更新日:2024/4/30
精液検査って本当に必要?禁欲期間から費用感・流れまで詳しく解説 | 助産師監修
将来子どもを望まれる男性・妊活をはじめた男性にまずやって欲しい「精液検査」
しかし、「検査」という文字を見るとなんだかハードルが高くてなんとなく受けにくいですよね...。
そんな方々のために、簡単にできる精液検査の方法から精液検査の必要性・具体的な費用感と流れについて詳しく解説しました。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
男性が精液検査をする必要性
精液検査について解説する前に、男性不妊の現状について知っておきましょう。
不妊要因の約50%は、男性側にある
以前より妊活に対して男性も増えはいるものの、それでも「不妊は女性の問題」と思っている方も多いと思います。
しかし、実は不妊の要因の半分は男性側にあります。不妊は決して女性だけの問題ではないのです。
世界保健機構(WHO)が発表した不妊症原因調査によると、男性のみに原因があるケースが24%、男女共に下人があるケースが24%と、男性に原因があるケースがあわせて50%弱もありました。
男性不妊の82.4%が、精子の問題
男性不妊には元気な精子がつくれない「造精機能障害」やEDを含む「性機能障害」、「閉塞性精路障害」等複数の原因があります。
その中でも造精機能障害、ひらたくいえば正常な精子をつくる機能に障害があるケースが8割を超えいます。
男性不妊とはほぼほぼすなわち、精子の問題といっても過言ではないでしょう。
どうして造精機能障害に?
男性不妊の多くを占める造精機能障害は、どうして起こってしまうのでしょうか?
染色体異常や精索静脈瘤といった病気が原因となっているケースもありますが、造成機能障害のうち半数以上にあたる51%は、突発性で明確な原因がわからないといわれています。
明確な原因がわからないとは言われているものの、日常生活の中で精子の質に悪いとされることはわかっています。
例えば睡眠不足や太りすぎ、運動不足や喫煙、睾丸を温める行為(例えばサウナや長時間座っていること)、そして偏った栄養バランス。
突発性の造精機能障害は、これらの行為が積み重なって精子の状態が悪くなってしまうという見方もあります。
そのため、原因不明の突発性造精機能障害への対策は、精子の状態がよくなるよう日々の生活に気を付けることといえるでしょう。
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精子の状態を知るためにできること
「不妊要因の約50%は男性側に」
「男性不妊のうち82.4%は、精子の問題」
この2つの事実を聞くと、「自分の精子は大丈夫かな...?」と不安になると思います。そこで、いくつか自身の精子状態を知ることができる方法をご紹介します。
精子で知っておくべき数字
精子を検査した際に、見ておくべき項目がいくつかあります
簡潔に、表にまとめてみました。
項目 | 基準値 | 説明 |
---|---|---|
精液量 | 1.4ml以上 | 名前の通り、1度の射精で出てくる精液量 |
精子濃度 | 1,600万個/1ml以上 | 精液量に含まれる精子の濃度 |
総精子数 | 4,200万個以上 | 精液内に含まれる精子数精液量×精子濃度で算出されます |
精子運動率 | 42%以上 | 動いている精子 |
前進運動率 | 32%以上 | 動きの中で最も重要な前進運動をしてる精子の数 |
正常形態率 | 4%以上 | 形が正常な精子の割合あくまで形なので、基準値も低い |
精液検査簡易キットをつかう
1番安く、かつお手軽に精子の状況を知るには「精液検査簡易キット」を使う方法がよいでしょう。
精液検査簡易キットは、スマートフォンのカメラ機能を使って、精子の数・動きを簡易的に知れる方法です。
通院の必要もなく、価格も1,500円~5,000円程度から購入できることからお手軽にお試しできます。
ただし、運動率や正常形態率については知ることができないのと、ツールにもよりますが正しく見るには少し”コツ”がいるようです。
精液検査をうける
もう一つの方法が、皆さまご存じの通り病院にて行う検査「精液検査」です
精液検査では、上述の運動量や精子濃度はもちろん、運動率や正常形態率まで知ることができます。
また、スマートフォンで観察するのではなく、専門の機械を使って医師が判断するため正確性も高いです。
通院する必要があったり料金は6,000~10,000円と高くなったりとデメリットに感じる部分もあるかもしれませんが、可能な限りきちんと受けた方がよいでしょう。
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それぞれの費用とメリットデメリット
それぞれのメリットデメリットについてもまとめてみました。
どうしても通院の時間がなかったり、金銭的に余裕がない場合は簡易キットが最適でしょう。
そうではない場合は、病院で精液検査を受けた方が結果も確実なためいきなり精液検査を受けるのがおすすめです。
手法 | 簡易キット | 病院で受ける精液検査 |
---|---|---|
コスト | 1,500~5,000円 | 6,000~10,000円 |
メリット | - 自宅で受けられる費用を抑えられる | 1. 正確で詳細までわかる 2. 医師に不明点を聞ける |
デメリット | 1. 運動率や正常形態率等は不明 2. 少しコツがいる | 1. 通院の必要性 2. コスト |
精液検査のながれ
それでは、病院で精液検査をする場合の流れについて紹介していきます。
ただし、あくまで一般的な流れで詳細は病院によって異なるケースも多々ありますので、受診される病院の指示に従ってください。
禁欲期間が必要
人間ドック前に食事・アルコールの制限があるように、精液検査も「禁欲期間」を設ける必要があります。
禁欲期間でいう禁欲とは「射精を我慢する」ことで、検査までに2日・48時間以上の禁欲が必要です。
ただし禁欲期間には上限があります。
というのも精子は新しすぎても古すぎても状態がよくないため、長期期間の禁欲はNGです。
禁欲期間の上限値は5日~7日程度を指定する病院が多いようです。
採精は院内でやる場合が多い
検査当日まずやることは、検査するための精子をとる「採精」です。
院内に採精室があり、そこでマスターベーションを行い精子を用意します。
中にはご自宅で採精をお願いするケース / ご自宅で採精できるケースもあるようですので、どちらができるかは病院に確認しましょう。
結果の確認
採精は病院側が精子の状態を見てくれます。
そして検査が終わり次第、お医者さんがご自身の精子の状況について説明してくれます。
精液検査以外にも、男性が行うべき妊活として知りたいことがあればここで聞いてみるとよいでしょう。
精液検査の結果が悪かった...
精子の質改善のためにできること
大前提、精子の状態は一定ではなく、生活習慣や体調によっても大きく変化します。
そのため、検査結果が悪くても過度に落ち込まず、できることをしていきましょう。
例えば、以下に取り組むとよいでしょう
- 運動を増やす(過度な運動はNG)
- 禁煙する
- サウナや長時間座ったままでいること、ブリーフといった睾丸が温まる行為をやめる
- 肥満を避ける
- きちんと睡眠をとる
- 食事の見直しやサプリの摂取で、栄養バランスに気を付ける
詳しくは、以下のサイトに記載しています。
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