更新日:2024/4/30
排卵痛ってなぜ起きるの?〜排卵痛と排卵日の関係性と排卵痛の対処法【助産師執筆】
生理中でもないのに下腹部がズキズキ痛かったり、ズーンと重い感じがすることはありませんか?
もしかするとそれは、排卵痛かもしれません。
排卵痛とはいったいなにが原因で起きる痛みなのでしょうか。
また、妊活中の方は排卵日を意識されているかたも多いと思いますので、排卵痛について知りたい方も多いと思います。
今回は、排卵痛のメカニズムと排卵日との関係性、排卵痛の対処方法について解説していきます。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
妊活中によくある相談・お悩み | 助産師監修
医師監修による妊活中の悩み解決:親族との関係、夫婦問題、職場での悩み等を取り上げ、解決策を提案しています。ぜひ妊活中の方はご一読していただき、ストレスフリーな妊活ライフを目指しましょう。
排卵痛ってどんな症状?
まずは排卵痛はどのような症状なのか、排卵痛を和らげる方法について解説していきます。
どんな痛みなの?
「排卵痛」とは排卵日の前後で起きる症状のことです。
下腹部や腰などに痛みを感じたり、出血するなどの症状があります。
軽い下腹部痛を感じる場合や、排卵する側の卵巣周辺に突き刺すような強い痛みを感じる場合もあり、症状や痛みの程度は個人差やそのときによって異なります。
排卵痛の原因って?
排卵痛の原因は完全には解明されていません。考えられる原因としては以下の3つが挙げられます。
①排卵前に卵巣内にある卵子を包む袋である卵胞が発達することで、卵巣が圧迫されて痛みや張りを感じる
②排卵の瞬間、卵胞が破れて卵子が飛び出すことで痛みを感じる
③排卵後、卵胞が破れたあとに残る卵巣の痛み
排卵痛を放っておいて大丈夫?
排卵の前後で起きる一時的な痛みの場合には様子を見て大丈夫です。
しかし、あまりにも痛みが強い場合や、長期間続く場合には卵巣、卵管、子宮に異常が生じている場合もあります。
また、卵巣刺激症候群、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜症、子宮腺筋症などの別の婦人科系疾患が隠れていることもあります。
婦人科系疾患は妊娠や出産にも影響を与えますので、受診して異常がないか確認することも大切です。
排卵痛を和らげる方法
現代では40%の女性が体験したことがあると言われている排卵痛ですが、本来はあまり痛みを感じるものではないともいわれています。
生活習慣を見直すことで、排卵痛のつらさを軽減することもできると考えられています。
身体を温める
体の冷えは女性にとってよくない影響を与えます。
体が冷えると全身の血流も悪くなり、子宮や卵巣にも酸素や栄養を含んだ血流が送られにくくなります。
そうすることで、排卵痛や生理痛も強く感じやすくなってしまいます。
特に下半身を冷やさないようにしましょう。
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ストレスをためない
排卵は女性ホルモンの変化によって引き起こされますが、過度にストレスをためることで自律神経のバランスを崩してホルモン分泌のバランスも崩れやすくなります。
また、ストレスにより交感神経が緊張状態になることで全身の血流も悪くなりやすいです。
自分にあったストレス軽減方法を見つけ、リラックスして過ごすことのできる時間を持つことも大切です。
生活リズムを整える
女性の身体はホルモンによって影響を強く受けています。
生活リズムが乱れることで、自律神経の乱れにつながり、ホルモン分泌へも影響していきます。
ホルモンの分泌が正常とは違う状態になることで、女性の身体には身体的にも精神的にもよくない影響が出てしまいます。
生活リズムを整えることで、正常なホルモン分泌を維持していきたいですね。
鎮痛剤を使用する
痛みを感じるときには鎮痛剤を内服するのも一つの手です。
対症療法にはなりますが、痛みがあると日常生活に支障をきたしたり、ストレスがかかった状態が続いてしまいます。
痛み止めを飲んでも痛みが治まらない場合には婦人科の受診をおすすめします。
排卵のメカニズムって?
排卵痛は排卵の前後に起きるものです。
そもそも、排卵とはどのように起きているのでしょうか?
ここでは排卵のメカニズムについて解説します。
①卵胞が成長する
生理が終わると、脳から放出される卵胞刺激ホルモンの影響を受け、卵巣では排卵に向けて卵胞を成長させていきます。
この時期を卵胞期といいます。
成長していく卵胞からはエストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンが放出されます。
エストロゲンは子宮内膜を厚くすることで受精卵を着床できるように準備していきます。
②排卵する
エストロゲンがたくさん分泌されると、脳から黄体形成ホルモン(LH)が急激に分泌されます。
黄体形成ホルモン(LH)が分泌された24時間〜36時間後に卵胞が破れ、卵子が卵巣から飛び出す仕組みになっています。これを排卵といいます。
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排卵痛でタイミングはとれる?
排卵前に起きる排卵痛を感じる場合には、その痛みから24時間以内に排卵されやすいといわれています。
しかし、排卵痛は人によって感じる人もいれば感じない人もいます。
また、排卵日周辺で起きる痛みである排卵痛は、必ず排卵の前に来るというわけではありません。
場合によっては排卵後に起きることもあるのです。
排卵痛でタイミングを取ることも一つの方法ですが、それだけに頼りすぎることはせず、他の方法を試してみることもおすすめします。
基礎体温
基礎体温とは、人間が生命維持に必要な最小限のエネルギーしか消費していない、つまり寝ている状態の体温のことをいいます。
ですが、寝ている状態の体温は自分で測定することはできないので、朝目覚めて活動する前に測定するのが一般的です。
正常な排卵が行われている女性の基礎体温は、「低温期」と「高温期」の2つのパターンに分かれています。
生理が始まると体温が下がり、2週間ほど低温期が続きます。
その後排卵すると体温は上昇し、次の生理が来るまで2週間ほど高温期が続きます。
つまり、排卵を境に基礎体温のパターンが分かれるのです。
「低温期」は排卵前、「高温期」は排卵後となります。
体温が上がらず、低温期が続いている場合には排卵が起きていない可能性があります。
3ヶ月ほど測定することで、ご自身のおおよその排卵周期を知ることができます。
排卵日予測検査薬
排卵日予測検査薬とは、尿をかけるだけで排卵日を予測することができる検査薬です。
排卵は黄体形成ホルモンが急激に上昇したあとに起こります。
排卵日予測検査薬は尿中の黄体形成ホルモン(LH)の変化をとらえることで排卵日が約1日前にわかる仕組みになっています。
この排卵日予測検査薬は排卵後に使用しても意味がないので、自分のおおよその排卵時期と月経周期を踏まえた上で使用することをおすすめします。
頚管粘液をチェック
頚管粘液とは、いわゆる「おりもの」のことです。
頚管粘液は卵巣から分泌される女性ホルモンの影響によって粘り気や量が変化します。
子宮頚管の周辺にある粘液で、排卵期になると精子が子宮へと到達しやすいように頚管粘液の量が増え、透明になり、糸を引くように伸びるようになります。
妊活は妊娠に向けた体づくりも大切
妊活というと、排卵日を予測してタイミングを取ることに目が行きがちです。
しかし、妊活で大切なのは、妊娠に向けて妊娠しやすい体づくり、妊娠後に赤ちゃんが成長しやすい体づくりも大切になってきます。
身体を冷やさない
女性は男性に比べて筋肉量が少なく、体が冷えやすいと言われています。
体が冷えるということは、全身の血液の巡りが悪くなりやすくなります。
人間は自分にとって大切な臓器である脳や心臓などの生命活動に関係する臓器に優先的に血液が巡ります。
そのため、子宮や卵巣といった生殖器官は後回しになってしまうので、血液の巡りが悪くなりやすい臓器でもあります。
血液の流れが悪くなると、卵巣機能が低下したり、着床しにくい子宮環境となってしまうリスクが高まります。
特に下半身を冷やさないような生活を心がけましょう。
食事やサプリ
女性の体を整えるためには妊活中から十分に栄養を取ることは大切です。
しかし、毎日の生活の中で栄養を意識して食事をするというのには限界もありますよね。そんなときにはサプリメントで栄養を補助するのもおすすめです。
mitasは食品では必要量を摂取しにくい葉酸を400μg、鉄分を5mg含んでいます。不足しがちなビタミンもたくさん含まれているので、自分自身の健康とこれから育む赤ちゃんの健康を守ることができます。
さらにmitasは体の内側から巡りをサポートしてくれる高麗人参、体をぽかぽか温めてくれることで有名な生姜などの和漢素材配合で、体の内側からしっかりと温めてくれます。
手軽に始められるサプリメントで妊娠しやすい体づくりをしていきたいですね。
まとめ
今回は排卵痛と対処方法、排卵日の関係性と妊活について解説しました。排卵痛は女性の40%が感じるものですが、強い痛みを感じたり、痛みが続く場合には他の婦人科系疾患が隠れている可能性もあります。
その場合には妊娠や出産に影響する可能性もあるのでしっかりと受診し、検査することが大切です。排卵痛だけで排卵日を特定してタイミングを取ることは難しいですが、一つの目安とはなります。排卵日の予測は色々と試してみて、ご自身に合った方法を見つけていけるといいですね。
また、妊活中は妊娠しやすい体づくりがなによりも大切になります。妊活中にはmitasで体の内部から整えていくこともおすすめです。
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