更新日:2024/9/6
産後の整体はいつから?整体の効果とメリットを解説!
出産後に体型を戻そうと思い、整体を考えている人もいるでしょう。
また、産後に整体に行った方がいいよ!
とまわりの人から勧められた人もいるかもしれません。
この記事では、産後の整体はいつからできるのかと整体をすることで得られる効果やメリットについて解説します。
この記事に登場する専門家
助産師 はるはる
大学卒業後助産師として、地域周産期の総合病院に勤務。
日々妊娠、出産、育児、母乳ケアとさまざまな業務に携わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・アドバンス助産師
・新生児蘇生法Aコース修了
産後は体が歪む?
産後は体が歪むから整体が必要だと聞いたことがある方もいるでしょう。
しかし、体が歪むことはありません。
体が歪んでいないのであれば、整体は何をするのかと思う方もいるでしょう。
では、産後の整体はどこに対する治療なのでしょうか。
妊娠するとリラキシンというホルモンの影響で骨盤まわりの靭帯がゆるみます。
また、骨盤を支える骨盤底筋群がゆるむため、骨盤まわりの筋肉や靭帯が緩んでいる状態です。
骨盤を支える周囲の筋肉や靭帯が出産やホルモンの影響で緩んでいるため、歪むという表現をしていることが多いのです。
また、産後は授乳や抱っこなど、育児をする中で姿勢が悪くなることがあります。
授乳姿勢や抱っこなどの姿勢が悪いことも産後の腰痛や肩こりなどのトラブルにつながっています。
骨盤のまわりの靭帯が緩んでいても、トラブルがなければ骨盤矯正が必要なわけではありません。
ただ、腰痛や肩こり、頭痛など体の不調がある場合は、産後整体をすることで症状が改善する可能性があるでしょう。
産後の整体の他にも、「生理が来ない、、」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そんな方は、下の記事で詳しく解説していますでの、ぜひ読んでみてください!
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産後の整体はいつからできる?
では、産後の整体はいつからできるのでしょうか。経膣分娩の場合と帝王切開の場合でそれぞれご紹介します。
経膣分娩の場合
経膣分娩の場合、産後2ヶ月ごろからが推奨されていますが、1ヶ月程度たてば問題ないでしょう。
出産後すぐは傷の痛みもありますし、子宮の戻りも十分ではないので、産後検診で問題ないと言われてから整体に行くことをおすすめします。
帝王切開の場合
では帝王切開の場合はいつ頃から整体に行ってもいいのでしょうか。
個人差がありますが、産後2〜3ヶ月ごろからがいいでしょう。
帝王切開の場合、子宮の戻りが経膣分娩よりも遅くなる傾向にあります。
また、表面の傷はくっついていても、体の中の傷が完全にくっつくまでは2-3ヶ月かかると言われています。
整体は傷が完全にくっついてから受けるといいでしょう。また、2-3ヶ月経過していても、傷の痛みがある場合は、無理しないようにしてくださいね。
産後の整体は必要?メリットは?
産後に整体をする方が増えているため、産後の整体が必要だと考えている方も多くいますが、必須ではありません。
ただ授乳などで姿勢が悪くなったり、抱っこで体への負担が大きかったりするため、姿勢の改善目的では効果があります。
また、メリットとしては、産後のさまざまな不調の症状緩和ができるでしょう。
産後の整体で得られる効果
産後の整体ではさまざまなマイナートラブルの改善が期待できるでしょう。
産後は肩こりや腰痛がみられることが多いです。
出産時の体への負担だけでなく、産後の育児では赤ちゃんを抱っこしたりおろしたり、授乳やミルクをあげたりと動いたり、腕を使ったりする動作が多くあります。
先ほど説明したとおり、産後は骨盤まわりの靭帯がゆるんでいるため、動作によっては肩や腰への負担が大きく、肩こりや腰痛が出ることがあります。
また、慣れない授乳は姿勢が悪くなることもあり、肩こりや腰痛などの不調につながることがあるでしょう。
症状を確認しながら、整体で筋肉の使い方や姿勢の改善をすると、普段使っていない筋肉を動かすことで徐々に肩こりや腰痛の改善が期待できます。
産後に整体に通ったり、美味しものを食べてたりと、少し自分を労わってあげることも大切です。
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産後の整体で緩和する症状
産後の整体では具体的にどのような症状が改善するのでしょうか。
腰痛
まずは腰痛です。
妊娠中から腰痛に悩んでいる人も多くいるでしょう。
2006年に行われた研究によると、産後の腰痛は、妊娠中から継続している場合がほとんどであると言われています。
産後は赤ちゃんの授乳のため抱っこして抱き上げる、寝ている状態から立ち上がる、おむつ交換や着替えなどで前屈みになる姿勢が多く、腰への負担が大きい動作が多々あります。
また、体に合わない抱っこ紐を使用したり、抱っこ紐のサイズや調整ができておらず、体への負担がかかる姿勢の場合は、腰痛だけでなく、背中の痛みや違和感につながることがあるのです。
産後は自分の体よりも赤ちゃんの世話を優先することになるため、腰痛が改善せずに痛みを我慢したまま過ごすことになる人もいます。
また、産後は子どもを連れて外出するハードルが高いため、自宅で骨盤ベルトを使用したり、温めたりと対処療法をする方が多いでしょう。
整体をすると姿勢の改善ができ、腰痛が改善する可能性があります。
恥骨痛
恥骨痛は妊娠中から産後まで症状が続く方が多いでしょう。
妊娠に伴い分泌されるリラキシンというホルモンが骨盤周囲の靭帯を緩める働きがあり、出産時に赤ちゃんが少しでも通りやすくするため、恥骨の痛みを感じる方が多いです。
恥骨痛は産後1ヶ月程度経つと症状が軽減する人が多いですが、症状が改善しない場合、整体に行くと効果が見られる可能性があります。
尿漏れの改善
妊娠中から産後まで、尿漏れに悩む方は多くいます。
産後の尿漏れの原因は「腹圧性尿失禁」と言われ、赤ちゃんを抱っこした時やくしゃみをした時など、お腹に圧力がかかったときに起こります。
妊娠に伴うホルモンにより骨盤周りの筋肉がゆるむこと、出産時に筋肉への負担がかかり、筋肉の負担と疲労があることから骨盤周りの筋肉が緩みます。
通常であれば、腹圧がかかっただけで尿漏れすることはありませんが、骨盤周りの筋肉が緩んでいると、腹圧がかかった時に締めることができないため、産後は尿漏れになる方が多いのです。
産後の整体を受けることで、骨盤まわりの筋肉や靭帯へのエクササイズやトレーニング、骨盤まわりの整体によって症状が改善する可能性があります。
産後にもおすすめ!自宅でできる簡単な体操
症状改善には整体に通うことがおすすめですが、子どもを連れて外出が難しい方や、自宅近くに整体がなく、通えない方もいるでしょう。
その場合、まずは自宅でできる簡単な体操から始めてみましょう。
自宅でトレーニングをしてみて、症状が改善しなければ、通院を考えてみてはいかがでしょうか。
骨盤底筋体操
骨盤まわりの体操としておすすめなのが、骨盤底筋体操です。
骨盤底筋は、骨盤まわりを支える筋肉で、妊娠や出産、加齢により筋力が低下します。
骨盤底筋がゆるむと尿漏れなどにもつながりますので、まずは自宅で始めてみましょう。
仰向けの姿勢
1 仰向けになって横になります。
2 足は肩幅ほどに開き、膝をたてます。体の力を抜いてリラックスしましょう。
3 その姿勢のまま膣や尿道など外陰部全体を引き締めるイメージで肛門を締めます。
4 その後は力を抜いてリラックスします
5 3と4を交互に5分程度しましょう。
座った姿勢
次は座った姿勢でする方法です。
1 背もたれのある椅子に深く腰掛けます。肩の力を抜いてリラックスしましょう
2 そのまま膣や尿道など外陰部全体を引き締めるイメージで肛門を締めます。
3 その後は力を抜いてリラックスします
4 2と3を交互に繰り返します
まとめ
妊娠や出産は体への負担が大きく、体が妊娠前の状態に戻るまで時間がかかります。
産後は子どもの世話や授乳などのさまざまな要因で体への負担が増え、不調につながることがあります。
産後の整体は必須ではありませんが、出産に関連したマイナートラブルの改善につながりますので、体の不調が気になる場合は、整体に行ってみてはいかがでしょうか。
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