更新日:2025/11/25

PCOSの症状とは?妊娠への影響から検査、治療法まで不妊カウンセラーが解説

PCOSの症状とは?妊娠への影響から検査、治療法まで不妊カウンセラーが解説
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「生理周期が乱れがち…」「最近ニキビが増えてきたけど、ホルモンバランスのせい?」そんなお悩みはありませんか?

こうした症状があると「もしかして自分はPCOSかもしれない…」と心配になる方も多いと思います。

PCOSはめずらしい病気ではありませんが、不妊の原因になることがあります。そのため、とくに妊活中の方はPCOSがどんな病気なのかを知っておくことが大切です。

この記事では、不妊カウンセラーがPCOSの症状から、妊娠への影響・検査や治療法まで詳しく解説します。

この記事に登場する専門家

【葉酸サプリmitas監修・妊活専門産婦人科医】美加レディースクリニック院長 金谷美加先生

生殖医療専門医、産婦人科医、母体保護法指定医、医学博士

実は妊活期と妊娠期では必要な栄養素は違います。市販の葉酸サプリは「妊活期」と「妊娠期」を分けていないものもありますが、時期ごとに必要な栄養素を摂ることが大切です。
栄養だけでなく、冷えにも気をつけたいもの。子宮の血流が悪いと卵子着床が難しくなり不妊の一因にも繋がるため、しっかりと体を温めることが大事です。

美加レディースクリニックホームページ

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の症状

PCOSは卵巣の中に小さく未熟な卵がたまってしまい、うまく排卵ができなくなる病気です。

「生理がこない」「妊娠しづらい」と感じて受診したときに見つかることが多く、生殖年齢の女性の約5〜10%に見られる、決してめずらしくない病気です。

まずは、PCOSでよく見られる代表的な症状3つを解説します。

生理不順

PCOSで最もよく見られる症状が、「無月経」や「生理周期がバラつく」といった生理不順です。

PCOSでは排卵がうまくできなくなるため、生理が遅れやすくなります。正常な生理周期は25〜38日ですが、この範囲を外れたり、3カ月以上も生理が来ない場合は生理不順といえます。

生理不順には、生活習慣の乱れや甲状腺の病気など他の原因もありますが、PCOSもその原因のひとつです。

ニキビや多毛

生理不順以外にも、PCOSではニキビが増えたり、体の毛が濃くなる「多毛」などの男性化の症状が見られることがあります。

PCOSでは男性ホルモンが高くなり、肌や毛にその影響が出やすくなるためです。ただ、多毛は個人差が大きく、日本人は外国人に比べると症状が目立ちにくく、PCOSでも多毛が見られない方もいるようです。

肥満

原因はまだはっきり分かってはいませんが、肥満の方にPCOSがみられることが多いといわれています。PCOSでは「インスリン抵抗性」といって、血糖値を下げるインスリンが効きにくくなることがあり、このことが肥満と関係している可能性があるようです。

肥満も痩せすぎも、男女ともに不妊の原因になります。たとえPCOSでなかったとしても、体重の管理は妊娠を目指すうえでとても大切です。詳しくは、次のコラムも参考にしてくださいね。

PCOSだと妊娠しにくいって本当?

PCOSは不妊原因になることがあるため、妊活中の方は特に注意が必要です。

ここでは「なぜPCOSだと妊娠しづらくなるのか?」と「PCOSでも妊娠は望めるのか?」という2つのポイントを解説します。

排卵障害が不妊の原因になる

排卵がうまく起こらないPCOSは、不妊原因になります。排卵ができていないと、どれだけタイミングを合わせても受精することができません。

また、排卵しているかどうかは自覚症状では分かりにくいため、生理不順は排卵障害のサインの一つとして見逃さないことが大切です。

自宅で妊活している方は排卵の有無を確認する目安として、基礎体温表をつけることや排卵検査薬を使うこともおすすめです。排卵の確認方法については、こちらのコラムでも詳しく解説していますよ。

PCOSでも妊娠できる可能性はある?

PCOSと聞くと「もう妊娠できないのでは…」と不安になる方も多いと思いますが、治療をすれば妊娠を望める可能性はあります。

しかし、妊娠のしやすさや病気の程度には個人差があり、年齢やほかの不妊原因が関わることもあります。

そのため「PCOSだけ治せば大丈夫」とは言えませんが、病院で適切な治療を受けることが妊娠への一歩につながる可能性があります。

治療法については、こちらでくわしく説明しています。 

PCOSかもと思ったら?病院で行う検査と準備のポイント

PCOSは生理不順をきっかけに見つかることが多く「私もPCOSかも…」と不安になる方も少なくありません。

生理不順には他の原因があるケースもありますが、とくに生理が3カ月以上こない場合は改善しにくいこともあるため、早めの受診が大切です。

次に検査内容や準備のポイントを紹介するので、受診前のちょっとした心構えとして読んでみてくださいね。

問診

問診では、生理周期の様子やニキビ・多毛といった自覚症状について聞かれます。また、体重・身長から計算されるBMIも確認されることがあります。

基礎体温や生理周期を記録している方は、すぐ答えられるように準備しておくとスムーズですよ。

エコー検査

PCOSの受診では内診台での検査が多いため、スカートだと受けやすく、着替えの負担も少なくなります。

超音波(エコー)検査では卵巣の状態をチェックし、PCOSによく見られる「ネックレスサイン」という特徴的な並び方があるかを確認します。

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ネックレスサインとは?

卵巣の中に未熟な卵胞がたまり、まるで「真珠のネックレス」のように見えることがあります。これはPCOSの診断の目安の一つです。

とはいえ、はじめての内診が不安という方も多いでしょう。男性の医師に抵抗がある場合は、女性の医師のいるクリニックを選ぶ、または事前に電話で相談しておくと安心です。

無理せず、自分が受けやすい環境を選ぶことが大切ですよ。

血液検査

血液検査では、女性ホルモンや男性ホルモンの数値に異常はないかを確認します。採血をするため、腕まくりしやすい服装で行くとスムーズですよ。

PCOSの治療法

PCOSの治療は、妊娠を希望するかどうかで方針が変わります。ここでは、妊娠を望む場合と望まない場合、それぞれに合わせた治療の進め方を見ていきましょう。

妊娠を希望する場合

PCOSで妊娠を目指す場合は、排卵を起こすための薬を使う治療が多いです。

排卵を誘発する薬の他に、インスリン抵抗性を改善する目的で糖尿病の治療に使われる薬を用いることもあります。それでも排卵がうまく起こらない場合は注射薬を使ったり、手術を併用するケースもあります。

また、不妊原因がPCOSだけではない可能性もあるため、なかなか妊娠につながらないときは最終的に体外受精へ進むことも。主治医と相談しながら無理のないペースで治療を進めることが大切です。

妊娠を希望しない場合

妊娠を希望しない場合はホルモン剤による治療が中心になります。

ホルモン剤で生理を起こしたり、低用量ピルを使って生理不順の改善やニキビの治療を行うこともあります。

今は妊娠を考えていなくても、定期的に婦人科を受診して状態を確認することが大切です。また、健康診断で血糖値の異常はないかもチェックしておきましょう。

病院の治療以外でできることはある?

PCOSでは食事の見直しがとても大切です。とくにBMIが25以上で肥満がみられる場合は、まず減量を優先した治療が必要になります。

最後は、減量につながる食事改善のポイントを3つ紹介します。また、PCOSでなくても極端な肥満は不妊の原因になるため、妊活中の食事づくりの参考としてもぜひ役立ててくださいね。

摂取カロリーの見直し

減量を目指すとき、まず見直したいのが摂取カロリーです。肥満の主な原因は食べすぎによるエネルギーのとりすぎだといわれています。

1日に必要なエネルギー量は体格や活動量によって一人ひとり異なりますが、「摂取エネルギーを適切に減らすことが最も効果的」ということは、肥満症のガイドラインでも示されています。

ただ、極端な痩せすぎも不妊の原因になるため、無理なダイエットは必要ありません。まずは、自分の「適正体重」をひとつの目安にして整えていきましょう。

適正体重は次の計算式で求められます。

  • 適正体重 =(身長m)² × 22

体重を調整したいときは、

  • 減らしたいとき:摂取カロリー < 消費カロリー
  • 増やしたいとき:摂取カロリー > 消費カロリー

が基本の考え方。実際のカロリー計算はダイエットアプリを使うと手軽で続けやすいですよ。

無理のない範囲でできることから取り入れてみましょう。

※すでに肥満や糖尿病などの診断を受けている場合は医師や医療機関の指導に従いましょう。

食物繊維の摂取

食物繊維は食後の血糖値の上がり方をゆるやかにしてくれるため、食べすぎを防ぎたいときにとても役立つ栄養素です。

お腹の調子を整えてくれる効果があるのもうれしいところ。食物繊維には性質のちがう2つの種類がありそれぞれ役割が異なるため、バランスよく摂りましょう。

水溶性食物繊維

水にとけてトロっとした状態になり、血糖値の急な上昇を抑える。満腹感を続きやすくする作用がある。 

食材例:海藻類、こんにゃく、アボカド、里いも、オクラ、山いも、モロヘイヤなど

不溶性食物繊維

水にとけずそのまま腸でふくらむタイプ。便のかさを増やし、腸の動きを助けるのが特徴。

食材例:ごぼう、ブロッコリー、キャベツ、きのこ類、りんご、玄米、いも類など

栄養バランスのよい食事

PCOSの方にも、妊活中の方にも大切なのが、たんぱく質・ビタミン・ミネラルをしっかりとり、バランスのよい食事を心がけること。

炭水化物や脂質を制限するダイエットは、短い期間であれば通常の「摂取カロリーを減らす方法」よりも体重が落ちやすいという報告があります。ただし、この効果は長く続かず、1年後には元に戻りやすいというデータもあります。

過剰な脂質や糖質は控えたいものですが、長期的にみると、筋肉量を落としたり、代謝を下げてしまうような極端な食事制限は避けた方が長く続きやすいかもしれません。

無理な制限をせず、妊活に必要な栄養をバランスよく摂る方法については、次のコラムも参考にしてくださいね。

妊活中の食事バランスを整えたい人におすすめの葉酸サプリ「mitas」

「バランスのよい食事が大切なのは分かっているけれど、毎日はなかなか難しい…」そんなふうに感じることはありませんか?

また、妊活中であれば赤ちゃんの先天異常を防ぐために葉酸をしっかり摂ることも大切。そんな方におすすめなのが、オールインワン葉酸サプリの「mitas」です。

mitasは、厚生労働省が推奨する「1日あたり400μgの葉酸」を配合。

さらに、妊活中の女性に不足しやすい鉄・ビタミンDなどのミネラルやビタミンが20種類以上含まれているため、忙しくても栄養バランスを整えたい妊活さん向きのサプリです。

また、なつめ・高麗人参・陳皮・生姜といった和漢素材がブレンドされ、忙しい毎日を送る妊活さんでも 「ほっとひと息つけるような工夫」がされているのもポイントです。

なかなか手に入りづらい和漢素材を毎日摂取できるのもうれしいところ。

製造は「安全にサプリを作るためのルールを守っている工場」 とされるGMP認定工場で行われており、添加物への配慮もされています。

mitasは妊活専門クリニックの産婦人科医が監修し、スギ薬局でも妊活サプリ売上No.1(※2024年7月時点)として、多くの方に選ばれている実績のある妊活サプリ。

mitasをお得に試すなら、公式ストア限定の特別価格をぜひこちらからチェックしてみてくださいね。

PCOSの症状が気になったら婦人科でチェックを

生理不順やニキビが続くと「PCOSかも?」と不安になりますが、正しい知識を持つことで、必要な対策が見えてくることがあります。

また、PCOSでも適切な治療を受けることで妊娠を望める可能性はあるため、妊活中の方は気になった時点で婦人科を受診することをおすすめします。

「体のことがよく分からない」という気持ちが、少しでも軽くなっていたら嬉しいです。

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