更新日:2024/9/6
亜鉛が女性に与える嬉しい効果とは?妊活・妊娠中に摂るべき理由とおすすめの摂り方を助産師が詳しく解説
亜鉛の存在は聞いたことがあるものの「具体的な役割や効果は知らない」という方も多いのではないでしょうか。亜鉛はすべての人に大切な栄養素ですが、妊活中や妊娠中の女性にはさらに重要です。
本記事では、妊活中や妊娠中に亜鉛を摂るべき理由や、効果的な摂取方法について詳しく解説します。亜鉛の効果について理解を深め、妊娠のための体づくりの準備をしましょう。
亜鉛の効果的な摂取方法について先に知りたい人はこちらからどうぞ。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
亜鉛の効果と役割
亜鉛とは、人間の健康と栄養維持に必要な「必須微量ミネラル」と呼ばれる栄養素の一種です。体内に2,000mg存在し、骨格筋や皮膚、肝臓や脳といった臓器に分布しています。
亜鉛には次のような役割があり、人間が生きていくうえで必要不可欠です。
たとえば、女性にとって大切な肌や髪はたんぱく質からできているので、美肌や美髪のためには亜鉛の摂取が欠かせません。一方で、亜鉛が不足すると以下のような症状が見られることも。
亜鉛をはじめとしたミネラルの欠乏は、お悩みの女性も多いPMS(月経前症候群)に影響している可能性もあるとされています。しかし、亜鉛は体内でつくることはできません。
食べ物など外部からの摂取が必要です。亜鉛が不足するとさまざまな症状が現れるため、意識的に摂取していきましょう。
推奨されている亜鉛の1日摂取量については、こちらをご覧ください。
まだまだある!妊活中~妊娠中の女性に嬉しい亜鉛の効果
亜鉛にはさまざまな効果があることが分かりましたが、妊活中や妊娠中は通常時以上に亜鉛の摂取が重要です。妊活中や妊娠中に亜鉛の摂取が必要な理由を詳しく見ていきましょう。
妊活中に亜鉛が不足すると起こる影響
亜鉛不足の女性は妊娠しにくいとされています。その理由は、亜鉛が不足すると生殖機能が低下するためです。卵巣機能が低下し、排卵や女性ホルモンの分泌に影響します。
ある不妊治療クリニックでは患者さんに初診時と、体外受精などの生殖補助医療を受ける前とで血液中の亜鉛量の検査を実施したところ、正常値を超えたのはわずか9.4%という報告もあります。
妊娠しにくい要素を1つでも少なくするために、妊活中は亜鉛の摂取が必要不可欠です。
とはいえ、妊活中に必要な栄養素にはさまざまなものがあるため、亜鉛以外に摂りたい栄養素については以下の記事も参考にしてください。
【助産師執筆】妊活中にサプリは飲んだ方がいい?〜妊活に必要な栄養素とサプリメントの選び方
妊活中にサプリメントを飲んだ方がいいのかという疑問に答え、妊活中に必要な栄養素とサプリメントの選び方について詳しく解説していきます。
参考文献:一般社団法人日本IVF学会|「挙児希望女性における亜鉛不足 の現状とプレコンセプションケア における課題」
妊娠中に亜鉛が不足すると起こる影響
亜鉛が必要なのは妊活中だけではありません。妊娠中のママが亜鉛不足になると、おなかの赤ちゃんの発育に影響を及ぼす可能性があります。
亜鉛はDNAなどの細胞分裂に関わる栄養素なので、不足するとおなかの赤ちゃんの成長を妨げる要因につながるためです。
具体的には、脳の発達遅延が起こったり、顔や手足など目に見える部分に奇形があらわれる「外表奇形」が誘発されたりするとされています。さらに、低体重児の出生率が高くなるおそれも報告されています。
また、妊娠中の亜鉛不足によって影響を受けるのは赤ちゃんだけではありません。妊娠中に亜鉛が不足すると、ママも妊娠の合併症や分娩時間が長くなるといったリスクが上昇します。
赤ちゃんもママも無事に出産を迎える確率を上げるために、妊活中だけでなく、妊娠中も継続して亜鉛を摂取しましょう。
女性に必要な亜鉛の摂取量
妊活中や妊娠中は亜鉛の摂取が欠かせないことが分かりましたね。
とはいえ、「どのくらい摂れば良いの?」「亜鉛を摂りすぎてしまったらどうなるの?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
ここからは、亜鉛の摂取量と過剰摂取の影響について詳しく解説します。
女性は1日にどれくらい亜鉛の摂取が必要?
女性に推奨されている亜鉛の摂取量は以下のとおりです。
これに対し、女性の亜鉛の1日平均摂取量は7.7mgであり、推奨されている摂取量を満たせていません。つまり、通常の食事をしているだけでは、亜鉛の摂取量は不足しているのです。
加えて厚生労働省の資料によると、妊婦さんの血液中の亜鉛量は、妊娠期間が進むとともに低下するとされています。
さらに母乳の亜鉛濃度も、分娩後に日数が経過するにつれて低下することも分かっています。
特に、妊娠中の女性は摂取不足が原因で亜鉛欠乏になりやすいため、意識して摂取することが必要です。
亜鉛を摂りすぎるとどうなる?
亜鉛を過剰摂取すると、次のような症状が見られることがあります。
- 吐き気・嘔吐
- 食欲不振
- 胃けいれん
- 下痢
- 頭痛
亜鉛は毒性が低く、通常の食生活で過剰摂取が起こるケースは多くありません。しかし、長期間にわたって亜鉛を摂りすぎると、免疫の低下や善玉コレステロールの減少といった問題が生じる場合もあります。
加えて、多量の亜鉛を継続的に摂取すると、体内で銅の吸収が阻害されて貧血や胃の不快感などが起こることもあります。安全な亜鉛摂取の上限値は成人女性で35mgです。
サプリメントなどで亜鉛を摂取する場合は上限値を超えないように注意しましょう。
妊活中に亜鉛が必要なのは女性だけ?男性が得られる効果
妊活中に亜鉛の摂取が重要なのは女性だけではありません。男性も亜鉛が欠乏すると、性ホルモンを分泌する器官である「性腺」の発達障害や機能不全が生じるおそれがあります。
その理由は、亜鉛の不足によって男性ホルモンの一種である「テストステロン」の合成や分泌が低下するためです。
亜鉛不足で見られる具体的な症状は、精子の減少や勃起不全などです。実際に、亜鉛濃度と男性不妊症には関連があり、精液中の亜鉛濃度が少ない男性は不妊症の傾向があるとされています。
このことから、妊娠を望んだら女性だけでなく、男性も一緒に亜鉛を摂取することが望ましいでしょう。
男性不妊症と亜鉛の関係については、以下の記事にて詳しく解説しているので、こちらもぜひご覧ください。
亜鉛の役割と精子の関係とは?男性不妊症への効果と手軽に摂取する方法を解説
亜鉛は精子の質向上や生殖機能に関わる重要な栄養素です。亜鉛不足は不妊に繋がるだけでなく、味覚障害や貧血、免疫機能の低下等を引き起こします。日本人は亜鉛不足が慢性化している人が多いため、生活習慣の見直しやサプリメントを活用するなど対策が必要です。この記事で詳しくチェックしていきましょう。
妊活中に効果的に亜鉛を摂取する方法
亜鉛を摂取するには、以下2つの方法があります。
- 食事から摂取する
- サプリメントで摂取する
それぞれの特徴や、亜鉛を多く含む食材について詳しく見ていきましょう。
食事から摂取する
亜鉛を摂取する一般的な方法は、食事です。肉や魚、豆類などの食べ物に多く含まれています。具体的に、亜鉛を多く含む食べ物の例は以下のとおりです。
- 生かき
- 牛タン(焼き)
- うなぎ(かば焼き)
- 牛ひき肉(焼き)
- 納豆
ただし、食べ物だけで1日の推奨量をまかなうのは大変です。
加えて、妊娠中は生ものが食べられなかったり、うなぎなどのビタミンAを多く含む食べ物は1日の上限値が決められていたりと、食べられるものに制限があります。
効率よく、安全に亜鉛の推奨量を満たしたい場合は、サプリメントを活用すると良いでしょう。
なお、妊娠中に食べてはいけないものについては、以下の記事にて詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にしてください。
妊娠中食べていけないものはある?【助産師解説】
妊婦さんが食べたものは、お腹の中の赤ちゃんの栄養となります。そのため、妊娠前は食べていたものでも、妊娠中は食べてはいけないものや食べる量に注意する食材などがたくさんあります。 どのようなものに注意するのか、食べる時に注意するポイント、少量ならOKの食べものをご紹介します。
サプリメントで摂取する
亜鉛は、サプリメントで摂取するのもひとつの方法です。サプリメントであれば、食べ物のように含有量のばらつきがないため、安定的に亜鉛を摂取できます。
また、妊活中や妊娠中の女性は、年齢的に仕事も家事も忙しい方が多いでしょう。もちろん食事との併用は大前提ですが、サプリメントなら、毎食のように亜鉛の含有量を意識しながら献立を考えたり、料理したりする手間がないため効率的です。
飲むだけで1日に必要な量を確保できるので、手軽に亜鉛の摂取をしたいという方は活用を検討してみてくださいね。
妊活中・妊娠中に必要な亜鉛が摂取できるおすすめのサプリメントは『mitasシリーズ』です。次で詳しく見ていきましょう。
妊活~妊娠中に大切な亜鉛と栄養素を摂るなら『mitasシリーズ』がおすすめ
妊活中から妊娠中まで効率的かつ効果的に亜鉛を摂取するなら、サプリメントの「mitasシリーズ」がおすすめです。
- 妊活中にはmitas(ミタス)
- 妊娠中にはmamaru(ママル)
- 産後にはmamaco(ママコ)
と、時期に合わせた栄養素を含む3つのサプリメントをラインナップしています。
mitas、mamaruにはどちらも3mgの亜鉛が含まれているため、女性の亜鉛1日平均摂取量7.7mgと合わせると、推奨量の8mgを満たせます。
さらに、mitasシリーズでは亜鉛に限らず、妊活中や妊娠中に摂りたい栄養素を時期別にたっぷりと配合。なかでも、ビタミンBのひとつである「葉酸」は欠かせません。
葉酸は妊娠初期に摂取すると、赤ちゃんの先天異常である「神経管閉鎖障害」の発症確率を下げてくれます。
一つで必要な栄養素をカバーできるのも、mitasシリーズの嬉しいポイントです。
また、妊活に亜鉛が必要不可欠なのは女性だけではありません。男性に亜鉛が不足すると、不妊の原因となる精子減少症や勃起不全を引き起こす可能性が。
そこで、mitasシリーズでは男性用のサプリメントもラインナップ!
「mitas for man」には、亜鉛がたっぷり12mg、ほかにも男性の妊活に必須の精活力成分のマカやトンカットアリ、さらには抗酸化成分であるビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10などをオールインワンで配合しています。
赤ちゃんが欲しいと思ったら、男女ともにmitasシリーズで必要な栄養素を確保し、ふたりで妊娠のための体づくりを始めましょう。
check ✔︎
赤ちゃんの神経管閉鎖障害って何?
神経管閉鎖障害とは、おなかの中の赤ちゃんの発育過程で神経が正常にくっつかず、脳や脊髄に障害が起こる病気です。具体的には二分脊椎や無脳症などの病気があります。
神経管閉鎖障害を持って生まれた赤ちゃんは、誕生しても生きられなかったり、何度も手術が必要だったりすることもあります。
しかし、妊娠初期に葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害のリスクを軽減できるのです。そのため、厚生労働省は妊娠の1ヵ月前から妊娠初期は、通常の食事に加えて1日400μgの葉酸摂取を推奨しています。
妊活中から葉酸の摂取が必要な理由については、こちらの記事にて詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
妊活中から葉酸は必要?推奨の理由と効果的な摂取方法を徹底解説!
「妊活中から葉酸は必要なの?」と気になっている方必見。妊娠初期に重要とされている葉酸をいつから摂り始めるべきか分からず、お悩みの方も多いのではないでしょうか。本記事では、妊活中から葉酸摂取が推奨される理由や適切な量、葉酸を効率的に摂取する方法まで詳しく解説します。
亜鉛のメリットを受けて妊娠のためのカラダづくりを始めよう
妊活中は生殖機能の低下を防ぐために亜鉛の摂取が欠かせません。加えて、亜鉛は赤ちゃんの成長にも影響があるため、妊娠中も継続して摂取する必要があります。
亜鉛を手軽かつ安定的に摂取するなら、サプリメントの活用がおすすめです。そして、せっかくサプリメントを取り入れるなら、亜鉛だけでなく、葉酸をはじめとした妊活~妊娠中に欠かせない栄養素を同時配合したサプリメントを選ぶとより効率的ですよ。
亜鉛や葉酸だけでなく、それぞれの時期に必要な栄養素をオールインワンで含むサプリメントならmitasシリーズがおすすめ!
妊活中は着床に関連があるとされているビタミンDや、不妊の大敵である冷えにアプローチする温活成分を配合したmitas、妊娠が発覚したらつわり中でも飲みやすく、ママの健康と赤ちゃんの成長をサポートしてくれるmamaruと使い分け、それぞれの時期に最適なカラダづくりを目指しましょう。
また、妊活中は女性だけでなく男性も亜鉛の摂取が欠かせません。パートナーとふたりで亜鉛を摂取し、協力しながら妊娠のための第一歩を踏み出しましょう。
あなたへのおすすめ
mitas series オンラインショップ