
更新日:2025/7/3
産後に涙が止まらないのはなぜ?対処法とつらい時期の乗り越え方を看護師が解説

産後に「涙が止まらない・・・」と悩むママは、実は多いといわれています。
産後に涙が出るのは、出産をがんばったママの体が変化している影響。出産の影響の一つだとはいえ、涙が流れるつらい時期を早く抜け出したいですよね。
この記事では、産後に涙が止まらない理由とつらい時期の乗り越え方について、看護師が詳しく解説します。今できる対処法をぜひチェックしてみてくださいね。
この記事に登場する専門家
【葉酸サプリmamaco監修・産婦人科医】薬膳漢方検定所有 加藤智子先生
産婦人科医専門医、健康スポーツ医、抗加齢専門医、更年期カウンセラー
"産後も栄養補給できていますか?”
栄養補給は産後も重要。しっかり栄養を接種しないと母乳が栄養不足になり赤ちゃんに影響を与える恐れも。食事から十分な栄養を摂るのはなかなか難しいので、サプリメントの併用をおすすめしています。
"産後のママのケアは後回しにしがちですよね”産後は、これまで経験のない身体の使い方が増えます。
しかし、なかなか自分の体調ケアまで手が回らないママも多いよう。mamacoの和漢成分は全身に向けられた効果があり、体調維持が期待できます。
産後に涙が止まらない原因は?
産後に涙が止まらない原因は「出産によるホルモンバランスの変化」と「疲労」の2つです。
これらは出産したママのほとんどが経験すること。そのため、産後に涙が止まらなかったり、妊娠前のメンタルとは違う状態になったりするママはとても多いといわれています。
まずは、2つの原因について詳しく見ていきましょう。
ホルモンの急激な変化
妊娠を維持する作用のある女性ホルモンは、妊娠成立時点から出産に向けて徐々に分泌量が増えていきます。
ホルモン分泌量のピークは出産時、出産を終えると女性ホルモンは一気に減少します。
このような急激なホルモンバランスの変化は、メンタル面のコントロールを難しくしてしまい、産後に涙が出る原因になるのです。
さらに産後の急速なホルモンの減少は、マタニティブルーズや産後うつの原因とも。
産後ママが気になるマタニティーブルーズと産後うつについて、 先に知りたい方はこちらからどうぞ。
妊娠・出産で大きく変化する女性ホルモンについてもっと知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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睡眠不足、疲労
産後は24時間休みなしの赤ちゃんとの生活が始まります。
出産の疲れが取れないまま、まとまった睡眠を取るのが難しい状態が続くため、ママの体力を回復することができません。
疲労が蓄積した状態は、精神的に不安定になりやすくなります。
悲しくないのに涙が止まらなくなるのは、睡眠不足や疲労が原因になることもあるのです。
この状態はいつまで続く?
産後に涙が止まらないと「この状態はいつまで続くの?」と不安になりますよね。
涙が止まらない原因の一つであるホルモンバランスが安定する時期には個人差がありますが、おおよそ3~6ヶ月で落ち着くといわれています。
その頃になるとママも赤ちゃんのお世話に慣れて疲労や睡眠不足も少しずつ解消され、産後半年くらいには涙が止まる人が多いといわれています。
涙だけでなく、「産後のつらい精神状態はいつまで続くの?」と悩んでいるママはこちらも参考にしてくださいね。
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知っておきたいマタニティブルーズと産後うつ
産後に涙が止まらない状態になると「これってマタニティブルーズ?産後うつ?」と心配になる人もいると思います。
マタニティブルーズや産後うつという言葉を知っていても、2つの違いをしっかり理解している人は少ないのではないでしょうか?
ここからはマタニティブルーズと産後うつとはどのようなものなのか、2つの違いについて解説していきます。
マタニティブルーズとは
マタニティブルーズは、産後2週間の間に起こる情緒不安定な状態のことをいいます。
マタニティブルーズで出やすいといわれている症状はこちら。
- 涙が止まらない
- やる気が起きない
- イライラする
- 気持ちが落ちこむ
- 不眠 など
これらの症状は一時的なことがほとんど。産後1ヶ月頃には自然に落ち着くといわれています。
産後うつとは
産後うつは、産後3ヶ月以内に発症するうつ病の一つです。
産後うつで出やすい症状はこちら。
- 急に涙が出る
- 気分の変化が激しい
- 急に怒り出す
- 睡眠障害(眠れない、寝すぎる)
- 気分の落ち込み
- 自己評価の低下
- 自責感 など
産後うつはうつ病の既往歴があったり、サポート不足などの育児環境が影響したりするといわれており、マタニティブルーズと比べると身近に感じるママは少ないかもしれません。
しかし産後うつを発症する割合は、産後ママの10人に1人。産後のママなら誰でも発症する可能性があるんですよ。
産後うつはマタニティブルーズと違い、専門的な治療が必要です。しかし症状が似ているマタニティブルーズだと思い込み、治療の機会を逃してしまう人がいるのも事実。
治療を受けないでいると、症状がどんどんひどくなり、自分や赤ちゃんを傷つける考えが浮かんでしまうこともあります。
そのため産後うつは早期に発見することが重要。産後の健診ではエジンバラ産後うつ質問票(EPDS)などを使って、ママが抱えている心の問題に気付けるようにしています。
自分では気付きにくい産後うつを発見するためにも、産後の健診は必ず受けましょう。
産後うつの相談や治療について、先に知りたいと思ったらこちらをどうぞ。
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エジンバラ産後うつ質問票(EPDS)って?
エジンバラ産後うつ質問票(EPDS)は、産後に不安定になりやすいママのメンタルを知るための検査。多くの産院・病院で産後1カ月までの間に実施していて、10個の質問の回答から産後うつのスクリーニングをおこないます。
ただし、エジンバラ産後うつ質問票(EPDS)は、産後うつの確定診断をするものではありません。
検査結果からママの精神状態を知ることで、産後うつのリスクが高い人は医師の診察や治療などがすすめられます。
マタニティブルーズと産後うつの違い
症状が似ているマタニティブルーズと産後うつですが、2つの違いは症状が続く期間と治療の必要があるかないかです。
種類 | 症状が続く期間 | 治療の必要 |
---|---|---|
マタニティブルーズ | 1~2週間程度 | 治療の必要なし |
産後うつ | 2週間以上 | 専門的な治療が必要 |
マタニティブルーズは産後の体調とホルモンの変化による一時的な症状で、ほとんどのママがなにかしらの不調を感じるといわれています。
産後によくある不安定な時期だと理解して症状と付き合うことで、いつの間にかよくなっているということがほとんどです。
しかし、産後うつは専門的な治療を受けないと症状が悪化してしまうため、放置してはいけない病気の一つ。
つらい症状が2週間以上続いたり、どんどん症状がひどくなったりするときは、産後うつを疑って専門的な治療を受けましょう。
産後うつは決して稀な病気ではありません。「産後によくあること」「一時的な心や体の変化」などと軽く考えずに、ママの心と体を大切にしてつらい気持ちを表現していきましょう。
産後うつについてはこちらの記事でもくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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今を乗りこえるためにできること
マタニティブルーズは症状が出てから2週間程度で自然におさまるといわれていますが、赤ちゃんのお世話をしながらその期間を過ごすのはつらいですよね。
ここからは涙が止まらない「今」を乗りこえるために、生活の中に取り入れられることを紹介します。
涙を我慢せずに今の自分を受け入れる
赤ちゃんが生まれてきてくれて幸せなのに涙を流してはいけないと、ママは気持ちを抑え込んでいませんか?
産後に気持ちが不安定になるのは「普通」のことです。
無理に涙を止めようとしたり、気持ちを前向きにしようとしたりするのは逆効果。
今の自分を受け入れて思いっきり涙を流すことで、気持ちが軽くなることもありますよ。
ママの生活リズムを整える
赤ちゃんのお世話は24時間休みなし。そのため疲労が蓄積してしまうのは当たり前のこと。
体が疲れたり睡眠が不足したりすると、マタニティブルーズや産後うつになりやすいといわれています。
まずは、今のママの生活を見直してみましょう。
サポートをしてくれる家族がいるなら、日中や夜間のどちらかにママがしっかりと睡眠をとれるよう調整してください。
ママが眠いと思った時に眠れる環境が整えられるとなおいいですね。
産後のママは、小さな命を守るために常に気を張って生活しています。そのことをママ自身が自覚して、がんばり過ぎないようにしましょう。
特に初産のママは「自分がしっかりしなくちゃ」とがんばりすぎてしまう傾向がありますが、周りのサポートを受けて、体を休ませるのもママの大事なお仕事ということを忘れないでくださいね。
とはいえ産後に眠いのに眠れないというママも多いはず。その理由についてはこちらの記事で解説しているので、参考にして対策をしていきましょう。
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産後のホルモンバランスを整える
産後の涙が流れる原因の一つである女性ホルモンの変化。
ホルモンバランスが整うには、出産から約3~6ヶ月必要だといわれています。
少しでも早くホルモンが安定するために、日常生活の中にホルモンバランスの改善を意識した行動を取り入れていきましょう。
食事
産後のホルモンバランスの安定には、この3つを意識した食生活が重要です。
- 栄養バランスのとれた食事をすること
- なるべくいろいろな食材から栄養を摂ること
- 産後のホルモンを整える栄養素を摂ること
産後のホルモンバランスを整える栄養素はこちら。
そして産後は妊娠前よりも、体に必要な栄養の量が増えるのも忘れてはいけません。
しかし、赤ちゃんのお世話をしながらママの食事にも気を付けて、さらにホルモンバランスを整える食品を積極的に摂るのは大変ですよね。
そこでおすすめなのが、産後のママ向けサプリ「mamaco」です。
mamacoにはホルモンバランスをケアするオメガ3脂肪酸(DHA/EPA)や、ビタミンB6がたっぷりと含まれています。
厚生労働省が発表している「産後に必要な栄養素」がこんなにたくさん摂れるんですよ!
産後は赤ちゃんのお世話でなかなか生活のペースがつかめず、ママの食事がおろそかになりやすい時期。
そんな産後に、食事にプラスしてmamacoを取り入れることで必要な栄養をしっかりとカバーし、産後のホルモンを整えるための食生活を実現することができるでしょう。
さらにmamacoには、産後の涙の原因の一つでもある「育児疲れ」にアプローチする成分もしっかり配合されています。
高麗人参、陳皮、なつめなどの厳選した和漢成分が、産後のママの体をやさしくケア。
ママの体が健康だと、産後の涙だけでなく母乳を通して赤ちゃんの健やかな成長にもつながります。
mamacoは全国のスギ薬局、アカチャンホンポで手に取ることができますが、オトクな限定価格での販売は公式サイトだけ。
気軽に外出するのがむずかしい産後でも、ネットでオトクに購入できるのはうれしいポイントですよね。
産後のママの体を優しくケアするサプリ「mamaco」が気になったら、一番お得な公式サイトをぜひチェックしてくださいね!
睡眠
赤ちゃんのお世話は24時間。もちろん夜も授乳やオムツ替えなどで、ぐっすりと眠れることはないでしょう。睡眠をしっかりとれないことで、ママの体には疲労が蓄積してしまいます。
しかし、産後の体の回復には休息が大切。そして女性ホルモンのバランスを改善するためには、質のよい睡眠が重要ともいわれています。
ホルモンを整えるために必要な睡眠時間は6~8時間。
しかし新生児期の赤ちゃんの睡眠時間は1~4時間と短く、ホルモンの分泌を促す睡眠時間を確保するのは難しいのが現実です。
もし周りにサポートしてくれる家族がいる場合は、赤ちゃんをまかせてママの睡眠時間を確保しましょう。
短時間の睡眠であっても、赤ちゃんのことを預けられるという安心感のもと、自分の睡眠にしっかりと集中すると質の良い睡眠をとることができますよ。
サポートしてくれる家族がいない場合は、産後ケアなどを利用するのもおすすめです。
産後ケアってどんなところ?と思ったら、こちらの記事を参考にしてください。
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ストレスケア
産前のストレス解消法はどのようなものでしたか?
趣味に没頭する、スポーツをする、親しい友人とおしゃべりをする、家族と食事をするなどさまざまな方法でストレスを発散していた人も多いでしょう。
しかし、産後のママが産前と全く同じ方法でストレスを発散するのはむずかしいですよね。
まずは身近な存在であるパパや家族に、産後はホルモンバランスが変化して気持ちが不安定になることがあることや、マタニティブルーズ・産後うつについて知ってもらいましょう。
産後は家事・育児を手伝うだけでなく、ママの心のケアも必要になることを理解してもらうことが大切です。
ママも家族へ心の内を打ち明けたり、協力してもらいたいことを伝えたりすることで、ストレスをためずに生活ができるようになりますよ。
運動
適度な運動は自律神経を活性化して、女性ホルモンの分泌を促してくれます。
しかし「出産後の体は交通事故にあったときと同じ状態」と表現されるように、産後は激しい運動は避けた方がよいといわれています。
産後の運動再開時期は、自然分娩や帝王切開などの分娩の方法や産後の体調などによって異なるため、医師に確認しましょう。
産後すぐに運動を始めるなら「産褥(さんじょく)運動」がおすすめ。
産褥運動はホルモンバランスを整えるだけでなく、産後の体の回復や尿漏れ予防にも効果があるんですよ。
check ✔︎
「産褥運動」ってなに?
産褥運動は産褥体操ともよばれ、産後ママが無理のない範囲で行う運動のこと。妊娠・出産で広がった骨盤や伸びた筋肉を元に戻し、子宮の回復を助ける効果があります。
◆産褥運動のやり方
- 産後すぐは寝た状態で、腹式呼吸をしながら足首を動かしましょう。足首の運動は血液の循環がよくなるため、体の回復を促してくれますよ。
- 産後5日目頃からは腰を上げたり、足全体を上げる運動をおこないます。
- 産後10日目頃からは、徐々に体を起こした運動を始めましょう。
産後の回復は人それぞれ。早く元の生活に戻ろうと焦る気持ちがあるかもしれませんが、医師の指示に従い体調に合わせて運動をおこないましょう。
専門家に相談する
食事や睡眠などの生活習慣に気を付けても、不安定な心をすぐに改善することはむずかしいでしょう。
産後に涙が止まらずにつらい状態が続く時は、一時的なメンタルの不調ではない「産後うつ」かもしれません。
専門家に相談することでつらい気持ちが軽くなり、症状に応じた治療が受けられますよ。
専門的な治療を受けるなら精神科や心療内科への受診が必要ですが、受診をためらうときは、まずは産婦人科で相談するのがおすすめです。
産婦人科には産後ケアのスペシャリストが揃っているので、ママのつらい気持ちに寄り添って必要な支援についても教えてくれます。
また、保健所や母子保健センターなどでも、保健師や助産師に産後の悩みを相談できる窓口がある自治体も。
病院よりも気軽に相談できる環境で、地域のサポートや必要な支援の情報を受けることができますよ。
産婦人科や精神科、心療内科を受診して「産後うつ」と診断された場合、薬物療法だけでなくストレスを軽くする環境調整も必要となります。
産後のママのストレスを少なくするためには、家族のサポートが不可欠。家族と医療スタッフ、地域の保健師などが連携して、産後のママをサポートしていきます。
産後は赤ちゃんだけでなくママの心と体のサインも見逃さないで!
産後は赤ちゃんのお世話に目がいきがちですが、大変な出産を乗りこえたママの心と体にもケアが必要。
ママ自身が自分をおろそかにしがちな時期なので、家族のサポートを受けて休息や食事などの日常生活に気を付けていきましょう。
産後のママ向けサプリ「mamaco」は、忙しい日々の生活を食事面からサポートします。
ホルモンバランスのケアと産後に必要な栄養素をぎゅっと配合し、疲労にアプローチする成分も入っているママの強い味方です。
初めての赤ちゃんとの生活にmamacoを取り入れて、産後の涙を乗りこえましょう。
参考:日本産婦人科医会 マタニティブルーズについて教えてください
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