更新日:2024/4/30
妊活中カフェインをとってもOK?気になる疑問を解説【助産師解説】
「妊活中に、カフェインをとってもいいの?」
「妊娠へ影響はある?」と気になる方もいるでしょう。この記事では、妊活中にカフェインをとってもいいか、カフェインをとることで妊娠へ影響はあるのかを解説します。
この記事に登場する専門家
助産師 はるはる
大学卒業後助産師として、地域周産期の総合病院に勤務。
日々妊娠、出産、育児、母乳ケアとさまざまな業務に携わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・アドバンス助産師
・新生児蘇生法Aコース修了
妊活中、カフェインはOK?
妊娠中、カフェインをとってはいけないということは知っている方が多いですが、妊活中、カフェインをとってもいいのかと気になる方が多いでしょう。
基本的には、カフェインの摂取は禁止されていません。
そのため、極端に多く摂取しなければ問題ないでしょう。
カフェインは妊活に影響ある?
妊活中にカフェインをとって、妊娠へ影響があるならやめておきたいと考える方もいるでしょう。
カフェインが妊娠へ影響を与えるかどうかについて、さまざまな研究がありますが、大きな影響はないと考えられています。
ただ、カフェインのとりすぎは妊活中ではなくても、体へ影響があるため、とりすぎはよくないとされています。
一般的にコーヒーカップ3〜4杯程度であれば問題ないでしょう。
それ以上に摂取することは控えることをおすすめします。
カフェインはコーヒー以外にも含まれているので、1日の摂取量が上限を超えないように注意しましょう。
次の記事では、妊活中の方におすすめの記事です。
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妊活中によくある相談・お悩み | 助産師監修
医師監修による妊活中の悩み解決:親族との関係、夫婦問題、職場での悩み等を取り上げ、解決策を提案しています。ぜひ妊活中の方はご一読していただき、ストレスフリーな妊活ライフを目指しましょう。
妊活中カフェインを控えるべき理由は?
妊活中にカフェインをとっても問題ないとされていますが、控えた方がいいという意見もあります。
妊活中にカフェインを控えるべき理由は以下のとおりです。
・体の冷えにつながる
・貧血につながる
・睡眠不足につながる
・栄養吸収を阻害することがある
順番に解説します。
貧血につながる
カフェインには、鉄分や亜鉛などのミネラルの吸収を阻害し、排泄を促してしまう作用があります。
女性は毎月の月経で貧血になりやすいのですが、カフェインをとりすぎると、鉄分の吸収が阻害され、貧血につながることがあります。
睡眠不足につながる
カフェインには覚醒作用があります。
眠気覚ましにカフェインを摂取するという方も多いでしょう。カフェインをとりすぎると、覚醒作用が強く出てしまうことがあります。
カフェインが体内に入ってから、体で代謝されるまでには時間がかかるため、夜にカフェインをとると、眠れなくなり、睡眠不足につながることがあります。
コーヒーを飲んでいても、夜に眠れる人もいるでしょう。
しかし、カフェインを摂取することで、睡眠の質が低下しているという専門家もいます。
実際に睡眠の質が低下しているかについては、解明されていない部分もありますが、夜間はカフェインを避けることをおすすめします。
以下の記事では、妊活中の男女における睡眠の重要性をわかりやすく解説しています!
合わせてご覧ください。
妊活中は男女ともに睡眠が大切!妊娠率の上がる睡眠時間とは?
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栄養吸収を阻害することがある
カフェインには、マグネシウムやカルシウムなど、ミネラルの吸収を阻害する働きがあります。
鉄や亜鉛などの吸収が阻害されると貧血になり、マグネシウムが不足すると便秘や肉体疲労につながると言われています。
仕事が忙しい社会人や、学生など、外食や加工食品がメインになり、ミネラルが不足している人が多いという研究結果があります。
そのため、カフェインを摂取し、ミネラルの吸収が阻害されてしまうと、体に必要な栄養吸収ができなくなり、心身の不調につながることがあります。
悪影響のない摂取量 | 機関名 | |
---|---|---|
妊婦 | 200mg/日 | 欧州食品安全機関(EFSA) |
妊婦 | 300mg/日 | カナダ保健省 |
妊婦 | 300mg/日 | 世界保健機関 |
健康な成人 | 400mg/日 | 欧州食品安全機関(EFSA)カナダ保健省 |
明確な基準はありませんが、厚生労働省HPでは、カフェインの摂取についてコーヒー3.4杯までなら問題ないとしています。
また、妊娠中はコーヒーカップ2.3杯程度までとされています。
そのため、コーヒーカップ3杯程度であれば問題ないでしょう。
カフェインの量が多く、注意するもの
ここからは、カフェインの量が多く、注意が必要なものをご紹介します。
カフェインの量が多いものはコーヒー以外にもあります。どのようなものに多く含まれているか知っておきましょう。
お茶
烏龍茶や緑茶、ほうじ茶など、お茶にはカフェインが多く含まれています。
特に多いのが緑茶に含まれる玉露で100mlあたり、160mgです。
コーヒー100mlではカフェインは60mgなので、玉露に含まれるカフェインはかなり多いことがわかります。
栄養ドリンク
清涼飲料水のエナジードリンクや眠気覚ましの栄養ドリンクには、コーヒーやお茶よりも多くのカフェインが含まれているものもあります。
100mlあたり32〜300mgとものにより差はありますが、1本あたりコーヒーカップ2杯分相当のものもあるため、カフェインがどれぐらい入っているか、確認しましょう。
チョコレートやココア
嗜好品として好まれるチョコレートやココアは、原料であるカカオ豆にカフェインが含まれています。
お茶や栄養ドリンクほど多い量ではないため、食べ過ぎなければ心配する必要はありませんが、一度にたくさん食べることはやめましょう。
高カカオチョコレートはカフェイン量が多いため、避けることをおすすめします。
なるべくカフェインの量を減らしたいと思っている方は、とりすぎないように注意してくださいね。
妊活中・妊娠中の女性は上記の他にも「栄養素」に気をつかう必要があります。
特に葉酸という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
そんな葉酸ですが、実はとっても重要な栄養素なんです。
下記の記事で詳しく説明しているので、必見です!!
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妊活中どれぐらいの量ならカフェインをとってもいい?
では、妊活中にどの程度であればカフェインをとってもいいのでしょうか。
海外でもカフェイン摂取量についてはさまざまな見解があります。
品目名 | カフェイン濃度 | 1杯(1本)あたりのカフェイン量 |
---|---|---|
コーヒー | 60 mg/100 mL | 120 mg |
紅茶 | 30 mg/100 mL | 60 mg |
エナジードリンク | 40 mg/100 mL | 142 mg |
ウーロン茶、せん茶 | 20 mg/100 mL | 40 mg |
気になるならノンカフェインがおすすめ
明確な基準が示されておらず、カフェイン摂取に不安がある方は、ノンカフェイン飲料の摂取をおすすめします。
ノンカフェイン飲料はさまざまな種類があり、メーカーもカフェイン入りのものと遜色ないように、研究されています。
妊活中におすすめのノンカフェイン飲料は以下の通りです。
・麦茶
・ルイボスティー
・黒豆茶
・そば茶
・ノンカフェインのコーヒーや紅茶
麦茶
麦茶はノンカフェイン飲料で、ミネラルも比較的多く含まれているため、麦茶を飲むと水分摂取だけでなくミネラルも摂取できます。
特に夏は汗をかき、ミネラルを失いやすいため、熱中症予防にも麦茶はおすすめですよ。
ルイボスティー
ルイボスティーはノンカフェイン飲料で、妊婦さんでも飲む人が多いでしょう。
独特の風味で好みはありますが、妊活中にはおすすめの飲み物です。
黒豆茶・そば茶
黒豆茶、そば茶もノンカフェイン飲料です。
ノンカフェインのコーヒーや紅茶
カフェインを避けた方がいいとわかっていても、コーヒーや紅茶を飲みたいと思う方もいるでしょう。
その場合は、ノンカフェインのコーヒーや紅茶を飲みましょう。
今はさまざまなメーカーがノンカフェイン飲料を販売しているため、好みのものを探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
妊活中のカフェイン摂取は、妊娠へ悪影響がないかと気になることもあるでしょう。
コーヒーカップ3.4杯程度であれば妊娠への影響も少ないと考えられていますが、カフェインが気になる方はできるだけ控える、もしくはノンカフェイン飲料を飲むことをおすすめします。
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