更新日:2024/9/5
産後は生理不順になる?原因と対処方法、生理がこないときの受診目安についても解説
産後は、同じ時期に出産したママに比べて生理再開が遅かったり、生理が来ても周期が不順だったりすると心配になってしまいますよね。
始まりそうで始まらない生理に「いつになったら生理が再開するの?」と思うママも多いでしょう。
この記事では「産後は生理不順になる?」という疑問を中心に、生理不順の原因と対処法、生理がなかなか来ない時の病院受診の目安について解説していきます。
この記事に登場する専門家
看護師ママライター むねゆか
看護師ママライター
産婦人科勤務経験と2児のママ。
2つの実体験を活かして、妊活・妊娠についての情報を発信します!
産後に生理不順になる原因
産後1~2ヶ月で生理が再開する人もいれば、1年以上かかる人もいて、生理再開時期には個人差があります。
また、生理が再開しても、妊娠前のように毎月決まった日に生理が来るようになるまでには時間がかかります。
産後に生理不順になる原因は、おもにこちらの2つ。
それぞれ詳しく解説していきます。
1.ホルモンの影響により排卵が起こらないから
まず、1つ目の原因はホルモンの影響により排卵が起こらないからです。
産後は母乳を作るために「プロラクチン」というホルモンが分泌されますが、プロラクチンには排卵を抑制する働きがあります。
そのためプロラクチンが分泌されている期間、つまり母乳育児を続けている間は排卵が起こらない「無排卵状態」となり、生理が再開しにくいのです。
しかし、生理を再開させるために母乳育児をやめても、プロラクチンの分泌がすぐになくなるわけではありません。
プロラクチンの分泌量は少しずつ減っていくため、生理が再開したとしても生理周期が不順になりやすいでしょう。
ちなみに、授乳中でも生理が再開することがありますが、子宮の壁が剥がれるだけの「無排卵月経」であることがほとんどです。
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母乳かミルクかで生理の再開時期は変わる?
母乳よりもミルク育児をしているママの方が、生理再開時期が早いといわれています。
その理由は、生理再開に関係しているプロラクチンは、赤ちゃんのおっぱいを吸う刺激によって分泌量が増えるからです。
このことから、完母のママは生理再開まで時間がかかるでしょう。
一方で、ミルク育児のママは、産後の体調が落ち着いた早い段階で生理が再開しやすいといわれています。
2.ストレスによりホルモンバランスが崩れているから
2つ目の原因は、ストレスによりホルモンバランスが崩れているからです。
産後は赤ちゃんとの新しい生活が始まり幸せを感じるとともに、慣れない育児で緊張状態が続くことや、夜間授乳による睡眠不足など、知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまいます。
女性の体は繊細なので、ストレスが強くなると脳が危険な状態と判断してホルモンバランスが乱れてしまいます。
ホルモンバランスの変化は、生理に関係する女性ホルモンにももちろん影響を与え、その結果生理不順につながってしまうのです。
また、ストレスは生理不順だけでなく、産後うつにも関係しています。
産後うつの予防には、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
ママと家族に知ってほしい産後うつ対策
産後うつにならないためには、ママとパパ・家族全員で、ママと赤ちゃんが健やかに過ごせるよう気をつけなければいけません。ここでは産後うつになってしまう原因、症状だけではなく、ママと家族ができる産後うつ対策をお伝えします。
産後の生理は出産前とどう違う?
妊娠期間を挟んで再開する産後の生理には、出産前に比べて以下のような違いがあります。
- 1出産後しばらくは生理周期がバラバラになることが多い
- 2出血量が安定しないことがある
それぞれ詳しく解説していきます。
出産後しばらくは生理周期がバラバラになることが多い
産後はホルモンの影響とストレスが原因で、しばらくは生理周期がバラバラになることが多いといわれています。
生理が再開しても、2週間おきに生理がきたり、反対に間隔が数か月空いてしまったりするなど周期が安定しないというママもいるでしょう。
生理再開時期も産後2ヶ月ほどの人もいれば、1年以上経ってから再開する人もいるなど、人によってさまざま。
特に母乳育児をしているママは、プロラクチンの影響で授乳中は無排卵になり、生理が再開しづらいという特徴があります。
断乳・卒乳をするとプロラクチンは徐々に減少して、1~3ヶ月ほどで生理が再開します。生理が再開してすぐは周期が安定しないかもしれませんが、徐々に間隔が安定していくでしょう。
また、産後1ヶ月頃には出血したり止まったりを繰り返すことがあり「生理が再開したかも」と思うママがいるかもしれません。
しかし、それは出産後に子宮が元に戻るための「悪露(おろ)」の可能性が高いでしょう。
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産後の生理再開が早い人の特徴は?
産後の生理再開が早い人の特徴は、ミルク育児かつストレスをうまく発散できている人です。
産後の生理再開の鍵となるのが、母乳に関係するホルモン「プロラクチン」とストレスの2つ。
プロラクチンの影響が少ないミルク育児で、リラックスした環境で休養がしっかりとれるような生活をしているママは、ストレスをため込まずにホルモンバランスが安定するため、生理再開が早くなる傾向にあるといわれています。
産後の生理再開についてもっと知りたいという人は、こちらの記事で詳しくまとめていますので参考にしてくださいね。
産後の生理はいつごろ再開する?時期の目安を解説【助産師解説】
産後に生理が来ないと不安なママさんも多いでしょう。しかし産後の生理は個人差もありますが、授乳の有無やストレス状況によって開始時期に差があるのです!どのようなケースだと産後生理再開が早くなるか・遅くなるかを説明しています。
出血量が安定しないことも
産後は周期だけでなく、出血量が多い月もあれば少ない月もあり、出血量もなかなか安定しません。
出血量が安定しない期間は「いつまでこの状態が続くんだろう」と不安になるママもいるでしょう。
しかし、時間の経過とともに出血量も安定してくるため、心配しすぎなくて大丈夫!
全体的な出血量が安定しないこと以外にも、生理1回の出血量が妊娠前と比べて多くなったと感じるママもいるかもしれません。
それは、女性ホルモンの影響で子宮の粘液(おりもの)が多くなり、それが経血に混じることによって量が多く感じることが原因かも。
ほかにも久しぶりの生理で「こんなに出血があるんだっけ?」と感じてしまうこともあるかもしれませんね。
ナプキンでおさまらない量の出血が続いたり、おりものシートで足りる程度の少量の出血量がつづいたりするときは、子宮の病気の可能性もあります。産婦人科に相談しましょう。
産後の生理不順を改善する方法
産後の生理不順が続くと「次の生理はいつだろう?」と不安になったり、旅行やお出かけの予定を立てるのもむずかしくて困りますよね。
また、二人目、三人目と次の妊娠を希望しているママにとって、生理がこないことや生理不順はストレスの原因にもなってしまうでしょう。
ここでは産後の生理不順を改善するために、日々の生活のなかで取り入れられる方法を紹介していきます。
ストレスをうまく発散する
産後は慣れない育児や環境の変化、睡眠不足などでストレスがたまりやすくなります。
このストレスが原因でホルモンバランスが変化して、生理不順につながってしまうのです。
そのため、うまくストレス解消ができるよう工夫していきましょう。
産後のストレス解消は、体に大きな負担がかからない方法がおすすめ。
ゆっくりお風呂に入る、1人でカフェに行く、好きな音楽を聞く、昼寝をしてゆっくり体を休めるなど、自分にあったストレス解消法を見つけましょう。
また、生理不順について考えすぎたり、気にしすぎたりすると、それがストレスになってしまうこともあります。
生理がなかなか安定しないと不安になると思いますが、できるだけ気にしすぎないように過ごしましょう。
産後、なんだか調子が上がらな…と悩んでいる人は、以下の記事をチェックして対策をしてみてくださいね。
10人に1人が産後うつ?原因や症状、対策をチェック!
産後ママの10人に1人は産後うつの症状を抱えており、産後うつは誰でもなりうる病気です。今回は、産後うつの原因や症状、ならないための対策などを詳しく紹介します。
栄養バランスのとれた食事を摂る
栄養バランスのとれた食事をとることも、生理不順を改善するためには大切です。
厚生労働省では「妊産婦のための食事バランスガイド」を提案しており、産後は主食・主菜・副菜のバランスのとれた食事をとることを推奨しています。
特に授乳中は母乳に栄養がとられてしまうため、通常の成人女性の摂取カロリーよりも多く食事をとる必要があります。
栄養面だけでなく摂取カロリーにも気を付けていきましょう。
生理不順だけでなく、赤ちゃんの成長とママの健康を守るために、産後に気を付けて摂りたい栄養素がカルシウムです。
女性ホルモンのエストロゲンにはカルシウムを蓄えておく働きがありますが、産後は分泌量が徐々に減っていきます。
ママの体の中のカルシウムが不足すると、骨を溶かして必要なカルシウムを補給しようとします。
これにより、産後は骨粗しょう症のリスクが上がるといわれています。
カルシウムは赤ちゃんの骨の成長に必要な栄養素で、母乳を介して赤ちゃんに運ばれるため、妊娠前より授乳期に必要な量が増える栄養素なのです。
また、カルシウムをしっかり摂ることももちろん大切ですが、産後分泌量が減るエストロゲンの代わりに働いてくれるのが大豆イソフラボンが作り出す「エクオール」。
産後の授乳期に大豆製品を積極的にとることで、赤ちゃんの骨の成長を促し、ママの骨粗しょう症を予防していきましょう。
産後専用サプリメントに頼るのもおすすめ
カルシウムの摂取をはじめとしたバランスの良い食生活を送ろうとしても、どうしても産後は赤ちゃんのお世話が最優先となり、ママの栄養が偏ってしまいがち。
そこでおすすめなのが、サプリの活用です。
実際に産後にサプリを飲み始めたというママも多く、睡眠不足や疲れが溜まりがちな産後のママの体をサポートしてくれますよ。
しかし、産後サプリにはたくさんの種類があり「産後の生理不順にアプローチできるサプリはどれ?」と思うママも多いはず。
そこで今回は、産後のママの体調ケアにおすすめのサプリ「mamaco(ママコ)」をご紹介します。
mamacoは産後の女性に向けた「母乳の栄養補給と育児の体調ケアのための産後サプリ」です。
mamacoは、エストロゲンの減少に負けないカルシウム量をたっぷりと配合。
そのほかにも、母乳のもととなる葉酸や鉄分、赤ちゃんの健やかな発育に必要なビタミンA、DHAなども入っており、母乳に必要な栄養を徹底サポートします。
また、さらに嬉しいポイントが「ママの育児疲れをケア」する和漢素材を配合しているところ。
高麗人参などの自然由来の和漢素材が、慣れない育児による疲れや寝不足、産後の回復まで優しくサポートします。
産後はママの身体が元気で、リラックスして過ごせることが一番!
生理不順をはじめとした体調不良が現れやすいこの時期は、ぜひmamacoを飲んで自分を労わってあげてくださいね。
なかなか生理再開しないときの受診目安
産後の生理再開には個人差があることが分かっていても、なかなか生理が再開しないと「なにか病気が隠れているのでは?」と心配になりますよね。
ここでは、なかなか生理が再開しないときの受診の目安について解説していきます。
産後1年半〜2年経過しても生理が再開しないとき
出産後すぐはホルモンバランスの変化があるため、生理が再開しなくても問題ありません。
特に母乳育児のママは、排卵を抑制するプロラクチンが多く分泌されるため、生理の再開は遅れる傾向にあります。
しかし、産後1年半〜2年経過しても再開しない場合は、ホルモンバランス以外に生理が再開しない原因があるかもしれません。産婦人科を受診しましょう。
母乳育児をやめてから3ヶ月以上経過しても生理が再開しないとき
母乳に関係するホルモンであるプロラクチンは、母乳をやめてすぐに分泌が止まるわけではありません。
徐々に分泌量が少なくなっていくため、母乳をやめてすぐに生理が再開しなくても大丈夫。
しかし、母乳育児をやめてから3ヶ月以上経過しても生理が再開しない場合は、産婦人科で相談しましょう。
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産後すぐでも妊娠の可能性も
産後なかなか生理が再開しないと感じているママの中には、妊娠している人もいるかもしれません。
実は、産後に生理が再開していなくても排卵をしている場合があります。
「産後でまだ生理がきてないから」と安心して避妊せずに性行為をしてしまうと、産後すぐでも妊娠の可能性があるんですよ。
もし生理が再開していなくて、妊娠の可能性を感じるママは妊娠検査薬で検査してみましょう。
生理不順の改善にはママの体調が第一!穏やかな気持ちで産後を過ごそう
産後の生理不順のおもな原因は、ホルモンバランスの変化とストレスの2つ。
ホルモンバランスの改善は授乳中はなかなかむずかしいですが、日々の生活でストレスを溜めないように注意すること、そしてバランスのよい食事をとることに気を付けて過ごし、体調を整えましょう。
また、産後の体調をケアするならサプリメントの活用もおすすめです。
産後のママ向けサプリ「mamaco」なら、赤ちゃんの成長とママの健康を守るために、産後に意識して摂りたいカルシウムや葉酸、鉄分のほか、産後の回復に嬉しい和漢素材がたっぷり含まれています。
産後をゆったりとした気持ちで健やかに過ごせるよう、ママと赤ちゃんをmamacoが優しくサポートします。
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