更新日:2024/7/31

葉酸でつわりが楽になる?妊娠中に必要な理由や摂りやすい方法を助産師が紹介!

葉酸でつわりが楽になる?妊娠中に必要な理由や方法を助産師が紹介
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妊娠中に摂った方がいいと言われている「葉酸」。妊娠初期から摂ることをすすめられる栄養素のため、もしかしてつわりを楽にしてくれるの?と思っている方もいるかもしれません。

また、思うように食べたり飲んだりすることが難しいつわりの時期には、どんな方法で葉酸を摂ったらいいの?と不安を感じている方もいると思います。

本記事では、葉酸とつわりの関係や妊娠中に葉酸が必要な理由、摂りやすい方法について解説していきます。

つわりでも葉酸を摂りやすい方法について先に知りたい人はこちらからどうぞ。

この記事に登場する専門家

助産師ライター かなえ

現役助産師ライター。

助産師免許取得後、助産師外来や院内助産を経験し、現在はフリースタイル出産を取り扱うクリニックで勤務。また、地域の学校や親子向けに性教育のおはなし会を開催。

【資格】

・看護師

・助産師

・保健師

・新生児蘇生法インストラクター

葉酸でつわりが楽になるって本当?

つわりの症状が強いと食事もままならないこともありますが、そんな時期にすすめられる「葉酸」は、つわりの症状を軽くしてくれる栄養素なのでしょうか?

えは「NO」です。酸を摂ることでつわりの症状が軽くなるという研究結果は現時点ではありません

しかし葉酸は、妊娠初期から意識して摂りたい栄養素のひとつです。厚生労働省でも、妊婦さんは通常時の葉酸摂取量に付加して摂ることが勧められています。

つわりと栄養の関係

妊娠すると気になるのが、お腹の赤ちゃんを育てるための食事のこと。

しかし、思うように食べたり飲んだりするのが難しいのが、つわりの時期です。特に、気持ちが悪くて思うように食べることが出来ない方や、嘔吐の症状がある方は心配になりますよね。

も、心配しなくても大丈夫です!

は妊娠初期の赤ちゃんは、卵黄嚢(らんおうのう)という栄養がつまったタンクを持っています。そのため、胎盤が完成する16週ごろまでは自分で栄養を補うことができるのです。

わりの時期の食事のキホンは、「食べることができるときに、食べることができるものを、食べることができるだけ」です。その時のご自身の体調に合わせて、食べることができそうなものを摂るようにしましょう。

つわりとは

そもそも「つわり」とは、妊娠初期の多くの女性が感じる吐き気や嘔吐、食欲不振などの症状のことをいいます。

妊娠初期(5〜6週ごろ)から症状が出てきて、胎盤が出来上がる妊娠12〜16週ごろには軽快していくことが多い傾向があります。

かし、中には飲んだり食べたりすることができず、つわりによる体重減少が5%を上回ってしまうこともあります。このような症状を「妊娠悪阻」といい、状況によっては点滴による治療や入院が必要になることも。

わりの原因は詳しく分かっていませんが、妊娠によるホルモンの急激な変化が関係していると考えられています。その他、精神的な要因や文化的価値観なども要因になると考えられています。

つわりを緩和する栄養素はある?

ビタミンB6は、つわりによる吐き気の軽減に効果があるとされています。妊娠悪阻で点滴治療が必要になった際にも、治療薬として使用されています。

らに、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、葉酸、ミネラルなどを含んだ「妊婦用マルチビタミン」を受精前から摂ることによってつわりの予防効果があるという報告もあるようです。(※1)

ビタミンB6が含まれる食品

ビタミンB6が含まれる食品には以下のようなものがあります。ぜひ無理のない範囲で摂取してみてくださいね。

:とうがらし、ニンニク 、かぶ、ブロッコリー、玉ねぎ、じゃがいも など

果物:ドライバナナ、ドライマンゴー、ドライプルーン、干しぶどう、アボカド など

肉類:牛肉、豚肉、鶏胸肉、鶏ささみ など

魚介類:マグロ、かつお、うるめいわし、ごまさば など

つわりの時期も葉酸は摂ったほうがいいの?

答えは、「YES」です!

酸は、つわりの時期でも摂取が必要な栄養素のひとつ。ここからは、葉酸の働きや効果について解説していきます。

そもそも葉酸ってなに?

葉酸は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。別名、ビタミンMやビタミンB9とも呼ばれています。体内で合成することができないため、食品などから摂る必要がある成分です。

の中では、DNAやRNAの合成やアミノ酸の代謝、タンパク質の合成などにも関係しており、細胞の増殖と深い関係があります。また、研究によると乳がん、直腸がん、虚血性心疾患、アルツハイマー型認知症などとの関係も示唆されています。(※2)

妊娠中に葉酸を摂る必要性

妊娠中に葉酸を摂ることで、お腹の中の赤ちゃんとお母さん、両方にとって良い効果があると考えられています。特にお腹の中の赤ちゃんへの影響に関しては、様々な研究でも予防効果が分かっています。

のため、厚生労働省や産婦人科のガイドラインにおいても葉酸の摂取の必要性が謳われています。

胎児への影響

妊娠前後の葉酸の摂取は、お腹の中の赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症のリスクを下げるということが報告されています。

酸は、細胞の増殖や体をつくるタンパク質の合成に関係しています。妊娠初期はお腹の中の赤ちゃんの細胞増殖がとても盛んで、神経管を形成する時期です。

のため、この時期に葉酸の摂取が不足すると、神経管閉鎖障害の発症のリスクを高めてしまいます。

神経管閉鎖障害とは、神経管の癒合が不完全な状態で止まってしまう先天的な異常のことをいいます。日本では、二分脊椎という疾患が大部分を占めています。

は、妊娠が分かるのは神経管ができる時期よりも遅いため、葉酸は妊娠が分かる前、妊活中から摂るのがおすすめです。

の他にも、葉酸の適正な摂取によって早産や胎児発育不全、上位胎盤早期剥離などの産科合併症のリスクを減少させる可能性も報告されています。(※1)

母体への影響

妊娠すると、体を巡る血液の量が増えて血液が薄まりやすくなります。さらに、母体に蓄えられていた鉄が、お腹の中の赤ちゃんの成長のために使われます。そのため、多くの妊婦さんがマイナートラブルとして「貧血」を経験します。

して、この貧血の改善や予防に役立つのが「葉酸」です。葉酸は造血のビタミンと言われており、ビタミンB12と共に赤血球をつくる役割を担っています。

た、貧血は産後うつとも大きな関係があると言われています。産後に貧血があると、産後うつを発症するリスクが高まってしまいます。

このように、葉酸はお腹の赤ちゃんとお母さんにとって非常に重要な栄養素なのです。

葉酸で得られる効果についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照くださいね。

葉酸で得られる5つの効果とは|摂り始めるタイミングから妊娠中におすすめの摂取方法まで完全ガイド

葉酸は妊娠中に摂ると良いものというイメージがあるものの、得られる効果や詳細は分からないという方も多いのではないでしょうか。本記事では葉酸の効果や摂取のタイミング、効率的な摂取方法などについて詳しく解説します。ぜひ今から葉酸を摂って、妊娠しやすいカラダづくりの準備を始めましょう。

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つわりの時期に葉酸を効果的に摂る方法

葉酸は、私達が生きていく上で重要な役割を担っており、18歳以上の男女の1日推奨量は240μgとされています。そして、妊活中〜妊娠初期の女性は、さらに栄養補助食品などから葉酸を400μg摂取することがすすめられています。

こからは、葉酸を効率良く摂る方法についてご紹介していきます。

食事から摂る

まず意識したいのは、普段の食事で葉酸を摂ることです。葉酸は、肉、魚、野菜や藻類など色々な食材に含まれています。

わりがある方でも、もしかしたら数ある食品の中から摂ることができそうなものが見つかるかもしれません。

葉酸が含まれる食材

つわりの時期でも比較的摂りやすい野菜や果物を中心にご紹介します。食材を選ぶときに参考にしてみてくださいね。

苔やわかめ、こんぶなどの藻類には、葉酸が多く含まれています。普段の食事にトッピングしたり、汁物にすると摂りやすそうですね。

た、クセが少ない野菜や果物は比較的摂りやすいかもしれませんね。

【野菜類】

食品名成分量(100gあたりμg)
焼きブロッコリー450
菊のり370
和種なばな340
炒めブロッコリー340
生えだまめ320

【果物類】

食品名成分量(100gあたりμg)
ドライマンゴー260
ドリアン150
乾燥なつめ140
ライチ100
クコの実99

【藻類】

食品名成分量(100gあたりμg)
焼きのり1900
味付けのり1600
岩のり1500
川のり1200
あまのり1200

その他、肉類では、特にレバーに葉酸が多く含まれています
しかし、レバーにはビタミンAも多く含まれています。ビタミンAは、脂溶性ビタミンで吸収されやすく尿中に排泄されないため摂りすぎに注意が必要です。
特に、妊婦さんがビタミンAを過剰摂取するとお腹の中の赤ちゃんの奇形発生のリスクが高まります。葉酸は多く含まれていますが、日常的に摂りすぎることがないようにしましょう。

魚介類にも葉酸は多く含まれています。
妊娠中に魚介類を食べるときには、鮮度の良いものを選ぶようにしましょう。
また、水銀量が多い大型魚は食べすぎないようにしてください。サバやイワシなどの小型魚は、比較的安心して食べることができますよ。

特につわりの時期に摂りやすい葉酸を含む野菜については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

葉酸を多く含む野菜10選!その他のおすすめ食材と効率的に摂る方法も解説

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サプリメントで摂る

妊娠中の葉酸は、食事からの摂取に加えて食事以外の「栄養補助食品」から摂ることが推奨されています。

食事から摂った葉酸は小腸でモノグルタミン酸という成分として吸収されます。しかし、食品中の葉酸の大部分はポリグルタミン酸型として存在しています。

これに対して、栄養補助食品などに含まれる合成された葉酸は、体の中での利用率が高いということが分かっています。

そのため、モノグルタミン酸として消化吸収されるまでの過程で様々な影響を受けてしまい、体の中での利用率は不安定です。

このような理由から、特にお腹の中の赤ちゃんの神経管閉鎖障害の予防のため、妊娠前から妊娠3ヶ月の間は食事と共に栄養補助食品の摂取が大切です。

また、サプリメントだと、匂いが少なく自分の体調やタイミングに合わせて摂ることができるため、つわりの時期でも比較的負担なく摂ることができるでしょう。

サプリメントを選ぶときのポイント

迷うのがサプリメントの選び方です。販売方法や値段、一緒に含まれている他の成分など、商品により色々な違いがあるため、選ぶ基準が分からないという方も多いと思います。

サプリメントを選ぶときには、いくつかポイントがあります。

  • 妊娠中に必要な栄養素が含まれている商品を選ぶ
  • 余分な添加物(香料、着色料、保存料、酸味料、甘味料、増粘安定剤など)が含まれていないものや少ないものを選ぶ
  • 「GMPマーク」取得の安全性が高く、品質が管理された商品を選ぶ

大切なのは、安心して摂ることができるものを選ぶこと。日本では、サプリメント製造における独自の法律や決まりはありません。そのため、色々な商品が流通しているというのが現状です。

「GMPマーク」がついた健康食品は、国内の認定された工場で製造されたものであるため、安全性が高く品質が管理されています

「GMPマーク」はこちら▼

また、無理なく続けることができるというのも大切なポイントです。インターネットでの定期購入を利用すると、飲み忘れや買い忘れを防ぐことができます。飲み忘れや買い忘れが心配な方は利用するのがおすすめです。

葉酸の吸収をアップさせる栄養素と一緒に摂る

栄養素の中には、葉酸と一緒に摂ることで吸収をアップしてくれるものや、一緒に摂ることで吸収の妨げになってしまうものもあります。

食事を摂るときや、サプリメントを選ぶ際に意識してみてくださいね。

一緒に摂りたいもの

葉酸の吸収や代謝を促すためには、他のビタミンも一緒に摂ることが大切です。以下のビタミンも意識して摂るようにしましょう。

またサプリメントを選ぶ際には、これらの成分が含まれているものを選ぶのがおすすめです。

  • ビタミンC:アセロラ、ケール、煎茶、グァバ、海苔、ピーマン、ブロッコリーなど
  • ビタミンB6:とうがらし、ニンニク 、バジル、パセリ、パン酵母など
  • ビタミンB12:白鮭、しじみ、海苔、イワシ、あさり、あゆなど

また、葉酸は水に溶けやすく熱や光に弱いという性質があります。そのため、食品は新鮮なものを選び、生のまま食べたり、茹で汁ごと摂ることができるスープなどにしたりすることがおすすめです。

一緒に摂るのを控えたいもの

アルコールを慢性的に摂ると、小腸からの吸収を阻害すると言われています。

妊娠中の飲酒は、葉酸の吸収だけでなく胎児やお産に悪影響を及ぼすことが分かっています。妊娠中のアルコールは控えましょう。

その他、てんかんの薬や潰瘍性大腸炎の治療薬、高血圧の治療薬、糖尿病の治療薬の中にも葉酸の代謝を下げる働きを持つものがあります。持病がある方は、医師に相談しましょう。

市販の葉酸サプリを購入する際には、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

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つわりの時期に葉酸を効果的に摂るならmamaruがおすすめ

「mamaru(ママル)」は、妊娠している女性のために作られたサプリメント。

GMP認定工場で製造されているので、妊娠中の体に入れるのにも信頼のおける商品です。粒も小さめに作られているため、つわりの時期でも摂りやすい形状が嬉しいですね。

mamaru」には、妊娠初期に付加して摂りたい400μgの葉酸はもちろん、葉酸の吸収を高めてくれる様々なビタミンや、つわりの症状を軽くしてくれるビタミンB6も含まれています。葉酸とビタミンB6の効果が一度に見込める、一石二鳥のサプリメントです!

らに、250億個以上の乳酸菌や食物繊維も配合されているため、妊娠中に多くの方が悩むお腹の調子をサポートすることも期待できますよ。

つわりの時期に必要な栄養素を無理なく摂るなら、ぜひmamaruを活用してくださいね。

妊娠初期は飲みやすいサプリを活用して葉酸を摂取しよう

葉酸はつわりを楽にする直接的な働きはありませんが、妊娠中のお母さんとお腹の中の赤ちゃんにとって、とても大切な成分であるということが分かりましたね。

娠中はいつもよりたくさんの葉酸の摂取が必要ですが、つわりの時期はご自身が摂りやすい食べ物を選びながら、上手にサプリを活用して葉酸を摂るようにしましょう。

っかく葉酸を摂るなら信頼のおける「mamaru」を活用して、葉酸だけでなく必要な栄養素も一緒に摂るのがおすすめです。つわりの時期の栄養補給が気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

参考文献:
(※1)
神経管閉鎖障害:葉酸摂取による予防
(※2)
エビデンスに基づく助産ガイドライン―妊娠期・分娩期2016(一般社団法人 日本助産学会)

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