
更新日:2026/5/25
妊活前に風疹ワクチンは必要?男性も必要な理由や避妊期間を不妊カウンセラーが解説

「妊活を始める前に、風疹ワクチンは打ったほうがいいの?」「パートナーも打つべき?」そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
風疹は妊娠初期の女性が感染すると、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があります。また、感染力が強いため、女性だけでなく男性も含めて風疹対策をしておくことが大切です。
この記事では、妊活中の男女が風疹ワクチンの接種が必要な理由から接種後の避妊期間まで、不妊カウンセラーが詳しく解説します。これから妊活を始める方は、赤ちゃんのために今からできることをぜひ知っておいてくださいね。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmitas監修・妊活専門産婦人科医】美加レディースクリニック院長 金谷美加先生
生殖医療専門医、産婦人科医、母体保護法指定医、医学博士
実は妊活期と妊娠期では必要な栄養素は違います。市販の葉酸サプリは「妊活期」と「妊娠期」を分けていないものもありますが、時期ごとに必要な栄養素を摂ることが大切です。
栄養だけでなく、冷えにも気をつけたいもの。子宮の血流が悪いと卵子着床が難しくなり不妊の一因にも繋がるため、しっかりと体を温めることが大事です。
妊活前に風疹ワクチンは打ったほうがいい?

結論からいうと、妊活を始めるときには、女性はもちろん男性も風疹ワクチンを打つことが勧められています。まずは、どのような影響があるのかを含め、妊活前に風疹対策が必要な理由を解説します。
妊娠中に風疹にかかるとどうなる?
妊娠初期に風疹へ感染すると、赤ちゃんが「先天性風疹症候群(CRS)」を発症する可能性があります。
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先天性風疹症候群とは?
妊娠初期のお母さんが風疹へ感染し、胎盤を通して赤ちゃんにウイルスがうつることで起こる病気。産まれた赤ちゃんに、次のような症状がみられることがあります。
・先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
・難聴
・白内障や緑内障
・発育の遅れ
・肝臓や脾臓の腫れ など
症状の種類や重症度には個人差がありますが、必要に応じて小児科や小児循環器科・眼科・耳鼻咽喉科などの専門科で治療やサポートを行っていくことがあります。
先天性風疹症候群は、妊娠20週頃までの感染で発症することが多いとされ、妊娠週数が早いほど赤ちゃんへ影響する確率が高くなります。
<先天性風疹症候群(CRS)の発症率>
- 妊娠12週頃までの感染:約85%
- 妊娠13〜16週頃の感染:約50%
妊活中は妊娠前に風疹抗体の有無を確認し、ワクチン接種を検討することが大切です。
男性も風疹ワクチンの接種をしよう

風疹対策は、女性だけでなく男性も行うことが大切です。特に、妊活世代の男性は風疹の免疫を持っていない方が多いとされているため、注意が必要です。
実際に、風疹患者の約7割は男性とされており、特に30〜50代の男性に多いと報告されています。
これは、1994年頃まで風疹ワクチンの定期接種が主に女子中学生を対象としていた時期があり、現在の30〜50代男性の中には十分な免疫を持たない方がいるためと考えられています。
風疹は感染力が強く、同居しているパートナーへうつしてしまう可能性があります。症状が軽く気づきにくいこともあるため、知らないうちに妊婦さんへ感染を広げてしまうことも。
産まれてくる赤ちゃんのために、パートナーも風疹ワクチンの接種を検討しましょう。
風疹ワクチンを打つときの流れ

風疹ワクチンが妊活中に大切な理由が分かったところで、「実際にはどんな流れで進むの?」と気になる方もいるかもしれません。ここでは、ワクチン接種までの流れをみていきましょう。
まずは検査で抗体の有無をチェック
まずは風疹抗体検査で、風疹への抗体があるかを確認します。抗体価が低い場合は、ワクチン接種を検討します。
風疹抗体検査とは、血液検査によって風疹ウイルスに対する抗体の有無や、どのくらい免疫があるか(抗体価)を調べる検査です。
代表的な検査方法には「HI法」や「EIA法」があり、採血のみで行えるため、比較的短時間で終わります。結果が出るまでの日数は医療機関や検査方法によって異なり、早ければ2〜3日程度、長い場合は2週間ほどかかることもあります。詳しい日数は、受診する医療機関へ確認しておくと安心です。
検査結果をもとに、ワクチン接種が必要かどうかを判断します。抗体が十分ある場合は追加接種が不要なこともありますが、抗体が低い場合はワクチン接種がすすめられます。
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ワクチン接種済みまたは風疹にかかったことがある場合でも検査したほうがいい?
過去に風疹へかかったことがあり、検査で実際に風疹感染が確認されている場合は、免疫を持っていると考えられるため、基本的にワクチン接種は不要とされています。
ただし、「たぶん風疹だった」「小さい頃にかかったと聞いたことがある」など、はっきり分からない場合は別の発疹症だったケースもあるため、抗体検査で確認しておくと安心です。
なお、たとえかかったことがある人がワクチン接種をしても、副反応が強く出るわけではないとされています。
また、風疹ワクチンは1回接種で約95%、2回接種で約99%の方が免疫を獲得するとされていますが、まれにワクチンを接種していても十分な抗体がつかないケースも。
そのため、1回しか接種していないなど、過去のワクチン接種が曖昧な場合は抗体検査をしておくと安心です。
ワクチン接種前後は避妊が必要

風疹ワクチンやMRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)は「生ワクチン」に分類されるため、妊娠中は接種することができません。
生ワクチンとは、ウイルスの働きを弱めて作られたワクチンのことです。体の中で軽く感染したような状態をつくることで、免疫をつける仕組みになっています。
通常は安全性が高いとされていますが、妊娠中はお腹の赤ちゃんへの影響を完全には否定できないため、念のため接種を避けるようすすめられています。
そのため、妊活中は、接種前に1か月程度避妊したうえでワクチンを接種し、接種後も約2か月間は避妊が必要とされています。
なお、不妊治療中の場合は、初期検査のひとつとして風疹抗体検査を行うことが多いです。そのため、抗体が低い場合は治療よりも接種を優先することが多く、避妊期間を設けてから治療を進める流れになることもあります。
一方、男性が風疹ワクチンを接種した場合は、避妊期間は必要ないとされています。
妊活をスムーズに進めるためにも、ワクチン接種のタイミングは事前にパートナーや医療機関と相談しておくと安心です。
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接種前後に妊娠したらどうする?
「ワクチン接種後、もしすぐに妊娠してしまったら赤ちゃんは大丈夫?」と不安になる方もいるかもしれません。
実は、世界的にみても、妊娠に気づかず風疹ワクチンを接種したことで、先天性風疹症候群が発症したという報告は現在のところありません。
一方で、理論上はリスクを完全には否定できないため、接種前後は避妊期間を設ける必要があります。過度に心配しすぎることはありませんが、不安なときはかかりつけ医に相談しましょう。
風疹ワクチンの費用はどのくらい?

風疹ワクチンの費用は医療機関で異なりますが、以下が目安になります。
- 風疹ワクチン:約6,000円前後
- 麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン):約10,000円前後
なお、近年では、妊娠を希望する女性やそのパートナーを対象に、抗体検査やワクチン接種の助成制度を行っている自治体が多いです。接種前は医療期間だけでなく、住んでいる自治体の制度を確認してみましょう。
風疹検査の費用について詳しくは、こちらのコラムも参考にしてくださいね。
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MRワクチンとは?
「麻しん(はしか)」と「風疹」を同時に予防できるワクチンのこと。麻しんは感染力が非常に強い感染症で、高熱や発疹などの症状が出るほか、肺炎や脳炎など重い合併症を起こすこともあります。
妊娠中に感染すると、早産や流産のリスクが高まる可能性があるため、妊活中は風疹単独ワクチンではなく、MRワクチンをすすめられることもあります。
風疹ワクチン以外にもある!これから迎える赤ちゃんのためにできること

風疹ワクチンは、赤ちゃんのためにできる対策の中でも、効果がしっかり確認されているもののひとつです。
最後は、ワクチン以外にも妊活中に優先して取り組みたい、赤ちゃんの健康につながる3つのポイントを紹介します。
適正体重の維持

妊活中は、男女ともに適正体重を維持することが大切です。痩せすぎも肥満も、不妊や妊娠・出産時のリスクにつながるとされています。
実際に、国立成育医療研究センターの研究では、妊娠前に痩せすぎだった女性は、低出生体重児のリスクが約1.6倍、早産リスクが約1.2倍高まることが報告されています。
また、男性も肥満によって、精液の状態に悪影響を及ぼす可能性があるとされています。
適正体重の目安として使われるのが「BMI(Body Mass Index)」です。まずは自分のBMIをチェックし、無理のない範囲で適正体重を目指していきましょう。
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BMIの計算式
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)=BMI
数値の基準
18.5未満:低体重(やせ)
18.5以上25未満:普通体重
25以上:肥満
例)身長160cm・体重56kgの場合、56÷1.6÷1.6=約21.9(BMI22程度)
妊活中のダイエットや体重管理のコツについては、次のコラムも読んでみてくださいね。
葉酸を摂取する

葉酸の摂取は風疹ワクチンと同じように、赤ちゃんの先天異常リスクを減らすことが知られている対策のひとつです。
葉酸を適切な量摂取することで、赤ちゃんの脳や神経の発達に関わる「神経管閉鎖障害」のリスクを減らすとされています。

神経管は妊娠初期の早い段階でつくられるため、妊娠に気づく前から葉酸を摂っておくことが大切です。
葉酸は、ブロッコリーやほうれん草などの野菜にも含まれていますが、食事だけでは十分な量を摂るのが難しいことも。そのため厚生労働省では、妊娠を計画している女性に対し、食事に加えてサプリメントなどから1日400μgの葉酸を摂取することをすすめています。
妊活を始めたら、早めに食事とサプリメントで充分な葉酸摂取を意識していきましょう。
妊活中の葉酸摂取については、次のコラムで詳しく解説しています。
妊活中の葉酸摂取と栄養サポートに!オールインワン葉酸サプリ「mitas」

「葉酸サプリは妊活中に必要とは分かっているけど、種類が多くてどれを選べばいいか分からない…」そんな悩みを感じる方もいるかもしれません。
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※本製品に配合されている成分の選定および配合比率について、医師の監修・推奨を受けています。
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禁煙・お酒は適量にする

喫煙や過度な飲酒は、妊娠しにくいだけでなく、妊娠中の赤ちゃんへ影響する可能性があります。
特に喫煙は、流産や早産、低出生体重児のリスクにつながることが知られています。また、男性も喫煙によって、精液の状態に影響を及ぼす可能性があります。
妊娠が分かってから急にやめるのは大変なこともあるため、妊活を意識した段階から、禁煙や飲酒量の見直しを進めておくことが大切です。
妊活中のお酒やたばこについて、気になる方は次のコラムも読んでみてくださいね。
妊活を意識したら風疹ワクチンと葉酸の摂取を始めよう

赤ちゃんの先天異常は、全妊娠の約3〜5%にみられるとされており、残念ながらすべてを予防できるわけではありません。
しかし、その中でも風疹ワクチンや葉酸摂取は、赤ちゃんの先天異常リスクを減らす方法として、効果が確認されている数少ない対策のひとつです。
妊活は「妊娠すること」がゴールになりがちです。しかし本当に大切なのは、出産後も赤ちゃんやママ・パパ、家族みんなが元気に過ごしていくこと。
そのためにも、妊活を始めたら、まずは赤ちゃんのためにできることから少しずつ取り組んでいきましょう。mitasはそんな妊活をはじめたカップルを応援しています。
参考1)風しん.厚生労働省
参考2)妊娠中に風疹含有ワクチン(麻しん風しん混合ワクチン、風しんワクチン)を誤って摂取した場合の対応.厚生労働省.
参考3)妊娠前の女性の「やせ」が出産時の母子の健康に影響 ~低出生体重児や早産の可能性が高まることが明らかに~.国立成育医療研究センター
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