更新日:2024/9/5
生理こないのに腹痛がある…もしかして妊娠?と思ったときに知っておきたい原因や対処法
生理が予定日より遅れているのに腹痛があると不安になるものです。
「もしかして妊娠?」という考えが頭をよぎるかもしれません。しかし、生理がこないのに腹痛があるのは妊娠以外の可能性も考えられます。
この記事では、腹痛があるのに生理がこないときの原因や妊娠の可能性を確認する方法を解説します。
適切な対処法をとって、自分の身体の変化を知りましょう。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
生理がこないのに腹痛がある原因8選
生理がこない状態で腹痛がある場合、さまざまな要因が考えられます。ここではその原因について8つ解説します。
子宮内膜症
子宮内膜症は、生理中だけでなく生理がくる前にも、強い腹痛を引き起こすことがよくあります。
この病気は、子宮内膜に似た組織が子宮外にできることにより、月経周期ごとに炎症を引き起こします。結果として、痛みが生じ、生理不順や不妊の原因になることもあります。
生理痛がひどくなる、または性交痛や排便痛がある場合は、子宮内膜症の可能性を考慮し、医師に相談することが重要です。
卵巣機能不全
卵巣機能不全は、卵巣が正常に機能しなくなる状態で、ホルモン分泌が不十分になるため、生理がこなくなることがあります。月経周期の乱れや、出血量の変動が主な症状です。
これは、早期閉経を引き起こす原因ともなり、40歳未満で生理が4カ月以上来ない場合には、この可能性を疑う必要があります。
卵巣機能不全は、腹痛のほか不妊の原因にもなり得るため、早期に医師の診断を受けましょう。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、生理不順や無月経の主な原因の一つです。卵巣に多数の小さな嚢胞ができ、ホルモンバランスが崩れることで排卵が困難になり、妊娠しにくくなることがあります。
また、腹痛だけでなく体重増加、体毛の増加など、さまざまな身体的変化を引き起こすため注意が必要です。女性の約5~10%がこの症状を抱えており、不妊症の一般的な原因となっています。
高プロラクチン血症
高プロラクチン血症は、プロラクチンというホルモンが過剰に分泌されることで、生理不順や無月経を引き起こす状態です。
このホルモンは通常、授乳期に母乳をつくるために分泌されますが、授乳期以外で高いレベルになると、生理が止まることがあります。
腹痛があり、さらに乳房の痛みや乳汁分泌が見られる場合は、高プロラクチン血症の可能性が高いため、医師の診断を受けることが重要です。
薬の副作用
普段飲んでいる薬が原因で生理が遅れることもあります。特に、抗うつ薬や胃腸薬、抗精神病薬などの一部の薬は、ホルモンバランスに影響を与え、生理不順や無月経を引き起こすことがあります。
もし薬を服用している場合は、医師に相談し、薬の副作用として生理不順が起こっているか確認してもらいましょう。
甲状腺ホルモンの異常
甲状腺ホルモンの異常は、生理不順の主な原因の一つです。
甲状腺ホルモンは、体の代謝やエネルギーを管理する役割を担い、卵巣の機能にも影響を与えます。甲状腺ホルモンの異常があると卵胞の成長が遅くなり、排卵が正常に行われなくなることがあります。その結果、生理周期が乱れたり、無排卵状態が続いたりすることがあるのです。
これらの症状は、バセドウ病や橋本病と呼ばれる疾患でよく見られるため、疲れやすさや息切れなど他の症状にも当てはまる場合は内科や産婦人科を受診しましょう。
ダイエットのし過ぎ
過度なダイエットや急激な体重減少は、体内のホルモンバランスを乱し、生理不順や無月経を引き起こします。特に、BMIが18以下の場合、栄養不足により体が正常な生理を維持できなくなり、無月経のリスクが高まります。
逆に肥満の場合は、ホルモン分泌が過剰となり、排卵が困難になりがちです。生理が遅れることが多い場合は、自分の適正な体重を把握して普段の生活を見直してみましょう。
妊娠
妊娠初期には、生理が遅れるだけでなく、軽い腹痛が現れることがあります。これは、子宮が拡張し始めることによって生じる自然な反応です。
妊娠が進むにつれて、子宮が大きくなる過程で周囲の組織や靭帯が引き伸ばされ、痛みや圧迫感を引き起こします。さらに、妊娠を維持するために分泌される黄体ホルモンが腸の動きを抑制し、便秘を招くことで腹痛が悪化することもあります。
これらの症状がある場合は、妊娠の可能性を確認してみましょう。
妊娠の可能性がある場合はどうやって確認する?
生理がこない時に妊娠の可能性が疑われる場合、確認方法がいくつかあります。
正しい方法を把握して、適切な対応をとりましょう。
基礎体温を測る
基礎体温を測ることは、妊娠の可能性を確認するための基本的な方法です。
通常、生理前には基礎体温が低下しますが、妊娠している場合は高温期が継続します。高温期が2週間以上続く場合、妊娠の可能性が高いと言えるでしょう。
この方法は、早期に妊娠を確認するためにも有効であり、妊娠前からの日々の記録が重要です。毎朝同じ時間に基礎体温を測定し、その変化をグラフ化することで、妊娠の兆候を早めに察知することができます。
こちらの記事では、妊娠したときの基礎体温の変化やグラフの見方、測り方まで詳しく解説しています。あわせてチェックしてみてくださいね!
妊娠すると基礎体温はどう変化する?グラフの見方から妊娠初期症状まで徹底解説
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ほかの症状があるかチェックする
妊娠初期症状はPMS(月経前症候群)と非常に似ており、見分けが難しいことがよくあります。たとえば、腹痛のほかにも、以下のような症状が妊娠初期に見られます。
- 胸の張りや痛み
- 強い眠気
- 微熱
- 疲労感
- 頻尿
- 味覚や嗅覚の変化
- つわり(吐き気・嘔吐)
- 腰痛
- おりものの増加
- 情緒不安定(イライラや不安感、涙もろさ)
妊娠初期症状が長引く場合や、これらの症状が複数同時に現れる場合には、妊娠の可能性があります。
一方で、PMSはホルモンバランスの変動により、ガスが溜まりお腹が張りやすくなる症状が現れることがあります。そのほかにも肌荒れやイライラなどさまざまな心身の症状が現れますが、生理が来ると症状がおさまるのが大きな特徴です。
妊娠初期とPMSとの違いや、より詳しい症状については、こちらの記事でチェックしてみてくださいね。
妊娠超初期症状まとめ!生理前との違いからいつから始まるのかまで完全ガイド【助産師監修】
生理予定日が近づいて体調の変化が見られると「これって妊娠超初期症状?」と気になって検索する方も多いのではないでしょうか。本記事では、妊娠超初期に起こる症状や生理前との違い、「妊娠したかも」と思ったときにやるべきことを詳しく解説します。
妊娠検査薬を使用する
妊娠の可能性がある場合、まずは市販の妊娠検査薬を使用します。
妊娠検査薬は、受精卵が着床した後に胎盤で作られるhCGホルモンの有無を測定するもので、生理予定日から約1週間後に使用するのが理想的です。早すぎるタイミングで使用すると、正確な結果が得られない可能性があるため注意が必要です。
しかし、妊娠検査薬は確定診断ではありません。たとえ陽性反応が出たとしても、妊娠が確定したわけではなく、産婦人科での確認が必要です。正式に妊娠が確認されるのは、産婦人科で胎嚢内の赤ちゃんの心拍が確認できたときです。検査薬で陽性反応が出た場合は、速やかに産婦人科を受診しましょう。
病院へ行く最適なタイミングは、最後の生理の初日から5週後半から6週前半が一般的です。この時期になると、赤ちゃんの心拍が確認でき、正式に妊娠が診断されます。検査薬を使用した後、適切なタイミングで医師の診察を受けることが大切です。
妊娠が確定したら葉酸サプリを飲み始めよう
妊娠が確定したら、赤ちゃんの健康を守るために葉酸サプリを早めに飲み始めることが重要です。葉酸は、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害を予防するために不可欠な栄養素です。
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元気な赤ちゃんと対面するための準備として、妊娠が確定したらぜひmamaruを始めてくださいね。
妊娠以外の生理がこない腹痛の対処法
妊娠以外の原因で生理がこない場合でも、腹痛を伴うことがあります。その場合の対処法を以下に紹介します。
食生活や睡眠時間を見直す
健康的な食生活と十分な睡眠は、ホルモンバランスを整えるために重要です。バランスの取れた食事と、7~8時間の質の高い睡眠を確保することで、体調を整えましょう。
また、カフェインやアルコールは、自律神経とホルモンバランスが乱れる原因となるため、過度な摂取を控えることも大切です。
生理不順の整え方についてはこちらの記事も参考にしてくださいね。
生理不順の治し方は?助産師が教える原因とセルフケア、妊活に向けた対策を紹介
生理不順の原因や治し方は、人によってさまざまです。女性の生理周期はホルモンの影響を大きく受けます。そして、ホルモンは生活習慣やストレスの影響を受け乱れてしまいます。生理不順がある方は、原因を知ることと同時に生活習慣やストレス発散方法を改善することが大切です。この記事で生理不順の原因、治し方、セルフチェックまで詳しく確認していきましょう。
適度に休みストレスを解消する
ストレスは生理不順や腹痛の大きな原因となります。
日常生活でのストレスを軽減し、リラックスできる時間を確保しましょう。趣味や運動、瞑想などのリラクゼーション方法を取り入れることが効果的です。
産婦人科を受診する
生理が3カ月以上こない、または不正出血がある場合は、早めに産婦人科を受診することが重要です。特に、40歳未満で無月経が続く場合は、早発卵巣不全の可能性があります。
早発卵巣不全は早発閉経ともよばれており、エストロゲンの低下により、骨密度の低下や動脈硬化などのリスクが高まるため、早期の治療が必要です。
産婦人科では、内診や血液検査を受け、症状に応じてピルを処方されることもあります。
生理がこないのに腹痛を感じるときは、まずは原因をセルフチェックしてみよう
生理がこない状態で腹痛を感じると、不安になるのは当然です。まずは原因をセルフチェックし、必要に応じて産婦人科を受診することが大切です。
妊娠の可能性がある場合は、基礎体温の測定や妊娠検査薬でチェックをして、早めに医師の診察を受けましょう。妊娠が確定したら、葉酸サプリ「mamaru」を始めて、赤ちゃんとママに必要な栄養素をバランスよく摂取するのがおすすめですよ。
原因が妊娠であったときもそうでない場合も、これまでの生活習慣を見直し、自分を労わってあげてくださいね。
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