更新日:2024/11/26

不妊治療の保険適用の条件は?年齢や回数から気になる費用までわかりやすく解説

不妊治療の保険適用の条件は?年齢や回数から気になる費用までわかりやすく解説
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不妊治療といえばいつまで続くかわからず、費用の負担が大きいイメージがあると思います。しかし、2022年から保険適用が始まり、費用負担が軽くなったため、治療を始めるハードルは低くなっています。

ただ、保険適用を受けるための年齢や回数には条件があるため、事前にチェックして治療を始めるタイミングを考えることは大切です。

この記事では、不妊治療の保険適用の条件をわかりやすく解説します。気になる治療費やあらかじめ知っておくとお得になることもあわせて紹介するので、不妊治療の費用が心配な方はぜひ参考にしてくださいね。

この記事に登場する専門家

薬剤師ライターさっちゃん

婦人科系製薬メーカーや調剤薬局での勤務を経て、医療系ベンチャー企業にて遠隔医療相談業務や医療コラムの執筆に従事。自身の不妊症と不育症の経験を元に、不妊に悩む人への個人カウンセリングも提供。

不妊治療が保険適用される条件

不妊治療は2022年4月に保険適用が始まりましたが、そもそも自分は保険適用の対象になるのか気になりますよね。はじめに、保険適用される条件を確認していきましょう。 

年齢制限はあるの?何回でも受けられる?

不妊治療の内容によって、保険が適用される条件は異なります。

イミング法や人工授精などの一般不妊治療には、年齢や回数の制限はありません。一方で、体外受精や顕微授精といった生殖補助医療には制限があるので注意が必要です。

齢と回数制限は以下の通りです。

生殖補助医療が保険適用される条件

  • 年齢制限:治療開始時に女性が43歳未満であること 
  • 数制限(1人の子供につき適用される): 40歳未満の方は通算6回まで40歳以上43歳未満の方は通算3回まで

お、回数は採卵数ではなく「受精卵(胚)を戻す回数」になります。

条件から外れるとどうなるの?

条件から外れると生殖補助医療の保険適用は受けられなくなり、自費診療になります。

えば、44歳の女性の場合、年齢制限を超えているため、保険適用されず自費での治療になります。

齢が上がると体外受精でも妊娠率が低くなるため、このような年齢制限が設けられています。だ、自費診療でも医療機関によっては年齢制限を設けている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

保険適用の条件についてはこちらのコラムでも紹介しています。あわせて参考にしてください。

不妊治療の保険適用をわかりやすく紹介!気になる条件や費用は?【最新版】

不妊治療が保険適用になるのを知っていましたか?不妊治療の保険制度についてわかりやすく解説しています。治療範囲や条件、治療費の目安や保険以外のお金の制度をぜひ参考にしてみて下さい。

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不妊治療の保険適用になる検査や治療法

不妊治療にはさまざまな検査や治療方法があります。2022年4月から保険適用の範囲が広がり、保険を使って受けられる検査や治療の種類が増えました。

こでは、保険適用になる検査や治療方法について紹介します。

保険適用になる検査

不妊症はさまざまな原因でおこるため、まず男性と女性でそれぞれ不妊原因をさがす検査がおこなわれます。く行われる代表的な検査の費用目安は以下の通りです。

治療の過程や医療機関によっては、保険適用にならないケースもあります。

◆女性の検査

  • 超音波検査:子宮や卵巣、子宮内膜の状態を確認する検査。約1,600円〜
  • ホルモン検査:生理周期に応じて、排卵や妊娠に関わるホルモン分泌の状態を確認する検査。1項目につき約1,000円〜
  • 子宮卵管造影検査:子宮の形や卵管が通っているか調べる検査。約6,000円〜
  • フーナーテスト:射精された精子が子宮頸管を通って、子宮までたどり着いているかどうかを調べる検査。約300円~

◆男性の検査

  • 精液検査:精液の量や濃度、運動率などを調べる検査。数百円ほど

卵巣年齢の検査も保険適用の対象に

2024年6月から、卵巣年齢を調べるAMH検査の保険適用の範囲が広がりました。

AMH(アンチミューラリアンホルモン)とは、卵巣内の卵子から分泌されるホルモンです。AMH値を測ることで、卵巣に残っている卵子の数を推定できることから卵巣予備能検査とも呼ばれます。

れまでAMH検査は、体外受精での治療方針を決める際にのみ適用が限定されていましたが、2024年から一般不妊治療でも保険適用されるようになりました。

AMH検査は6カ月に1回、約1,800円で受けられます。

なお、妊娠前の検査については、以下のコラムも参考になりますよ。気になる方はあわせて確認してみてください。

妊娠前の検査を完全ガイド!知っておきたい費用と夫婦でやるべき検査一覧

妊娠前の検査は任意ですが、妊娠に対する不安を少しでも軽くしたいなら受けてみるのがおすすめです。妊娠前検査にはエコーや子宮頸がん検査、感染症・風疹抗体価検査、プロラクチン検査などがあります。女性だけでなく男性が受ける精子検査や抗精子抗体検査もあります。この記事で詳しく確認していきましょう。

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保険適用になる治療

保険適用になる治療は、一般不妊治療(タイミング法や人工授精)と生殖補助医療(体外受精と顕微授精)です。

険適用の拡大により、高額な費用がかかっていた生殖補助医療の採卵や胚移植などの基本的な治療も保険で受けられるようになりました。

だし、生殖補助医療には、患者さんの状況に応じて追加される「オプション治療」があり、保険適用されないものもあります。

の中でも「先進医療」として認められているものは、保険診療と併用することが可能です。

まり、基本的な治療部分は保険が適用されて自己負担が少なくなる一方で、最新技術を用いた先進医療部分については自己負担が必要です。

保険適用で不妊治療の費用はどのくらいかかる?

保険適用がされるようになった不妊治療ですが、実際にどのくらいかかるか気になるところだと思います。ここでは、各治療法別の費用の目安を解説します。

タイミング法 

タイミング法とは、排卵日を予測し、妊娠しやすいタイミングで性行為を行う方法です。

卵日を予測するためには、超音波検査による卵胞の大きさチェックや、ホルモン検査が行われます。また、卵胞を育てるための薬が処方されるケースもあります。

用の目安は、1回の診察や検査、薬代で1,000〜3,000円程度です。月に2〜3回の通院が必要なため、1周期あたり5,000〜10,000円程度が目安になります。

妊娠しやすいタイミングについてはこちらの記事もご参考ください。

妊娠しやすい期間はいつからいつまで?タイミングから排卵日の計算方法までわかりやすく解説

妊娠しやすい期間は、排卵日の4日前~排卵日の次の日までの5日間。その中でも特に妊娠しやすい日は、排卵日2日前です。排卵日を知る方法は、基礎体温測定、おりものの変化、体調の変化、排卵検査薬です。タイミング法のほかにも、生活習慣を見直す、運動、ストレス解消、冷え性対策、葉酸サプリを取り入れることで、妊娠に向けて体を整えていきましょう。

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人工授精

人工授精は採取した精子を洗浄・濃縮し、排卵日にあわせて子宮内に注入する方法です。

用は1回5,460円で、月に2〜3回の通院が必要になり、1周期あたり約10,000円〜20,000円程度が目安になります。

体外受精

体外受精とは、体外で卵子と精子を受精する治療法です。連の流れでかかる費用は以下の通りです。1周期あたり、約10〜20万円ほどが目安になります。

  • 察・検査・薬代…3~5万円
  • 採卵(排卵直前の卵子を採取する)…3~5万円
  • 培養(受精卵を体外で育てる)…3~5万円
  • 凍結(受精・発育した受精卵を凍結して保存しておく)…2~4万円
  • 胚移植費用(受精卵を子宮内に戻す)…3~5万円

お、体外受精の費用は、治療方法や採卵個数、通院回数、オプションの有無などによって大きく変わります。詳しい費用は、クリニックで確認しましょう。

不妊治療の費用を抑える方法は?手続きや申請のやり方を確認

保険適用があるとはいえ、不妊治療はまだまだ経済的な負担が大きい治療です。できるだけ、費用をおさえたいところですよね。

険適用されたことで利用できる制度も増えているため、忘れずに申請を行い、費用負担を減らしていきましょう。

続きや申請のやり方もあわせて確認してくださいね。

高額療養費制度の利用

不妊治療が保険適用になったことで、高額療養費制度も利用できるようになりました。

額療養費制度とは、1日から月末までにかかった医療費の自己負担額が上限を超えた場合、その超過分が払い戻される制度です。なお、この上限額は所得により変わってきます。

えば、月の不妊治療費が10万円の場合、制度を利用すると年収400万円の人では自己負担限度額が80,763円となり、19,237円が払い戻されます。

度を利用するには、加入している医療保険への申請が必要です。勤め先の健康保険組合、各市町村の健康保険課へ連絡してみましょう。

医療費控除の利用

医療費控除の利用も可能です。医療費控除とは、1年間に一定額以上の医療費を支払うと所得税の一部が払い戻される仕組みです。

定申告時に必要になるため、医療費の領収書は必ずとっておきましょう。

助成金制度の利用

住んでいる市町村によっては、不妊治療費に対して、助成金が支給される場合があります。た、保険が適用されない先進医療でも、助成金制度を利用できる市町村もあります。

妊治療をはじめたら、住んでいる市役所で助成金の対象になるのか必ず確認しましょう。

民間の医療保険の利用

保険適用になったことで、民間の医療保険も利用できるケースが増えています。

ずは、現在加入している医療保険の内容を確認してみましょう。

◆確認したい医療保険の内容

  • 不妊治療が保障対象に含まれているか
  • 給付金額
  • 支払い限度日数
  • 先進医療特約の有無など

保険適用ギリギリの年齢でもできることはある?

保険適用には年齢制限があるため、年齢が近い方は早めに治療を検討することが大切です。

た、年齢が上がると体外受精での妊娠率が下がるだけでなく出産のリスクもあがるため、1日も早く行動を始めましょう。

はいえ、保険適用ギリギリの年齢でも無事に妊娠・出産をむかえている方も多くいらっしゃいます。受診も検討しつつ、今自分ができることから少しずつ取り組んでみましょう。

こでは、保険適用の上限年齢に近い方が今から始められる取り組みを紹介します。

年齢に関わらず妊娠に向けたカラダづくりが大切

何歳で妊活を始めるとしても、生活習慣を見直して、妊娠に向けたカラダづくりをすることが大切です。普段の生活では、以下のことを意識してみましょう。

  • 活習慣を整える
  • 禁煙をする
  • ストレスとうまくつきあう
  • 適正体重の維持
  • バランスの良い食事を心がける

くに、妊娠前の準備として「適正体重の維持」は大切です。

せすぎると不妊や低出生体重児のリスクが高まり、肥満も女性だけでなく男性の不妊リスクを高めることがわかっています。

た、無理なダイエットなどで急激に体重が増減するとカラダに負担がかかるため、長期的に体重管理をしていくことがポイントです。

しずつ体を動かす習慣をつけ、食事を見直していきましょう。1日3食と一汁三菜を意識すると、自然と栄養バランスが整いやすくなりますよ。

ランスのよい食事は、赤ちゃんが産まれた後の家族の健康にもつながる大切な習慣です。

保険適用の上限に近い年齢の方が妊活に向けて取り組むべきことについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

出産適齢期は何歳まで?適齢期を過ぎた場合のリスクと今からできることを紹介【助産師監修】

女性の出産適齢期は20歳から34歳頃、同じく、男性も20代が理想的です。適齢期を過ぎると不妊や出産のリスクが増える可能性があります。適齢期に妊娠・出産を迎えるのが難しい方も少なくありませんが、その年齢を過ぎてもできることはあります。本記事では、出産適齢期の年齢や過ぎた場合のリスクやパートナーと一緒に取り組めることを解説します。

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赤ちゃんのために葉酸の摂取を始めよう

今すぐ妊娠を希望している方は、食事の見直しの中でもとくに葉酸の摂取を意識しましょう。

娠初期に葉酸が不足すると、「神経管閉鎖障害」という赤ちゃんの先天性の病気が起こる可能性があります。

腹の赤ちゃんは、妊娠4週から7週の間に「神経管」という脳や脊髄の中枢神経系のもとがつくられます。 神経管は妊娠に気づく前に形成が終わってしまうことが多く、妊活中から十分な葉酸を摂ることが大切です。

だ、葉酸は水や熱に弱い性質があり、食事だけで必要な量を摂るのは難しいです。

そのことからも、食事に加えてサプリを活用して葉酸を摂取することが厚生労働省からも推奨されています。

活中は赤ちゃんの健康を守るためにも、バランスのよい食事に加えて葉酸サプリも活用し、必要な量をしっかり摂取することを意識しましょう。

葉酸の必要性については下記のコラムも参考にしてくださいね。

葉酸サプリは妊活中から!おすすめサプリや飲まない方がいい?という疑問まで徹底解説【看護師執筆】

この記事では、妊婦に葉酸サプリが必要な理由やおすすめ商品について詳しく説明しています。はじめての葉酸サプリを買う前に知っておきたいことを徹底網羅!葉酸サプリメントの選び方やサプリメントに関するさまざまな疑問についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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葉酸摂取と温活を同時に叶える葉酸サプリ「mitas」

『mitas』は産婦人科医が監修した、葉酸摂取と温活が同時に叶う葉酸サプリです。

生労働省が推奨する葉酸400μgをはじめ、心と体をほっとさせてくれる高麗人参、陳皮、なつめ、生姜といった和漢素材を4種類配合。

らに、忙しい毎日を過ごす方の栄養バランスを考え、日本人が不足しやすいビタミンDなど、20種類以上の栄養素をバランスよく含んでいます。

と体もほっとさせてくれる『mitas』は、赤ちゃんを迎える準備を温かくサポートします。寒い季節はもちろん、年中巡りの悪さが気になる方にもおすすめですよ。

さらに、mitasは全国4,000店舗以上の大手ドラッグストアで販売されており、「スギ薬局で最も売れている妊活サプリ」という実績もポイント。多くの方に愛用されています※。

※2024年7月 スギ薬局妊活サプリ売上実績

mitasを買うなら店頭よりもオンライン購入がお得公式サイト限定の特別価格は、ぜひこちらから詳しくチェックしてみてくださいね。

今からでも遅くない!条件をチェックして早めの行動を

これまで費用負担が大きかった体外受精も保険適用になったことから治療のハードルは低くなっています。不妊治療をこれから始める方にとっては、新しいチャンスともいえます。

らに、高額療養費制度や民間保険など利用できる制度も増えています。保険適用されたとはいえ、何かと費用の負担はかかるため、忘れずに制度の利用について確認しておきましょう。

だし、保険適用には年齢や治療回数に条件があるため、経済面や身体の年齢についても考え、パートナーとしっかり話し合って、不妊治療をどこまで進めるのか計画しておくことも大切です。

る気持ちもあるかと思いますが、保険適用ギリギリの年齢でも無事に出産をむかえている方もいます。受診の検討とあわせて、妊娠に向けたカラダづくりも意識していきましょう。

に妊活中は、未来の赤ちゃんのためにも葉酸の摂取が大切です。葉酸の摂取と温活が同時にできる葉酸サプリ『mitas』で赤ちゃんを迎える準備を始めてみるのはいかがでしょうか。

考:

1)不妊治療に関する取組.こども家庭庁
2不妊の検査を受ける.東京都福祉局

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