更新日:2024/7/8
妊娠中の太り過ぎのリスクは?体重増加の目安と対策法を紹介!
「つわりが終わってから、つい食べ過ぎてしまう」「今の自分は太り過ぎ?お腹の赤ちゃんに悪い影響がでないか心配…」と、悩んでいませんか?
妊娠前よりどんどん体重が増えて、心配になる妊婦さんも多いと思います。妊娠初期を過ぎると体重管理の指導を受ける場合もありますが、妊娠中の体重管理はなかなか大変ですよね。
妊娠中の太り過ぎは難産のリスクがあるためよくありませんが、そもそも体重増加は赤ちゃんの健やかな成長のために必要なもの。さらに太り過ぎだけではなく、痩せ過ぎも赤ちゃんにとってよくありません。
体重増加の目安は妊娠前の体型で変わるため、まずは自分が太り過ぎかどうかをチェックし、正しい体重管理をおこなうことが大切です。
本記事では、妊娠中の太り過ぎのリスクや体重増加の目安と対策法を紹介します。妊娠中の体重管理で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
妊娠中の食事による体重管理をサポートするサプリメントを先に知りたい人はこちらからどうぞ。
※妊娠中の適正な体重増加は個人差があるため、詳細な体重管理は医師と相談しておこなってください。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
妊娠中の太り過ぎはどんなリスクがある?
妊娠中の太り過ぎはよくありませんが、どんなリスクがあるか知らない方も多いと思います。
実は、妊娠中の太り過ぎは赤ちゃんの成長や分娩時への影響が考えられます。
ママが妊娠中に太り過ぎると赤ちゃんが大きく産まれるリスクがあります。ママの体重増加は赤ちゃんの大きさに相関することが考えられています。
赤ちゃんが大きく育つこと自体、一見悪いことに思えないかもしれません。
しかし、赤ちゃんが大きくなり過ぎると産道をうまく通れず難産になり、帝王切開が必要になる可能性が高くなります。
また、出生体重が4000g以上の赤ちゃんを巨大児とよびますが、難産だけではなく、赤ちゃんが将来肥満や糖尿病になるリスクも知られています。
難産のリスクや将来の赤ちゃんへの影響を防ぐためにも、妊娠中の太り過ぎには注意が必要です。
そもそも今の自分は太り過ぎ?体重増加の目安をチェック!
妊娠中の体重増加は赤ちゃんの成長に影響を与えます。ただ、体重が増えたとしても、太り過ぎではなく、正常範囲内の体重増加の可能性も十分考えられます。
減量対策を考える前に、まずは自分が太り過ぎかどうか確認する必要があります。ここでは体重増加の目安を紹介するので、ぜひチェックしてみましょう。
体重増加の目安は妊娠前の体型で変わる
妊娠中の体重増加の目安は、妊娠前の体型(BMI)で変わります。
以下の体重増加の目安を超えてしまう場合は太り過ぎの可能性があり、注意が必要です。
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理想的な妊娠中の体重増加の目安
●やせ体型(18.5未満)…12〜15kg
●普通体型(18.5~25未満)…10〜13kg
●肥満1度(25~30未満)…7〜10kg
●肥満2度以上(30以上)…個別対応(上限5kgまでが目安)
※()内はBMIの数値
なお、BMIはBody Mass Indexの略語で、体型をあらわす指標です。体重増加が赤ちゃんに与える影響の度合いは妊娠前の体型によって変わるため、体重増加の目安は異なります。
例えば、妊娠前から12kg太ってしまった場合でも、BMIが25未満の方は正常範囲内の体重増加ですが、25以上の方は太り過ぎになります。
妊娠中は個々の状況が異なるため、上記はあくまでも目安になりますが、妊娠前の体型で太り過ぎかを大まかに判断することが可能です。
妊娠前のBMIを計算して太り過ぎをチェック!
太り過ぎかチェックするときは、まず妊娠前の体重と身長からBMIを計算してみましょう。
例えば、妊娠前の体重が55kgの場合、BMIは21になります。
BMI21は普通体型にあたるため、出産までに68kg(妊娠前から13kgの体重増加)をこえると太り過ぎになります。
太り過ぎか見た目で判断する方も多いですが、医学的に問題ない肥満なのかは、BMIで確認することが大切です。
太り過ぎと思っていても、正常な体重増加の可能性もあるため、妊娠前のBMIを計算し体重増加の目安をチェックしましょう。
妊娠中の体重増加の目安については、こちらの記事でも解説していますのであわせて参考にしてください。
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妊娠中でもダイエットするべき?
妊娠中の太り過ぎには注意が必要ですが、無理なダイエットはNGです。
妊娠中は太り過ぎだけではなく、痩せ過ぎにもリスクがあるため、安易なダイエットは避けた方がよいでしょう。
次に痩せ過ぎのリスクについて解説します。
妊娠中の急激な体重減少はNG!痩せ過ぎのリスク
体重増加が少ない場合、早産や赤ちゃんが小さく産まれるリスクがあります。
小さく産まれた赤ちゃんの中には、臓器の発達が未熟で医療的ケアが必要になるケースや発達の遅れ、将来心臓病や糖尿病になりやすくなるリスクなどが指摘されています。
出生体重が2500g未満の赤ちゃんを低出生体重児とよびますが、近年日本では増加傾向というデータも。低出生体重児の増加要因の一つに、痩せ過ぎの妊婦さんが増えていることがあります。
そのため、2021年に日本産婦人科学会より発表された新しい体重増加の目安が以前よりも緩めになった経緯があります。比較的直近の改訂のため、2人目の場合、「1人目よりも体重管理が緩め?」と感じた妊婦さんもいるかも知れませんね。
体重増加を気にして、極端なダイエットをすると妊娠中に必要な栄養が不足したり、赤ちゃんの成長に影響が出たりする可能性があります。
そのため、自分の適切な体重増加の目安を確認せずに、食事を抜くなど極端な減量対策をすることは避けるようにしましょう。
痩せ過ぎの目安はあるの?
痩せ過ぎの目安も太り過ぎと同様です。
妊娠前の体型別の体重増加の目安より下回る場合は、痩せ過ぎにあたります。
例えば、BMI18.5未満の痩せ体型妊婦さんが10kg増量の場合、体重増加が足りない可能性があります。
体重増加の目安は太り過ぎだけではなく、痩せ過ぎにも注意が必要です。
妊娠中の体重管理の仕方をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
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理想的な体重増加を目指そう!妊娠中の太りすぎの対策法を紹介
妊娠中は緩やかに体重を増やすことが理想です。理想的な体重増加を目指すためには、食生活の見直しを行いましょう。
ただし、妊娠中は痩せ過ぎないためにも食事を抜くなどの対策はNG!バランスのよい食事を基本にして、食事のとり方や食材選びを意識しましょう。
ここでは、妊娠中の太り過ぎの対策法を紹介します。
太り過ぎない食事のコツ
太り過ぎないためには、以下の2つの食事のとり方を意識してみてください。
①規則正しく3食食べる。遅い時間の夕食はNG
妊娠中は栄養やエネルギーを不足させないためにも1日3食が基本。
食事を抜き空腹時間が長くなると、1食あたりの食事量が増えたり、食後の血糖値が上がりすぎて、かえって太りやすくなったりすることがあります。
また、遅めの夕食はエネルギーが消費しきれず、脂肪として蓄積されやすくなります。
18〜19時の間で、就寝3時間前までに夕食を摂ることが理想です。どうしても、遅くなる場合は胃腸に負担がかかりにくい消化がよいものを選びましょう。
②よく噛んで食べ過ぎを防ぐ
よく噛むことで、満腹感が向上し食べ過ぎを防ぐことができます。
また、早食いや噛む回数が少ないと、食べ物が細かく砕かれないまま胃へと送られるため、胃腸に負担がかかります。よく噛むことは胃腸の負担を軽くし、エネルギーを消費することにもつながります。
1口30回が理想ですが、難しい場合、最初の2、3口だけでも30回噛んでみてください。
全ての食事は無理でも、太りやすくなる遅めの夕食は噛むことをとくに意識してみましょう。
おすすめの食材
妊娠中の太り過ぎを予防するためには、脂や砂糖控えめのヘルシー食材かつミネラルやビタミン豊富な食材がおすすめです。
妊娠中は葉酸をはじめ、鉄、カルシウムなどのミネラルや各種ビタミンなどが不足しやすく、積極的に摂りたい栄養素です。
以下のおすすめの食材を普段の食事に取り入れてみてください。
①脂身の少ないお肉
●牛ヒレ肉、牛もも肉
脂身が少ない赤身部分のお肉です。鉄や亜鉛なども豊富に含まれています。
●鶏むね肉、ささみ
タンパク質、ビタミンB群、パントテン酸などを含む、コスパのよい代表食材です。「蒸す、茹でる、電子レンジ」など、油を使わないレシピが豊富なのもうれしいポイント。
②自然の甘味がある果物
妊娠中、甘いものがどうしても食べたいときもありますよね。ただ、白砂糖たっぷりの菓子パンや洋菓子は控えめにしたいところ。
そんなときは自然の甘味がある干し芋、甘栗、冷凍ブルーベリーなどの果物がおすすめです。果物はビタミンCなどのビタミンも豊富に含まれますよ。
サプリメントの活用もおすすめ
体重管理の基本は食事の見直しですが、バランスのよい食事を毎日食べたり、献立を考えたりするはなかなか大変です。
主食・主菜・副菜がそろった食事を1日2食以上ほぼ毎日たべる女性の割合は、20代では32.1%、30代では47.4%というデータもあり、バランスのとれた食事がとれていない方が多い現状です。
妊娠中は食事以外にも、無理せずストレスをためないように過ごすことも同じくらい大切。そんなときは、体重管理しながら手軽に栄養を摂れるサプリの活用がおすすめです。
妊娠中の体重管理におすすめのサプリmamaru(ママル)は、妊娠期の女性に向けた「菌活もできる葉酸サプリ」です。
厚生労働省が妊婦さんに推奨する基準量に準拠し、葉酸400μg、ヘム鉄、亜鉛、マグネシウム、ビタミン・ミネラルをたっぷりと配合。
赤ちゃんとママに必要な栄養素が15種類以上入っているため、mamaru1つで妊娠中に必要な栄養素が手軽に摂れます。
また、お腹の巡りにアプローチする乳酸菌250億個以上や食物繊維、ラクトフェリンなどの菌活成分も一緒に摂れるので、妊娠中の体重管理の頼れるサポート役になりますよ。
妊娠中の太り過ぎを防ぐために、食事の見直しとともに頼れるサプリmamaruを取り入れてみませんか?
妊娠中に取るべき栄養素については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
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妊娠中は太り過ぎも痩せ過ぎもよくありません。まずは、妊娠前のBMIから体重増加の目安を確認して、太り過ぎかをチェックしましょう。
妊娠中の体重管理は食事の見直しが基本ですが、赤ちゃんに必要な栄養が不足しないためにも無理なダイエットはNGです。食事の取り方や食材の選び方を工夫して、無理なく食事の見直しをおこないましょう。
また、体重管理の補助役としてサプリの活用もおすすめです。
mamaruは妊娠中の赤ちゃんとママに必要な栄養素をまんべんなく配合し、菌活までサポートしてくれるサプリです。妊娠中の食事による体重管理のストレスを減らすだけでも、より健やかな妊婦生活につながりますよ。
妊娠中の食事の見直しのサポートには、ぜひmamaruをご活用くださいね。
妊娠中のサプリのおすすめや選び方はこちらの記事も参考にしてください。
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参考文献:
(※1)日本産科婦人科学会:妊娠中の体重増加の目安について
(※2)厚生労働省:妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針.2021
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