更新日:2025/1/27
妊婦さんはポリフェノールを摂っても大丈夫?赤ちゃんへの影響や適切な摂取量を管理栄養士が解説
身近な食品から摂取できるポリフェノールは、健康によい影響をもたらしてくれる成分の一つ。しかし、妊娠中に摂りすぎるのはよくないという話を聞いたことはありませんか?
妊娠中の食事は母体の健康だけでなく、胎児の成長にも大きく影響します。妊娠中のポリフェノールの摂取は、ママと赤ちゃんにどのような影響を与えるのでしょうか。
この記事では、妊婦さんのポリフェノールの摂取について詳しく解説します。妊娠中のポリフェノールが与える影響や注意点、ポリフェノールを多く含む食べ物や飲み物をチェックしていきましょう。
この記事に登場する専門家
ライター/管理栄養士 鈴木亜子
大学卒業後、主に医療機関にて生活習慣病をはじめさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。現在は医療に従事した経験や豊富な栄養指導経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆や監修に携わる。
妊婦さんはポリフェノールの摂取に注意が必要って本当?
妊娠中は、普段以上に食事に気を遣いますよね。体によいといわれる成分でも、妊娠中に過剰に摂取することで母体や胎児に悪影響を与える可能性も。実はポリフェノールもその一つです。
まずは、そもそもポリフェノールとはどのような成分なのか、過剰摂取した場合の影響などについて解説します。
ポリフェノールとは?
ポリフェノールとは、植物に含まれる苦みや渋み、色素成分です。抗酸化作用があり、活性酸素による体の酸化を防ぐ働きがあるため、摂取することで老化防止や生活習慣病予防への効果が期待できます。
代表的なポリフェノールは、以下のとおりです。
- イソフラボン(大豆・大豆製品)
- カテキン(緑茶など)
- アントシアニン(ブルーベリー、ぶどうなど)
- ルチン(そば)
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活性酸素ってなに?
呼吸によって体内に取り込んだ酸素から生成される物質。免疫機能において重要な役割を果たしていますが、過剰に生成されると細胞にダメージを与え、老化の引き金となります。
活性酸素が過剰発生する原因としては紫外線や大気汚染、たばこ、激しい運動、強いストレスのほか、酸化されやすい脂肪を多く含む加工食品の摂取などが挙げられます。
ポリフェノールを過剰摂取した場合の影響
ポリフェノールは抗酸化作用に加え、さまざまな健康効果が期待される成分です。しかし、過剰に摂取すると悪影響を及ぼす可能性があります。
母体への影響
ポリフェノールは水に溶ける性質があります。水溶性の成分は過剰摂取しても体外に排出されるため、過剰摂取による悪影響は少ないと考えられます。
しかしポリフェノールの一種「タンニン」は、鉄の吸収を阻害することが知られています。鉄がタンニンと結合すると、腸での吸収が妨げられてしまうのです。
鉄は妊娠中にとくに重要な栄養素の一つであり、不足すると貧血を引き起こす可能性があります。
胎児への影響
妊娠中にポリフェノールを過剰摂取したことにより、胎児の動脈管が早い時期に閉鎖してしまった症例が報告されています。
胎児の動脈管は出生後に閉鎖しますが、胎児期に閉鎖してしまうと心不全や肺高血圧症を発症する可能性があるとされています。
厳密には「ポリフェノールを濃縮した製品の習慣的な摂取」において、胎児への悪影響が現れるという報告であるため、ポリフェノールの摂取を目的とした健康食品等の過剰摂取が問題であると考えてよいでしょう。
ポリフェノールの摂取目安量と適切な摂取方法
妊婦さんがポリフェノールを摂りすぎると、母体とお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があることがわかりました。
ここでは、実際妊婦さんが安心して摂取してよいポリフェノールはどのくらいの量なのか、見ていきましょう。
ポリフェノールは1日にどのくらい摂っていいの?
ポリフェノール摂取の目安量や推奨量は定められていません。健康な日本人が食事から摂取すべきエネルギー(カロリー)や、栄養素の量を示した厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」においても、ポリフェノールの摂取基準は明記されていません。
ポリフェノールは水溶性の成分であり、過剰摂取したとしても尿として体外に排出されます。そのため、通常の食事で摂取するポリフェノールにはそれほど神経質になる必要はないでしょう。
注意しなければならないのは、サプリメントからの摂取や特定の食品を高頻度で摂取するといったケースです。
妊娠中はサプリメントを活用してポリフェノールを摂取することや、ポリフェノールを多く含む食べ物や飲み物ばかりを摂取するといったことを避け、バランスのとれた食事を心がけましょう。
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葉酸を十分に摂取することで、胎児の先天異常の一つ「神経管閉鎖障害」の発症リスクを低減させることがわかっています。
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過剰摂取に気をつけたい成分は無配合
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ポリフェノールを多く含む食べ物・飲み物
一口にポリフェノールといっても多くの種類があり、含まれる食品もさまざまです。ここでは、ポリフェノールを多く含む代表的な食べ物と飲み物をご紹介します。
バランスのよい食生活を意識すること、一つの食品に偏らないようにすることを意識しつつ、さまざまな食品からポリフェノールを摂取することを意識しましょう。
食べ物
ポリフェノールを多く含む食べ物には、以下のものがあります。
- ブルーベリー(アントシアニン)
- いちご(アントシアニン、エラグ酸)
- ぶどう(レスベラトロール、アントシアニン)
- りんご(プロシアニジン)
- 大豆(イソフラボン)
どれも日常生活で食べたり飲んだりしている食べ物です。
これらの食品を適度に食事に取り入れていれば、ポリフェノールの過剰摂取は心配ありません。習慣的に大量に食べるなどせずに、バランスのよい食事を心がけましょう。
飲み物
ポリフェノールを多く含む飲み物には、以下のものがあります。
- ワイン(レスベラトロール、アントシアニン)
- コーヒー(クロロゲン酸)
- 緑茶(カテキン)
- 紅茶(テアフラビン)
- ココア(カカオポリフェノール)
ポリフェノールが多い飲み物は妊婦さんが避けたいアルコールや、飲み過ぎに注意したいカフェインを含むものが多い印象ですね。
妊娠中はアルコールを避け、カフェインの過剰摂取に注意しておけば、飲み物からポリフェノールを摂りすぎる心配はないでしょう。
ポリフェノール以外にもある!妊婦さんが過剰摂取に注意したい成分
妊娠中はポリフェノール以外にも、過剰摂取に注意したい成分があります。ここではビタミンAをはじめ、妊婦さんが過剰摂取に注意したい成分について、詳しく解説します。
ビタミンA
ビタミンAは胎児の成長に不可欠な栄養素ですが、過剰摂取は先天性異常のリスクを高める可能性があります。
厳密には、レバーやうなぎなどの動物性食品に多く含まれるビタミンA(=レチノール)の過剰摂取が問題となるため、とくに妊婦さんはこれらの食品の摂取量や頻度に注意しましょう。
妊婦さんがビタミンAを摂取するなら、緑黄色野菜などからの摂取がおすすめ。色の濃い野菜などに多く含まれるβ-カロテンは、体内で必要なだけビタミンAに変換される「プロビタミンA」です。
ビタミンAの過剰摂取となる心配はないため、妊娠中も安心して摂取できるでしょう。
妊娠中のビタミンAの過剰摂取については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【ビタミンA】妊婦が注意したい過剰摂取とは?注意すべき摂取方法を解説
妊娠中に注意したい栄養素であるビタミンA。妊娠中、特に妊娠3ヶ月以内のビタミンAの過剰摂取は、内服していない妊婦と比べて催奇形性が5.78倍という驚きの研究結果が。健康のためにサプリメントを内服している方は要注意!?
カフェイン
カフェインはコーヒーや緑茶などに多く含まれる成分です。過剰摂取すると心拍数の増加やめまい、振え、不安、不眠などの症状が現れます。
妊婦さんが過剰摂取すると流産や早産、低体重の赤ちゃんが生まれるリスクが高まる可能性があるため、摂取量に注意が必要です。
日本ではカフェインの摂取量の目安について具体的な基準を設けていませんが、国際機関や各国の政府などから注意喚起、ガイダンスが出されています。
各機関の妊娠中のカフェイン摂取目安は、以下のとおりです※1。
- 世界保健機構(WHO):1日300mg未満
- 米国疾病予防管理センター(CDC):1日300mg以下
- 欧州食品安全機関(EFSA):1日200mgまで
- カナダ保健省(HC):1日300mgまで
妊娠中はカフェインを含む飲み物の量を控え、カフェインレスの飲み物を選ぶなどの工夫をしましょう。
妊娠中のカフェインの摂取について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
妊婦にカフェインはなぜダメなの?妊娠中の摂取量の目安や胎児への影響を詳しく解説
妊婦になったらコーヒーは飲んではいけないのでしょうか?カフェインの過剰摂取は、母体と胎児に影響を与えると懸念されていますが1日2杯までであれば、カフェインの過剰摂取にはなりません。今回は、妊娠中に摂っても良いとされるカフェイン量や、カフェイン以外に気を付けたいことについても紹介します。
その他
ビタミンAやカフェインの他にも、妊婦さんが摂取に注意したい成分と含まれる食品は以下のとおりです。
- 水銀(マグロ、カジキなどの大型魚)
- ヒ素(ひじき)
- ヨウ素(昆布、わかめ、海苔などの海藻類)
マグロやメカジキなどの大型の魚に多く含まれているとされる「メチル水銀」は、胎盤を通して胎児に移行し、神経障害や発達障害を引き起こす可能性があるとされています。
ヒ素は、さまざまな健康被害を及ぼす成分です。ひじきにヒ素が含まれている理由は、海水中に存在するヒ素をひじきが取り込んでしまうためであるとされています。
生ひじきはしっかりと水洗いする、乾燥ひじきを戻した水を廃棄するなどすれば、ヒ素が除去できるため、適切な下処理や調理方法を心がけましょう。
海藻類に多く含まれるヨウ素は、過剰に摂取すると生まれた赤ちゃんの甲状腺機能低下がみられる可能性があるとされています。
どの食べ物も食べる頻度に注意し、特定の食べ物ばかりを食べ続ける食生活を避けることが重要であるといえるでしょう。
妊娠中にとくに気になる「生ものやお寿司を食べてもいいの?」という疑問は、こちらの記事で解消してくださいね。
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バランスのよい食事を心がけてポリフェノールの摂りすぎに注意しよう
さまざまな健康によい効果が期待できますが、妊婦さんは過剰摂取に注意すべきであるとされているポリフェノール。妊娠中に過剰摂取すると、胎児の動脈管に異常をきたしてしまう可能性があると報告されています。
ただし、一般的な食事からポリフェノールを摂取するぶんには全く問題はありません。あくまでも「通常摂取する食品以外からポリフェノールを意識的に摂取する」ことを避けるべきであるということを理解しておきましょう。
ポリフェノールの量を気にするよりも、バランスのよい食事がママの健康と赤ちゃんの成長には不可欠です。
「妊娠中に必要な栄養素の不足が心配」「健康維持に役立つ成分を摂取したい」と感じるなら、妊婦さん向けのサプリメント「mamaru」の活用がおすすめです。
赤ちゃんの成長に欠かせない葉酸や、妊娠中に不足しがちな栄養素を補給できるだけではなく、過剰摂取が心配な成分は配合されていない点も安心して摂取できるポイントです。
妊娠中の栄養バランスのサポートに、ぜひmamaruを始めてみてくださいね。
参考文献:
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