
更新日:2025/11/17
インプランテーションディップはいつ起こる?しくみや妊娠との関係を助産師が解説!

妊活中、高温期の途中で基礎体温が下がると、「これってインプランテーションディップ?」とそわそわしますよね。
インプランテーションディップとは、着床のタイミングで体温が下がる現象と考えられています。
この記事では、着床のサインとも言われるインプランテーションディップの時期や原因について、助産師が詳しく解説していきます。
基礎体温の変化の見方を知ることで、自分の体の状態や必要なケアを考えるきっかけになると嬉しいです。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmitas監修・妊活専門産婦人科医】美加レディースクリニック院長 金谷美加先生
生殖医療専門医、産婦人科医、母体保護法指定医、医学博士
実は妊活期と妊娠期では必要な栄養素は違います。市販の葉酸サプリは「妊活期」と「妊娠期」を分けていないものもありますが、時期ごとに必要な栄養素を摂ることが大切です。
栄養だけでなく、冷えにも気をつけたいもの。子宮の血流が悪いと卵子着床が難しくなり不妊の一因にも繋がるため、しっかりと体を温めることが大事です。
インプランテーションディップが起こる時期

インプランテーションディップは、排卵後7〜10日に起こり、1日だけ体温が下がる現象とされています。米国の基礎体温記録アプリの分析結果によると、約23%の妊娠周期でインプランテーションディップが観察されています。(※1)
この時期は着床が起こると考えられている排卵後8〜10日目の時期と重なることから「着床のサイン」と考えられています。
インプランテーションディップとは
インプランテーションディップとは、implantation(着床)とdip(一時的な下がり)が語源となった用語です。
2000年代初期に「妊娠した女性に共通してみられる体温の変化」に対して使われ始め、妊活コミュニティで広がった造語ですが、医学的な用語ではありません。
ここからは、インプランテーションディップについて、さらに詳しく見ていきましょう。
体温はどれくらい下がる?
インプランテーションディップでみられる体温の低下は、一般的に「高温期の平均体温より0.2〜0.4度程度」とされています。
また、体温の低下は1日のみで、翌日には再び高温期の体温に戻ります。中には0.1度程度の軽い低下から、0.5度近く下がる人もいるようです。
インプランテーションディップはなぜ起こる?
インプランテーションディップが起こる原因はまだよくわかっていませんが、女性ホルモンである「エストロゲン」が大きく関係していると考えられています。
エストロゲンは、着床に関係する子宮内膜を厚くする働きを担うホルモン。エストロゲンの濃度が上がることにより、子宮内膜の受け入れ体勢が整い、受精卵が着床しやすい環境が作られます。
エストロゲンは、排卵前から排卵直後のほか、着床が起こる時期(排卵後7〜10日ごろ)にも一時的に分泌量が増えます。
エストロゲンには体温を下げる作用があるため、この着床のタイミングでインプランテーションディップが起こるとも考えられています。
しかし、一時的な体温の低下は、着床とは無関係に起こるケースも。次の項目では、着床以外の原因を見ていきましょう。
着床以外で一時的な体温の低下が起こる原因は?
インプランテーションディップのように見える一時的な体温の低下は、着床以外の理由でも起こることがあります。
体温はホルモンだけでなく、体調、睡眠、食事などの様々な要因の影響を受けます。ここでは、着床と関係なく一時的に体温が下がる主な原因について解説していきます。
計測条件の変化
基礎体温はとてもデリケート。そのため、ちょっとした環境の違いで数値が変わることがあります。
- いつもより早く起きた・寝不足だった
- 夜中にトイレに行った
- 寝る前にお酒を飲んだ
- 寝室の温度が高い・低い
このようなことで体温が上下することも珍しくありません。
ストレスや自律神経の乱れ
ストレスは、自律神経の働きが乱れる原因となります。
自律神経は、体の中のさまざまな働きを自動的にコントロールしている神経。自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、体温のコントロールにも関係しています。
一般的には、交感神経が優位なときは体温が上がり、副交感神経が優位になると体温が下がりやすくなります。
ストレスが強い状態だと、以下のような理由で体温が下がることがあります。
- 交感神経が優位になり、末端の血管が収縮して血流が悪くなる
- ストレスホルモンの分泌によりホルモン分泌のリズムや体温調整が乱れやすくなる
- 睡眠の質が低下し、朝の体温が不安定になりやすい
血糖値の変化や空腹
食事のリズムが乱れたり、朝ごはんを抜いたりすると、血糖値が下がることがあります。血糖値が低下すると、体はエネルギーを節約しようとして体温を下げることがあります。
血糖値は、体を動かすためのエネルギー源です。そのため、血糖値が下がるとエネルギーが不足して代謝が落ち、その結果として体の熱を作る力が弱まり、体温が下がりやすくなるのです。
特に朝食を抜いたり食事間隔が空きすぎたりすると、低血糖になりやすくなることも。すると、朝の体温が低くなったり、日中に冷えるなどの変化が起こりやすくなってしまいます。
黄体機能の低下
高温期を維持するのは黄体ホルモンである「プロゲステロン」の働きです。プロゲステロンの分泌が少ないと、体温が安定せず、高温期の途中で体温が下がることがあります。
基礎体温がガタガタしていたり、高温期が10日未満で短い場合は、黄体機能が低下しているサインかも知れません。
「黄体期ってどんな時期?」と思った方は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。
計測ミス
基礎体温は、正しく測ることが大切です。起きてすぐ測れなかった場合にも誤差が生じることがあります。
♦︎基礎体温を正確に測るポイント
- 1目が覚めたら体を動かす前に測る
- 2同じ体温計を使う
- 3同じ時間帯に測る
この3つを意識しましょう。
「基礎体温の測り方」については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
基礎体温を安定させるためにできること5選
基礎体温を継続してチェックすることで、自分の体の変化に気付きやすくなります。ここでは、妊娠を目指して基礎体温を安定させるための習慣について紹介していきます。
毎日同じ環境で測定する
正しい基礎体温を知るために欠かせないのが「正しく基礎体温を計測する」ということ。基礎体温は、少しの変化でも不安定になってしまいます。
正しい基礎体温の変化を知るためには、毎日次の条件をできるだけ揃えることが大切です。
- 寝室環境
- 睡眠時間
- 測定方法や測定時間
睡眠の質を整える
睡眠不足は、高温期を維持するプロゲステロンの分泌を乱してしまいます。また、プロゲステロンの分泌が減ると次のような症状が出やすくなり、さらなる睡眠の質の悪化を招いてしまいます。
- 夜中に目が覚める
- 眠りが浅くなる
- 体温が下がり冷えを感じる
- 月経前のイライラが強くなる
♦︎睡眠の質を整えるための工夫
- 就寝・起床時間をほぼ同じにする
- 昼寝をする場合は30分以内にする
- 起きたら朝日を浴びて体内時計をリセットする
- 寝る1〜2時間前に熱めのお風呂に浸かる
- 照明を暖色に切り替える
- 寝る前のブルーライトを控える
- 寝る前にアルコールやカフェインはとらない
ストレスと冷え予防を意識する
ストレスと冷えは自律神経を乱してしまいます。自律神経が乱れ、交感神経が優位になる状態が続くと、基礎体温の乱れにもつながるため注意が必要です。
♦︎自分でできるストレスケア
- 深呼吸や瞑想、ヨガなどを取り入れる
- 10〜20分程度のウォーキング
- ブルーライトを浴びる時間を減らす
- 泣ける映画鑑賞や読書をする
- カラオケで大きな声で歌う
- アロマテラピーを取り入れる
♦︎冷え予防のためのセルフケア
- 首、手首、足首を冷やさない
- 朝起きて白湯を一杯飲む
- 湯船に浸かる
- 鉄分・たんぱく質・ビタミンB群を意識して摂る
- 冷たい飲み物や生野菜を摂りすぎない
- 温活グッズを活用する
「温活グッズ」に関しては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
栄養バランスを整える
基礎体温はホルモンの変化を反映する指標となります。
ホルモンの材料は、食事からの栄養素。そのため、栄養バランスの整った食事を摂ることもとても重要です。
♦︎女性ホルモンの材料となる栄養素
- たんぱく質
- 良質な脂質
- ビタミン・ミネラル
- 葉酸・ビタミンD
- 炭水化物
【たんぱく質】
| 栄養素 | 働き | 食材 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 体やホルモンを作る上で欠かせない栄養素。目安は毎食「手のひら1枚分」 | 鶏むね肉、卵、豆腐、納豆、魚など |
【良質な脂質】
| 栄養素 | 働き | 食材 |
|---|---|---|
| 良質な脂質 | コレステロールは女性ホルモンの原料。不足するとホルモンの生成が低下する原因に。オメガ3脂肪酸、オメガ9脂肪酸などが◎ | オリーブオイル、アマニ油、青魚、ナッツ類など |
【ビタミン・ミネラル】
| 栄養素 | 働き | 食材 |
|---|---|---|
| ビタミンB群 | ホルモンの代謝をサポート | レバー、まぐろ、玄米、卵など |
| 鉄分 | 血流と代謝のアップに不可欠 | 赤身肉、あさり、ひじきなど |
| 亜鉛 | 排卵やホルモン分泌を促す | 牡蠣、牛肉、かぼちゃの種など |
| マグネシウム・カルシウム | 自律神経を安定させる | 小魚、大豆製品、海藻類 |
【葉酸・ビタミンD】
| 栄養素 | 働き | 食材 |
|---|---|---|
| 葉酸 | 細胞の成長やホルモンバランスを助ける | ほうれん草、ブロッコリー、枝豆など |
| ビタミンD | ホルモン受容体の働きを助ける | しらす、きのこ類など |
【炭水化物】
| 栄養素 | 働き | 食材 |
|---|---|---|
| 炭水化物 | 過度な糖質制限は、ホルモンや体温の低下の原因となる。急激に血糖値の上がらない低GIの炭水化物を選ぶのが◎ | 雑穀米、全粒粉パン、そば、さつまいもなど |
check ✔︎
GIとは?
GIとは、グリセリック・インデックスの略で、「食べた後に血糖値がどれくらい上がるか」を数値で表したもの。
数字が高いほど、血糖値が急に上がりやすいという特徴があります。血糖値が上がりやすい食品を「高GI食品」、血糖値が緩やかに上がる食品を「低GI食品」といいます。
炭水化物では、白米や白いパンなどの精製された白いものの方がGIが高い傾向があります。
妊活中の栄養補給にはサプリの活用がおすすめ

しっかりとホルモンを作り、基礎体温を安定させるためには、たくさんの栄養素を毎日の食事でバランスよく摂ることが大切です。しかし、仕事や家事をこなしながらこれらの栄養素を全て摂るのは簡単なことではありません。
そんな方におすすめなのが、妊活サプリの「mitas(ミタス)」です。mitasは、基礎体温を安定させたい妊活中の方に摂って欲しい栄養素がたっぷりと配合されたサプリメント。
不妊症専門の産婦人科医が監修し、厚生労働省で妊娠前から摂取が推奨されている栄養素をオールインワンで摂ることができる優れものです。
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、現代の女性は、ホルモンの生成にも関わる「鉄分、ビタミン・ミネラル、エネルギー、たんぱく質」が不足しがち。
mitasには、これらの不足分の栄養がしっかり配合されており、1つで妊活中の食生活をカバーできます。
さらに近年、妊活女性に注目されているのが、乳酸菌の存在です。複数の研究結果によると、妊娠のためには乳酸菌の一種であるラクトバチルスが子宮内に80〜90%以上をしめる割合が望ましいとされています。
なんとmitasにはこのラクトバチルスを含む乳酸菌が1億個も配合されています。さらに、ラクトバチルスの働きをサポートするラクトフェリンまで!

オールインワンでホルモンを整えるための栄養素を摂りながら、妊活のための子宮内環境を整えることができるのは嬉しいですよね。
そんなmitasは、不要な添加物は不使用&GMPマーク取得で信頼度も◎!
全国のドラッグストアでも販売されており、スギ薬局では妊活サプリ売り上げナンバーワンにも輝いています。
※2024年7月スギ薬局の妊活サプリ売上実績
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基礎体温の変化を適切に管理する
基礎体温が安定しているかどうかを知るためには、継続的に測定を続けることが大切です。正確な方法で測定し、それを体温アプリや紙のグラフに記録するようにしましょう。
ちょっとした影響により、体温が高く出たり低く出たりすることは珍しいことではありません。そのため、1日の変化に注目するのではなく、低温期と高温期全体の傾向をみることが大切です。
また、飲酒や就寝時間の違いなど、いつもとパターンと異なることがあったときには、その旨も記録しておくと良いでしょう。振り返ったときに、基礎体温表が読み解きやすくなりますよ。
インプランテーションディップに関するQ&A
最後は、インプランテーションディップに関するよくある疑問に助産師の視点からお答えしていきます。
インプランテーションディップがあったら妊娠してる?なかったら妊娠してない?
インプランテーションディップは「着床したサイン」と言われることもありますが、妊娠の確実な証拠にはなりません。
ホルモンの変化や測定条件でも体温は上下します。そのため、一時的な体温の低下があっても妊娠していない場合もあれば、体温の変化がなくても妊娠している場合もあります。
「妊娠した時の基礎体温の変化」については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
着床が起こるのはいつ頃?
受精卵が子宮内膜に着床するのは、排卵の約6〜10日後と考えられています。
しかし、着床のタイミングには個人差があり、着床のタイミングがズレることは珍しくありません。
「妊娠までの流れ」に関しては、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
インプランテーションディップと同時期に起こる症状は?
着床の時期(排卵後6〜10日頃)には、次のような小さな変化を感じる方もいます。
- 体がぽかぽかする、眠気が強くなる
- 下腹部のチクチク感
- 少量の出血
- 乳房の張りや熱っぽさ
しかし、症状には個人差があり、症状を感じないからと言って着床していないというわけではありません。また、着床が起こっていなくても黄体ホルモンの影響で体に変化を感じる方もいます。
妊娠検査薬はいつから使える?
妊娠検査薬は、着床してから分泌されるhCGというホルモンを調べるものです。このhCGがしっかり尿中に排出されるようになるのは、排卵から約14日後。しかし、着床して間もない頃はホルモンの分泌も少量です。そのため、多くのメーカー推奨の検査時期は生理予定日1週間後としています。
ただし、妊娠検査薬のタイプによっては、少量のhCGを検出するものもあります。妊娠検査薬が買えるところや種類に関しては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
着床のサインは人それぞれ。体の土台を整える妊活習慣を始めよう
妊活中の方にとって、基礎体温の小さな変化は見逃せないもの。基礎体温の変化で一喜一憂することも珍しくありません。
しかし、インプランテーションディップをはじめとした基礎体温の変化は、環境やちょっとした習慣の変化によっても影響を受けてしまいます。
妊活中の基礎体温測定は、ホルモンの変化や健康状態を知るためのツールとして上手に使いましょう。また、妊娠のための高温期が安定した体作りとして、セルフケアも上手に取り入れていきましょう。
mitasは、妊活に必要な栄養補給をサポートしながら、妊娠に向けて体を整えるお手伝いをします。
参考資料:Implantation dip study:
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