更新日:2024/4/30
妊娠中期に必要な葉酸量は?飲み続ける期間と中断のリスクも解説
妊娠生活も半ばとなると「葉酸摂取は妊娠中期になっても必要なの?」と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。
妊娠初期のうちは赤ちゃんの障害リスクを下げるために葉酸の摂取が推奨されているものの、その時期を過ぎても葉酸を摂り続けるべきなのか迷いますよね。
結論からお伝えすると、妊娠中期以降も葉酸の摂取は必要です。
本記事では、妊娠中期に必要な葉酸の量や、葉酸の摂取を中断するとどうなるのかについて解説します。
妊娠中期の葉酸摂取についてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事に登場する専門家
医療ライター 遠藤 たまこ
大学病院の医療事務として妊婦健診業務に従事。自身も不妊治療を経験。夫の転勤を機に退職し、前職の知識と自身の経験を活かし、医療ライターとして活動中。
妊娠中期に必要な葉酸の量は?摂りすぎるとどうなる?
妊娠中期に必要な葉酸の量は、通常時の推奨量1日240μg+240μgです。妊娠初期の推奨葉酸摂取量は+400μgなので、初期よりは必要な量が少なくなります。
葉酸は赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」を防ぐために妊娠前からの摂取が推奨されていますが、妊娠初期をすぎても貧血予防をはじめとして、ママの体には欠かせない栄養素です。
とはいえ、摂りすぎには注意が必要。葉酸を大量に摂取すると、発熱や蕁麻疹をはじめとした体に不調をきたす可能性があります。加えて、ビタミンB12欠乏症が見落とされる恐れも。
日本人が安全に摂取できる葉酸の量は、1日に1,000μgです。多く摂取すれば良い効果が見られるわけではないので、1日1,000μgを超える摂取は避けるようにしましょう。
なお、妊娠初期に葉酸が必要な理由については、下記の記事にて詳しく解説しています。こちらもぜひご覧ください。
どうして妊娠初期に葉酸が必要なの?〜葉酸が赤ちゃんに与える影響と摂取量の目安【助産師執筆】
妊娠初期に「葉酸」が必要だということは、聞いたことがあると思います。葉酸は妊娠初期のお母さんと赤ちゃんにとって、とても大事な栄養素です。この記事では、妊娠初期に葉酸が必要であると言われている理由、葉酸の摂取量とおすすめの摂取方法、葉酸に関するよくある疑問について解説していきます。
葉酸はいつまで飲み続ければ良いの?
葉酸は妊娠中期はもちろん、出産後も摂取を続けると良いでしょう。
葉酸の摂取が最も重要とされているのは、妊娠前から妊娠初期の間です。前述のように、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の確率を下げることを目的に、妊娠の1ヵ月以上前から妊娠3か月までの摂取が特に推奨されています。
しかし、葉酸が大切なのは妊娠初期だけではありません。そもそも葉酸は、貧血を防ぐ効果を持つ栄養素です。出産を終えた授乳中のママにも、通常時に加えて100μg多い葉酸の摂取が推奨されています。
加えて、近年ではがんの発生リスク低下や脳卒中の予防についても、葉酸が関連している可能性が考えられています。
葉酸が妊娠初期に大切なのはもちろんですが、健康のために出産後も継続した摂取がおすすめです。
妊娠中期に葉酸はなぜ必要?摂取をやめるとどうなるの?
妊娠中は血を造る機能が活発に働くため、ママは貧血になりがちです。そんなママを守るため、葉酸は妊娠中期以降も欠かせません。
それに加えて次の産科合併症は、葉酸の摂取によってリスクを下げられる可能性があるとされています。
- 早産
- 胎児発育不全
- 常位胎盤早期剥離
- 妊娠高血圧症候群
これらの産科合併症が起こるとどうなってしまうのか、詳しく見ていきましょう。
なお、妊娠中に起こる貧血については、下記記事もご覧ください。
【助産師執筆】妊娠中の貧血はどんな影響がある?
妊娠中に多くのママさんが経験する貧血。その原因と貧血になった場合の赤ちゃんへの影響だけでなく、貧血にならないための予防法までみっちり記載しました。貧血対策としてぜひ参考にしてみてくださいね!
1.早産
早産とは、妊娠22週0日~妊娠36週6日までに起こった出産のことです。全妊娠の約5%の割合で早産が発生します。
実際に、22週で生まれた赤ちゃんの体重は500g前後です。正期産で生まれた赤ちゃんの体重は2,500~3,000gとされているので、とても小さいことが分かりますね。
ママのお腹に滞在できた週数によって程度は異なるものの、発育が未熟な状態で生まれてくるため、脳性麻痺や視覚障害といった障害が見られる確率も高まります。
早産が起こる原因は、以下の例のように多岐にわたります。
- 医学的な原因:子宮頸管異常・早産の経験・高血圧・感染症・多胎妊娠 など
- 社会的な原因:18歳未満・高齢初産・重労働 など
- 嗜好的な原因:喫煙・薬物
上記は一例ではありますが、早産のリスクに当てはまる人は少しでもその可能性を下げられるように、葉酸を摂取すると良いでしょう。
2.胎児発育不全
胎児発育不全とは、妊娠週数に応じた一般的な胎児体重と比較して、明らかに小さい状態のことをいいます。
体が小さいということは、早産児と同様に臓器が未熟な状態で生まれてくる可能性があるということです。
胎児発育不全は赤ちゃんの染色体や胎盤やへその緒の機能に問題がある場合もありますが、次のようなママ由来の要因がある場合も。
- 喫煙
- アルコールの多量摂取
- 薬剤の摂取
煙胎児発育不全を防ぐために妊娠中は喫煙やアルコールを控え、薬剤を摂取する場合は医師に相談をしましょう。
とはいえ、これらに該当しなくとも胎児発育不全が起こるケースはあります。
少しでも胎児発育不全のリスクを軽減するために、妊娠中期に入っても葉酸の摂取は継続することをおすすめします。
3.常位胎盤早期剥離
常位胎盤早期剥離とは、出産の前に胎盤が子宮から剥がれ落ちてしまうことです。
前述したように、早産は赤ちゃんの障害リスクが高まりますが、常位胎盤早期剥離が起こると子宮内で赤ちゃんが生きられなくなってしまうため、早産にならざるを得ません。
また、常位胎盤早期剥離は赤ちゃんだけでなく、ママにも危険が及ぶ可能性があります。日本産婦人科学会の発表によると、常位胎盤早期剝離は妊産婦さんが亡くなってしまう原因の第2位です。
常位胎盤早期剝離が起こる割合は1,000件の出産に対して5.9件と頻度が高いものではありません。
とはいえ、発症のきっかけが原因不明なケースも多いため、ママと赤ちゃんが安全に出産の日を迎える可能性が少しでも高まるよう、葉酸を摂取しましょう。
4.妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群とは、妊娠時に発症した高血圧症のことです。妊婦さん20人に1人の割合で発症し、妊娠34週未満で発症すると重症化しやすいとされています。
「高血圧」と聞くと、多くの人が患っているイメージがありますが、「妊娠高血圧症候群」を甘く考えてはいけません。
発症すると、前述した胎児発育不全や常位胎盤早期剝離といった重篤な合併症を引き起こしたり、最悪の場合は母子ともに危険な状態になったりする恐れもあるため、注意が必要です。
妊娠高血圧症候群は、次の特徴を持つママがなりやすいと言われています。
- もともと糖尿病や腎臓の病気などがある
- ママの年齢が高い(40歳以上)
- 家族に高血圧の人がいる
- 双子などの多胎妊娠
- 以前に妊娠高血圧になったことがある
とはいえ、2024年現在では明らかな原因は分かっていません。
上記に加えて、初めての出産にのぞむ妊婦さんのリスクも高いとされているため、妊娠中期以降も葉酸の摂取を心がけると良いでしょう。
葉酸が含まれる食事は何がある?
「葉酸を摂取することで産科合併症のリスクが下げられる可能性がある」ということは分かったものの、「どのようにして摂取すればいいの?」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
効率よく葉酸を摂取するためには、葉酸を多く含む食材を使って食事を作る必要があります。
具体的に葉酸を多く含む食品の例は次のとおりです。
- いちご
- ほうれん草
- アスパラ
- ブロッコリー
- かぼちゃ
時には外食やお惣菜を購入するケースもあるかと思いますが、葉酸摂取をするのであれば、上記の食材を含むものを選ぶよう心がけると良いでしょう。
とはいえ、日々の仕事や生活だけでも忙しく、葉酸の量を気にして食事を作るのは難しい場合も考えられます。
そんなときは、サプリメントでの葉酸摂取が効果的です。妊娠中期におすすめの葉酸サプリについては、次章でご紹介します。
なお、葉酸が豊富な食べ物や効率よく摂取する方法については、下記の記事にて詳しく解説しています。食べ物から葉酸を摂取したい方はこちらもぜひご覧ください。
【妊婦必見】葉酸が豊富な食べ物とは?葉酸を効率よく摂取する方法をご紹介
妊婦に必要な栄養素である葉酸は、普段の食べ物から十分な量が摂取できるのでしょうか?100gあたりで葉酸が最も多く含まれている食品でも、栄養素の過剰摂取が懸念される場合もあります。また、妊娠中はつわりの影響もあり、思うような食事が取れません。胎児の成長のために、安心のできる葉酸サプリメントを取り入れ、必要な栄養素を補いましょう。
妊娠中期の葉酸摂取はママの健康をサポートする『mamaru』がおすすめ
妊娠中期におすすめの葉酸サプリは「mamaru」です。
葉酸は食べ物からも摂取できますが、食べ物で毎日一定の葉酸摂取を確保するのは難しいでしょう。そんなときにサプリメントであれば安定的に必要量が確保できます。
また、mamaruは葉酸だけではなく、鉄分やビタミンをはじめとした栄養素を20種類以上含んでいるため、ママと赤ちゃんに必要不可欠な栄養をまとめて摂取可能です。
加えて嬉しいのが、菌活サポート成分が配合されていること。妊娠中はホルモンの影響によって便秘になりやすい傾向があり、多くのママが悩まれています。
そこでmamaruは乳酸菌や食物繊維、ラクトフェリンなどの菌活サポート成分を取り入れ、腸内環境を保てるようにしました。
赤ちゃんとママが無事に出産を迎えられるように、そしてママのマタニティライフが快適になるように、妊娠中期以降はmamaruで葉酸を摂取すると良いでしょう。
妊娠中に摂るべき栄養素については下記記事にて詳細に解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。
【最新】妊娠中に取るべき栄養素7選!
妊娠中には、赤ちゃんの栄養が心配のお母さんも多いはず。そこでこの記事では、妊娠中に重要な栄養素を7つ紹介し、それぞれの栄養素別におすすめの食材を紹介します!ママさん必見です!
赤ちゃんとママの健康を守るために妊娠中期も葉酸を
妊娠中期は通常量+1日240μgの葉酸摂取が推奨されています。
葉酸は「妊娠初期の摂取が重要」という情報を目にすることが多いですが「妊娠初期だけ摂れば良いもの」ではありません。妊娠中期以降も継続して摂取することで、産科合併症のリスクを下げられる可能性があります。
妊娠中期以降に葉酸サプリを活用するなら、ママに必要な葉酸以外の栄養素や、菌活サポート成分も配合している「mamaru」がおすすめ。
快適なマタニティライフと、ママと赤ちゃんが安全に出産の日を迎えるサポートができるよう、妊娠中期以降も続けて葉酸を摂取しましょう。
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