更新日:2024/4/27
産後の生理はいつごろ再開する?時期の目安を解説【助産師解説】
産後生理がいつごろ再開するのか、気になる方も多いでしょう。
特に次の妊娠を考えている場合、いつごろ再開するのかによって家族計画にも影響しますよね。
この記事では、産後生理が再開する時期の目安と産後の生理の特徴、受診の目安についてご紹介します。
この記事に登場する専門家
助産師 はるはる
大学卒業後助産師として、地域周産期の総合病院に勤務。
日々妊娠、出産、育児、母乳ケアとさまざまな業務に携わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・アドバンス助産師
・新生児蘇生法Aコース修了
産後生理が再開する時期はいつごろ?
産後生理が再開する時期はかなり個人差があり、1ヶ月で再開する人もいれば、1年以上たってから再開する人もいます。
産後生理の再開が早い人の特徴はある?
産後生理の再開が早い人はどのような特徴があるのでしょうか。
授乳をしていない場合やストレスがなく休息がとれている場合は一般的に生理の再開が早いと言われています。
授乳をしていない場合
授乳中はプロラクチンというホルモンが多く分泌されます。
プロラクチンは、排卵を抑える役割があるため、生理の再開が遅くなる傾向があるのです。
ストレスがなく休息がとれている場合
産後は環境の変化が大きく、生活習慣が変化します。
また、慣れない育児によるストレスもあります。
ストレスが強いと、女性ホルモンへ影響すると言われているため、排卵が抑えられ生理が再開しない場合があります。
産後はストレスが溜まりやすく、最悪の結果として「うつ」状態になってしまうママさんも少なくありません。
そんな産後うつの原因や症状、さらには対策方法について解説した以下の記事も参考にしてみて下さい。
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【授乳状況別】生理が再開する時期の目安
ここからは、生理の再開時期の目安を授乳状況別にご紹介します。
完全母乳の場合
まず完全母乳の場合ですが、完全母乳の場合授乳回数が多いため、プロラクチンが多く分泌されます。
そのため、排卵が抑えられる時期が長くなり、人により生理が再開するまで1年以上かかることがあります。
完全母乳の場合でも、半年ほどで生理が再開する人もいますが、授乳をしていない人と比べると、生理の再開は遅い傾向にあるようです。
混合授乳の場合
混合授乳の場合は、授乳回数により再開の時期が異なります。
授乳回数が多いほど生理の再開は遅くなるため、母乳メインの混合授乳、ミルクメインの混合授乳によって再開時期は異なりますが、おおむね産後3〜5ヶ月程度のことが多いと言われています。
完全ミルクの場合
完全ミルクの場合、授乳を全くしていないため、プロラクチンの分泌が少なくなり、生理の再開は早い傾向にあります。
個人差がありますが、早い人は産後1ヶ月ごろから再開することがあります。
ここまでは、授乳について解説してきました。
次の記事では、そんな授乳中にママさんが食べてはいけない食べ物についてわかりやすく解説しています!
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産後の生理が再開する兆候はある?
授乳状況別におおよそ生理が再開する時期の目安はありますが、産後の生理が再開する兆候はあるのでしょうか。
生理の再開の目安は、通常の生理前症状と同じです。
・下腹部痛
・肌荒れ
・精神的に不安定になる
・イライラする
・便秘になる
もともと生理前の症状があった人は同じように症状がみられることがあります。
また、全く生理前症状がなかった人も、産後の生理前から症状がみられるようになる場合もあります。
産後の生理は産前と比べてどう変化する?
産後の生理は産前と比べてどのように変化するのでしょうか。
産後の生理は以下のような特徴があります。
・生理周期が安定しない
・出血量が少ないことがある
・生理の期間が短いことがある
順番に解説します。
生理周期が安定しない
まず生理周期が安定しない特徴があります。産後はホルモンバランスの変化が大きくあります。
そのため、生理が再開しても生理周期が安定せず、生理不順になることが多々あります。
産後は生理不順になる?原因と対処方法、病院受診の目安を解説
出産後なかなか生理が再開しないと気になる方もいるでしょう。生理が再開しない原因は何か、再開しない場合どうしたらいいのか対処方法をご紹介します。また、病院受診の目安についても解説します。
出血量が少ないことがある
産後の生理は再開しても出血量が少ない場合があります。
産後はホルモンバランスの変化が大きく、またストレスなどから出血量が変化します。
反対に出血量が多くなる人もいるようです。
出血量が少ない場合でも、まずは数ヶ月様子をみましょう。
しばらく様子をみても出血量が明らかに少ない場合は、産婦人科で相談してみてくださいね。
生理の期間が短いことがある
先述のとおり、産後はホルモンバランスの変化から生理周期が安定しません。
そのため生理の期間が短いことがあります。
妊娠前は5日程度であっても、3日程度で終わってしまう場合もあるでしょう。
再開後数ヶ月は様子をみていても問題ありませんが、しばらく様子を見ても変わらない場合は、一度産婦人科で相談してくださいね。
下の記事では、産後の生理不順について詳説しています。
お悩みのママさん必見です!
産後は生理不順になる?原因と対処方法、病院受診の目安を解説
出産後なかなか生理が再開しないと気になる方もいるでしょう。生理が再開しない原因は何か、再開しない場合どうしたらいいのか対処方法をご紹介します。また、病院受診の目安についても解説します。
産後生理が再開しない場合の受診目安
出産後生理がなかなか再開しない場合、どの程度経過していれば産婦人科を受診したらいいのか悩む方もいるでしょう。
産婦人科の受診は以下の時期を目安にしてください。
産後1年半〜2年経過しても再開しない
まずは産後1年半〜2年経過しても生理が再開しない場合です。
出産後はホルモンバランスの変化があります。
また、授乳を1年以上続けている方の場合、なかなか再開しないことがあります。
しかし、産後1年半〜2年経過しても生理が再開しない場合は、病気の可能性など再開しない原因があるかもしれません。
そのため、一度産婦人科を受診して医師に相談してください。
母乳育児をやめてから3ヶ月以上経過しても再開しない
母乳育児の場合、プロラクチンが分泌されるため生理の再開が遅れる傾向にあります。
母乳育児をやめても、プロラクチンの分泌は徐々に減っていくため、すぐに生理が再開しなくても問題ありません。
しかし、母乳育児をやめてから3ヶ月以上経過すると、プロラクチンの分泌はほぼなくなります。
そのため、3ヶ月以上経過しても生理が再開しない場合、他の原因が考えられます。
ストレスなど病気以外の可能性もありますし、原因がはっきりしないこともありますが、3ヶ月以上経過しても生理が再開しない場合は、一度産婦人科で相談してください。
まとめ
出産後の生理の再開はいつごろになるのか、気になる方も多くいるでしょう。
産後の生理の再開時期は個人差が大きく、1ヶ月の場合もあれば1年以上経過してからの人もいます。
授乳をどの程度しているかによって、生理の再開時期の目安は異なりますが、授乳以外にもストレスの影響も大きいです。
慣れない育児や寝不足などでストレスがたまると、なかなか生理が再開しないことがあります。
家族や育児サポートなど、まわりの人を頼りながら、できるだけストレスをためずに過ごしましょう。
また、いつになったら再開するのかと気にしすぎると、ストレスになり余計に遅れることがあります。
気になるかもしれませんが、できるだけ気にしすぎないようにゆったりと過ごしてくださいね。
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