更新日:2024/5/20
【助産師執筆】モノグルタミン酸型葉酸はなぜ妊活におすすめなの?天然葉酸との違いを徹底解説!
妊活中の方やこれから妊活を始めようとしている方の中には、「葉酸」について調べている方も多いと思います。
妊活中の女性にとって大事な栄養素である葉酸ですが、実は葉酸には、天然葉酸である「ポリグルタミン酸型葉酸」と合成葉酸である「モノグルタミン酸型葉酸」の2種類あるってご存知ですか?
そして妊活中におすすめなのは、合成葉酸である「モノグルタミン酸型葉酸」なのです。
今回の記事では、合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」が妊活におすすめな理由を、天然葉酸との違いを交えて徹底解説していきます。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
モノグルタミン酸型葉酸ってなに?
そもそも葉酸とは、ビタミンB群の水溶性ビタミンに分類される栄養素。
人間が健康的に生きていく上で欠かせないものですが、自分のカラダの中ではつくり出すことができないため、食事などで外から補充する必要がある「必須栄養素」の一つです。
人間はたくさんの細胞が合わさって作られており、毎日古くなった細胞や傷ついた細胞を再生することで、健康を維持しています。
葉酸にはDNAやRNAなどの核酸やタンパク質の生成を促進し、細胞をつくり出したり再生をサポートしたりする役割があります。
これが、葉酸が人間にとって必要不可欠な栄養素である最大の理由なのです。
細胞をつくり出すのサポートする役割をもつ「葉酸」は、赤ちゃんがお腹の中で生きていく上で必要な臓器や血液など、さまざまなカラダの成分をつくるためにも非常に重要です。
そんな葉酸には、食事から摂取できる天然葉酸(食事性葉酸)である「ポリグルタミン酸型葉酸」と、栄養補助食品など人工的に合成した葉酸である「モノグルタミン酸型葉酸」の2種類があります。
それぞれの葉酸の特徴について解説していきます。
天然の葉酸「ポリグルタミン酸型葉酸」
天然の葉酸である「ポリグルタミン酸型葉酸」は、ほうれん草の中から発見された成分です。
ほうれん草やモロヘイヤ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、いちごやアボカドなどの果物といった植物性食品の他にも、鶏・牛・豚の肝臓や鶏卵、納豆などにも含まれています。
ご自身の食生活を振り返りながら葉酸を摂取できているのかチェックしてみるのもいいですね。
普段の食事に取り入れやすい食材を知って、意識的に摂っていくことも大切です。
葉酸が多く含まれる食べ物については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
【妊婦必見】葉酸が豊富な食べ物とは?葉酸を効率よく摂取する方法をご紹介
妊婦に必要な栄養素である葉酸は、普段の食べ物から十分な量が摂取できるのでしょうか?100gあたりで葉酸が最も多く含まれている食品でも、栄養素の過剰摂取が懸念される場合もあります。また、妊娠中はつわりの影響もあり、思うような食事が取れません。胎児の成長のために、安心のできる葉酸サプリメントを取り入れ、必要な栄養素を補いましょう。
「ポリグルタミン酸型葉酸」は複数のグルタミン酸(カラダの中でアミノ酸をつくる原料となる)が結合した形で存在しています。
人間が摂取すると唾液や胃酸などの消化管から出る消化酵素によって分解され、グルタミン酸が一つに結合した形である「モノグルタミン酸型葉酸」に変化したあとに、小腸から吸収されます。
ポリグルタミン酸型葉酸は人間が吸収する過程で消化・分解などの影響を受け、実際にカラダの中に吸収されるのは摂取した50%といわれています。
参考:厚生労働省 2020年日本人の食事摂取基準
また葉酸は「水溶性ビタミン」という名の通り、水に溶けやすく、熱にも弱い特徴があるため、効率よく摂取するためには調理に工夫が必要です。
一度にたくさんとってもカラダに蓄積されることなく、尿から外へと流れ出てしまうため、常に補充していく必要があります。
合成して作られた葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」
人間によって合成して作られた葉酸である「モノグルタミン酸型葉酸」は、加工食品やサプリメントなどの栄養補助食品に含まれています。
天然葉酸のポリグルタミン酸型葉酸と違い、消化酵素によって分解する必要なくカラダに吸収できるため、吸収効率がよく、カラダの中での利用率は85%といわれています。
さらに、食品とは異なり調理をする必要もないため、調理による栄養の損失もなく葉酸を効果的に摂取することができます。
モノグルタミン酸型葉酸が妊活におすすめの理由
妊活中や妊娠初期には特に葉酸サプリメントを飲むといいことを聞きますよね。
厚生労働省からも以下のように提言されています。
『妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸)を400µg/日摂取することが望まれる』
参考:葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果
「狭義の葉酸」とは合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」を意味しているので、妊活中の女性は葉酸をサプリメントから1日400μg摂取するように推奨している、ということです。
では、なぜ厚生労働省は妊活中の葉酸をサプリメントからとることを推奨しているのでしょうか?
それは、妊活中や妊娠初期にはカラダの中で葉酸の需要が高まるからです。
葉酸はお腹の中の赤ちゃんがお腹の外でも生きていくことができるように、人間にとって必要不可欠な臓器や血液のもととなる細胞をつくり出すのをサポートする働きがあります。
赤ちゃんが活発にカラダをつくる時期である「器官形成期」は、妊娠4週からはじまります。葉酸はカラダに蓄積しておくことができない栄養素であるため、常に補充する必要があります。
この器官形成期にはお母さんのカラダを葉酸で満ちた状態にしておきたいため、妊娠する1ヶ月前から葉酸を摂取していく必要があるのです。
普段以上に葉酸の需要量が高まる妊活中や妊娠初期の葉酸必要量を、天然葉酸のみで補うのには限界があります。
そこで、吸収効率の高い合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」がおすすめといわれています。
「妊活中の葉酸って、具体的にはいつから摂取したらいいのかな?」と思った方は、ぜひこちらもどうぞ。葉酸が必要な時期について解説しています。
妊活中の葉酸っていつから飲めばいいの?効果から必要な理由まで徹底解説!【助産師執筆】
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モノグルタミン酸型葉酸はどうやって摂ればいい?
妊活中に「モノグルタミン酸型葉酸」がおすすめな理由はわかったかと思います。
ここからは、実際にモノグルタミン酸型葉酸を摂取するにはどうすればいいのかを解説していきます。
モノグルタミン酸型葉酸はサプリメントから摂取しよう
「モノグルタミン酸型葉酸」はサプリメントに含まれる合成葉酸。そのため葉酸が含有されているサプリメントから摂取する必要があります。
妊活中にサプリメントから摂りたい葉酸の量は1日400μgなので、しっかり400μgの葉酸を含有したサプリメントを選ぶようにしましょう。
また、葉酸が含有されているサプリメントにもいろいろな種類があり、葉酸単体のものもあれば、他の栄養素と合わさったサプリメントもあります。
葉酸は相性の良いビタミンC、ビタミンB6、ビタミンB12を一緒に摂取することで、吸収率を上げることができます。
妊活中に飲むなら葉酸単体で摂取するよりも、葉酸と相性の良い栄養やその他の妊活にうれしい効果のある栄養素を摂れる妊活専用のサプリメントもおすすめです。
妊活におすすめの葉酸サプリはmitas!
妊活に特化したサプリメントmitas(ミタス)は、吸収率のよい合成葉酸である「モノグルタミン酸型葉酸」を妊活中に摂取したい400μgしっかり配合。
さらに、葉酸の吸収率を上げてくれるビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンCも配合しています。
他にも妊活中に摂取したい妊孕力(にんようりょく:妊娠する力)を高めてくれるビタミンD、安定した女性ホルモンの分泌を促す亜鉛など、妊活中にうれしい栄養素をたっぷり配合。
妊活に特化したサプリメントmitasで、葉酸はもちろん、妊活中に摂りたい栄養素を効率よく手軽に摂取しましょう。
「妊活中のサプリメントってたくさん種類があって選べない…」
そう思っている方必見の記事はこちら。妊活中のサプリメントの選び方について徹底解説しているので、ぜひご覧ください。
【助産師執筆】妊活中にサプリは飲んだ方がいい?〜妊活に必要な栄養素とサプリメントの選び方
妊活中にサプリメントを飲んだ方がいいのかという疑問に答え、妊活中に必要な栄養素とサプリメントの選び方について詳しく解説していきます。
そもそも葉酸って妊活にどんな効果があるの?
葉酸を効率的に摂るためにはサプリメントの摂取がおすすめですが、そもそも葉酸には、妊活にどんな効果があるのかを解説していきます。
赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」の予防
厚生労働省から妊活中の葉酸の摂取が推奨されている1番の理由は、赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」を予防する効果があるからです。
神経管閉鎖障害とは、お腹の中で赤ちゃんの重要な脊髄神経や脳ができるときに異常が起きることで発症する先天性の病気です。状態によっては赤ちゃんの後遺症や命に関わることもあります。
神経管閉鎖障害についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
神経管閉鎖障害と葉酸にはどんな関係がある?赤ちゃんの先天異常をサプリメントで予防しよう【助産師執筆】
葉酸を摂取することで発症を予防することができるといわれている「神経管閉鎖障害」。神経管閉鎖障害とはどんな病気なのか、その原因や検査方法などを、葉酸との関係性を含めて詳しく解説します。赤ちゃんの先天異常を予防するために、妊活中にできることを今から始めていきましょう。
赤ちゃんの脊髄神経や脳が作られ始めるのは、まだ妊娠に気づけない妊娠4週頃から。
赤ちゃんの健やかな発育を促すために、妊活中からの葉酸の摂取はとても大切なのです。
妊娠しやすいカラダづくりをサポートしてくれる
葉酸は「造血のビタミン」と呼ばれていて、新しい赤血球をつくるサポートをしてくれる栄養素です。
女性は月経などで定期的に血液を外に排出しているため、男性と比べると貧血状態になりやすいです。妊活中の貧血は、卵子の質の低下や子宮内膜が増殖できず着床しにくい子宮環境の原因になってしまう可能性があります。
妊活はカラダを整えることがとっても重要。できれば鉄分とともに葉酸を摂取することで、貧血になりにくいカラダをサポートしてくれます。
葉酸サプリmitasなら、葉酸とともに鉄分も手軽に摂ることができますよ。
口唇裂・口蓋裂のリスクの軽減も期待
口唇裂・口蓋裂も神経管閉鎖障害と同じ、赤ちゃんの先天性異常の一つです。
器官形成期に組織がたりなかったり、うまくくっつかなかったりすることで、口唇や口蓋(口の中の天井の部分)などに割れ目が残ってしまった状態をいいます。
まだ研究段階ではありますが、細胞をつくり出すサポートをする葉酸を摂取することで、口唇裂・口蓋裂のリスクも減らせるかもしれないと期待されています。
葉酸を十分に摂取することで、さまざまな赤ちゃんの先天異常の予防につながるかもしれませんね。
まとめ
今回の記事では、合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」が妊活におすすめな理由を、天然葉酸との違いを交えて徹底解説してきました。
天然葉酸「ポリグルタミン酸型葉酸」は調理や消化吸収の過程で損失があり、カラダのなかでの利用率が50%にまで低下してしまう一方で、合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」は吸収率がよく、カラダの中での利用率が85%と高くなっています。
妊活中は特にカラダの中での葉酸の需要が高まる時期です。葉酸サプリメントに配合されている「モノグルタミン酸型葉酸」をしっかりと摂取していきたいですね。
妊活に特化したサプリメントであるmitas(ミタス)は、厚生労働省が推奨する「モノグルタミン酸型葉酸」の基準量400μgをしっかりカバー。さらに葉酸だけでなく妊活中にうれしい成分もたっぷり配合しています。
mitas(ミタス)で必要な栄養を手軽に摂取し、妊活に適したカラダを目指していきましょう!
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