更新日:2025/6/20

妊娠中の鉄分の摂り方を完全ガイド!助産師が教える鉄分不足の影響と貧血対策におすすめの食べ物

助産師が教える鉄分不足の影響と貧血対策におすすめの食べ物
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妊娠中は赤ちゃんの成長のためにも、栄養面に気を遣いたい方が多いのではないでしょうか。

さまざまな栄養素をバランスよく摂ることが大切ですが、なかでも「鉄分」は妊娠中に不足しやすく、積極的に摂りたい栄養素のひとつ

鉄分は「貧血対策によさそう」というイメージがあるかもしれませんが、実際にどれくらい必要なのか、どんな食べ物を選べばいいのか、意外と知らないことも多いのではないでしょうか?

今回は、妊娠中に鉄分が不足しやすい理由から、鉄分不足による影響、効率よく摂るためのコツまで、助産師がわかりやすくご紹介します。

この記事に登場する専門家

【葉酸サプリmamaru監修・産婦人科医】まきレディスクリニック院長 風本真希先生

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、検診乳腺超音波 認定医

毎日多くの妊婦さんの検診に立会い、相談にのっている。患者さんのお話に真摯に耳を傾けることが信条。

"葉酸だけでいい” そう思っていませんか?
実は妊婦さんに必要な栄養素は葉酸だけではありません。妊活期に比べ鉄分がより必要になるだけでなく、ビタミン・ミネラルと様々な栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
"体のコンディションの変化や、日常生活の成約がたくさん”。妊娠中は、体のコンディションの変化や、お腹に赤ちゃんがいるというこれまでと異なる環境の中、生活にも様々な制約が。
日々の健康に気を使い、体調管理することが大切です。

まきレディスクリニック

妊娠中に鉄分が不足しやすい理由

鉄分は妊娠中に不足しがちな栄養素のひとつです。

まずは、なぜ鉄分不足になりやすいのか、その理由を見ていきましょう。

ママの血液量が増加するから

妊娠中の体内では、さまざまな変化が起こります。そのひとつが、体内を流れる血液量の増加です。

赤ちゃんを育てるために、妊娠中は胎盤へ多くの血液を送る必要があります。血液量は徐々に増え、妊娠後期には妊娠前の約1.4倍にまで増加するといわれています。

ただし、血液の増え方には特徴があり、血液を構成する「血球」と「血漿(けっしょう)」のうち、水分である血漿の方が大幅に増えます。これは、血液をさらさらにして体内をスムーズに循環させるために、ある程度は必要な変化です。

しかしこの変化によって、酸素を運ぶヘモグロビンという成分を含む赤血球の濃度が低くなるため、体全体が酸素不足に陥りやすい状態になってしまうという側面も。

鉄分はヘモグロビンを作るために必要な栄養素。酸素不足を解消するために、鉄分の必要量が大きく増えることから、ママの体は鉄分不足になりやすいのです。

胎児に多くの鉄分が送られるから

胎児に鉄分が優先的に送られることも、鉄分不足になる原因のひとつです。

赤ちゃんの血液や筋肉、神経などの組織を作るためには、たくさんの鉄分が必要です。この鉄分は、ママの体から優先的に赤ちゃんへと送られる仕組みになっています。

とくに妊娠中期から後期にかけては、赤ちゃんの成長スピードもぐんとアップする時期。必要とされる鉄分の量も一気に増加し、母体に蓄えられている鉄分が急激に消費されることが、鉄分不足につながるのです。

赤ちゃんの成長のために必要な栄養素については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

胎児に栄養がいく方法は?赤ちゃんの発育に必要な栄養素と意識したい生活習慣

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妊娠中に鉄分が不足するとどうなる?

実際に鉄分が足りなくなると、ママや赤ちゃんにはどんな影響があるのでしょうか?

鉄分不足によって起こりうるトラブルについてご紹介します。

【ママへの影響】鉄欠乏性貧血に注意

赤血球に含まれるヘモグロビンは、体のすみずみに酸素を届ける大切な役割を担っています。そのため、鉄分が不足してヘモグロビンが十分に作られなくなると、「鉄欠乏性貧血」を引き起こす恐れがあります。

貧血によって全身が酸素不足になると、めまい・立ちくらみ・息切れ・頭痛などの症状が現れることも。さらに、慢性的な鉄分不足は、強い疲労感やだるさにつながることもあります。

また、妊娠中に十分な鉄分を摂れていないと、出産後の回復が遅れたり、母乳の出が悪くなったりする可能性もあるため注意が必要です。

妊婦さんの約20%が貧血になり、そのほとんどの方が「鉄欠乏性貧血」であるといわれています。「最近なんだか体が重い」「寝ても疲れが取れない」と感じている方は、鉄分不足が関係しているのかもしれません。

妊娠中の貧血については、こちらの記事も参考にしてくださいね。

【助産師執筆】妊娠中の貧血はどんな影響がある?

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【赤ちゃんへの影響】低体重や早産につながる場合も

鉄分が不足すると、ママだけでなくお腹の赤ちゃんに影響が出ることもあります。

胎盤を通して赤ちゃんに届けられる酸素や栄養が足りなくなると、低出生体重や早産のリスクが高まるといわれています。

さらに、赤ちゃんは生後~6カ月までに使う鉄分を貯蔵して生まれてきますが、母体の鉄分が不足していると、生まれてきた赤ちゃんに貯蔵されている鉄分が少ない可能性もあります。

出産後の「乳児期」は、一生の中で最も細胞が増える時期といわれます。赤ちゃんの脳神経はこの時期に形成されていきますが、栄養不足で神経細胞がうまく形成されないと、認知発達障害や行動発達障害が残る可能性があると考えられています。

赤ちゃんのために必要な鉄分を効果的に摂る方法はこちらで紹介しています。

妊娠中から意識的に鉄分を摂り、ママと赤ちゃんの健康を守っていきましょう。

妊娠中は鉄分をどれくらい摂ればいい?

胎児の成長が進むほど、より多くの鉄分が必要になるため、妊婦さんに必要な鉄分の量は、妊娠の時期によって変わります。

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、18~49歳の女性が1日に摂りたい鉄分の量は以下のとおりです。

1日の鉄分推奨量(18~49歳女性)
妊娠なし(月経あり)10.0~10.5mg
妊娠初期8.5mg
妊娠中期~後期14.5mg

妊娠初期は1日8.5mgが目安ですが、妊娠中期以降は1日14.5mgと倍に近い鉄分摂取が推奨されています(※1)。

ところが、令和5年の国民健康・栄養調査によると、妊婦さんの1日あたりの鉄分摂取量は平均6.9mgと、目標量を大きく下回っているのが現状(※2)。「いつもの食事でなんとなく摂れているはず」と思っていても、実は不足しているケースが多いのです。

鉄分不足が心配な方は、妊娠中に必要な鉄分が手軽に補える妊婦さん向けサプリをぜひチェックしてくださいね!

鉄分のほかにも、妊娠中に摂りたい栄養素を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

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貧血を防ぐ!鉄分の上手な摂り方

鉄分が不足すると貧血になりやすく、赤ちゃんへの影響も心配ですよね。「鉄分をしっかり摂りたいけど、どうやって摂るのが効果的?」と気になっている方も多いでしょう。

ここからは、妊娠中に効率よく鉄分を摂る方法をチェックしていきましょう!

「ヘム鉄」を多く含む食材を食べる

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があるのをご存じですか?

ヘム鉄は、肉や魚などの動物性食品に含まれており、体内への吸収率が10~30%と高いことが特徴です。効率よく鉄分を補うには、ヘム鉄を多く含む食材を意識して取り入れましょう

【ヘム鉄が多く含まれる食材】

  • レバー(鶏・豚・牛)
  • 牛ヒレ肉
  • カツオ
  • マイワシ
  • あさり

とはいえ、レバーに含まれるビタミンAの摂りすぎが心配という方や、魚介類に不安を感じる妊婦さんも少なくないでしょう。そんな方は、次の方法を意識して取り入れてみてください。

鉄分の吸収を高める栄養素と一緒に摂る

非ヘム鉄を含む食品は、野菜や豆類、海藻など、普段の食事から取り入れやすいものが多いことが特徴。

吸収率は5%以下ともいわれヘム鉄よりも劣りますが、実は摂り方を少し工夫することで、吸収率を高めることができるのです。

【非ヘム鉄が多く含まれる食材】

  • 小松菜
  • ほうれん草
  • 枝豆
  • そら豆
  • 乾燥ひじき
  • 豆乳
  • 厚揚げ

非ヘム鉄は、ビタミンCや動物性タンパク質、クエン酸を含む食材といっしょに摂ると吸収率がアップするという研究結果がでています。

鉄分の吸収を高める栄養素食材の例
CPP(カゼインホスホペプタイド)牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品
ビタミンCピーマン、ブロッコリー、トマト
クエン酸レモン、梅干し、大豆

CPP(カゼインホスホペプタイド)は、牛乳のタンパク質が消化される際につくられる成分で、一緒に摂ると鉄分と結びつき、腸での吸収を促進させる効果が期待できます。

また、還元作用で鉄分を吸収されやすい状態に変える効果があるのは、野菜や果物に多く含まれるビタミンCです。ほかにクエン酸などの果実酸も「キレート作用」という、鉄分などのミネラルを包み込んで吸収しやすくする作用があります。

食材の組み合わせを意識して、効率よく鉄分を摂取していけたらいいですね。

妊婦さん向けの鉄分サプリを活用する

妊娠中は、妊娠前よりも多くの鉄分が必要になります。そのため、食事だけで必要な量を摂れるか心配な方は、妊婦さん向けに作られた鉄分サプリメントを活用するのもおすすめです。

妊娠中に必要な栄養素をぎゅっと詰め込んだサプリ「mamaru」には、吸収率の高い自然由来のヘム鉄をブレンドした鉄分が10mg配合されています。食事からの摂取を意識しつつ、不足分を補う量を配合しているので、ママと赤ちゃんに必要な量を過不足なく取り入れたい方にぴったり。

さらに、鉄分の吸収を助けるビタミンCも一緒に摂れるのが嬉しいポイント。赤ちゃんの発育に欠かせない葉酸や、不足しがちなカルシウム・亜鉛などの栄養素もしっかりチャージできます。

また、「妊娠中はなるべく安心できるものを選びたい」というママの気持ちに応え、mamaruは産婦人科医監修のもと、厳選した成分のみで作られています。

もちろん国産・無添加で、「GMP認定マーク」「安心安全マーク」も取得済み

こうしたこだわりが認められてスギ薬局やマツモトキヨシなどの大手ドラッグストアでも取り扱われ、多くの先輩ママたちに選ばれています!

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妊娠中に摂りたい鉄分サプリやその選び方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

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鉄分を摂るときに気をつけたいポイント

鉄分は妊娠中に欠かせない栄養素ですが、摂り方によっては吸収効率が悪くなったり、体調を崩してしまったりすることも。

ここでは、鉄分をより上手に取り入れるために意識したいポイントをご紹介します。

鉄分の吸収を阻害する食べ合わせに注意

せっかく鉄分を意識して摂っていても、食べ合わせによっては吸収が妨げられてしまうことがあります。

◆食べ合わせに注意したい栄養素

  • タンニン
  • 不溶性食物繊維

たとえば、コーヒー・紅茶・緑茶に含まれるタンニンは、非ヘム鉄の吸収を阻害する働きがあります。ノンカフェインの飲み物でもタンニンが含まれている場合があるので、鉄分を含む食事やサプリメントを摂取するタイミングには注意が必要です。

また、不溶性食物繊維(玄米・ごぼうなど)も鉄の吸収を妨げることがあります。一方で、水溶性食物繊維(オクラ・納豆・海藻類など)は鉄の吸収をサポートする働きがあるので、うまく使い分けてバランスよく取り入れることが大切です。

食物繊維を含む食べ物については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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摂りすぎは体調不良を招くことも

鉄分が不足すると健康リスクが上がりますが、逆に摂りすぎにも注意が必要です。

鉄分は過剰に摂取しても体外に排出されにくく、体内に蓄積されやすい栄養素です。そのため、摂りすぎにより、吐き気・腹痛・下痢などの体調不良を引き起こすことがあります。

通常の食事で鉄分が過剰になることはほとんどありませんが、サプリメントを併用する場合は要注意。1日の鉄分摂取量が40mgを超えないように、パッケージの表示や医師・助産師のアドバイスを参考にしながら取り入れていきましょう。

妊婦さんに必要な鉄分が必要なだけ摂れるサプリはこちらからチェックできますよ!

妊娠中の食生活やとりすぎに注意したいものについては、こちらの記事も参考にしてくださいね。

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妊娠中は、赤ちゃんの成長に合わせてママの体にもさまざまな変化が起こります。

鉄分はその過程でとても大切な役割を果たす栄養素のひとつ。不足すると貧血を引き起こすだけでなく、赤ちゃんの発育にも影響が出ることがあります。

「鉄分をきちんと摂りたい」と思っていても、妊娠前より多くの量が必要になるため、「これで足りているのかな?」と不安になることもあるかもしれません。そんなときは、毎日の食事に加えて、妊婦さん向けのサプリメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。

「mamaru」なら、吸収率の高いヘム鉄を配合し、ビタミンやミネラルもバランスよく補えますよ

赤ちゃんとママの健康のために、意識的に鉄分を摂る習慣を取り入れていきましょう。

参考:

(※1)「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書

(※2)令和5年「国民健康・栄養調査」の結果

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