェックポイントをご紹介します。
水分がとれない・尿量が減っている
水分がほとんどとれない状態が続くと、体は脱水に傾いていきます。
次のような変化がある場合には注意が必要です。
- 半日以上ほとんど水分がとれていない
- トイレの回数が明らかに減っている
- 尿の色が濃く、量が少ない
- 口の中が乾く、ふらつきがある
脱水は、重症妊娠悪阻につながる大きなサインのひとつです。
体重が急に減ってきている
食事が摂れない状態が続くと、短期間で体重が減少することがあります。妊娠前の体重から5%以上減少している場合は、医療機関への相談がすすめられます。
体重の変化は、体が十分な栄養や水分を保てていないサインでもあります。
◆食事量が減って「赤ちゃんへの影響」が気になるあなたはこちらのコラムもどうぞ。
日常生活がほぼ回らない状態

吐き気や嘔吐がつらく、起き上がることができない、家事や仕事がほとんどできない状態が続いている場合も、重症化の目安になります。
「なんとか我慢している」状態ではなく、生活そのものが立ち行かなくなっているかどうかも、重要な判断ポイントです。
病院へ相談・受診すべき目安
つわりのつらさは人それぞれですが、我慢で乗り切れるものではありません。
「様子を見るべきか」「受診すべきか」で迷ったときは、体のサインを基準に判断することが大切です。
すぐ相談したほうがいいケース
次のような状態がある場合には、できるだけ早めに医療機関へ相談しましょう。
これらは、体が脱水や栄養不足を起こしているサインです。早めに医療機関での処置を受けることで、症状の悪化を防げることがあります。
様子を見ながら相談を検討するケース
次のような状態は、今すぐの緊急受診ではなくとも、早めに医療機関へ相談することを検討したいサインです。
- 水分や食事は少量ずつ摂れているが、つらい状態が続いている
- 吐き気が強く、横になっている時間が長くなっている
- 仕事や家事、育児が思うようにできず、生活に支障が出てきた
- 体重が少しずつ減ってきている
- 「このまま悪化するかも」と不安を感じている
実際には、つらさを我慢し続ける人ほど、受診のタイミングを逃してしまうことがあります。
症状が進むと赤ちゃんにも影響が及ぶ可能性があります。「これくらいで相談していいのかな」と迷うときこそ、医療に頼ってほしいタイミングです。
体調に不安を感じたら、まずは助産師さんや産婦人科医に相談してみてくださいね。
◆妊娠中に気をつけたい「適正体重」についてのコラムも参考にしてください。
重症妊娠悪阻になった場合の対応と治療
重症妊娠悪阻と診断された場合は、脱水や栄養不足を改善するための治療が行われます。
「入院になるのでは」と不安に感じる方も多いですが、症状の程度によっては通院で対応できることもあります。
ここでは、実際に行われる病院での治療の内容をわかりやすく解説します。
通院で対応するケース

症状が比較的落ち着いており、通院が可能な場合は、外来での点滴や内服薬による治療が行われます。
- 点滴で水分や電解質・ブドウ糖などを補給する
- 吐き気止めやビタミンB群(B1・B6など)を含む内服薬の処方
- 体重測定や尿検査などを行いながら経過を観察する
点滴では、水分補給だけでなく、ビタミンB1なども補いながら体の回復を助けます。これは、栄養不足が続いた時に起こる合併症を防ぐためにも大切な処置です。
早い段階で医療のケアを受けることで、入院に至らずに回復できることもあります。
入院が必要になるケース

次のような場合は、入院して集中的な治療が行われることがあります。
- 水分がまったくとれず、強い脱水がある
- 体重減少が著しく、栄養状態が悪化している
- 尿検査で強いケトン体が出ている
- 自宅での生活が困難な状態が続いている
入院中は、点滴でしっかり水分と栄養を補給し、体を休めながら回復を目指します。治療を早めに開始することで、症状が落ち着くまでの期間が短くなることもあります。
◆妊娠悪阻で入院になる基準や、治療についてのコラムも合わせてご覧ください。
重症化を防ぐために、今できること
重症化を防ぐためにいちばん大切なのは、「がんばること」ではなく、体への負担を減らすことです。
つわりがつらい時期は、思うように食べられなかったり動けなかったりする自分を責めてしまいがち。でも、この時期は完璧を目指すよりも、重症化を防ぐために「今できること」を積み重ねていくことが大切です。
無理に食べようとせず、食事は「できる範囲」で

食事が摂れないと不安になりますが、つわりの時期は栄養や決まった食事の時間よりも、口にできるものを少しずつでも摂ることを優先しましょう。
- 食べられるタイミングに、食べられるものを少量ずつ
- 食感や温度など、食べやすいものを試してみる
- においが少ない食べ物を選ぶ
「きちんと食べなきゃ」と思うほど、食べること自体が負担になってしまうこともあります。まずは体が受け入れられるかどうかを第一に考えてみましょう。
◆食べられるものがわからない「つわり中におすすめの食べもの」をこちらのコラムでご紹介しています。
とはいえ、食べられない日が続くと、自分だけでなくお腹の赤ちゃんの栄養状態も気になるもの。そんなときにはサプリメントで栄養補給するのもひとつの方法です。
つわり期の栄養サポートには『mamaru』がおすすめ

食べられるものを見つけようとするだけでもストレスになってしまう…そんなつわり期の栄養サポートには、妊娠期に欠かせない栄養を凝縮した妊婦さん向けサプリ『mamaru』がおすすめです。
mamaruは産婦人科医監修のもと、妊娠中の不安定な体を考えて設計されたオールインワンサプリ。ママと赤ちゃんに必要な栄養素がひとつで補えます。

- 赤ちゃんの成長に不可欠な400μgの葉酸
- 妊娠期に不足しやすい鉄・20種類以上のビタミンやミネラル
- 食べられない・飲めないつわり期のお腹を守る菌活サポート成分(乳酸菌・食物繊維)
また、悪阻(つわり)の治療薬としても処方されるビタミンB群も、毎日補っておきたい基本的な栄養素。とくにビタミンB6は、海外ではつわりの吐き気や嘔吐に対する治療薬として投与されています。
出典:ACOG(アメリカ産婦人科学会)Guidelines at a Glance: Nausea and Vomiting of Pregnancy
さらに、業界最小サイズの小粒で、サプリ独特のにおいを抑えているのもmamaruの特徴。

つわり中でも飲みやすく、1日4粒でママと赤ちゃんのための栄養をまんべんなく補えます。
つらくて買い物に出かけられないときにも、mamaruはネットから注文できて自宅に届くから安心。
「飲めるかどうかわからない…」という方も、ネット購入なら返金保証付きで、定期購入でも回数の縛りがないので気軽に始められますよ。
食べられない日も、ちょっと元気がない日も、しっかり栄養を摂っておきたい。そんなあなたの毎日に、mamaruを取り入れてみてくださいね。
水分・電解質を優先して脱水を防ぐ
重症化と大きく関係しているのが脱水です。
食事が摂りにくい時期だからこそ、まずは水分と電解質をとることを意識しましょう。
- 一度に飲めなくても、少量をこまめに
- 経口補水液やスポーツドリンクを薄めて飲む
- 氷をなめるなど、口にしやすいものを試してみる
水分が保てるだけでも、体の負担は大きく変わります。
体と心の負担を減らす工夫を取り入れる
つわり中は、外からのささいな刺激が症状を悪化させることがあります。
- においの強い場所や物を避ける
- 家事は無理をせずに周囲に手伝ってもらう
- 横になれる時間を確保して体を休める
- 睡眠を優先する
できないことを「がんばってやろう」とするよりも、負担を減らすための工夫を取り入れることが、この時期を乗り切るための大切なポイントです。
つらい症状をひとりで抱え込まないで、早めに相談しよう

重症妊娠悪阻は、我慢して乗り越えるものではなく、医療や周囲のサポートを頼っていい状態です。
今回ご紹介してきたように、重症化しやすい傾向があることや、体に現れるサインにはいくつかの共通点があります。「私は当てはまるかもしれない」と感じたなら、それは早めに相談していいというサインでもあります。
つわりのつらさは目に見えないもの、周囲に理解されにくいこともありますが、あなたが感じているつらさは決して気のせいではありません。
医療機関に相談すること、家族や周囲に頼ること、やらなきゃいけないと思うことを減らすこと。そして、思うように食事が摂れないときは、mamaruで最低限必要な栄養だけは確保しておくこと。
どれもあなた自身と赤ちゃんの体を守るために大切なことです。ひとりで抱え込まずに、「相談する」という選択肢を思い出してくださいね。
あなたへのおすすめ
mitas series オンラインショップ






















