更新日:2024/4/30

葉酸以外に必要な栄養素「ビタミンB1」| 助産師監修

枝豆が6個あります。
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妊娠中は栄養が不足しやすいため、葉酸だけでなく、鉄、ビタミンB、カルシウムなどの栄養素を摂取する必要があります。

そのなかでもビタミンB1は、胎児の育成や母乳の生成のサポートをする働きがあると言われているため、妊娠中や授乳中には欠かせない栄養素なのです。

しかし、最近ではインスタント食品などの利用の増加により、不足している傾向にあると言われています。

ではどうしたら不足を防ぐことができるのでしょうか。ビタミンB1についてご紹介します。


そもそも葉酸って大事なの?と思った方は下記の記事も

チェックしてみてください!


この記事に登場する専門家

助産師 四辻有希子

大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。

〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター


そもビタミンは、体内で十分に合成することが難しいため、食物などから摂取する必要があります。脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けられ、ビタミンB1、B2などのビタミンB群は水溶性ビタミンに分類されます。


ビタミンB群とは多くの物質からなる化合物で、

ビタミン複合体とも呼ばれています。

ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、葉酸(ビタミンB9)、ビオチン(ビタミンB7)の8種類からなり、生きるために必要なエネルギーを作ります。


3大栄養素である糖質・たんぱく質・脂質は、十分なエネルギーを生み出すことはできないため、ビタミンB群の分解や代謝のサポートを受けることで、体の機能を維持するために必要なエネルギーを作り出しているのです。


しかしアルコール、妊娠や授乳、ストレスなどによってビタミンB群が足りなくなることがあります。

不足すると栄養素をエネルギーに変えることができず、疲れやすくなり心身の健康に影響を与えてしまうのです。


ビタミンB群のなかでも、ビタミンB1は、体の活動の源となる栄養素で、糖をエネルギーに変換する際に役立ちます。

脳神経の働きもサポートしており、疲労回復にも大きな役割を果たします。


特にエネルギー需要の高まる妊娠中や授乳中は、エネルギーの生成に関連が深いビタミンB1、B2の摂取量を増やす必要があります。



ビタミンB1の役割は?

ビタミンB1は胎児の育成や母乳の生成のサポートをするため、妊娠中や授乳中には特に欠かせない栄養素です。

さらに胎児の神経細胞形成にも必要な栄養素で、ビタミンB1が著しく欠乏すると、奇形性を引き起こす可能性があるとも言われています。


またつわりを予防する働きもあるという研究もあります。つわりは一般的に妊娠4~7週ではじまり、14週までには落ち着きます。


症状が悪化すると食物摂取が損なわれて代謝異常を起こします。

この状態を妊娠悪阻といいます。

強く症状が出る女性の特徴としては、前回の妊娠でもつわりがひどかった場合や、双子の場合などと言われています。


これらを予防するためには、マルチビタミン(ビタミンB、C、D、E、葉酸など)が推奨されており、特にビタミンB1、B6が重要と言われています。


授乳中は母親の栄養は母乳となり赤ちゃんの栄養になるため、成人女性のエネルギー所要量は1日1,700kcal~1,750kcalですが、授乳中は350kcal多くエネルギーを必要とします。



母乳にはビタミンB1も分泌されており、赤ちゃんの健康のためにビタミンB1は欠かせません。

必要なエネルギー量が増え、妊娠中や授乳中はお腹がすきやすい時期ですが、食欲につられて甘いものや脂質を多く摂取していますとカロリー過多となってしまうため、

必要な栄養素をバランスよく摂取する必要があります。

ビタミンB1はいつ必要?

ビタミンB1は、成人女性は約0.22mg足りておらず、

一般的にも不足しているため食物やサプリメントで補う必要があります。

しかし、妊娠中・授乳中は通常時よりもさらに多く推奨量が設定されているため、約0.42mgも不足しているのです。


妊娠中や授乳中はより意識的にビタミンB1の摂取をすることをおすすめします。


ビタミンB1はどれくらい摂取すればいいの?

妊娠中や授乳中の女性はビタミンB1の必要量が増え、成人女性よりも多く摂取する必要があります。

それぞれの摂取推奨量、またどのような食材から摂取できるのかをご紹介します。


ビタミンB1の摂取推奨量

以下の表はビタミンB1の女性における一日あたりの平均摂取量と、推奨摂取量です。

妊娠中・授乳中の女性はビタミンB1の摂取推奨量が成人女性と比べて0.2mg多くなります。

しかし現状は一日の平均摂取量が成人女性とあまりかわりません。

そのため成人女性も摂取推奨量に少し足りていませんが、妊娠中の女性や授乳中の女性はさらに不足しているということがわかります。

ビタミンB1が含まれている食材


ビタミンB1が豊富なおすすめの食べ物について、動物性植物性にわけて以下の表にまとめました。


動物性の食べ物では、豚肉が代表的です。

そのためヴィーガンの方はビタミンB1が不足しやすくなります。


以下のビタミンB1の豊富な植物性の食べ物を食卓に取り入れるなどして、摂取を心がけましょう。

ビタミンB1を効率よく摂取するには、主食は白米より玄米がおすすめです。

またパンは、全粒粉のものがおすすめです。

豆類を摂取する場合、一度にたくさんの量を摂るのは難しいですが、手軽に取り入れやすく、毎日でも摂取できるというメリットがあります。


またビタミンB1を摂取する際には、調理方法に十分に気をつけなければなりません。

ビタミンB1はニンニクやタマネギなどに含まれているアリシンと結合してアリチアミンになると、吸収率が高くなります。


しかし、熱に弱いため、調理による損失が大きいといった欠点があります。

食品はできるだけ新鮮な物を選び、生で摂るようにすると無駄なくビタミンB1を摂取することができます。


このように多くの食物に含まれていますが、体に貯蔵できず排泄されやすいため、知らない間に不足している場合もあります。


こちらの記事では、「妊活中におすすめの食べ物」についてまとめています。ぜひ合わせてご覧ください!

ビタミンB1が不足すると(リスク)

ビタミンB1はアルコールをよく呑む人、スポーツをする人、ストレスの多い人は不足しやすい傾向にあります。


一般的なビタミンB1不足の症状は

  • 倦怠感・だるさ
  • 肩こり
  • 手足のしびれ
  • 食欲低下
  • むくみ
  • 記憶力の低下
  • 集中力の低下
  • 脚気(イライラ、むくみ、食欲低下、しびれ、歩行障害)
  • ウェルニッケ脳症(倦怠感、ふらつき、物忘れ、意識障害)
  • 乳酸アシドーシス(吐き気、嘔吐、呼吸障害)

などがあります。


妊娠中、授乳中におこりやすい症状は

  • むくみ
  • 食欲不振
  • 便秘
  • 神経炎

などがあります。


つわりなどで絶食状態が続くとビタミンB1欠乏症からウェルニッケ脳症を引き起こす可能性があります。

妊娠中・授乳中はマイナートラブルが多くなりがちな時期なので、栄養素の欠乏による食欲不振や便秘は防ぐ必要があるでしょう。


ビタミンB1が不足すると多くの症状が現れますが、

取り過ぎても体に貯蔵できず排泄されやすいため、過剰摂取になる心配はありません。


下の記事では、他のビタミンの重要性についても詳しく触れています!

しっかりと必要な栄養を確保して健康的な生活を送ってくださいね!

まとめ

このようにビタミンB1は妊娠中や授乳中の女性、胎児の健康に欠かせない栄養素です。しかし、食べ物から必要量を摂取するのが難しく、妊娠中や授乳中に必要とされる「ビタミンB1」を摂取するためには豚肉や白米、「鉄」を摂取するためには牛肉や納豆、「亜鉛」を摂取するためには牡蠣や赤身の肉などと、それぞれ摂取できる食べ物がバラバラで毎日の食事を考えるのがとても大変です。そのため、サプリメントで必要な栄養素を正確に簡単に摂取するのも体調管理の一つの手段になるのではないでしょうか。

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