更新日:2024/11/7
排卵痛があった日が妊娠しやすいって本当?排卵痛と排卵日の関係を助産師が徹底解説!
排卵痛があった場合、その日が妊娠しやすい日なのか、タイミングをとるべきところなのか気になるところですよね。
妊活中は妊娠確率を少しでも上げるために、妊娠しやすい日にタイミングをとることが大切です。排卵日辺りが妊娠しやすいとはよく聞くけど、実際に排卵がいつおこっているか分からず、タイミングのとり方に困る方も多いことでしょう。
この記事では、排卵痛があった人に向けて、排卵日と排卵痛の関係や妊娠しやすいタイミングを助産師が解説します。
排卵痛以外の排卵日を予測する方法も紹介するので、自宅で妊活中の方は参考にしてください。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
排卵痛があった日は妊娠しやすい?
排卵痛があった日は排卵日の数日前後にあたるため、妊娠しやすい時期と考えられます。
ただ、排卵痛は一番妊娠しやすい排卵日の1〜2日前に感じることもあれば、妊娠の可能性が低くなる排卵日の翌日以降に感じることもあります。
そのため、排卵痛だけで正確に妊娠しやすい日を特定するのは難しいです。
「排卵痛があった日は妊娠しやすい時期」と参考程度にして、他の方法で排卵日を予測することが大切です。
次に排卵痛と排卵日の関係をもう少し詳しく説明します。
妊娠しやすい時期については、こちらの記事もご参考ください。
妊娠しやすい時期とは?|排卵の仕組みと排卵日の予測方法をご紹介※医師監修
妊活中に気になる「妊娠しやすい時期やタイミング」。この記事では排卵や排卵日の予測方法、妊娠しやすい時期について詳しく解説しています。取り入れたい習慣や妊活グッズも紹介していますのでぜひ参考にして下さい。
排卵痛と排卵日の関係は?
排卵は生理のような分かりやすい症状がなく、いつ、どのような仕組みでおこなわれているかイメージしづらいと思います。
排卵痛と排卵日の関係を理解するために、まず排卵の仕組みや排卵痛の症状を確認していきましょう。
そもそも排卵痛ってなに?どんな症状がある?
排卵痛とは、排卵がおこる過程で生じる下腹部付近の痛みです。下腹部痛以外には、出血や腰痛、吐き気やむくみ、めまいなどがでる場合もあります。
排卵は月に1回、成熟した卵子が卵巣の壁を破って飛び出てくる現象です。その結果、卵巣の壁に傷がつき排卵痛がおこると考えられています。
また、排卵前後は女性ホルモンが大きく変化する時期です。ホルモンバランスの変化で出血や腰痛、吐き気やめまいなどが起こることもあるようです。
排卵痛の感じ方は個人差がありますが、痛みや症状がまったくない人も多くいます。
ただ、緊張しやすい人やストレスがある人は痛みが強くなることがあり、鎮痛剤が必要なケースもあります。
排卵痛がある日=排卵日?
排卵痛がある日は必ずしも排卵日当日とは限らず、排卵日前後にもおこることがあります。
排卵痛の明確な原因は不明ですが、主に以下の3つが考えられています。
- 排卵日前…排卵前に卵胞(卵子を包んでいる袋)が大きく成長し、卵巣が圧迫されること
- 排卵日当日…卵子が卵巣を突き破って出てきたときの刺激
- 排卵日後…卵胞が破れたときにでる液体や血液が引き起こす刺激
なお、排卵痛の期間も人によって異なり、排卵日当日だけ痛む場合もあれば、2〜3日続くこともあります。
排卵痛は排卵日前後すべてにおこる可能性があるため、排卵日を特定するのは難しく、あくまでも目安程度に留めるようにしましょう。
排卵痛についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
これって排卵痛?症状や原因、対処法から妊娠との関わりまで助産師が完全ガイド
排卵痛とは、排卵日を含めた前後に起こる痛みです。排卵痛の特徴には、①チクチク、ズキズキと痛む②2〜3日程度で治る③排卵の瞬間以外にも痛むなどがあります。個人差はありますが、いつもより痛む、いつもより長引く場合は医師に相談しましょう。この記事では、排卵痛の症状や原因、対処法から、妊娠とどうかかわっているのかまで徹底解説しています。
一番妊娠しやすいタイミングはいつ?排卵日じゃないの?
一番妊娠しやすいタイミングは排卵日当日ではなく、排卵日の1〜2日前と考えられています。また、排卵6日以前と排卵日翌日以降は妊娠率が低くなるとされています。
これは卵子と精子の寿命が関係しています。卵子の寿命は約1日、精子は約2〜3日です。排卵前に卵子より寿命が長い精子が、子宮内に待機していると排卵時に受精しやすくなります。
なお、米国生殖医学会によると、妊娠しやすい時期は排卵4日前から排卵日前日で、この期間に1〜2日おきに性交すると妊娠しやすいと報告されています。
精子の寿命は2〜3日程度のため、排卵日前は複数回タイミングをとり、精子が常に待機している状況が理想的です。
ただ、何度もタイミングをとることが負担になったり、ライフスタイルの関係で難しかったりする方も多いと思います。
なるべく負担なくタイミングをとるために、次の項目で排卵痛以外の排卵日の予測方法を確認しておきましょう。
妊活のタイミングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
妊活のベストタイミングはいつ?計算方法から妊娠しやすい頻度まで徹底解説!
赤ちゃんが欲しいと思い妊活を決意すると、妊娠しやすいタイミングや効果的な対策が気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では理想的なタイミングのとり方や排卵日の計算方法、それ以外にできる妊活まで詳しく解説します。
自宅でできる排卵日の予測方法4選
排卵日を最も正確に予測する方法は、病院で卵胞の大きさを測定するエコー検査です。
ただ、病院にはまだいっておらず、まずは自宅で妊活したいという方も多いでしょう。
ここでは、自宅でできる排卵日の予測方法を4つ紹介します。
①生理周期から計算
生理周期から排卵日を予測する「オギノ式」があります。オギノ式のメリットは生理周期がわかれば、以下の計算式で手間なく排卵日を予測できることです。
・生理周期ー14日=生理開始日から排卵が始まるまでの日数
例えば、30日周期の方だと「30-14=16日」と計算して、生理が開始した日から16日目が排卵予定日となります。
ただ、生理不順の方には向いていないことや、その月の体調やストレスで生理周期は前後することも多いため、オギノ式は正確性に欠けるデメリットがあります。
なお、生理周期管理アプリで予測される排卵日の多くに、オギノ式が使われています。アプリにはパートナーと排卵予定日を共有できる機能などもあるようです。
手軽に排卵日の目安を知りたい方はぜひ活用してみてください。
②基礎体温の変化から予測
基礎体温の変化で排卵日を予測する方法もあります。基礎体温表は排卵日予測だけではなく、自宅で排卵がおこっているかどうかも確認できます。
通常、排卵があると基礎体温が上昇して高温期になります。この低温期から高温期の移行期間の数日間に排卵がおこります。排卵があると、基礎体温表は2相にわかれるため、排卵の有無の確認に役立ちます。
ただ、基礎体温表は記録後に振り返ってから排卵日が分かるため、事前に正確な排卵日を予測する方法としては向いていないとされています。
また、基礎体温を測ること自体がストレスになる人もいるかもしれません。
排卵の有無の確認と大まかな排卵日を予測するために、無理のない程度に記録をつけてみましょう。
③おりものの変化から予測
排卵前のおりものは、ホルモンの変化により卵白のような透明でトロッとした性状に変化します。他にも以下の特徴が見られます。
- 伸び…ピーク時には指で伸ばすと10cmほど伸びる
- 色…透明もしくは少し白い(下着につくと黄色くみえることもある)
- 匂い…気にならない程度(少し酸っぱい匂いくらい)
- 量…いつもより増える
なお、近年では妊活タイミングがわかるおりものシートも販売されています。シートについている判定ラインで、妊娠しやすいタイミングを簡単にチェックすることができますよ。
おりものの変化は排卵痛よりも分かりやすい自覚症状です。生理周期の時期とあわせて、ぜひチェックしてみましょう。
④排卵日予測検査薬を使う
排卵日予測検査薬は、最も精度が高い自宅でできる排卵日の予測方法です。
排卵が近づくと、黄体形成ホルモン(LH)が急激に増える「LHサージ」とよばれる現象がおこります。LHサージの約40時間後に排卵がおこるとされています。
排卵日予測検査薬はLHサージを検出するもので、排卵日が約1日前に分かります。
陽性がでたら早めにタイミングをとることが大切です。
排卵日の予測方法は以下の記事もぜひ参考にしてみましょう。
排卵日っていつ?調べ方と計算方法を知ってスムーズに妊活を進めよう【助産師執筆】
妊活中に把握しておきたい排卵日っていつのこと?一般的に、月経周期から排卵日を予測する方法が有名ですが、実は排卵日の調べ方には色々な方法があるんです。今回の記事では、スムーズに妊活を進めていくためのポイントとして排卵日の調べ方と計算方法を解説するとともに、早く妊娠するために今から始めたいカラダづくりについても紹介していきます。
排卵日が近づいてきたら読みたい!排卵日付近の体温の動きまとめ | 助産師監修
排卵日前後は基礎体温が大きく動いたり、逆に全く変わらず不安になるかと思います。各ケースごとに、体温の動きとからだで起こっていることを説明しました。
排卵日の把握以外に妊娠前にやるべきこと4選
妊活中は、排卵日を把握して妊娠しやすい日にタイミングをとる以外にも、妊娠に向けた体づくりも始めていきましょう。
妊活は早く妊娠することだけが目的ではなく、母子ともに健康な状態で出産をむかえられるように準備をしておくことが大切です。
妊娠や出産は新しい命を育てるスタートともいえます。
ここでは、妊娠前にやるべきこと4選を紹介します。排卵日の把握とあわせて参考にしてみてください。
①風疹ワクチンの接種
妊娠初期に風疹に感染すると、お腹の赤ちゃんに障害がでてしまう可能性があります。
妊活中で風疹の抗体が低い方はパートナーとともに、風疹ワクチンの接種を検討しましょう。
なお、風疹ワクチンは妊娠している人は接種することができません。また、接種後は2カ月程度の避妊が必要です。妊活中でも、お腹の赤ちゃんへの影響をできるだけ避けるためです。
もし接種を希望する場合は避妊期間も考えると、早めの接種がおすすめです。
風疹ワクチンについて詳しくは、こちらの記事も参考にしてくださいね。
妊活中に風しんのワクチンって打った方がいい?〜赤ちゃんに影響する感染症【助産師執筆】
赤ちゃんに影響する感染症の一つである「風しん」。風しんはワクチンがありますが、妊活中には打った方がいいのか、詳しく解説していきます。その他の感染症にも解説しているので、ぜひ妊婦さんは確認しておきましょう!
②禁煙
妊娠中の喫煙は流産や早産のリスク、お腹の赤ちゃんの発育が遅れる可能性があります。
喫煙習慣がある人の場合、妊娠してから急な禁煙が難しく感じることも多いため、妊娠前から禁煙を意識しましょう。
喫煙は妊活中に限らず、健康上よくないため、パートナーとともに禁煙が勧められます。
妊活とたばこの関係については、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。
喫煙って妊活に影響するの?タバコによる妊娠への影響【助産師執筆】
「喫煙は健康に悪い」というのはご存知だと思います。今回の記事では、妊活中の喫煙は妊娠にどのような影響を及ぼすのか解説していきます。女性のみならず、男性の喫煙も妊活に影響するので、健やかな妊活ライフを送りたいと考えている方は必見です。
③バランスのよい食事と適度な運動を意識する
妊活中は特定の食品を極端にとりすぎたり、避けたりはせずに、たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素がとれる、バランスの良い食事が基本です。
近年、1日あたりの摂取カロリーが不足し、痩せている女性が多いといわれています。痩せ過ぎは排卵がスムーズにいかず、不妊原因になることもあります。
極端なダイエットは避けて、1日3食規則正しく食べましょう。
また、適度な運動も妊娠に向けた体づくりに欠かせません。血流をよくし、ストレス解消になる運動は、妊活の大敵でもあるストレスや冷え対策につながります。
運動習慣がない方は、なるべく階段をつかったり、自宅で簡単にできるストレッチを行なったりするなど、無理のない程度ではじめてみましょう。
④葉酸の摂取を始める
お腹の赤ちゃんの健康を守るために、妊活中から葉酸の摂取を始めましょう。
厚生労働省は妊活中の女性に向けて、妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間に赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすため、葉酸を含むバランスの良い食事を推奨しています。
神経管閉鎖障害は、妊娠初期に起こる赤ちゃんの先天異常です。神経管ができたあとに妊娠に気づくことが多いため、妊娠前から十分な葉酸を摂取することが大切です。
葉酸はブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜に含まれています。ただ、食品中に含まれるポリグルタミン酸型葉酸は水に溶けやすく、光や熱に弱いため、吸収されにくいという問題があります。
一方、サプリメントに含まれるモノグルタミン酸型葉酸は、食品由来の葉酸よりも吸収率が高いとされています。
赤ちゃんの神経管障害のリスクを減らすためには、妊娠前から食事以外に葉酸サプリを併用して、効率的に葉酸を摂取することがおすすめです。
※神経管閉鎖障害の発症原因は葉酸不足だけではないため、確実に予防できるものではありません。
妊活中に葉酸を摂るべき理由や効果についてさらに詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
葉酸にはどんな効能があるの?妊活中に摂るべき理由と嬉しい効果を解説!【助産師執筆】
妊活中に摂るとよいとされている「葉酸」には、美肌効果や生活習慣病の予防など、カラダにとってうれしい効能がたくさんあります。今回の記事では、葉酸の効能に注目し、妊活中に葉酸を摂るべき理由と期待できる効果について詳しく解説しています。
妊娠前の葉酸摂取ならmitasがおすすめ
mitas (ミタス) は、厚生労働省の定める葉酸400μg、和漢素材4種類、さらに20種類以上の妊活期に必要な栄養成分を手軽に摂取できる葉酸サプリメントです。
厚生労働省は神経管閉鎖障害のリスクを下げるために、サプリからの葉酸摂取量は1日400μgを推奨しています。
また、葉酸の過剰摂取はビタミンB12欠乏の診断を難しくさせるため、1日に1mg以上の葉酸を摂取しないようにともいわれています(医師の指導がある場合はこの限りではありません)。
mitasは過不足なく葉酸が摂取できるよう、厚生労働省が推奨する量を基準とした葉酸を配合しています。
また、妊活中にこんなお悩みはありませんか?
- 夏場の冷房が気になる
- 羽織が年中手放せない
- 巡りの悪さが気になる
そんな悩みがある妊活さんにも、葉酸の摂取と温活を同時に叶えるmitasがおすすめです。
温活をすると巡りがよくなり、体の隅々まで栄養を届けることができ、妊娠に適した体内環境づくりがおこなえます。
mitasは心と体をほっとさせてくれる高麗人参、陳皮、なつめ、生姜などの馴染みのある和漢素材を配合し、体を巡らせ、寒さに負けない体づくりをサポートします。
mitasは葉酸に加えて温活サポート成分を含んでおり、妊活中に必要な栄養を一度に摂取できるオールインワンサプリです。
妊活中の心強い味方として、排卵日の把握とともにぜひ始めてみてくださいね!
妊娠しやすいタイミングとやるべきことをチェックしてママになる準備を始めよう
最も妊娠しやすいタイミングは排卵日の1〜2日前です。排卵痛がある日は、妊娠の可能性が低くなる排卵後の場合もあるため、排卵痛以外の方法で排卵日を予測しましょう。
自宅でできる排卵日の予測方法には、生理周期から計算したり、基礎体温やおりものの変化をみたり、排卵日予測検査薬を使う方法があります。
また、妊活中は妊娠しやすい日にタイミングをとるだけではなく、ママと赤ちゃんが健康な状態で出産をむかえるための体づくりが大切です。
葉酸の摂取はお腹の赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすため、妊娠前にやるべきことの一つです。
未来のママと赤ちゃんの健康のために、厚生労働省が推奨する葉酸量がしっかり摂れ、温活サポート成分が配合された葉酸サプリmitasを始めてみてはいかがでしょうか?
参考:
(※1)日本女性心身医学会:排卵時期の腹痛・腰痛・性器出血
(※2)日本産婦人科医会:栗林先生・杉山先生の開業医のための不妊ワンポイントレッスン タイミング
(※3)厚生労働省:風疹について.
(※4)厚生労働省:妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
(※5)厚生労働省:神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について
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