
更新日:2026/3/30
精子が酸化ストレスを受けるとどうなる?男性不妊との関係と改善のポイント【医師監修】

妊活を進める中で「精子は酸化ストレスに弱い」という情報を見かけ、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
酸化ストレスの原因は生活習慣や栄養状態など、日常の行動と関わることも多いとされています。妊活をスムーズに進めるためには、原因や対策を知り、今できることから考えていくことが大切です。
この記事では、精子の質と酸化ストレスの関係をはじめ、生活の中で意識したい対策について解説します。妊活を進めるうえでの参考にしてみてください。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmitas for men監修・男性不妊専門医】泌尿器と男性不妊のクリニック院長 寺井一隆先生
日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本生殖医学会専門医・指導医
大学病院で泌尿器全般の治療、泌尿器がんの専門治療などと合わせて、男性不妊治療を専門にしてきた。
2022年開業の同クリニックでも、泌尿器の様々な悩みに応えるのはもちろん、専門医師の少ない男性不妊治療に力を入れている。
酸化ストレスと男性不妊の関係

男性不妊の原因はさまざまですが、近年は「酸化ストレス」が精子の質に関わる要因の一つとして注目されています。まずは、酸化ストレスの基本的な仕組みや、精子との関係について確認していきましょう。
酸化ストレスとは活性酸素が増えすぎた状態のこと
酸化ストレスとは、体内で発生する「活性酸素(ROS)」と抗酸化力のバランスが崩れ、活性酸素が過剰になった状態を指します。
活性酸素は本来、体内に侵入した細菌やウイルスを攻撃する役割を持つ物質です。しかし増えすぎると、細胞膜やタンパク質、DNAなどを酸化させ、細胞の働きに悪影響を与える可能性があります。
近年の研究では、この酸化ストレスが精子の機能低下にも関わる可能性があるとして、男性不妊の分野でも注目されています。
参考:日本IVF学会「精液の酸化還元電位とストレス因子との関係性」
精子は酸化ストレスの影響を受けやすい
精子は構造の特徴から、酸化ストレスの影響を受けやすい細胞です。
精子の細胞膜には「多価不飽和脂肪酸」が多く含まれており、活性酸素による脂質酸化が起こりやすいと考えられています。さらに、精子は細胞質が少なく、抗酸化酵素などの防御機能が他の細胞より弱いという特徴があります。
精液中には活性酸素を抑える抗酸化物質も含まれていますが、活性酸素が増えすぎると防ぎきれなくなることも。その結果、精子の機能に影響が出て男性不妊につながる可能性もあります。
酸化ストレスによって精子にどのような影響が起こるのか、次の章で詳しく見ていきましょう。
酸化ストレスを受けると精子はどうなる?

酸化ストレスが高まると、精子の働きにさまざまな影響を及ぼし、受精の成立や妊娠の経過にも関わる可能性があると指摘されています。ここでは、酸化ストレスによって精子に起こる主な影響について見ていきましょう。
精子の運動率が低下する
活性酸素が増えると、精子の細胞膜にある脂質が酸化する「脂質過酸化」が起こることがあります。この変化は精子のしっぽの部分(鞭毛)の動きに影響し、運動能力が低下する可能性があるとされています。
精子は女性の体に入った後、卵子にたどり着くまで子宮や卵管の中を泳ぐ必要があるため、運動率が低下すると卵子まで届きにくくなり、受精の可能性に影響するのです。
実際に男性不妊の評価では「精子運動率」が重要な指標の一つとされており、酸化ストレスはその低下に関係する要因の一つと考えられています。
精子DNAが傷つく(DNA断片化)
活性酸素が増えると、精子のDNAが傷つくことがあります。
DNAが傷つき、細かく切れてしまう現象は「DNA fragmentation(DNA断片化)」と呼ばれます。DNA断片化が進むと、精子が持つ遺伝情報が受精卵に正常に伝わらない可能性が出てしまうのです。
【結果】受精率や妊娠率に影響する可能性がある

精子の運動率低下やDNA損傷が起こると、受精率や妊娠率に影響するとされています。実際に酸化ストレスが高い状態では、受精率や胚(受精卵が育った状態)の発育に悪影響を及ぼす可能性が指摘されているのです。
こうした影響は自然妊娠だけでなく、体外受精や顕微授精の結果に関係することも。酸化ストレスは、男性不妊のリスクを高めるといえます。
ただし不妊は精子の酸化ストレスだけが原因とは限りません。さまざまな要因のひとつとしてとらえましょう。妊娠しにくい原因については、次の記事で詳しく解説しています。
精子の酸化ストレスが増える原因

酸化ストレスは、さまざまな要因によって高まります。ここでは、活性酸素が増えすぎてしまう主な原因を見ていきましょう。
喫煙・飲酒・生活習慣の乱れ
喫煙や過度な飲酒、生活習慣の乱れは、体内の活性酸素を増やす要因の一つとされています。
| 要因 | 精子への影響 |
|---|---|
| 喫煙 | タバコに含まれる有害物質により活性酸素が増え、精子DNAや細胞膜にダメージが及ぶ可能性がある |
| 過度な飲酒 | 活性酸素の増加につながり、体内の酸化ストレスを高める要因とされる |
| 生活習慣の乱れ | 高脂肪食や野菜不足などの偏った食生活は、抗酸化力の低下につながる可能性がある |
| 運動不足・肥満 | 男性不妊のリスク要因の一つとされ、酸化ストレスとも関連すると考えられている |
このような日常的な習慣が、精子の状態に関係すると考えられています。
ストレスや睡眠不足
慢性的なストレスや睡眠不足は、体内の酸化ストレスを高める要因の一つと考えられています。
- 睡眠不足
- 過度な長時間労働
- 疲労の蓄積
- 精神的なストレス
こうした状態が続くと、体内で活性酸素が増えやすくなり、ホルモンバランスの乱れなどを通して精子形成に影響する可能性があると指摘されています。
精索静脈瘤などの疾患

さまざまな疾患も活性酸素の増加に影響します。中でも「精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)」は、男性不妊の原因として比較的多い疾患の一つとされています。
精索静脈瘤とは、精巣の周囲にある静脈が拡張し、血流が滞りやすくなる状態のこと。血液がうまく流れなくなることで精巣が酸素不足になり、活性酵素を大量に発生させる原因になります。
また、血流が滞り精巣の温度が上がるため、精子の運動率低下やDNA損傷と関連するという指摘も。
さらに、感染症や炎症などの疾患も、体内で活性酸素が増える要因です。こうした原因が疑われる場合は、医療機関で診断や治療が必要になります。
精索静脈瘤をはじめとした不妊原因をまとめた記事も、ぜひチェックしてみてください。
加齢や環境要因
加齢や生活環境の影響も、精子の酸化ストレスに関係すると考えられています。
- 加齢
- 大気汚染・化学物質
- 精巣の高温環境
まず、年齢を重ねると体内の抗酸化力が低下し、酸化ストレスが高まりやすくなります。これにより精子DNA損傷のリスクが高まる可能性があります。
さらに、大気汚染や化学物質なども、体内の酸化ストレス増加と関係すると考えられています。
また、長時間の高温環境(サウナや長時間の座り作業など)は精巣の温度を上昇させる恐れが。精巣は体温より少し低い温度で精子を作る器官のため、温度が高い状態が続くと精子の形成や働きに影響してしまうのです。
近年ではノートパソコンを膝の上で長時間使用する習慣なども、精巣周囲の温度上昇につながる要因として指摘されています。
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精子の酸化ストレス状態を知る方法
代表的なものとして、酸化ストレスの状態を測定するORP検査(酸化還元電位)や、精子DNAの損傷を調べる精子DNA断片化検査(DFI)などがあります。
一般的な精液検査では、精子数や運動率、形態などは確認できますが、酸化ストレスやDNA損傷の状態までは分からないケースも。そのため近年では、不妊治療を専門とする医療機関などで精子の「質」を評価する検査も行われています。
精子の酸化ストレスを調べる検査をはじめ、男性の不妊検査については次の記事も参考にしてください。
精子の酸化ストレスを減らす方法3つ

精子の酸化ストレスはさまざまな要因によって高まるため、原因を知り、できることから改善することが大切です。ここからは、精子の酸化ストレスを減らすために意識したい3つの方法を紹介します。
生活習慣の見直し
精子の酸化ストレスを減らすためには、まず生活習慣を見直してみましょう。
- 禁煙・またはたばこの本数を減らす
- 休肝日を作る
- ジムに通って運動不足・肥満を解消する
- 毎日10分早く寝る
- 寝る前のスマホをやめて睡眠の質を高める
- ストレスを解消できる趣味をもつ
たとえば、喫煙は体内の酸化ストレスを高める要因の一つとされているため、妊活中は控えることが望ましいとされています。
また、十分な睡眠をとり、疲労をためない生活を心がけることも大切です。適度な運動を取り入れることも、血流や代謝の改善につながると考えられています。
生活リズムを整えることが、体内環境を保つ第一歩。妊活中に意識したいことをさらに詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
抗酸化作用のある栄養素を意識した食事

抗酸化作用のある栄養素を意識した食事も、精子の酸化ストレス対策の一つです。活性酸素の働きを抑える栄養素を、日々の食事の中でバランスよく取り入れていきましょう。
◆代表的な抗酸化栄養素
- ビタミンC
- ビタミンE
- 亜鉛
- コエンザイムQ10
- リコピン
これらの栄養素は、野菜や果物、ナッツ、魚介類などに含まれています。まずは食事から幅広い食材を取り入れることを意識してみてください。
しかし、忙しい生活の中では必要な栄養素を十分に摂れないことも多いでしょう。そんなときは、手軽に始められるサプリメントで補う方法もあります。
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ビタミンCやビタミンE、コエンザイムQ10、リコピンなど、活性酸素の働きを抑える抗酸化成分をバランスよく配合しました。
さらに、男性妊活に欠かせない活力成分・亜鉛やマカ、セレンなども同時に配合。抗酸化サポートを意識した栄養と、男性妊活に必要な活力をサポートする栄養をひとつで摂取できます。
1日たった2粒を目安に続けられるため、忙しい妊活世代の男性が習慣にしやすいのも嬉しいポイントです。

食事だけでは不足しやすい抗酸化サポート成分を効率よく補いたい方は、ぜひ「mitas for men」を日々の習慣として取り入れてみてください。
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医療機関での治療
精子の酸化ストレスの背景に、精索静脈瘤などの疾患が関係している場合は、医療機関での治療が必要になります。
たとえば精索静脈瘤では、医師の診断によって手術などの治療が検討されるケースや、感染症や炎症が原因となっている場合は、薬物治療が行われることもあります。
自己判断だけで対策を進めるのではなく、気になる症状や不安がある場合は専門医に相談してみましょう。治療について詳しく知っておきたい人は、こちらの記事もおすすめですよ。
男性不妊と酸化ストレスに関するよくある疑問

精子の酸化ストレスについて調べていると、「自覚症状はあるのか」「自然に改善することはあるのか」など、さまざまな疑問を感じる方もいるでしょう。最後は、男性不妊と酸化ストレスに関してよくある疑問について解説します。
精子が酸化ストレスを受けていると自覚症状はある?
精子が酸化ストレスを受けていても、自覚症状が現れることはほとんどありません。日常生活の中で異常を感じるケースは少なく、不妊検査や精液検査をきっかけに初めて分かることが多いとされています。
精子の状態は自分で判断することが難しいため、気になる場合は専門医に相談してみましょう。
酸化ストレスが自然に減ることはある?
酸化ストレスは、食事や睡眠、運動などの生活習慣を整えることで改善する可能性があります。
ただし、精子が新しく作られる周期は約70〜90日ほど。そのため、生活習慣を改善してもすぐに変化が現れるとは限らず、効果を実感するまでには一定の期間がかかることを覚えておきましょう。
酸化ストレスが高いと必ず不妊になる?
酸化ストレスが高いからといって、必ずしも不妊になるとは限りません。妊娠の成立には精子の状態だけでなく、女性側の体の状態や年齢、ホルモンバランスなどさまざまな要因が関係しています。
そのため、男性側の酸化ストレスだけで判断するのではなく、男性・女性の両方の要因を総合的に見ていくことが大切です。
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精子の酸化ストレスは生活習慣と栄養管理で対策しよう

精子の酸化ストレスは、生活習慣や栄養状態など日常の積み重ねと深く関係しています。まずは、睡眠・食事・運動などの生活リズムを整え、体内の環境を整えることが大切です。
また、抗酸化作用をもつ栄養素を意識して摂ることも、体の状態を整えるうえで役立ちます。しかし、忙しい日常の中では必要な栄養を十分に補うことが難しい場合もあるでしょう。
そんなときはぜひ「mitas for men」を活用して、抗酸化をサポートする栄養素を補っていきましょう。生活習慣の見直しと栄養管理を意識しながら、無理のない形で妊活を続けてくださいね。
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