更新日:2026/4/28

乳腺炎の原因はなに?なりやすい人・症状・対処法と予防のコツ4選【医師監修】

なりやすい人・症状・対処法と予防のコツ4選【医師監修】
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あなたは、

「乳腺炎の原因にはなにがあるの?」
「なりやすい人の特徴は?」
「もし乳腺炎になってしまったら、どうしたらいい?」

とお悩みではありませんか?

授乳中、おっぱいがガチガチに張って痛くなると、「もしかして乳腺炎かも…?」と不安になりますよね。原因がわからないと対策もできない、と不安を感じてしまうママも多いのではないでしょうか。

この記事では、乳腺炎の原因や、なりやすい人の特徴をわかりやすく解説します。あわせて、つらい症状を和らげる対処法や、受診すべきサイン、予防のコツも紹介します。

「できれば乳腺炎を繰り返したくない…」というママに役立つ内容になっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事に登場する専門家

【葉酸サプリmamaco監修・産婦人科医】薬膳漢方検定所有 加藤智子先生

産婦人科医専門医、健康スポーツ医、抗加齢専門医、更年期カウンセラー

"産後も栄養補給できていますか?”
栄養補給は産後も重要。しっかり栄養を接種しないと母乳が栄養不足になり赤ちゃんに影響を与える恐れも。食事から十分な栄養を摂るのはなかなか難しいので、サプリメントの併用をおすすめしています。

"産後のママのケアは後回しにしがちですよね”産後は、これまで経験のない身体の使い方が増えます。
しかし、なかなか自分の体調ケアまで手が回らないママも多いよう。mamacoの和漢成分は全身に向けられた効果があり、体調維持が期待できます。

乳腺炎の原因4つ

乳腺炎は、いくつかの原因が重なって起こることが多いトラブルです。まずは、特に多い4つの原因を確認していきましょう。

  1. 1母乳の詰まり(乳汁うっ滞)
  2. 2抱き方や授乳姿勢
  3. 3乳首の傷・細菌感染
  4. 4疲れやストレス

①母乳の詰まり(乳汁うっ滞)

母乳の詰まり(乳汁うっ滞)は、乳腺炎のもっとも多い原因と言われています。本来スムーズに流れるはずの母乳が乳腺の中にとどまってしまうことで、しこりや痛み、炎症につながることがあります。

授乳間隔が空いてしまったり、赤ちゃんの飲む量が少ないと、母乳が十分に排出されずにたまりやすくなります。また、分泌量が多いママほど、排出が追いつかず詰まりやすくなることもあります。

こうした状態が続くと、おっぱいが張って硬くなり、乳腺炎へと進んでしまうことがあるため、母乳をためこまない工夫が大切です。

②抱き方や授乳姿勢

抱き方や授乳姿勢も、乳腺炎の原因のひとつです。毎日の授乳で同じ向きや同じ姿勢が続くと、おっぱいの流れが悪くなったり、特定の部分しか飲みとれなかったりして、母乳が残りやすくなってしまうことがあるためです。

また、赤ちゃんが浅くくわえている「浅飲み」の状態だと、しっかり母乳を飲みとることができず、知らないうちに詰まりの原因になっていることも。

できる範囲で横抱きやフットボール抱きなどを取り入れながら、いろいろな方向から母乳を飲んでもらうことや、深くくわえられているかを意識してみるといいでしょう。

③乳首の傷・細菌感染

乳首にできた傷やひび割れも、乳腺炎の原因になることがあります。傷口から細菌が入り込むことで、炎症が起こりやすくなるためです。

とくに、授乳時に痛みがあったり、乳首が切れている場合は注意が必要です。浅飲みや強い吸い方によって、知らないうちに乳首に負担がかかっていることもあります。

違和感や痛みがあるときは無理をせず、乳首のケアをしながら、できるだけ負担の少ない授乳方法を意識してみてくださいね。

④疲れやストレス

産後の疲れやストレスも、乳腺炎を引き起こす一因になります。寝不足や疲労が続くと体の免疫力が下がり、炎症が起こりやすくなってしまうためです。

また、体の冷えやホルモンバランスの乱れが重なることで、母乳の流れが悪くなることもあります。毎日の育児で忙しい中ですが、少しでも体を休める時間をつくりましょう。

食事や水分をしっかり摂ることに加えて、必要に応じてサプリメントなどで不足しがちな栄養をサポートするのもひとつの方法ですよ。

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脂っこい食事や甘い食べ物が原因になることはある?

「ケーキや脂っこいものを食べると乳腺炎になる」と聞いて、不安に感じたことがあるママも多いかもしれません。

しかし、日本助産師会と日本助産学会が共同で発行している『乳腺炎ケアガイドライン2020』では、特定の食品を制限することで乳腺炎を予防できるというはっきりした根拠はないとしています。そのため、脂っこい食事や乳製品を過度に控えることは、基本的には勧められていません。

とはいえ、食事は体調にも影響しやすいもの。無理に制限しすぎる必要はありませんが、バランスのよい食事を心がけるといいでしょう。

「これを食べたからダメ」と思い詰めず、ママ自身が心地よく過ごせることも大切にしてくださいね。

★授乳中の食事のコツについて先に知りたい方はこちらをチェック!

参考:『乳腺炎ケアガイドライン2020』

乳腺炎とは?

そもそも乳腺炎とは、母乳の通り道である乳管にトラブルが起こり、炎症が生じてしまう状態のことです。

授乳中のママにとってはめずらしいものではなく、誰にでも起こりうるトラブルのひとつ。
「もしかして乳腺炎かも…?」と感じたときに備えて、基本的な知識を知っておくことが大切です。

乳腺炎の種類

乳腺炎には、大きく分けて「うっ滞性乳腺炎」「化膿性乳腺炎」の2つがあります。

うっ滞性乳腺炎は、母乳の流れが滞ることで起こります。比較的起こりやすく、早めにケアすることで悪化を防ぎやすいのが特徴です。

一方、化膿性乳腺炎は細菌感染によって起こり、症状が強く出やすい傾向があります。医療機関での治療が必要になることがほとんどで、早めの受診が大切です。

なお、うっ滞性乳腺炎をそのままにしてしまうと、母乳の詰まりに細菌が繁殖し、化膿性乳腺炎へと進行することがあります。

乳腺炎の症状

乳腺炎になると、次のような症状が見られることがあります。

  • 乳房のしこりや張り
  • 押すと痛い、ズキズキする痛み
  • 一部が熱をもっている、赤みがある
  • 母乳の流れが悪くなる

化膿性乳腺炎の場合は、痛みが強くなったり、発熱などの全身症状があらわれることがあります。

「受診したほうがいいのかな?」と迷ったときのサインについて先に知りたい方は、こちらをチェックしてくださいね。

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乳腺炎の兆候や初期症状は?

乳腺炎の初期は、「なんとなく違和感があるかも」と感じる軽い症状から始まることが多いです。

・少し張っている感じがする
・触ると少し気になる程度の痛み
・チクチクとした違和感
・母乳の出が少し悪い気がする

「いつもと違うな」と感じたら、早めにケアしてあげることが大切です。

自宅でできるおっぱいケアについて、先に知りたい方はこちらをチェックしてくださいね。

乳腺炎の初期症状やおっぱいのトラブルについてもっと詳しく知りたい方は、こちらのコラムもチェック!

乳腺炎になりやすい人の特徴は?

乳腺炎は誰にでも起こる可能性がありますが、なりやすいタイミングや傾向が4つあります。

  • 初産・授乳に慣れていない
  • 母乳量が多い・出すぎる
  • 授乳間隔が空きやすい
  • 断乳・卒乳のタイミング

初産・授乳に慣れていない

初めての出産後は、赤ちゃんの抱き方やくわえさせ方に慣れておらず、母乳がうまく排出されにくいことがあります。

赤ちゃんが浅くくわえている「浅飲み」の状態になっていたり、毎回同じ角度で授乳していると、気づかないうちに乳房の一部に母乳が残りやすくなることも。

最初はうまくいかなくて当然なので、「できていないかも」と不安になりすぎなくて大丈夫です。少しずつ授乳に慣れていく中で、ママと赤ちゃんにとって楽な形を見つけていきましょう。

母乳量が多い・出すぎる

母乳の分泌が多いと、赤ちゃんが飲む量よりも多く作られてしまい、乳房に母乳がたまりやすくなります。飲みきれなかった母乳をそのままにしてしまうと、おっぱいの張りや詰まりにつながることもあります。

張りを感じたときは、授乳や搾乳で少しずつ外に出してあげることが大切ですよ。

授乳間隔が空きやすい

赤ちゃんが夜まとめて寝るようになったり、外出や仕事復帰などで授乳のタイミングが空いてしまうと、母乳が乳房にたまりやすくなります。

気づかないうちにおっぱいが張ってしまうこともあるため、間隔が空きそうなときは、搾乳を取り入れるなどして、ケアをしましょう。

断乳・卒乳のタイミング

断乳や卒乳の際に、急に授乳回数を減らしたり、一気にやめてしまうと、母乳の行き場がなくなり、乳房にたまりやすくなります。そのままにしてしまうと、張りや詰まりにつながり、乳腺炎を引き起こすことに。

赤ちゃんの成長に合わせた大切なタイミングだからこそ、ママの体にもやさしく負担をかけない進め方を意識していきたいですね。

断乳のコツについて知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

ここまで紹介したように、乳腺炎はさまざまなきっかけで起こることがあります。次に、乳腺炎になったときの対処法について見ていきましょう。

乳腺炎になったときの対処法

乳腺炎の症状が出てしまったときは、早めにやさしくケアしてあげることが大切です。

ここでは、

  • すぐにできるおっぱいケア4つ
  • やってはいけないNG行動
  • 病院に行くべきサイン

について紹介します。
無理をせず、できることから取り入れていきましょう。

すぐにできるおっぱいケア4つ

自宅ですぐにできる4つのおっぱいケアを紹介します。

①こまめに授乳・搾乳をする

母乳をためこまないように、できるだけこまめに外へ出してあげましょう。赤ちゃんに飲んでもらうのが難しいときは、搾乳を取り入れるのもひとつの方法です。

②授乳前に乳房を温める

母乳の流れをよくするために、授乳前に蒸しタオルなどで乳房をやさしく温めてみましょう。血流がよくなり、母乳が出やすくなることで、詰まりの予防や改善につながることがあります。

③しこり部分を意識して飲ませる

しこりがある場合は、その部分から母乳が出やすくなるように、赤ちゃんのあごがしこりの方向に向くように授乳してみましょう。少し角度を変えるだけでも、流れがよくなることがありますよ。

④乳房をやさしく冷やす

痛みや熱っぽさがあるときは、保冷剤などでやさしく冷やすと楽になることがあります。ただし、赤みや痛みが広がる場合は早めに受診しましょう。

つらいときは「ちゃんとやらなきゃ」と思いすぎず、少しでも楽になる方法を取り入れてみてくださいね。

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助産師さんのマッサージを受けるのもおすすめ

しこりや痛みがあって相談したいときは、母乳外来やおっぱいマッサージを行っている助産院・母乳外来に相談するのもおすすめです。

一児の母である筆者も、頻回授乳をしてもしこりがなかなか改善しないときに母乳外来でマッサージを受け、楽になった経験があります。

外出がつらい場合は、訪問対応をしているところもあります。お住まいの自治体のホームページなどで調べてみてくださいね。

母乳外来についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

やってはいけないNG行動

乳腺炎の悪化を防ぐためには、避けたほうがいい行動を知っておくことも大切です。

次のような行動は、症状を長引かせたり悪化させたりする可能性があるため、できるだけ控えましょう。

  • 授乳や搾乳をやめてしまう
  • 強く押したり無理にしこりをつぶす
  • 自己判断で放置する
  • きつい下着や締め付ける服を着る

これらを少し意識することで、乳腺炎の予防や回復への一歩になりますよ。

病院に行くべきサイン

乳腺炎はセルフケアで改善することもありますが、症状によっては医療機関での治療が必要になる場合もあります。

次のようなサインが見られるときは、無理をせず早めに受診を検討しましょう。

  • 38℃以上の発熱がある
  • 強い痛みや赤み・腫れがある
  • しこりが改善しない・大きくなる
  • 寒気やだるさなどの全身症状がある
  • 乳頭に傷や膿が見られる
  • 母乳を出しても症状が良くならない

「これくらいなら大丈夫」と我慢せず、少しでも不安を感じたら医療機関に相談してくださいね。

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病院ではどんな治療をする?

・母乳の排出を促すケア
詰まっている母乳を出すために、助産師によるマッサージや搾乳のサポートが行われます。あわせて、授乳姿勢や飲ませ方の見直しを行うこともあります。

・薬による治療
細菌感染が疑われる場合は抗生物質、痛みや発熱がある場合は解熱鎮痛剤が処方されます。

・膿がたまっている場合の処置
炎症が進み膿がたまっている場合には、切開して排膿する処置が行われることもあります。

乳腺炎を予防する4つのコツ

乳腺炎は、日々のちょっとした工夫で予防することができます。最後は、乳腺炎を繰り返さないために意識したいポイントを4つ紹介します。

  1. 1赤ちゃんに深く咥えさせる
  2. 2食事や生活習慣を整える
  3. 3体を冷やさない
  4. 4ストレッチで肩・背中をほぐす

【予防1】赤ちゃんに深く咥えさせる

乳腺炎を予防するためには、母乳をしっかり出し切ることが大切です。授乳の際は、赤ちゃんの口を大きく開けて、乳首だけでなく乳輪までしっかり含む「深いラッチオン」を意識しましょう。

しっかり深くくわえられていると、母乳の出がスムーズになり、赤ちゃんも効率よく飲むことができます。

もしうまくくわえられていないと感じた場合は、一度外してからやり直すことも大切です。最初は難しく感じることもありますが、少しずつ慣れていければ大丈夫ですよ。

授乳姿勢や抱き方のポイントについては、こちらのコラムをチェックしてみてくださいね。

【予防2】食事や生活習慣を整える

授乳中は水分をしっかりとり、バランスのよい食事を心がけることが大切です。

母乳は血液から作られるため、水分が不足すると母乳の流れが悪くなり、詰まりの原因になることも。こまめな水分補給を意識しましょう。

また、主食・主菜・副菜を意識した食事を心がけ、無理のない範囲で整えていくことが大切です。

さらに、疲れや睡眠不足も乳腺炎のリスクを高める要因のひとつです。できるだけ体を休める時間を確保し、無理をしすぎないようにしましょう。

産後の食事のポイントについては、こちらの記事を参考にしてくださいね。

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【予防3】体を冷やさない

体が冷えると血流が悪くなり、母乳の流れも滞りやすくなります。特に肩や首、背中まわりを冷やさないように意識しましょう。

冷房の効いた室内では、知らないうちに体が冷えていることもあります。羽織りものを使ったり、首元や肩まわりを温める工夫を取り入れるのもおすすめです。

また、温かい飲み物を選ぶなど、内側から体を温めることも意識できるといいですよ。

【予防4】ストレッチで肩・背中をほぐす

肩や背中のこりは、母乳の流れに影響することがあります。産後は授乳や抱っこで同じ姿勢が続きやすいため、軽いストレッチで体をほぐす習慣を取り入れましょう。

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①肩回し
両肩をゆっくり大きく回す。

②背中のストレッチ
両手を前に伸ばして背中を丸め、じんわり伸ばす。

③肩甲骨を寄せる動き
背中で肩甲骨をギュッと寄せて、ゆっくり戻す動きを繰り返す。

④首のストレッチ
首をゆっくり左右に倒して、ほぐす。

毎日少しずつでも体をほぐすことで、負担をためにくくなります。できる範囲で、心地よく続けていきましょう。

産後の肩こり解消についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

乳腺炎でつらいときこそ、ママの体を大切に

乳腺炎は、いくつかの原因が重なって起こることが多く、主に次の4つが関係しています。

  1. 母乳の詰まり(乳汁うっ滞)
  2. 抱き方や授乳姿勢
  3. 乳首の傷・細菌感染
  4. 疲れやストレス

しこりや痛みがあるときは、無理をせず次のポイントを意識してみましょう。

  • こまめに授乳・搾乳をする
  • 授乳前に乳房を温める
  • しこり部分を意識して飲ませる
  • 乳房をやさしく冷やす

ただし、症状が強い場合や長引くときは、我慢せず早めに医療機関を受診してくださいね。

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