
更新日:2025/4/16
妊娠高血圧症候群の食事管理のコツは?悪化を防ぐポイントと予防方法を解説

「妊婦健診で血圧が高めと言われたけど、どんな食事が良いの?」「妊娠高血圧症候群ってどんな病気?」と不安になっていませんか?
妊娠中に血圧が高くなるとママや赤ちゃんに影響がでる可能性があるため、早めの気づきと対応が大切です。
本記事では、妊娠高血圧症候群の食事管理や予防方法を解説します。妊娠生活を元気に過ごすための食事に悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmamaru監修・産婦人科医】まきレディスクリニック院長 風本真希先生
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、検診乳腺超音波 認定医
毎日多くの妊婦さんの検診に立会い、相談にのっている。患者さんのお話に真摯に耳を傾けることが信条。
"葉酸だけでいい” そう思っていませんか?
実は妊婦さんに必要な栄養素は葉酸だけではありません。妊活期に比べ鉄分がより必要になるだけでなく、ビタミン・ミネラルと様々な栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
"体のコンディションの変化や、日常生活の成約がたくさん”。妊娠中は、体のコンディションの変化や、お腹に赤ちゃんがいるというこれまでと異なる環境の中、生活にも様々な制約が。
日々の健康に気を使い、体調管理することが大切です。
妊娠高血圧症候群の食事管理のコツ
妊娠高血圧症候群ははっきりとした原因がまだ分かっていないため、食事だけで予防するのは難しいとされています。すでに診断を受けている方は、まず医師や管理栄養士の指導を受けることが大切です。
そのうえで、日々の食生活で意識したいポイントを紹介します。妊娠中に限らず、産後も役立つ内容なのでぜひ参考にしてください。
※すでに医療機関で指導を受けている方は、指導内容を優先してください。
適度な減塩を心掛ける
妊娠高血圧症候群では、塩分を厳しく制限すれば必ず血圧が下がるというわけではありませんが、塩分のとりすぎは血圧を上げる原因になります。
そのため、妊娠中は「適度な減塩」を心がけることが大切です。極端に塩分を控えすぎて栄養バランスが崩れないよう、無理なく続けられる工夫を取り入れていきましょう。
おすすめの工夫
◆外食よりもできるだけ手作りがおすすめ
外食は、比較的塩分を多く含む濃い味付けのものが多いです。なるべく味の濃さが調整できる自炊がおすすめです。疲れない程度に取り組んでみましょう。
◆加工食品・塩漬けは控えめに
ハム、ベーコン、ウインナーなどの加工食品や、干物などの塩漬けは塩分が高いものが多くあります。妊娠中の食事は、できるだけお肉や生魚に火を通して調理したものがおすすめです。
◆調理の工夫をする
塩分が控えめな薄味は物足りなくなりがちです。だしや香辛料、酢、柑橘類を活用するなどして、風味や香りを活かした調理の工夫をすると薄味でも美味しくいただけますよ。
カリウムが豊富な食べ物を意識して摂る
減塩以外にも、カリウムが豊富な食べ物を摂るのもおすすめです。
カリウムは野菜やいも類、海藻等などに含まれますが、体の余分な塩分を排出する働きがあり、血圧管理にも役立ちます。
とくに、妊活世代にあたる20〜40代の男女はカリウムが豊富な野菜が不足しがちです。毎日の生活に積極的に取り入れてみましょう。
◆カリウムが豊富な食材
- 野菜:ほうれん草、モロヘイヤ、きゅうり、切り干し大根 など
- 果物:アボカド、干し柿、りんご、バナナ など
- 海藻類:ひじき、わかめ、昆布 など
妊娠中の食事についてはこちらのコラムも参考にしてみてくださいね。
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妊娠高血圧症候群ってどんな病気?症状や原因
そもそも妊娠高血圧症候群はどんな病気なのか気になっている方も多いと思います。
次に、妊娠高血圧症候群の症状や原因をみていきましょう。
妊娠中に高血圧がみられる病気
妊娠高血圧症候群は妊娠中に血圧が高くなる病気で、以下のいずれかの状態で診断されます。
- 収縮期血圧(上の血圧)…140mmHg以上
- 拡張期血圧(下の血圧)…90mmHg以上
以前は「妊娠中毒症」とよばれていて、妊産婦さんの死亡原因の上位にあげられていました。
今では死亡率は下がっていますが、重症化するとママと赤ちゃんに影響を与えるリスクがあるため、注意が必要な病気です。
特徴的な症状はないが合併症に注意が必要
妊娠高血圧症候群には特徴的な症状はありませんが、以下のような症状が現れた場合は、注意が必要です。
- むくみ
- めまい
- 頭痛
- 目が見えにくい
さらに、重症化すると以下のような合併症を引き起こすことがあります。
- 蛋白尿
- 赤ちゃんの発育遅延
- 妊婦さんの合併症(けいれん、脳出血、肝臓や腎臓の障害など)
これらの症状が現れた場合、早期に医師の診断を受けることが大切です。
原因は明確には分かっていない
妊娠高血圧症候群の原因は、現在のところ明確には分かっていません。
しかし、妊娠中は子宮や胎盤への血液供給量を増やそうとするため、その結果として血圧が上昇してしまうことが考えられています。
妊娠中は血圧以外にも、何かと体調が気になることも多くあると思います。以下のコラムもあわせて参考にしてみてくださいね。
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妊娠高血圧症候群の治療法と予防方法
妊娠中、ママと赤ちゃんのリスクが上がる妊娠高血圧症候群。どんな治療法と予防方法があるのか、一緒に見ていきましょう。
【治療法】医師による指導が必要
妊娠高血圧症候群は根本的な治療法はなく、出産が唯一の改善法となります。
そのため、妊娠中は症状や週数に応じて、医師による適切な対応を受けることが必要です。
場合によっては、蛋白尿や高血圧の症状に応じて入院管理が必要になったり、降圧剤や痙攣を予防する治療がおこなわれたりすることもあります。
【予防法】定期的な妊婦健診が大切
治療法と同様に妊娠高血圧症候群の確実な予防法はないため、定期的な妊婦健診が最も大切です。
妊娠の経過をしっかり確認し、早期発見、早期治療することが予防につながります。また、家庭での血圧測定も有効と言われていますよ。
加えて、血圧を上げないようなバランスのとれた食事管理も心がけましょう。
妊婦健診は、血圧以外にもお腹の中の赤ちゃんの様子が見られる重要なもの。健診でわかることについては、こちらのコラムも参考にしてみてくださいね。
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血圧以外にも気をつけたい!妊娠中の体調管理のポイント
妊娠中は血圧のコントロールが必要ですが、それだけではありません。体重や血糖値の管理も、健康な妊娠生活を送るうえでとても大切です。
そのためには、日々の食事を見直すことがポイントになります。
ここでは、妊娠中の体調管理のコツを見ていきましょう。
1日3食バランスのよい食事を意識しよう
妊娠中は、特定の食べ物を極端に摂りすぎたり、逆に避けたりするのではなく、5大栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
◆5大栄養素
- 糖質
- 脂質
- たんぱく質
- ビタミン
- ミネラル
さらに、栄養素だけでなく、1日に必要なエネルギー量をしっかり確保することも意識しましょう。
たとえば、平成26年の国民健康・栄養調査によると、20〜30代の女性の平均摂取カロリーは約1650kcalで、必要とされる1950〜2000kcalに比べて大きく下回っています。朝食をとっていない人の割合も、20代で約23.5%、30代で約18.5%と高い傾向です。
1日3食しっかり食べないと、カロリー不足や栄養の偏りが起こりがちです。栄養素はお互いに助け合いながら働くもの。妊娠中はもちろん出産に備えるためにも、バランスのとれた食事を1日3回とることが、体づくりの基本になります。
自分に必要なカロリーがどの程度か分からなかったり、食事管理をしたければ管理栄養士に相談するのもよいでしょう。
カリウム以外に葉酸や鉄分の摂取も意識しよう
妊娠中は、血圧の管理に役立つカリウムだけでなく、「葉酸」や「鉄分」といった栄養素もとても大切です。
葉酸は、赤ちゃんの先天異常である神経管閉鎖障害のリスクを下げる栄養素として、妊娠1カ月以上前からの摂取が厚生労働省より推奨されています。特に、食事に加えて400μgの葉酸をサプリメントなどで補うことがすすめられています。
葉酸はブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれますが、水や熱に弱いため、調理によって失われやすいという特徴があります。そのため、吸収率がよいサプリメントでの摂取が推奨されているのです。
葉酸については、以下のコラムで詳しく説明しています。
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また、妊娠中は「鉄分」も重要な栄養素です。
鉄分は、栄養や酸素を体全体に届けるために欠かせない、血液に含まれている赤血球の構成成分。妊娠中は血液の量が増えるため、妊娠前よりも多くの鉄分が必要になります。
鉄分も葉酸と同様に不足しがちな栄養素なので、積極的に取り入れていきましょう。
妊娠中の食事サポートにサプリメントを活用しよう
妊娠中は、体調管理のためにバランスのよい食事が大切です。しかし「つわりがつらい」「忙しくて食事が十分に取れていない…」そんなお悩みはないでしょうか?
そんなときは、妊娠期に不足しがちな葉酸や鉄分をはじめとした栄養素がバランスよく配合されたオールインワンサプリ「mamaru」がおすすめです。
◆mamaruの特徴
- 厚生労働省が推奨する葉酸400μgがとれる
- 鉄分の必要量が増える妊娠期でもカバーできる鉄分10mgを配合
- 食物繊維、乳酸菌、ラクトフェリンなど、体内環境を整える菌活サポート成分がとれる
- 産婦人科医監修のもと、必要な成分だけを厳選して配合
- 業界最小サイズの粒・ニオイを抑えた加工でつわり中も飲みやすい
実はママ世代は食事量が十分とれておらず、栄養素が不足しがちな傾向。だからこそ、妊娠期に必要な栄養がギュっとつまったオールインワンサプリが必要です。
さらに、mamaruは菌活サポート成分もプラスし、ママの体と心をスッキリサポート。粒が小さいため、つわりがひどいときも安心して飲めますよ。
「mamaru」はスギ薬局、マツモトキヨシなど大手ドラッグストアやアカチャンホンポでも取り扱いがあり、信頼性もバッチリ。
6つの無添加とGMPマークの取得も、信頼の証です。
妊娠中の食事バランスを優しくサポートするmamaruは、公式サイトでの購入が最もお得!食事管理に不安がある妊婦さんは、ぜひこちらから詳細をチェックしてみてくださいね。
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妊婦さんにおすすめのサプリについては、こちらの記事も参考にしてくださいね!
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妊娠中の体調ケアはバランスのよい食事から
妊娠高血圧症候群を予防できる確実な方法はありませんが、血圧をあげないためにもカリウムを多く含む野菜や果物を積極的に取り入れ、適度な減塩を心がけましょう。
また、妊娠中は血圧以外にも体重管理や血糖値のコントロールが大切。そのためには1日3食のバランスのよい食事が基本になります。
ただ、妊娠中はつわりがつらかったり、忙しくて自炊ができなかったりと、十分な食事をとるのが難しいこともありますよね。
そんなときは無理をせず、妊娠中に不足しやすい葉酸と鉄分をはじめとした、妊娠中に必要な栄養がギュっとつまった「mamaru」をはじめてみてはいかがでしょうか?
参考資料:
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