
更新日:2026/2/17
hCGと妊娠継続率の関係が知りたい!助産師が解説する数値の意味と今やるべきこと

受精卵の着床や、妊娠の成立に大きく関係するホルモン「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」。
この記事では「hCGの値が高いと妊娠継続率も高くなる?」というよくある疑問を中心に、hCGの値と妊娠継続率の関係について助産師の視点から解説していきます。妊娠継続率を上げるためにできるセルフケアも必見ですよ。
この記事がこれからの妊活を進めていく上で参考になれば嬉しいです。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmitas監修・妊活専門産婦人科医】美加レディースクリニック院長 金谷美加先生
生殖医療専門医、産婦人科医、母体保護法指定医、医学博士
実は妊活期と妊娠期では必要な栄養素は違います。市販の葉酸サプリは「妊活期」と「妊娠期」を分けていないものもありますが、時期ごとに必要な栄養素を摂ることが大切です。
栄養だけでなく、冷えにも気をつけたいもの。子宮の血流が悪いと卵子着床が難しくなり不妊の一因にも繋がるため、しっかりと体を温めることが大事です。
hCGの値と妊娠継続率の関係
妊娠の成立のためには、受精卵が着床した後にhCGホルモンがしっかりと分泌されることが重要です。まずは、妊娠継続率とhCGの関係について詳しく見ていきましょう。
hCGが高いと妊娠継続率は高くなる?
hCGは、着床した後の受精卵から分泌されるホルモンです。
ここで重要なのが、hCGの指令を受けて分泌が維持される「プロゲステロン」。このプロゲステロンが、妊娠の成立や維持のために重要な役割を担っています。
♦︎プロゲステロンの働き
- 子宮内膜を着床しやすい状態に維持する
- 妊娠の継続のために、子宮の収縮を抑える
- 流産の予防
- 基礎体温を高温期に保つ
このことから一般的に、hCGの値が適切に上昇している(=プロゲステロンがしっかり分泌されている)妊娠ほど、流産率が低いという傾向があります。
また妊娠初期は、hCGの分泌が48〜72時間ごとに倍増するパターンが多く、さらに48時間で最低53%上昇すると、子宮内妊娠である可能性が高いことが予測されます。(※1)
反対に、48時間での上昇率が53%を下回る場合には、妊娠の継続が難しいといわれます。
妊娠前~初期のhCG値の目安
hCGは、着床から数日で血液検査によって測定することが可能です。同じ週数であっても値には大きな差がありますが、大まかな推移は表の通りです。(※2)
| 妊娠週数 | hCG値の目安(血中) | 特徴・経過のポイント |
|---|---|---|
| 3w0d〜3w6d | 5 - 72 mIU/mL | 着床が成立し、hCGが検出され始める。尿検査ではまだ陰性の場合もある |
| 4w0d〜4w6d(生理予定日頃〜1週後) | 10 - 708 mIU/mL | 妊娠検査薬で陽性となる時期。正常妊娠では48〜72時間でおよそ倍増 |
| 5w0d〜5w6d | 217 - 8,245 mIU/mL | hCGが急上昇し、胎嚢(GS)がエコーで見え始める。上昇スピードが重要 |
| 6w0d〜6w6d | 152 - 32,177 mIU/mL | 胎芽が確認できることが多く、心拍が見え始める時期 |
| 7w0d〜7w6d | 4,059 - 153,767 mIU/mL | 胎盤機能が発達し、hCGの上昇がピークに近づく。以降はゆるやかに低下 |
hCGの値は、検査のタイミングや個人差、妊娠週数のズレによっても大きく変動します。
そのため、値だけを見るのではなく、日にちの経過とともにどのように値が変化していくかを確認することが大切です。
hCGが低い・高いとはどういうこと?
判定日にhCGの数値が少なければ、「ダメだった」と思いがちです。しかし、数値には個人差が大きく、「高い=良い」「低い=悪い」とも言い切れません。
ここでは、数値が低い・高い要因について解説します。
♦︎hCGが低い場合に考えられること
- 着床が遅れた
- 胚の発育スピード
- 子宮外妊娠の可能性
- 科学流産
- 採血時期・測定誤差
着床が遅れた
排卵日や着床のタイミングが少し遅れた場合、妊娠週数に対してhCGが低く見えることがあります。生理周期が長めの方や、排卵がずれた月などによく起こり、珍しいことではありません。
胚の発育スピードがゆるやか
受精卵の成長スピードには個人差があります。細胞分裂のスピードが緩やかな場合、hCGの上昇が通常より緩やかになることがあります。
上昇が緩やかであっても、その後の経過の中で順調に増加していけば問題ないことも多くあります。
子宮外妊娠(異所性妊娠)の可能性
受精卵が子宮以外に着床すると、hCGの上昇が通常より遅くなったり、低い値で経過する傾向があります。hCGが増えているのに子宮内に胎嚢が見えない場合には、医師による超音波検査が必要です。
科学流産
科学流産とは、受精卵が子宮内膜に一度着床したにもかかわらず、その後の成長が続かずに、胎嚢が見える前のごく早い段階で流れてしまった状態をいいます。
月経の予定日を少し過ぎたところで陽性と判断された後に陰性に戻り、そのまま生理のような出血が起こることが多いです。
採血時期・測定誤差
hCGは時間帯や検査方法によって多少変動します。1回の値だけではなく、2〜3日後にどのくらい上がっているかの経過を見ることが大切です。
♦︎hCGが高い場合に考えられること
- 胚の発育スピードが早い
- 多胎妊娠
- 胞状奇胎(ほうじょうきたい)の可能性
- 妊娠週数の計算違い
- 病的な要因
胚の発育スピードが早い
着床や細胞の分裂が活発に進んでいると、hCGの上がり方が早く見えることがあります。正常な妊娠で自然に起こる範囲内と考えて良いでしょう。
多胎妊娠(双子や三つ子など)
hCGは、受精した後に絨毛(じゅうもう)と言われる、将来的胎盤になる組織から分泌されるホルモン。多胎の場合、胎盤になる絨毛の量が多いため、hCGの分泌量も増えることが多くあります。そのため、同じ妊娠週数でも値が高く出る傾向があります。
胞状奇胎の可能性
胞状奇胎とは、受精卵の染色体異常により、胎児の発育が進まず絨毛だけが異常に増殖する状態をいいます。
この場合、hCG値が異常に高く、10万mIU/mlを超えることもあります。
多くの場合、超音波検査で胎児が確認できないという特徴がありますが、稀に「胎児共存奇胎」という双子のうちの一方のみが胞状奇胎となる場合があります。この場合、かなりリスクの高い妊娠となり、妊娠が継続できるかどうかは経過を慎重に見ていく必要があります。
妊娠週数の計算違い
実際より妊娠経過が進んでいる場合、hCGが高く見えることがあります。排卵日が早かったり、生理周期が短い方などでは自然に起こります。
病的な要因
非常にまれに、絨毛がんや特定の腫瘍でhCGが上昇することがあります。超音波などで観察することで判別が可能です。
このように、hCGの値が高く出たり低く出たりすることは珍しいことではありません。また、数値のみでは正しく判断することが難しいことも。そのため、hCGの数値は1回だけで判断せずに、経過を追って変化を見ていくことや、超音波での診察を合わせて見ていくことが大切です。
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hCGと年齢に関連性はある?
年齢そのものが、hCGの値に直接影響を及ぼすことはありませんが、年齢の上昇に伴い卵子の質が変化することによって、結果的にhCGの分泌に影響することは考えられます。
35歳を過ぎるころから、卵子の質の低下によって受精卵の細胞分裂がゆっくりになったり、染色体の分配にエラーが起こりやすくなったりすることがあります。
その結果、受精卵の発育スピードがゆるやかになると、着床してからhCGが上昇するまでに時間を要することも。その場合は、慎重な経過観察が必要になるケースもあります。
hCGとは?
そもそもhCGとは、「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」という着床が起こった後に体の中で分泌が始まるホルモンのこと。
受精卵が子宮内膜に着床すると、将来的に胎盤になる絨毛という組織から分泌され、妊娠を維持するために重要な働きをします。
また、妊娠を判定するための指標にもなっており、妊娠検査薬では尿中に含まれるhCGを検出します。
ここでは、hCGの役割や、特に妊娠初期に重要である理由について改めて解説していきます。
hCGは妊娠を維持するホルモンのひとつ
妊娠の継続のために最も重要なホルモンは「プロゲステロン」です。そして、このプロゲステロンの分泌を維持するために働くのがhCG。
hCGは黄体に働きかけ、プロゲステロンの分泌を維持する役割を担っています。
- hCG:黄体を刺激してプロゲステロンの分泌を維持
- プロゲステロン:子宮内膜を整え、妊娠を安定させる
妊娠初期に分泌が増える理由
hCGは、妊娠初期に急激に増加し、妊娠6〜8週ごろにピークを迎えます。この時期に分泌が増えるのは、妊娠期のプロゲステロンの分泌を担う「胎盤」がまだ完成していないためです。
胎盤からプロゲステロンが分泌されるようになるまでの間は、黄体が胎盤に変わってしっかりと働く必要があります。そして、黄体がしっかり働くためには、hCGによる指令が必要というわけです。
妊娠10週くらいになると、絨毛組織が増殖し胎盤が作られはじめるため、hCGの分泌は落ち着いてきます。
妊娠に関わるホルモンについて、もっと詳しく知りたい人はこちらのコラムもどうぞ。
hCGを測定するのはなぜ?
hCGは、着床すると分泌が始まるホルモンです。そのため、超音波検査で胎嚢が確認できる前に「着床や妊娠の可能性」を知ることができます。
♦︎hCGの測定によってわかること
- 着床が起こったか:血液や尿中にhCGが検出されるかどうか
- 妊娠の経過が順調か:48〜72時間でhCGがどれくらい増えるか
- 子宮内妊娠か:hCGの変化や値と超音波での所見が一致しているか
このように、hCGの値はもちろん大切ですが、数値だけでなく数値の変化を追うことが正確な状態の把握に繋がります。
妊娠継続率を少しでも上げるために今始めたいセルフケア7選
特に妊娠初期はホルモンの変化が大きく、体も心も揺らぎやすい時期。だからこそ、小さな積み重ねが妊娠を継続する力に繋がります。
ここからは、妊娠継続率を少しでも上げるために今日から取り入れたいセルフケアを助産師の視点から紹介します。
ストレスをためない
慢性的なストレスは、ホルモンバランスや血流に悪影響を及ぼし、着床率や妊娠継続率を下げる可能性があることが報告されています。(※3)
ストレスフルな状態では、ストレスホルモンであるコルチゾールが増え、プロゲステロンやエストロゲンなど、妊娠を支えるホルモンの働きが乱れやすくなってしまいます。
ストレスと上手に付き合っていくためには、心を落ち着かせる自分なりの方法を持っておくことがおすすめです。
♦︎おすすめのストレス解消法
- 深い腹式呼吸
- 自然の中を歩く
- 音楽を聴く
- 映画や読書
- アロマテラピー など
「ストレスが妊活に与える影響」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
睡眠の質を高める
睡眠は、ホルモンの分泌を整えるために欠かせません。特に夜22時〜深夜2時の間は、妊娠を支えるプロゲステロンやメラトニンなどを始めとした色々なホルモンが活発に働く時間です。
短時間であっても、この時間に深い睡眠をとることが重要です。
♦︎睡眠の質を高めるための工夫
- 寝る前のブルーライトは避ける
- 寝る前のアルコールやカフェインを控える
- 寝る数時間前に熱すぎない温度で入浴する
- 起きたら陽の光を浴びる など
「妊活中の睡眠」については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
栄養バランスを整える
妊娠を継続するためには、日々の食事で必要な栄養を摂ることも大切です。
| 栄養素 | 主な働き(妊娠・着床への作用) | 多く含まれる食品 |
|---|---|---|
| 葉酸(ビタミンB9) | ・細胞分裂やDNA合成を助け、受精卵の正常な成長をサポート ・胎児の神経管閉鎖障害を予防 ・着床環境(子宮内膜)の質を高める可能性 | 枝豆、ほうれん草、ブロッコリー、アスパラガス、納豆、レバー、アボカド |
| 鉄分 | ・赤血球をつくり、酸素を卵巣・子宮・胎児に届ける ・血流改善により子宮内膜の血行を促進 | 赤身の肉(牛ヒレ、豚ヒレ)、レバー、あさり、しじみ、小松菜、ほうれん草、ひじき、レンズ豆 |
| ビタミンB群(B6・B12・B2 など) | ・ホルモン代謝やエネルギー代謝を助ける ・B6は黄体ホルモンの合成をサポートし、妊娠維持に関与 ・B12は葉酸と協力して細胞分裂を支える | 鶏むね肉、まぐろ、かつお、卵、乳製品、バナナ、にんにく、レバー、魚介類(あさり・しじみ) |
| オメガ3脂肪酸(DHA・EPA・αリノレン酸) | ・細胞膜の柔軟性を高め、卵子や子宮内膜の環境を整える ・血流を促し、炎症や酸化ストレスを抑える ・着床率の改善や流産率低下の報告あり | 青魚(さば、いわし、さんま、鮭)、亜麻仁油、えごま油、くるみ、チアシード |
このほかにも、着床率に影響することが知られているビタミンDや、近年注目されている子宮内フローラを整える成分を積極的に取り入れるのもおすすめ。
妊娠の成立や継続には、子宮内環境を整えるラクトバチルス属の乳酸菌が有効だということが分かっています。
これらの栄養素は、毎日の食事からコツコツ継続して摂り続けることが大切。そして、食事だけで補いきれない栄養素は、サプリから摂ることがおすすめです。
「mitas(ミタス)」は、厚生労働省で勧められている妊活期に必要な栄養素がひとつで摂れる妊活サプリ。

葉酸や鉄分、ビタミンB群はもちろん、
- 着床率に影響するビタミンD
- 子宮内環境をサポートするラクトバチルスを含む乳酸菌(1億個)
- 乳酸菌のエサとなるラクトフェリン
も一緒に摂ることができますよ。
和漢成分が配合されているところも、mitasならではの魅力。

高麗人参、なつめ、陳皮、生姜などの厳選された和漢成分が妊活に不可欠な巡りの良い体づくりをサポートしてくれます。
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適度な運動を取り入れる
軽い有酸素運動は、子宮の血流とインスリン感受性が改善します。
インスリン感受性が改善すると、血糖値やインスリンの過剰分泌が抑えられ排卵をコントロールするホルモンが正常に働きやすくなり、排卵・卵子の質、子宮内膜の状態に良い影響を与えます。
♦︎おすすめの運動の取り入れ方
- 週に3〜5回、1回30分程度の運動を取り入れる
- 通勤や買い物のタイミングで意識して歩く
- 自宅でできるヨガやストレッチを習慣にする
体重をコントロールする
痩せすぎも太り過ぎも、妊娠の継続に悪影響を及ぼすことが知られています。妊娠の継続のためには、BMI20〜24の適正体重が◎。自分に合った体重を目指しましょう。
♦︎BMIの計算式
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
「妊活中の体重管理」については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
血流を改善する
子宮や卵巣の血流は、着床率にも影響を与えます。そのため、冷えの予防や改善は大切です。
♦︎血流改善のための習慣
- 入浴する習慣をもつ
- 温活グッズを取り入れる
- 体を冷やすものを控える
「妊活中の温活」については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
喫煙・アルコールを控える
喫煙は卵巣の血流低下、卵子のDNA損傷、流産率の増加に関係することが分かっています。また、アルコールはホルモン代謝とインスリンの作用を乱してしまいます。
喫煙や飲酒の習慣がある方は、妊活中は控えるのがベターですよ。
♦︎たばこ・アルコールを避ける工夫
- 喫煙や飲酒をしたくなる場に行かない
- 代わりとなるものを探す など
hCGは値だけでなく経過がポイント。心身を整えて結果を待とう
妊活中の方にとって、hCGの数値は妊娠を判断するために重要な指標となるものです。しかし、hCGは点で見るのではなく、線で経過をみていくことが何より大切です。
数値が低いとついつい落ち込みがちですが、その後の経過で妊娠が継続することも少なくありません。
妊娠の経過は自分でコントロールできるものではないため、まずは自分の心身の状態を整えながら経過を見守りましょう。
mitasは、妊娠を望む女性の体づくりを栄養面からサポートします。
参考文献:
(※1)How quickly should human chorionic gonadotropin (hCG) levels increase in early pregnancy?
(※2)HCG blood test - quantitative: MedlinePlus Medical Encyclopedia
Gestational Trophoblastic Disease Diagnosis and Monitoring
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