
更新日:2025/12/24
腟内フローラってなに?不妊との関係や乱れる原因、整え方を解説【医師監修】

不妊や妊娠しやすさとの関係が注目されている腟内フローラ。妊活中に初めてこの言葉を知ったという方も多いのではないでしょうか。
しかし、腟内フローラが何を指すのか、体の不調や妊活とどう関係しているのかまではよく分からないまま、不安を感じている方も少なくありません。
この記事では、腟内フローラの基本から乱れる原因、妊活との関係、今日からできる整え方までをわかりやすく解説します。自分の体を知るきっかけとして、ぜひ参考にしてみてください。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmitas監修・妊活専門産婦人科医】美加レディースクリニック院長 金谷美加先生
生殖医療専門医、産婦人科医、母体保護法指定医、医学博士
実は妊活期と妊娠期では必要な栄養素は違います。市販の葉酸サプリは「妊活期」と「妊娠期」を分けていないものもありますが、時期ごとに必要な栄養素を摂ることが大切です。
栄養だけでなく、冷えにも気をつけたいもの。子宮の血流が悪いと卵子着床が難しくなり不妊の一因にも繋がるため、しっかりと体を温めることが大事です。
腟内フローラとは?

腟内フローラとは、腟の中にすむ細菌の集まりのことです。腸内フローラと同じように、腟にもバランスがあり、その状態によって不調が出やすくなることがあります。
まずは、腟内フローラがどのような役割を持っているのか、基本から確認していきましょう。
腟内フローラの基本的な役割
腟内フローラの主な役割は、腟の中を菌が増えすぎない状態に保ち、外部からの感染を防ぐことです。
この働きを支えているのが、ラクトバチルス菌(乳酸菌)です。ラクトバチルス菌は乳酸をつくり、腟の中をpH3.8〜4.5程度の弱酸性に保っています。
弱酸性とは、悪い菌が増えにくい「腟にとって心地よい状態」と考えると分かりやすいでしょう。この環境が保たれることで、腟にもともと備わっている自浄作用が働きやすくなります。
ラクトバチルス菌が減少するとバランスが崩れ、不調が起こりやすくなります。
妊活の視点では、炎症や感染が起こりにくい腟環境を整えることが、妊娠を目指す体づくりの土台につながると考えられています。詳しくは次の項目で解説しています。
腸内フローラと腟内フローラの違い
腸内フローラと腟内フローラは、どちらも体にすむ細菌のバランスを指しますが、役割や影響する部分が異なります。
ただし、善玉菌・悪玉菌・日和見菌という基本的な構造は共通しており、体の状態によってバランスが変わる点も似ています。それぞれの違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 腸内フローラ | 腟内フローラ |
|---|---|---|
| 主な役割 | 消化を助ける・免疫を支える | 膣内の感染を防ぐ・妊娠しやすい環境を保つ |
| 影響する不調 | 便秘・下痢・肌荒れ・免疫低下など | おりものの異常・デリケートゾーンのニオイ・かゆみ・炎症など |
| 主な善玉菌 | ビフィズス菌・乳酸菌 | ラクトバチルス菌(乳酸菌) |
また、腸内環境が乱れると免疫力が低下し、その影響が腟内環境に及ぶケースもあります。そのため、妊活中は腟だけでなく、腸を含めた体全体の環境づくりを意識することが大切です。
妊活で、膣内フローラとともに聞くことがある「子宮内フローラ」についても気になる方は、次の記事も参考にしてください。
腟内フローラは妊活・妊娠にどう関係する?

腟内フローラは、デリケートゾーンの不調だけでなく、妊活や妊娠とも関係があるといわれています。しかし直接妊娠を左右するものではなく、体の土台としてどのような影響があるのかを知ることが大切です。
ここでは、腟内フローラと妊活・妊娠の関係について、わかりやすく整理していきます。
腟内環境が整うと妊娠しやすい状態に近づく
腟内環境が整っていることは、妊娠を目指す体づくりの土台のひとつと考えられています。腟の中が弱酸性に保たれていると、精子が活動しやすいとされているのです。
また、雑菌が増えにくい状態が保たれることで、炎症が起こりにくくなり、体への負担も軽減されます。こうした小さな積み重ねが、結果として妊娠を目指しやすい状態につながっていくといえるでしょう。
炎症や感染があると妊活に影響することも
腟内で炎症や感染が起きている場合、妊活に影響することもあると考えられています。
たとえば、カンジダや細菌性腟症、膣炎などは、強い症状が出ないまま続くケースも少なくありません。こうした慢性的な炎症があると、腟や子宮まわりの環境が乱れ、妊娠を目指すうえでの体の準備が進みにくくなることがあります。
自覚がないまま妊活を続けている方もいるため、まずは腟内環境を知ることが大切です。
妊活中から腟内フローラを意識することが大切
膣内の細菌バランスを整えるためには、今から腟内フローラの改善を意識しましょう。
また、腟内環境は腸内環境とも関係していると考えられているため、腸と腟の両方を意識した「体全体の妊活準備」として取り組むことが大切です。
膣内フローラも含め、妊活中に取り組んでおきたいことについては、以下の記事も参考にしてください。
腟内フローラが乱れる原因

腟内フローラは、日々の生活や体の変化によって乱れてしまいます。知らないうちに続けている習慣や、ホルモンの影響が原因になっているケースも少なくありません。
ここでは、腟内フローラが乱れやすくなる主な原因について見ていきましょう。
ホルモンバランスの乱れ
女性の体は、生理周期や妊活、妊娠前後、更年期など、ライフステージごとにホルモンバランスが大きく変化します。
なかでも女性の健康維持に大きく関わる「エストロゲン」の分泌が低下すると、腟内で善玉菌の役割を担うラクトバチルス菌が減少しやすくなります。その結果、腟内の弱酸性が保ちにくくなり、悪玉菌が増えやすい状態になってしまうのです。
ホルモンの変動を自分でコントロールするのは難しいですが、腟内フローラが乱れやすくなる原因のひとつとして知っておきましょう。
ストレス・睡眠不足・疲労
強いストレスや睡眠不足が続くと、自律神経や免疫のバランスが乱れやすくなります。免疫力が低下すると、体は外からの影響を受けやすくなり、腟内でも悪玉菌が増えやすい状態に。
また、疲労がたまることで体の回復力や抵抗力も落ち、炎症が起こりやすくなってしまうのです。
妊活中は、気持ちの焦りや生活リズムの変化から、心身に負担がかかりやすい時期です。ストレスや疲れが腟内環境に影響することもあるため、注意が必要です。
疲れを溜めないためにも、妊活中に必要な睡眠については次の記事も参考にしてください。
間違ったデリケートゾーンケア
デリケートゾーンは清潔に保つことが大切ですが、やりすぎたケアが腟内フローラを乱してしまうこともあります。
特に多いのは洗いすぎることで、汚れと一緒に必要な常在菌まで洗い流してしまうケースです。また、香料やアルコールを含む洗浄剤は粘膜を刺激しやすく、腟内環境の負担になることがあります。
さらに膣内洗浄を頻繁に行うと、自浄作用そのものが弱まる原因になることも。良かれと思って続けている習慣が、かえって腟トラブルにつながることがある点も知っておきましょう。
今日から始める!腟内フローラを整えるケア方法3つ

腟内フローラは、特別な治療をしなくても、日々の過ごし方やケアを見直すことで整えられます。大切なのは、無理なく続けられることから取り入れることです。
ここでは、今日から始められる腟内フローラのケア方法を3つ紹介します。
生活習慣を整える
腟内フローラを整えるためには、3つの生活習慣を特に意識しましょう。
- 睡眠リズムを整える
- 体を冷やさないようにする
- ストレスや疲れをため込みすぎない
睡眠不足や不規則な生活が続くと、自律神経や免疫のバランスが乱れやすくなり、腟内環境にも影響が出てしまいます。また、体が冷えると血流が低下し、腟まわりまで十分に酸素や栄養が巡りにくくなることも。
さらに、強いストレスや疲労が続くと、ホルモンバランスや免疫力にも影響しやすくなるでしょう。
すべてを完璧に整える必要はありませんが、できることから少しずつ見直すことが、腟内フローラを守る土台づくりにつながります。
特に体の冷えは、普段の体調にも関わってきます。妊活中に意識したい温活については、次の記事も参考にしてください。
食事から善玉菌を増やすサポートをする
腟内フローラを整えるために、食事で意識したいポイントは次の3つです。
- 乳酸菌や発酵食品を取り入れる
- 食物繊維を意識してとる
- 鉄分・ビタミン・ミネラルなどの基本栄養を不足させない
乳酸菌や発酵食品は、善玉菌の働きを支える食材として知られています。また、食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、腸内環境を整える助けになります。
さらに、鉄分やビタミン、ミネラルなどの栄養が不足すると、体のバランスが崩れ、腟トラブルの一因になることもあります。
しかし、必要な栄養を毎日の食事だけで十分に補うのは難しいもの。手軽に善玉菌を増やすサポートをするためには、必要な栄養を吸収しやすい形でまとめて摂れるサプリを活用するのも一つの方法です。
腟内フローラを整えるサポートにはmitasがおすすめ
「膣内フローラを手軽にケアしたい」そんなときに、頼りになるのが妊活サプリの「mitas」。mitasは、腟内フローラを意識した成分と、妊活期に必要な栄養をまとめて補えるオールインワンサプリです。

◆mitasの配合成分
- ラクトバチルス菌1億個
- 善玉菌を増やす働きが期待されるラクトフェリン
- 厚生労働省が妊娠前に推奨する葉酸400μg
- 鉄分・ビタミン・ミネラルなど30種類以上の栄養素
- 高麗人参やなつめ、生姜などの体を温める和漢素材
さらに、mitasは妊活専門の産婦人科医監修のもと開発され、品質や安全性にも配慮されています。不要な添加物を使用せず、GMP認定工場で製造・管理されているため、毎日続けるものとしても◎。

腟内環境と体全体の土台づくりを同時に意識したい方にとって、mitasは心強いサポートになりますよ。
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デリケートゾーンのケア方法を見直す
腟内フローラを守るためには、毎日のデリケートゾーンケアを見直すことも大切です。清潔を意識しすぎてしまうと、かえって腟内環境に負担をかけてしまいます。
◆デリケートゾーンケアの注意点
- 洗いすぎない
- 香料やアルコールを含むケア用品は避ける
- 外陰部を中心に、やさしく洗う
洗浄は短時間で済ませ、腟の中まで洗わないことが基本です。また、通気性の良い下着を選び、蒸れにくい状態を保つことも、腟内環境を守るポイントになります。
無理なケアは減らし、負担をかけないことを意識してください。
腟内フローラの状態を知る方法

腟内フローラは目に見えないため、自分では状態を判断しにくいものです。ただ、体からのサインに気づいたり、検査を活用したりすることで、今の状態を知ることはできます。
最後に、腟内フローラの乱れに気づくポイントや、状態を確認する方法について見ていきましょう。
腟内フローラが乱れた時に出やすい不調を知っておく
腟内フローラが乱れると、次のような変化が現れることがあります。
- おりものが水っぽくなる、白く濁る、酸っぱい・生臭いと感じる
- 外陰部や腟のかゆみ・ヒリつき・違和感がある
- 細菌性腟症やカンジダなどの感染を繰り返す
- 下腹部のムズムズ感や重だるさを感じる
こうしたサインが続く場合、腟内フローラが乱れている可能性があります。ただし、症状だけで状態を正確に判断することは難しいため、検査を活用して確認することも大切です。
医療機関で腟内フローラ検査を行う
腟内フローラの状態は、婦人科や不妊治療クリニックで検査できます。検査では、ラクトバチルス菌の割合や、悪玉菌・病原菌の有無、全体のバランスなどが分かります。
妊活を目的として受ける方のほか、膣炎やカンジダを繰り返している場合に、原因を探るために行われることも。医師の診察とあわせて検査を受けることで、必要に応じた治療や生活面のアドバイスにつなげられる点が大きなメリットです。
自宅で検査キットを使って調べる
腟内フローラは、通院せずに自宅で調べられる検査キットを使って確認する方法もあります。検体を自分で採取し、郵送したあとに結果をオンラインなどで確認する形式です。
検査キットではラクトバチルス菌の量や、悪玉菌の傾向などを目安として知ることができるため、病院に行くほどではないけれど、今の状態を把握したい方に向いています。
ただし、これらの検査は「今この時点の腟内環境」を知るための目安です。結果が思わしくなかったからといって、すぐに妊娠できない、あるいは不調が続くと決まるわけではありません。
検査結果をきっかけに、生活習慣やセルフケア、サプリの取り入れ方などを見直す材料として活用することが大切です。定期的にチェックしながら、腟内フローラの変化を長い目で見ていく意識を持ちましょう。
腟内フローラの他にも気になる点があり、検査をするべきかと考えている方は、次の記事も参考にしてください。
腟内フローラを整えて、妊娠を目指す体の土台づくりを始めよう

腟内フローラは、妊活や体調と深く関わる大切な土台のひとつです。妊娠のしやすさに直接影響するわけではないものの、腟内環境が整うことで、妊娠を目指す体づくりを進めやすくなります。
腟内フローラは、ホルモンバランスや生活習慣、日々のケアによって変化します。そのため、特別なことをしなくても、睡眠や食事、デリケートゾーンのケアを見直すことが、整える第一歩になります。
必要に応じて「mitas」を取り入れて善玉菌をサポートしたり、検査で状態を知ったりするのも一つの方法です。
妊活は、結果がすぐに見えず、不安になりやすい時期でもあります。だからこそ、自分の体と向き合い、できることから少しずつ整えていく意識が大切です。
腟内フローラを意識することをきっかけに、妊娠を目指す体の土台づくりを始めていきましょう。
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