
更新日:2025/9/16
妊娠中期につわりのぶり返しが起こるのはなぜ?原因から症状をやわらげる工夫まで徹底解説

「やっとつわりが落ち着いたと思ったのに、また吐き気やだるさが……」こんなふうに、妊娠中期に再びつわりの症状を感じる方は少なくありません。
妊娠中は、ホルモンバランスの変化や赤ちゃんの成長など、さまざまな要因が体調に影響します。安定期と呼ばれる時期でも、つわりがぶり返すことは珍しいことではないのです。
この記事では、妊娠中期につわりがぶり返す理由を詳しく解説!少しでも楽に過ごすための工夫についてもあわせてご紹介します。
無理のない範囲でできることを取り入れて、妊娠生活を心地よく過ごすヒントにしてくださいね。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmamaru監修・産婦人科医】まきレディスクリニック院長 風本真希先生
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、検診乳腺超音波 認定医
毎日多くの妊婦さんの検診に立会い、相談にのっている。患者さんのお話に真摯に耳を傾けることが信条。
"葉酸だけでいい” そう思っていませんか?
実は妊婦さんに必要な栄養素は葉酸だけではありません。妊活期に比べ鉄分がより必要になるだけでなく、ビタミン・ミネラルと様々な栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
"体のコンディションの変化や、日常生活の成約がたくさん”。妊娠中は、体のコンディションの変化や、お腹に赤ちゃんがいるというこれまでと異なる環境の中、生活にも様々な制約が。
日々の健康に気を使い、体調管理することが大切です。
妊娠中期につわりがぶり返すのはよくあること?
乗り越えたと思っていたつわりが再び訪れると、戸惑いを感じる方も少なくないでしょう。つわりの症状や時期には個人差があり、つわりがぶり返す方も少なくありません。
再びつわりを感じるのは自然なこと
妊娠中期(16〜27週)はいわゆる「安定期」と呼ばれ、初期から始まったつわりが落ち着く時期だといわれています。しかし、体調には個人差が大きく、つわりは「一度落ち着けば終わり」という訳ではありません。
吐き気やにおいに敏感になったり、強い眠気やだるさといった症状が再び現れたりすることがあります。「安定期に入ったのにどうして?」と不安になるかもしれませんが、これは決して珍しいことではなく、自然な体の反応のひとつです。
妊娠中は吐き気や嘔吐、倦怠感のほかに、胃の痛みを感じる方もいます。胃痛が気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください。
妊娠初期のつわりとの違い
つわりのぶり返しは珍しいことではありませんが、妊娠中期のつわりは、妊娠初期とは違う理由から起こると考えられています。
妊娠初期のつわりには、妊娠後に急激に分泌が増える hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン) というホルモンが関係しているといわれています。
hCGは妊娠8〜12週頃にピークを迎えるため、この時期に強いつわりに悩む方は少なくありません。その後、16週前後になるとホルモンの分泌が落ち着き、症状も少しずつ軽くなるケースが一般的です。
一方で、中期以降はhCGの分泌が安定するため、赤ちゃんの成長による胃腸の圧迫や、体調の変化、ストレスなど、hCGとは別の要因によってつわりが起きるといわれています。
>>中期以降に起こるつわりの主な原因は、こちらからチェック!
つわりが落ち着く時期には個人差がある
hCGの影響から起こる妊娠初期のつわりは、16週頃までに落ち着くことが多いと言われていますが、つわりが始まる時期や終わる時期は人それぞれ。hCGとは別の要因で起こる中期以降のつわりの場合、落ち着く時期には一層個人差があるといえます。
実際、中期にぶり返す方もいれば後期になってから再び症状が現れる方、出産直前までつわりが続く方もいます。
大切なのは、自分の体調に合わせて無理をしないこと。つわりのサイクルには個人差があるので、焦らず自分のペースで過ごしていきましょう。
妊娠中期につわりがぶり返す主な原因
体の変化やストレスなど、さまざまな要因が関係している中期のつわり。ここからは、つわりのぶり返しが起こる具体的な原因を見ていきましょう。
1.ホルモンバランスの変化
妊娠すると卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンの分泌が急増し、出産まで増え続けます。
なかでも黄体ホルモンには胃腸の働きを鈍らせる作用があり、胃もたれやむかつきを感じやすくなります。さらに、黄体ホルモンは体温調節中枢にも影響するため、ほてりや倦怠感が現れる場合も。体温の低下を妨げることで夜の寝つきが悪くなる分、日中に強い眠気を感じることもあります。
2.胎児の成長による子宮の圧迫
妊娠経過が進むにつれて、赤ちゃんの成長にあわせて子宮はどんどん大きくなります。妊娠前は鶏の卵ほどの大きさだった子宮が、中期には約20cmと大人の頭ほどに。さらに、後期には30cm以上にまで成長します。
この大きくなった子宮が胃や腸を圧迫することで、消化不良や胃酸の逆流が起こりやすくなり、むかつきや吐き気につながるのです。
3.ストレスや睡眠不足
妊娠中期は、体温の上昇や胃腸の不快感の影響で、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めてしまったりすることも。その結果、睡眠不足になり体調が不安定になることも少なくありません。
また、「なかなか眠れない……」という不安や、「赤ちゃんのためにちゃんとしなきゃ」という気持ちがストレスにつながることもあります。こうしたストレスは自律神経のバランスを乱し、不眠や胃腸の不調を悪化させる場合も。
スムーズに眠るためには、就寝前はスマホの使用を控える、日中に適度な運動を取り入れるなど、生活習慣を整えることがポイントです。
イライラしやすい、不安になりやすいなど、メンタル面での不安がある方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
つわりが続いても赤ちゃんに影響はない?
つわりによる吐き気や嘔吐自体が、赤ちゃんに直接影響を与えることは基本的にありません。つわりがあっても、赤ちゃんは元気に成長していることがほとんどです。
ただし、強いつわり症状で「妊娠悪阻」と呼ばれる状態になると、脱水症状や著しい体重減少が続くことも。赤ちゃんの発育に影響したり、出生体重が軽くなったりする可能性があります。
水分さえも十分に摂れない場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
また、水分は十分に摂れているものの、なかなか食欲が湧かないという方は、栄養サポートとしてサプリメントの活用も視野に入れてみましょう。つわりがあっても赤ちゃんは元気に成長しているとはいえ、妊娠中期は赤ちゃんの成長が著しい時期でもあります。
赤ちゃんに優先して栄養が送られることで、ママは鉄分不足やカルシウム不足になりやすく、貧血や虫歯のリスクが高まることも。
また、妊娠中の栄養不足は、将来的な肥満や生活習慣病のリスクにつながるという研究報告もあり、生まれてきた赤ちゃんの健康に長期的な影響を与える可能性があるともいわれています。
「つわりであまり食べられない」「赤ちゃんの栄養不足が心配」という方には、妊娠中に必要なビタミンやミネラルをぎゅっと詰め込んだサプリメント「mamaru」がおすすめ。
産婦人科医が監修し、妊娠中に積極的な摂取が必要な葉酸をはじめ、鉄分やカルシウム、ビタミンDなど、不足しがちな栄養素をしっかりと補えます。
また、妊娠期向けの葉酸サプリではめずらしい菌活サポート成分を配合したことも、mamaruの特長。乳酸菌や食物繊維などが腸内環境を整えるサポートをしてくれるので、つわりのぶり返しに悩む妊婦さんにぴったりですよ。
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妊娠中は安全性にこだわりたいママに寄り添ったつくりもポイントです。
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妊娠中の栄養バランスが気になる方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
妊娠中期のつわりをやわらげる工夫
食事の摂り方や日々の過ごし方にちょっとした工夫を取り入れることで、つわりのつらさを軽減できる場合があります。
ここでは、無理なく取り入れられる、つわりをやわらげる工夫をご紹介します。
- 1食事の摂り方を見直す
- 2お腹や腰に負担をかけない姿勢を意識する
- 3休息をしっかりとる
1.食事の摂り方を見直す
吐き気や嘔吐の不安から、なかなか食欲が湧かないという方は、次のような食事の工夫をしてみましょう。
消化によいものを選ぶ
おかゆや野菜のスープなど、胃腸に負担をかけずに水分も摂れる食事がおすすめです。脂っこい料理やスパイスなどクセのあるものは避け、あっさりとした味わいのものを選ぶと食べやすいですよ。
また、ビタミンやミネラルを豊富に含み、さっぱり食べられる果物も◎。
- 葉酸や食物繊維が多いキウイフルーツ
- リンゴ酸・クエン酸が胃酸の調整を助けるリンゴ
などの果物も、つわりの時期におすすめです。
つわりの時期におすすめの食べ物は、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
少量ずつ分けて食べる
空腹で血糖値が下がると吐き気を感じやすく、逆に一度にたくさん食べると胃が圧迫されて気分が悪くなることもあります。
少量を何回かに分けて食べることで、胃の不快感を軽減できますよ。
食べづわり対策についてもっと知りたい方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。
ビタミンB6を意識して摂る
ビタミンB6には、吐き気や嘔吐を緩和する効果が期待されています。ビタミンB6はアミノ酸の代謝に関与しており、不足すると代謝がうまくいかず吐き気につながると考えられているためです。
実は、アメリカではビタミンB6を活用したつわり治療が行われ、日本の産婦人科診療ガイドライン(※)でも、この治療法が紹介されています。
ビタミンB6は魚や野菜など身近な食材に含まれているので、意識して摂っていけるといいですね。
◆ビタミンB6を多く含む食材
まぐろ、かつお、さつまいも、じゃがいも、ブロッコリー、バナナ
>>ビタミンB6がしっかり摂れる妊婦さん向けサプリメントはこちらからチェック!
つわりとビタミンB6の関係や、ビタミンB6を多く含む食材についてもっと知りたい方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
※:公益社団法人 日本産科婦人科学会 産婦人科診療ガイドライン-産科編2023
2.お腹や腰に負担をかけない姿勢を意識する
妊娠中期になるとお腹が大きくなり、姿勢が崩れて猫背になりやすくなります。猫背になると胃が圧迫され、胃痛や胃もたれを感じやすくなるため、背筋を伸ばして骨盤を立てることを意識しましょう。
また、横になるときは体の左側を下にする「シムス位」がおすすめです。子宮の後ろにある大きな血管への圧迫を防ぎ、血液の循環を守ることで体への負担を軽減できます。さらに、左側を下にして寝ることで、胸やけの原因となる胃酸の逆流を防ぐ効果も期待できますよ。
3.休息をしっかりとる
ストレスもつわりを悪化させる要因のひとつです。妊娠中期は赤ちゃんがどんどん大きくなることで、ママの体も変化していく時期。妊娠前は普通にできていたことでも、疲れやすくなったりお腹が張ってつらく感じたりすることも増えていきます。
「赤ちゃんが生まれる前にしっかり準備しなきゃ」と予定を詰め込みすぎず、ゆったりと過ごすことも大切です。体調がすぐれないときは横になって休む、睡眠不足が気になる方は昼間に短時間の昼寝を取り入れるなど、無理せず体を労わりましょう。
つわり以外に考えられる体調不良の原因
妊娠中期に体調不良を感じたとき、その原因が全てつわりにあるとは限りません。なかには、別の病気が隠れている場合もあります。
とくに激しい嘔吐や急激な体重減少があるときは、赤ちゃんの成長に影響することもあるため、早めに医師に相談することが大切です。
胃腸炎などの感染症
妊娠中の体調不良は、細菌やウイルスによる感染症の可能性もあります。
胃腸炎の場合は嘔吐だけでなく、発熱や下痢を伴うことも多いのが特徴です。水分や食べ物を受け付けずに脱水症状を起こすと、子宮収縮につながるリスクもあるため要注意。
これまでのつわりとは違う激しい症状を感じたときには、自己判断せず受診しましょう。
貧血
妊娠中は胎盤に血液を送るため血流量が増加し、さらに赤ちゃんにも鉄分を届ける必要があるため、鉄分不足から貧血になりやすくなります。実際、妊婦さんの約20%が貧血を経験しており、その多くは「鉄欠乏性貧血」といわれています。
貧血になると疲労感やだるさを感じやすくなるため、つわりのような倦怠感が実は貧血によるものだった、ということもあります。
>>妊娠中に必要な鉄分がしっかり摂れるサプリはこちらからチェック!
妊娠中の貧血については、こちらの記事も参考にしてくださいね。
妊娠高血圧症候群
妊娠中に高血圧になる「妊娠高血圧症候群」を発症すると、めまいや頭痛、吐き気など、つわりと似た症状が出る場合があります。放っておくと合併症を引き起こしたり、赤ちゃんの発育不全につながる恐れもあるため注意が必要です。
症状が目立たない場合も多いといわれていますが、妊婦健診で行われる血圧測定や尿検査は、このような異常を早期に発見するために行われるもの。健診は欠かさず行きましょう。
とくに40歳以降での出産や、血縁者に高血圧や糖尿病の方がいる場合はリスクが高まるとされています。不安なときは、早めに医師に相談しましょう。
妊娠高血圧症候群について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてくださいね。
妊娠中は体調を優先し、無理せず過ごそう
安定期と呼ばれる妊娠中期でも、ホルモンバランスの変化や赤ちゃんの成長によって、つわりがぶり返すことがあります。吐き気や嘔吐、眠気や倦怠感を感じることも多いので、自分の体を大切にして過ごしてくださいね。
つらい症状をやわらげるためには、食事のとり方を工夫するのも1つのポイント。消化にやさしいものを選んだり、少量ずつ分けて食べたりすることで、胃への負担を減らせますよ。
また、「食欲がなく、栄養不足になっていないか心配」というときには、サプリメントに頼るのもひとつの方法です。妊娠期の栄養サポートを考えてつくられた「mamaru」なら、ママと赤ちゃんのために摂りたい栄養をバランスよく補えますよ。
つわりのときは無理をせず、体調を優先して過ごしてくださいね。
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