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更新日:2023/3/16

ビタミンDは妊娠率向上に効果あり!妊活・妊娠中の役割とは

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葉酸や鉄分など、妊婦さんにとって必要なビタミンはたくさんありますが「ビタミンD」もそのひとつです。ビタミンDは、厚生労働省の食事摂取基準で積極的な摂取が推奨されていることに加え、近年妊活においてもその重要性が注目されています
しかし、現代の多くの日本人はビタミンD不足です。その理由は、過度の紫外線対策やビタミンDを含む食べ物の摂取不足などといわれています。「ビタミンD欠乏症」になると、自身の健康だけでなく、妊活・妊娠に関係するリスクも高まるため注意が必要です。 今回は妊活や妊娠中に最重要栄養素とも名高い「ビタミンD」の解説と、おすすめの食材などを詳しく紹介します。

ビタミンDはどんな栄養? 

ビタミンD

ビタミンDは、主に骨やカルシウムなどに作用する重要な栄養素です。血中のカルシウム濃度の調整などにも作用する役割があります。脂溶性のビタミンの為体内に蓄積しやすいという点で、厚生労働省は日本女性に低めの5.5㎍の食事摂取を促していますが、特に日照時間が短い方はもっと摂るべき栄養素です。

2016年にイギリス政府が、葉酸と並ぶほど摂取すべき栄養素として発表しました
出典:PHE publishes new advice on vitamin D

ビタミンDは油に溶けやすく水に溶けにくい「脂溶性ビタミン」です。脂溶性ビタミンは熱に強い性質を持つため、揚げ物や炒め物などで摂取するのがおすすめ。しかし、ビタミンDは、過剰に摂取しても排泄することができず、身体に蓄積してしまうため、ビタミンDの摂りすぎには注意が必要です。

しかし、多くの日本人はビタミンD不足になっており、耐用上限量も1000㎍と高く設定されているため到達することはほぼ不可能とされているためご安心ください。体の健康、特には骨のために、ビタミンDは老若男女問わず必須の栄養素です。積極的な摂取を心がけましょう。

ビタミンDの役割は?妊娠率向上や流産率に影響も


ビタミンDの基本的な役割を再掲すると、

  • 骨の材料となるカルシウムの吸収を助ける
  • 骨の成長を促す
  • 血中カルシウムの濃度を調整する


というのが大きな役割です。
しかし、最近ビタミンDの生殖医療(ART)の治療においての重要性が注目され始めました。


ビタミンD不足で妊活・妊娠はどうなる?



諸外国の研究結果を元に、ビタミンDが体内に十分ある場合とない場合とで、どのような差があると考えられているのか見てみましょう。

ビタミンDが十分に足りている女性と、不足している女性を比べると、ビタミンDが足りていない女性は「着床率」「妊娠率」「出生率」が低いと発表されています。



2019年にイギリスでも体外受精や顕微授精など生殖補助医療(ART)の治療結果においてビタミンDの調査論文が発表され、ビタミンD充足群とビタミンD不足群の妊孕率を比較しました。結果としては、妊娠率と出産率(流産防止)に有意な結果が見られました
ビタミンDが欠損しているマウスでの実験によると、卵胞発育が停止し、子宮は低形成となり、不妊になることが報告されています。


論文数 | 患者数 | オッズ比

出産率:7論文 | 2026名 | 1.33倍
妊娠判定陽性率: 5論文 | 1700名 | 1.34倍
臨床妊娠率: 11論文 | 2700名 | 1.46倍



冬の日照時間が短く、慢性的なビタミンD不足に悩んでいるデンマークでは、国策として一時的にマーガリンにビタミンDを添加することで、国民のビタミンD不足対策を行いました。すると、ビタミンD摂取強化策実施時期に出生率が増加したということもあったようです。

また、「化学流産」「自然流産」においては、ビタミンDが不足している女性のほうが高いこともわかってきました。ポルトガルでは、2回以上流産を経験した方を対象に調査したところ、有意なビタミンD不足が認められました。

また、ビタミンDが不足していると、不妊症の原因となるような様々な病気などにも影響があると言われています。十分に摂ることで妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、などの早産のリスクが高まってしまう病気にも対策できると言われています。

妊活中・妊婦中・授乳中の女性は、自分の体と生まれてくるお子さんの骨と成長のために、ぜひビタミンDの摂取を意識して生活してみてください。

ビタミンDはどれぐらい摂取すればいいの? 

さて、ビタミンDが妊活中や妊娠中に必要なビタミンであることは十分ご理解いただけたかと思います。
、実際どれくらいビタミンDを摂る必要があるの?という点について解説いたします。

ビタミンDの1日当たりの摂取目安


厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」により、ビタミンDの摂取目安量と耐容上限量(これ以上摂ると健康を損ねるリスクがある量)を表にしました。

▼1日当たりの摂取目安量と耐用上限量(μg/日)

※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに作成

表から見て取れるように、18歳以上女性のビタミンD目安摂取量は、妊娠前はもちろん、妊娠中・授乳期間も含め1日8.5㎍です。
30代女性は食事から平均5.8㎍の摂取ができており、8.5㎍まで足りておりません。そうすると紫外線を浴びて不足分を補う必要が出てきます。国も、日光を浴びる機会が少ない人は目安量よりも更に多い摂取が望ましいという見解を発表しています。(参照:日本人の食事摂取基準

さらに、前述した通り脂溶性ビタミンということもあり厚生労働省も少なめに推奨しています。
できれば日光を浴びる機会が少ない方はたくさん摂取するようにしましょう。多く上限までは到達しないので多くとりすぎても基本的に問題はありません。

ちなみに、北海道にある不妊治療クリニックの「美加レディースクリニック」の金谷美加院長いわく、妊活中の方はビタミンDを25㎍摂取するようクリニック患者にも説いているようです。
参照:美加レディースクリニック

ビタミンDを含む食品はこれ!


今までの情報から「じゃあ、ビタミンDが不足しないために、どうしたらいいの?」と思っている人も多いことでしょう。ビタミンDは、食べ物やサプリメントからの摂取、そして日光を浴びることで体内合成もできます。ここでは、ビタミンDを含む食べ物についてお伝えします。

ビタミンというと、野菜や果物に豊富に含まれているというイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、意外なことにビタミンDは野菜・果物にはあまり含まれていない栄養素なのです。

ビタミンDを多く含む食べ物としてまず挙げられるのは魚類 で、そのほか肉類や卵類、乳製品、きのこ類などにも含まれています。ここでは、「動物性食品」と「植物性食品」に分けて、ビタミンDを豊富に含み、かつ手軽に摂取できる食べ物を見ていきましょう。

ビタミンDを豊富に含む動物性食品


ビタミンDを豊富に含む代表格といえば「魚類」です。ここで、ビタミンD含有量の多いものをピックアップして、表にまとめました。

【ビタミンDを豊富に含む魚類と含有量について】

※文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」をもとに作成

ビタミンDはかつおの酒盗やしらす干しなど、加工販売されている食べ物からでも手軽に摂取できます。また、さんまやうなぎなど、食卓でも馴染みの深い魚にも多く含まれているのが特徴です。

例として、うなぎの蒲焼きを見てみましょう。うなぎの蒲焼きが100gというと、1尾の2/3程度の大きさです。そのため、うなぎの蒲焼きを1人前食べれば、その日のビタミンDはしっかり補えることになります。 

続いてしらす干しなら、100g当たり61.0μgが含まれているため、約14gのしらす干しを食べれば、成人女性1日の摂取目安である8.5μgに到達できます。

また、表に載っていないサケ、マグロ、サバなどの脂肪性の魚および魚類肝臓にもビタミンDが豊富に含まれています。このことから、魚が好きな人であれば、ビタミンDの摂取は容易にできそうですね。


次に、魚類以外の動物性食品について見てみましょう。

 肉類や卵類、乳製品にも魚類に比べれると少ないものの、ビタミンDが含まれています。

【ビタミンDを含む動物性食品と含有量について】

※文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」をもとに作成

1品を食べるだけでは、成人女性の1日の摂取目安に及びませんが、組み合わせることである程度のビタミンD量が摂取できそうですね。また、この表以外にも牛のレバー、バター、チーズ、卵黄など、普段の食生活に取り入れやすい食品にビタミンDが豊富に含まれています。

普段の食生活では、魚を食べる機会が少ない、魚があまり好きではない…という方は、動物性食品から積極的にビタミンDを摂取すると良いでしょう。

ビタミンDを豊富に含む植物性食品


 「植物性食品」と聞くと、野菜や豆類、穀類などをイメージする人も多いかもしれませんが、ビタミンDはこれらの食品にほとんど含まれていません。では、なんの食品に含まれているのでしょうか?

ビタミンDの摂取源になる植物性食品、それは「きのこ類」です。
食生活に取り入れやすいきのこ類は、ビタミンDを摂取できる優秀な食品なんです。それでは、主なきのこ類のビタミンD含有量を確認してみましょう。

【主なきのこ類の可食部100g当たりのビタミンD含有量】

※文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」をもとに作成

きのこ類の中では圧倒的に椎茸が含有量が高いことがわかりますね。特に、椎茸を日光に当てて乾燥させることで、生の椎茸よりもビタミンDがグンと増えます。きのこ類は、低カロリーで食物繊維も豊富なので、妊娠中の方は特に摂取してほしい食べ物です。

きのこ類は、さまざまなレシピに使えるため、食べ飽きにくいのも嬉しいポイントといえます。魚や肉が苦手な人は、きのこを積極的に摂取してみましょう。ただ、魚類と比べるとビタミンD含有量が少なめなので、きのこ類だけで摂取目安量を達成しようとすると難しいかもしれません。

食生活の欧米化が進み、日本人の魚の摂取量は減少しています。それに加えて、肉や卵、きのこは魚に比べてビタミンDの含有量が少ないため、ビタミンD目安摂取量に足りていない人が多いのだと推測できます。

ビタミンDが足りない部分は、サプリメントで補ったり、次にお話する“体内でビタミンDを合成する方法”を活用したりしましょう。

最近の研究で、ビタミンDを25μg含んでいるサプリメントを摂取することで、「妊娠率が上がる」「流産の確率が下がる」という結果が出ました。

手前みそになりますが、妊活期の葉酸サプリメント「mitas(ミタス)」は、ビタミンDを25μg配合し、ほかの妊活サプリと比べて配合量が多いのが特徴です。サプリメント選びの際には、チェックしてみてくださいね。

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日光浴でビタミンDを生成しよう


ビタミンDは食物からの摂取に加え、体内で作ることもできる栄養素です。その方法とは、「日光に当たる」こと。さらにいうと、「皮膚に紫外線をあてること」が必要です。「毎日の食事だけで必要量を満たすのは大変…」という人は、ぜひ日光浴も平行して行ってください。

日光浴でビタミンDはどうやってできるの?

ビタミンDの生成に必要なのは「紫外線(UV-B)」です。紫外線には、波長の長さの違う「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3種類があり、ビタミンDの生成に必要なUV-Bは、波長が短めなので屋内にはなかなか届きません。

そのため、屋外に出て日光を浴びる必要があります。皮膚に日光が当たることでビタミンDが生成されるということは、屋外で過ごす時間が短い人や紫外線対策を厳重にしている人は、ビタミンDの生成が満足にできず、結果としてビタミンD不足につながる可能性が高いのです。

ビタミンDの生成に必要な日照時間

食事以外で必要なビタミンDの紫外線生成量の目安は、1日5.5㎍です。

紫外線の強い夏なら数分~10分程度の日光浴で大丈夫です。熱中症の心配が少ない、朝夕の涼しい時間に散歩してみましょう。冬であれば、紫外線の量が少なくなるため、一番日の高い昼頃であっても、約10分〜75分以上かかる場合もあります。

なぜ冬は必要な日光浴の時間に差があるのかというと、地域によって日照時間に大きな差があるからです。沖縄と北海道の日照時間を思い浮かべてもらうとイメージがつきやすいのではないでしょうか?

住んでいる地域や外に出る時間によって、ビタミンDの生成に必要な日光浴の時間に差があることを踏まえ、自分はどれくらい日光浴をしようか考えてみてくださいね。特に、春に出産をするお母さんは、妊娠期の多くが冬なので、日光を浴びる量が足りず、赤ちゃんがビタミンD欠乏になる割合が高いという研究結果も発表されています。

妊婦さんは、赤ちゃんへの影響も考え、日光不足にならないよう気をつけましょう。しかし、いくらビタミンDが生成できるからといって、紫外線の浴びすぎはおすすめできません。

なぜなら、紫外線UV-Bは、皮膚のDNAを傷つけ、皮膚がんを引き起こすことが発表されているからです。適度な日光浴を心がけてくださいね。

ビタミンDで母子ともに健やかになろう


ビタミンDは、体の骨を作るのを助ける大切な栄養素です。さらに、ビタミンDが妊活力アップや免疫力アップにも期待ができることがわかっており、成長期の子どもや妊活・妊娠・授乳期の女性にとってなくてはならないものといえるでしょう。ビタミンDは食べ物からの摂取も、体内合成もどちらもできますが、現代の日本人はビタミンDが不足しているのが現状です。自分自身と、これから生まれてくる子どものためにも、ビタミンDの摂取について考えるきっかけになれば幸いです。食事で補えないときは、サプリメントも検討してみてくださいね。

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参考文献
厚生労働省 eJIM「ビタミンD」
公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット
令和元年 国民健康・栄養調査報告
日本食品標準成分表
国立環境研究所「ビタミンDとは?」
大塚製薬 栄養素カレッジ

この記事に登場する専門家

成田亜希子(産婦人科医)

弘前大学医学部を卒業後、産婦人科医として専門研修を行った後、現在は一般内科医として勤務。行政機関への勤務経験もあり、母子保健政策にも携わってきた。国立保健医療科学院での研修も積んでいる。プライベートでは二児の母でもある。

所属学会:日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会

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