更新日:2025/1/28
切迫早産の出血ってどんな感じ?受診の目安と原因、赤ちゃんを守るために今できること
「妊娠中に、突然出血してしまった…」
そんな状況で困っていませんか?
すでに切迫早産と診断されている場合や、「これって切迫早産?」と疑わしいケースでは、赤ちゃんへの影響やすぐに病院に行くべきかどうかなど、不安が大きいですよね。
この記事では、切迫早産と出血の関係、どんな場合に注意が必要なのか、そして今できる対策を詳しくお伝えします。
この記事に登場する専門家
医療ライター 宮川しおり
2児の母。切迫早産での長期入院や、妊娠糖尿病でのインスリン治療を経て出産。
現在は主に医療・健康分野でライター活動をしている。
<保有資格>
・看護師/保健師/養護教諭
・メンタル心理カウンセラー
・日本フェムテック協会認定資格3級
切迫早産の出血の特徴と受診の目安
切迫早産で出血があると、どうしても不安が大きくなりますよね。
何かあったときにすぐに対策が取れるように、出血の特徴をしっかり把握しておくことが大切です。
以下のような出血や症状があったら、迷わず病院に行きましょう。(※1)
ひとつずつ詳しくみていきましょう。
鮮血
特に注意してチェックしたいのが血の色。
生理の出血のように黒みがかった色ではなく、鮮やかな赤い血が出る場合、何かしらの異常がある可能性が考えられます。
出血の量が多い
出血が通常の生理よりも多いときや、繰り返し出血する場合は、早産や他の問題が関係していることがあります。
出血量に加え、出血の頻度も合わせて注意してください。
安静にしても出血が止まらない
もし横になって休んでいるのに出血が続くなら、子宮の収縮が進んでいる可能性があります。すぐに受診が必要です。
痛みを伴う
出血とともにお腹の痛みや腰の痛みがあるときは、子宮が収縮している(陣痛が始まっている)ことを示しています。
痛みが続くようなら、病院での診察が必要です。
お腹の張りが治まらない
出血とともにお腹が頻繁に張ったままで、しばらく経っても治らない場合も、切迫早産の兆候かもしれません。無理せず病院で診てもらいましょう。
これらの症状があれば、すぐにかかりつけのクリニックに連絡をしましょう。早期の対応が赤ちゃんを守ることにつながります。
切迫早産と出血の関係
では、切迫早産と出血にはどのような関係があるのでしょうか?詳しくみていきましょう。
切迫早産で出血する理由
切迫早産で出血するのは、子宮内の血管が破れることが原因です。
子宮口が少しずつ開き始めると、血管が傷ついて出血が起こります。これは、出産が始まりかけている状態ともいえます。
出血のほかに、お腹の張りや周期的な痛みが見られるのも、切迫早産の特徴的な症状です。
切迫早産の原因には以下のようなものがあります。(※2)
- 体質
- 感染症
- 多胎妊娠(双子や三つ子の妊娠)
- 子宮筋腫の合併
- 子宮の手術の既往
- 羊水が多い
- 喫煙
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そもそも切迫早産とは?
切迫早産とは、妊娠22週以降に赤ちゃんが早く生まれそうな状態を指します。
早産が起きると、赤ちゃんの体が未熟でさまざまなリスクが伴うため、早産の兆候には注意が必要です。
切迫早産の進行具合により、自宅での安静や入院が指示されることがあります。
切迫早産の入院については、以下の記事で詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
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切迫早産以外の出血の可能性も
妊娠中に出血があるからといって、必ずしも切迫早産とは限りません。
例えば、切迫早産以外では以下のような理由で出血することもあります。
おしるし
出産が近づくと、少し血が出ることがあります。これが「おしるし」と呼ばれるものです。
少量であれば、特に心配する必要はありません。
膣炎
膣の炎症が原因で出血が起こることもありますが、適切な治療によって改善が見込めます。
内診や性交渉による出血
内診や性交渉の際に、膣内が少し出血することがあります。これも深刻な問題にはならないことが多いでしょう。
ただし、出血が続いたり「いつもと何か違う」と感じたりした場合は必ず医師に相談しましょう。
妊娠中の出血については、こちらの記事でも詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
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注意が必要な出血の種類
出血があった場合、いくつかの原因が考えられます。
特に注意が必要な出血は以下の3つです。
- 1子宮頸管無力症
- 2前置胎盤
- 3常位胎盤早期剥離
子宮頸管無力症
子宮頸管無力症(しきゅうけいかんむりょくしょう)とは、子宮口が自覚症状なく早く開いてしまう病気で、出血を引き起こすことがあります。
この状態になると、赤ちゃんが早く生まれるリスクが高まります。
以前の妊娠で子宮頸管無力症だった方や、健診の時にその疑いがあると医師から言われた方は特に注意が必要です。
お腹の張りや出血、破水などの症状があればすぐに受診してください。(※2)
前置胎盤
前置胎盤(ぜんちたいばん)とは、胎盤が子宮口近くにある状態で、出血が起こることがあります。
通常、胎盤は子宮の中の高めの位置にありますが、前置胎盤は子宮が下の方にある状態です。自然分娩が難しくなる場合があるので、早期に対処する必要があります。
健診時の超音波検査で前置胎盤と診断された方は、出血の有無に特に注意しましょう。(※3)
前置胎盤については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
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常位胎盤早期剥離
常位胎盤早期剝離(じょういたいばんそうきはくり)とは、出産前に胎盤が突然剥がれることです。
胎盤が剥がれてしまうと、お腹の中の赤ちゃんに酸素と栄養が届かなくなるため、妊娠が継続できなくなり、赤ちゃんが危険な状態になります。お母さんの方も大量出血の危険性が高くなり、命に関わることもあります。
常位胎盤早期剝離の症状としては、出血・子宮を押すと痛みがある・子宮収縮が頻繁に起こるなどがありますが、症状の出方はさまざま。
腹痛は陣痛とは異なり、痛みの波がなく痛みが持続するのが特徴です。(※4)
自宅安静中に気をつけるポイント
切迫早産と診断され、自宅で安静にしているときは、とにかく無理をせず、体を休めることが最優先です。何気ない行動でも体に負担をかけることがあるため、意識して生活スタイルを調整する必要があります。
ここでは、具体的に気をつけたいポイントを詳しく紹介します。
医師の指示に従う
医師から出された指示を守ることが大切です。たとえ体調が良く感じても、勝手な判断で動き回るのは避けましょう。
安静を保つ時間や動いても良い範囲についても、医師のアドバイスに従いながら過ごすことが大切です。「これくらいなら大丈夫かな」と自己判断せず、不安があればすぐに相談しましょう。
仕事の調整をする
仕事をしている方は、今の体調や状況を上司や同僚にしっかり伝えて、負担を軽減してもらうようにお願いしましょう。
特に、立ちっぱなしの作業や重いものを持つ仕事、ストレスが多い業務は避ける必要があります。在宅勤務が可能であれば切り替えるのもひとつの方法です。
また、休職や時短勤務も検討して無理をしない環境を整えましょう。
重いものは持たない
重いものを持ち上げる動作は、腹圧がかかりやすく、出血やお腹の張りを悪化させる原因になります。
買い物の荷物や掃除機など、普段何気なく持っているものも実は負担になることがあります。
荷物は小分けにする、家族に頼むなどして、なるべく重いものは持たないようにしましょう。
動きすぎない
動きすぎるとお腹が張りやすくなり、切迫早産の症状が悪化するリスクがあります。
短い時間でも動いた後にお腹の張りや違和感があったら、すぐに横になり休むことを心がけてください。
特に階段の昇り降りやしゃがむ動作は、思った以上に体に負担をかけるので、極力避けるようにしましょう。
家事は必要最低限にする
家事を完璧にこなそうとがんばるのは禁物です。掃除や洗濯、料理など、やりたいことがたくさんあっても、できるだけ必要最低限にとどめるようにしましょう。
家族やパートナーに手伝ってもらう、または家事代行サービスを利用するのもおすすめです。
特に重いものや掃除機を扱う作業は避け、体に負担をかけない範囲でできることをしてくださいね。
切迫早産で出血…赤ちゃんのために今できること
切迫早産で出血があると不安ですが、赤ちゃんを守るためにできることもたくさんあります。
今できることから始めて、少しでも安心できるようにしましょう。
ストレスを溜めない
ストレスが溜まると交感神経が活発になり、血流が悪くなります。これが原因で子宮収縮が起こり、切迫早産を悪化させることがあります。
意識的にリラックスする時間を作り、ストレスを軽減しましょう。
栄養をしっかり摂る
赤ちゃんの成長をサポートするために、バランスよく栄養を摂りましょう。妊娠中は、特に鉄分やカルシウム、葉酸などが大切です。
食事に合わせて妊婦さん向けサプリメントを活用し、手軽に栄養を補うのもおすすめですよ。
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妊婦さん向けの栄養補給サプリについては、こちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
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緊急時のシミュレーションをしておく
もしも出血がひどくなって病院に行く必要があった場合、事前に準備をしておくと安心です。病院への連絡方法、アクセス方法、タクシーの手配方法を確認しておきましょう。
タクシー会社によっては「産前産後タクシー」「マタニティタクシー」などのサービスがあります。
事前に自宅とかかりつけの病院の情報を登録しておくことで、緊急時に道案内の必要なくスムーズに送迎をしてくれます。
自治体の情報や近隣のタクシー会社を調べておくと良いでしょう。
また、赤ちゃんのきょうだいがいる場合は、出血時や突然陣痛が始まった時に誰に預かってもらうかを考えておく必要もあります。
ひとりで悩まず、家族や友人に相談してみてくださいね。
今はゆっくり休むとき。自分を責めず前向きな気持ちで今できることをしていこう
切迫早産での出血は不安がつきもの。心配で色々と考えたり、動きたくなってしまったりすることもありますが、今は無理せずゆっくり休むことが大切です。
切迫早産は誰にでも起こり得ることなので、自分を責めず、赤ちゃんを守るために今できることを少しずつ実行していきましょう。
日々成長していく赤ちゃんのために、mamaruで栄養を補うことで安心にもつながりますよ。
毎日を穏やかな気持ちで過ごし、無事に妊娠期間を乗り越えましょう。
参考文献:
(※1)真野産婦人科(愛知県津島市):Q&A【注意が必要な症状】
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