更新日:2023/11/28

どうして妊娠中に体重が増えるの?〜正しい体重管理のポイント〜【助産師執筆】

妊娠中には体重が変化しますが、なぜ体重が変化するのか、その理由をご存知ですか?赤ちゃんがお腹の中で大きくなるから、その分お母さんの体重が増えていくことはイメージがつきやすいですね。ですが、実は体重が増えるのは赤ちゃんが大きくなることだけが理由ではありません。妊娠中の体重管理について悩む方も多いと思います。今回は妊娠中に体重が増える理由と体重管理が必要な理由、難しいと思われがちな体重管理のポイントについて解説していきます。

この記事に登場する専門家

助産師 四辻有希子

大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。

〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター

なぜ妊娠中には体重が変化するの?

妊娠中に体重が変化する理由は、お腹の中で赤ちゃんが成長していくという理由だけではありません。お母さんの身体の中では、妊娠することでいつもとは違ったホルモンの変化や身体の変化が起きています。妊娠中に体重が変化する理由について詳しく見ていきましょう。

赤ちゃんが成長するため

妊娠中に体重が増える理由としてみなさんにも想像がつきやすいのは、赤ちゃんがお腹の中で大きく成長していくことですね。赤ちゃんのはじまりでもある受精卵の大きさは、なんと1mm程度です。そこからお母さんのお腹の中で少しずつ成長していきます。

妊娠7ヶ月からは赤ちゃんの体重はどんどん増えていきます。妊娠8ヶ月を超えたお母さんたちはよく、「息をしているだけでも体重が増える」と言います。赤ちゃんのおおよその体重の変化を知っておくことで、体重の変化の予測もつきますね。

妊娠・出産に適した体づくりのため

妊娠中のお母さんたちは、妊娠や出産に適した体づくりを本能的に行います。

皮下脂肪が増える

妊娠中の女性はホルモンの変化によって皮下脂肪がつきやすくなります。赤ちゃんを育てる大切な子宮の周囲に皮下脂肪のクッションをつくることで、お腹を衝撃から守ろうとしているのです。また、妊娠中や出産にはエネルギーが必要になります。出産に備えて身体の中にエネルギーを蓄えようとするため、脂肪がつきやすいともいわれています。

体をめぐる血液量が増える

妊娠中のお母さんは、血液に酸素や栄養をつめこんで赤ちゃんにも栄養満点の血液を送る必要があります。また、出産の出血に備えて体のなかの血液の量を増やす必要があります。そのため、妊娠中のお母さんは体の中で血漿成分を増やし、血液の量を増やしています。出産時の出血量はだいたい200~500ml程度と言われていますが、中には1000ml以上出血する方もいます。1000ml以上の出血は、普通の大人では命に関わる量です。妊娠中のお母さんは出産時の出血に耐えられるように体を整えているのです。

羊水や胎盤ができるため

妊娠をしたお母さんの子宮の中では、赤ちゃんを育てるための環境を整える必要があります。それが、胎盤や羊水です。

羊水

羊水は赤ちゃんを包んでいる膜の中を満たしていて、赤ちゃんを外の衝撃から守る役割があります。羊水の量は妊娠中に変化していきます。妊娠10週ころは25ml程度でその後少しずつ増えていき、妊娠30週ころには800mlとピークを迎えます。その後徐々に減っていき、妊娠10ヶ月ころの羊水の重さはだいたい500g程度です。

胎盤

赤ちゃんはお腹にいる間、胎盤を通してお母さんから必要な栄養や酸素をもらったり、いらなくなったものや二酸化炭素をお母さんに渡すことで育っていきます。赤ちゃんにとって胎盤はお腹の中で生きて、大きくなっていくのに欠かせないものです。赤ちゃんの成長とともに胎盤も大きくなっていき、妊娠10ヶ月の胎盤の重さはだいたい500g前後です。

妊娠中の体重管理って必要?

よく妊娠中には体重に関する話を聞く機会があると思います。中には体重の管理に気を付けるように言われる方もいます。どうして妊娠中には体重を管理することが大切なのでしょうか。

実は、妊娠中の体重は妊娠中のお母さん、赤ちゃん、そして出産にも影響します。色々な合併症のリスクが高くなるのでしっかりと体重管理をしていく必要があるのです。そして、体重が増えることに意識が向きがちですが、体重があまりにも増えないことも合併症を引き起こすリスクとなります。

妊娠中のお母さんへの影響

体重が増えすぎることで、妊娠中のお母さんへの影響として代表的なものは、妊娠高血圧腎症や妊娠糖尿病が挙げられます。

妊娠高血圧腎症とは、妊娠中から出産後12週間以内に血圧の上昇や血圧上昇に伴う全身の症状が出ることをいいます。また、赤ちゃんとお母さんはへその緒を通して酸素や栄養のやり取りをしていますが、そのへその緒の血液の流れが悪くなる原因にもなります。

妊娠糖尿病は、血糖値が高くなる病気です。妊娠中は胎盤からインスリンの働きを抑えるホルモンが出るため、いつもと比べて血糖値が上がりやすくなります。そこに過度な体重増加が加わると妊娠糖尿病になるリスクも上がります。

妊娠中の赤ちゃんへの影響

お母さんの体重が増えすぎることで赤ちゃんは巨大児となるリスクがあります。赤ちゃんはお母さんの栄養をもらって大きくなりますが、あまりにも多い栄養が赤ちゃんに流れていくと、赤ちゃんはどんどん大きくなります。4000gを超えると巨大児と呼ばれ、うまれた赤ちゃんは低血糖となるリスクもあります。

逆に、お母さんの体重が増えなさすぎることで、赤ちゃんは必要な栄養を十分にもらえず、大きくなりにくいこともあります。妊娠週数と比べて成長が遅い赤ちゃんは胎児発育不全と診断され、赤ちゃんの命に関わることもあります。妊娠中の体重増加が7kg未満の場合には、赤ちゃんが低出生体重で生まれるリスクが高いと言われています。

出産への影響

お母さんの体重が増えすぎることで、出産への影響もあります。

経膣分娩で生まれる時、赤ちゃんはお母さんの骨盤・膣など産道を通って生まれてきます。妊娠中に過剰に体重が増えると、皮下脂肪だけでなく、膣にも脂肪が付きやすくなります。そのため産道が狭くなり、赤ちゃんが通りにくく、出産時間が長くなりやすいです。赤ちゃんが大きくなりすぎることでもお産が進みにくくなる原因となります。

帝王切開での出産では、皮下脂肪が多いと手術後に傷がくっつきにくくなりやすいです。さらに、傷のとこから感染しやすくなったりもします。

理想的な体重の変化って?

妊娠中に体重が変化する理由、体重を管理する大切さについて紹介してきました。では、理想的な体重の変化とはどれくらいなのか、見ていきましょう。

BMIと目標体重

妊娠中は体重の増えすぎも、増えなさすぎもよくありません。そのため、体重増加の目安が決まっています。妊娠中の目標体重は妊娠前のBMIで決まります。BMIとは、肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数のことです。[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出され、BMI18.5未満の方はやせ、BMI18.5〜25.0の方は標準、BMI25.0以上の方は肥満となります。妊娠中の体重増加の目安は、やせの方は9〜12kg、標準の方は7~12kg、肥満の方は個別での相談となりますが、増えたとして5~7kgと言われています。

体重変化の目安

妊娠中といっても10ヶ月もある妊娠期間で、体重変化はどのように変化するのが理想的なのでしょうか。赤ちゃんの体重の増え方を見てもわかるように、妊娠後期になると急に大きくなるため、その分妊娠後期にはお母さんの体重も増えやすくなります。妊娠後期に体重が増えるのは仕方ないので、妊娠初期から中期にかけては体重増加をおさえておくことがおすすめです。

妊娠中に必要な栄養って?

体重の変化に気を付けながらも、妊娠中は赤ちゃんのためにも必要な栄養を取る必要があります。妊娠中にはどのような栄養が必要なのでしょうか。

妊娠中に必要なカロリー

妊娠中には赤ちゃんの成長のために食事を多くとらなければ!と考える方もいるかと思いますが、実は妊娠中に付加するカロリーはそこまで多くありません

妊娠時期によって異なり、いつもの必要カロリーにプラスして妊娠初期は50kcal妊娠中期は250kcal妊娠後期は350kcalほどです。

妊娠中に必要な栄養素

赤ちゃんがお腹の中で元気に発育していくためにも、妊娠中は特に良質な栄養素をとっていきたい時期になります。赤ちゃんの成長にかかせない葉酸赤ちゃんの脳の発育に大切といわれているDHA赤ちゃんの骨をつくるカルシウム、カルシウムの吸収の効率を上げるマグネシウム、貧血になりやすい妊娠中には欠かせない、鉄の吸収を助けるビタミンC。これらの栄養素を食事だけで網羅しようとなると、働いている方やお子さんがいる方は特に大変ですよね。そんなときにはサプリメントで栄養を補給するのも一つの手です。手軽に十分な栄養素を補給できるサプリメントは、食事量も増えることなく栄養素を補給できるので、体重増加が気になる方にもおすすめです。mamaruは妊娠中に必要な栄養素を網羅していて、特に葉酸は400μg入っているのでmamaruを飲むだけで必要量が取れます。さらにブレンドヘム鉄といって吸収率が高い鉄分を配合しているので、おすすめです。


その一方で、摂らない方が良い栄養素もあります。

具体的に避けるべき栄養素・食事は次の記事に書いてあるので、お目を通してみてくださいね。

妊娠中食べていけないものはある?【助産師解説】

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妊娠中の運動ってしてもいいの?

体重増加が気になる方は特に妊娠中に運動してもいいのか気になりますよね。結論から言うと、妊娠中も運動はできます。ただ、切迫早産がある方、妊娠高血圧腎症などの妊娠に伴う合併症がある方は医師に確認しましょう。

妊娠中の運動は息が上がる運動よりも、ゆったりと呼吸をして行うウォーキングやストレッチ、ヨガなどがおすすめです。

まとめ

今回は妊娠中に体重が増える理由と体重を管理する必要性、そして正しい体重管理のポイントについて解説しました。妊娠中の体重の変化は必ず起きるものです。体重変化の目安を事前に知っておくことで、体重変化のイメージがつきやすくなると思います。

妊娠中はお母さんの体の栄養だけでなく、赤ちゃんにも栄養を届ける必要があります。赤ちゃんの成長にとって必要な栄養素をしっかりと取っていきたいですね。

mamaruは食事量を増やすことなく、妊娠中に必要な栄養を手軽にとることができ、特に赤ちゃんの成長に欠かせない葉酸は400μg、吸収率の高いブレンドヘム鉄を配合しているのでおすすめです。


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