更新日:2024/11/1
経産婦の高齢出産は何歳から?知っておくべきリスクと初産婦との違い
「2人目の出産だけど私の年齢って高齢出産になるの?」「経産婦ってリスクがあるの?」と疑問に思っていませんか?
初産婦とは違い、すでに妊娠、出産経験がある経産婦でもリスクはあります。また、経産婦+高齢出産である場合、注意したいリスクが増えることも。
今回は、経産婦で高齢出産の場合のリスクや、初産婦との違いについて詳しく紹介します。
この記事に登場する専門家
mina
産後に体調を崩した経験から、身体をつくる食事や栄養素について知識を深める。食でのインナーケア・肌のスキンケア・香りのアロマケアで、トータルバランスを整えるケアサポート強みとするライター。
<保有資格>
食生活アドバイザー2級・サプリメント管理士認定講座 終了証取得など
経産婦の高齢出産は何歳から?
初産の場合は35歳以上が高齢出産となりますが、経産婦の場合は、40歳以上が高齢出産といわれます。
厚生労働省による明確な定義はありませんが、医学的な観点からこういわれることが多いです。
近年35歳以上で2人目や3人目を出産することが多く、2000年以降高齢出産は増加傾向です。
2022年の厚生労働省の報告によると、初産婦の平均年齢は30.9歳。夫の年齢の記録が開始された1970年と比較すると、女性は+5.2歳、男性は+4.6歳も上昇しています。
理由は、晩婚化や不妊治療の進歩です。年齢を重ねるごとに自然妊娠の確率は低下しますが、不妊治療の医療技術の進歩や保険適用により妊娠、出産が高齢になってもできるようになったことが背景として考えられます。
(参考文献:厚生労働省 結果の概要)
知っておきたい高齢出産のリスク
出産はどの年代でもリスクがありますが、高齢出産となるとさまざまなリスクが増加することが分かっています。母体と胎児それぞれに起こり得るリスクを紹介します。
母体への影響
母体へのリスクはこちらです。
- 帝王切開の可能性が高くなる
- 合併症のリスクが高くなる
- 産後の体調の安定に時間がかかる
年齢を重ねるごとに産道や子宮口は硬くなります。そのため、赤ちゃんが産道を通れずに分娩に時間がかかり、難産になることも。
母体と赤ちゃんの体力や安全を考えて、帝王切開での出産となるケースもあります。
また、高齢出産において気をつけたいことは合併症です。特に意識したい妊娠高血圧症候群と妊娠糖尿病について紹介します。
◆妊娠高血圧症候群
最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上の場合を高血圧の発症といいます。妊婦さんの約5%が妊娠高血圧症候群を発症します。
高齢での妊娠の場合は、妊娠高血圧症候群になるリスクが上がりますが、根本的な治療法はありません。入院し安静にすることで経過を観察します。
重症化した場合は、全身のけいれん発作や脳出血、胎盤機能不全などの危険性があります。母体へのリスクとしては、将来心血管系の病気のリスクが上がります。
また、高血圧のお母さんから生まれた子どもは同じく高血圧になったり、肥満のリスクも上がることが報告されています。
(参考文献:日本赤十字社 松山十字病院 妊娠高血圧症候群)
◆妊娠糖尿病
妊娠糖尿病とは、生活習慣病の糖尿病よりも症状が軽い糖代謝異常です。
妊婦さんのうち約9%が妊娠糖尿病と診断されます。母体の血糖が高いと胎児の血糖も高くなるので、注意が必要です。
母体へのリスクは、妊娠高血圧症候群や羊水量の異常、難産などです。胎児へのリスクは、流産や形態異常、低血糖などがあります。
血糖が高い場合は食事療法を取り入れますが、インスリン療法が必要になる場合もあります。妊娠初期と中期でのスクリーニング検査で血糖の高さをチェックするので、必ず受けましょう。
(参考文献:日本赤十字社 松山十字病院 妊娠糖尿病について)
さらに、高齢出産のリスクは出産後の体調にも影響します。
- 産後の子宮の回復に時間がかかる
- 母乳量に影響
- 体力の低下による疲労の蓄積
- 産後うつ
年齢を重ねるにつれ体力は低下します。兄弟がいる場合は、お兄ちゃんお姉ちゃんの面倒も見ながら赤ちゃんのお世話が始まるので、体調を崩す方も少なくありません。
また、疲労の蓄積や産後のホルモンのバランスが乱れることで、精神的に疲れが溜まってしまうことも。
お母さんの体調の良し悪しは、家族の元気をも左右します。市町村の子育てサポートなどを活用して、一人でがんばりすぎないように注意が必要です。
胎児への影響
高齢出産による胎児へのリスクはこちらです。
- 染色体異常
- 流産のリスクが上がる
高齢出産の場合、卵子や精子の質が若い時よりも低下するため、受精卵の染色体に異常が起こりやすいです。
代表的な染色体異常にはダウン症が挙げられます。出産年齢が25歳の場合、ダウン症を持って生まれてくる赤ちゃんの確率は1/1250ですが、40歳では1/106と確率が約12倍も高くなります。
また、早産のリスクもあり、発達障害による自閉症のリスクも上がります。
卵子や精子の劣化は、流産の原因にもつながります。20代の流産率と比べ、40代では2倍も流産のリスクが高まります。
不妊治療は進歩していますが、現代では染色体の異常を防ぐことはできません。
予防できる唯一の先天異常といわれる神経管閉鎖障害を防ぐ葉酸サプリは、こちらからチェックしてみてくださいね!
高齢出産による赤ちゃんへの障害やリスクについてもっと詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。
高齢出産は赤ちゃんに障害が出やすいって本当?知っておきたいリスクと原因、今からできることを解説
高齢出産では赤ちゃんへの障害が発生しやすいとされています。厚生労働省のデータでは、40歳の人は20歳の人よりも染色体異常が現れるリスクが8倍も高いとしています。また、パパが高齢の場合は発達障害のリスクが増加する点も重要です。この記事では、知っておきたい高齢出産の障害リスクと原因、対策を詳しく解説します。
(参考文献:NIPT予約センター 高齢出産とダウン症の確率)
妊娠中に行える染色体の検査
妊娠中の不安は尽きませんよね。胎児の状態を検査し、気持ちを整えておくこともひとつです。妊娠中に行える染色体異常の検査は2つあります。
- 非確定検査・・・NIPT、母体血清マーカーテストなど
- 確定検査・・・羊水検査、絨毛検査など
まずは、非確定検査でどの程度のリスクがあるのか検査し、その後医師の判断により確定検査を行います。
ただし、確定検査の場合は流産のリスクが少なからずあります。とはいえ、漠然とした不安を抱えたまま出産まで過ごすより、今できることとして検査を受けてみるのも選択肢として覚えておいてくださいね。
(参考文献:NIPT予約センター 高齢出産とダウン症確率の関係)
出産前の検査について詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
胎児スクリーニングとは?出生前診断でわかる先天性の病気と検査について解説【助産師執筆】
「お腹の赤ちゃんに病気や障害があったらどうしよう」と不安に思い、「胎児スクリーニングとはなに?」「胎児ドックや出生前診断を受けるかどうか迷っている」という方も多いと思います。この記事では、胎児スクリーニング検査を含む出生前診断にはどんな検査があるのか、どんなことがわかるのか、出生前診断でわかる先天性の病気について解説していきます。
高齢出産の初産婦と経産婦のリスクの違い
このように高齢出産のリスクにはさまざまなものがあります。
先ほども紹介した妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症のリスクは、誰にでも同じようにありますが、初産婦なのか経産婦なのかによって異なるリスクもあります。
ここでは、経産婦ならではの2つのリスクについて解説します。
過去の出産や持病に関係するリスク
過去の出産で帝王切開をしていたり、多胎児妊娠をした場合などは前置胎盤のリスクもあります。
前置胎盤とは、子宮口を胎盤が覆ってしまう状態です。赤ちゃんが産道を通れないため、帝王切開での出産となります。
また、胎盤が子宮の出口付近にあるので、子宮が収縮しにくくなり分娩時にいきなり出血することもあります。
また、40代になると子宮筋腫が増加します。良性の腫瘍ですが、できた場所や大きさ、数により流産のリスクもあります。
超音波検査で調べることもできるので、気になる方は婦人科での診察や子宮がん検診を受けてみてください。
初産とは違う精神的な不安
経産婦であっても精神的な不安はありますよね。
「障害を持っていたら兄弟や家族に何と伝えよう」「入院になったらお兄ちゃんの送り迎えどうしよう」など、今の生活に支障が出るかもと悩むことも。すでに子育ての経験があるからこそ、不安が強くなることもあります。
お母さんの命にもかかわる妊娠・出産で、なおかつ高齢出産であるなら少しでもリスクを減らしたいですよね。次ではリスクを減らす方法を紹介します。
高齢出産のリスクについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。
知っておきたい高齢出産のリスク!母子への影響と妊娠生活でできること
高齢出産にはリスクが伴うとよく言われますが、具体的にどのような内容が挙げられるのでしょうか?この記事では、加齢による妊娠・出産のリスクを母体、胎児、出産時に分けて解説しています。妊娠生活で意識するべきことや対策についても紹介しますので、ぜひ今から始めてみてくださいね。
年齢による出産リスクの変化とは?35歳以上の高齢出産の対策を徹底解説!【助産師執筆】
この記事では、年齢による出産のリスクの変化について徹底解説。近年、日本では女性の社会進出が進み晩婚化になったこと、不妊治療の技術が向上し年齢を重ねてからの妊娠が可能になったことから、「高齢出産」といわれる35歳以上の妊娠・出産が増えてきました。しかし、高齢出産にはリスクがつきもの。高齢出産のリスクと対策について助産師が詳しく解説します。
高齢出産のリスクを少しでも抑えるためにできること
母子ともに健康な出産を迎えるために、妊娠中からリスクを抑える生活を心がけましょう。
大切なのは生活習慣です。忙しい毎日では、家族の健康ばかり気にして自分のことは後回しになっていませんか?出産まで意識して欲しいポイントはこちらです。
十分な栄養を摂る
1日に必要な栄養をきちんと摂れていますか?妊娠したら赤ちゃんの成長+母体を支える栄養素も必要です。
特に、胎児の成長を促進する葉酸や血液を作る鉄分、亜鉛、ビタミンB12は十分に補いましょう。こちらでも解説したように、合併症を予防することは高齢出産において重要なポイントです。
妊娠高血圧症候群を予防するには、血圧を上げないことが大切なので塩分の摂取量を控えましょう。減塩の調味料に変えたり、醤油や塩の摂取量を見直してみてください。
また、糖質の摂取量が多いと妊娠糖尿病のリスクが上がります。白米に雑穀米を混ぜたり、果物が好きな方は食べる量を調節しましょう。
「栄養よりも時短のためにあるものを食べる」というお母さんも多いですが、妊娠中はどうしても栄養素が偏りがちです。赤ちゃんのためにもご自身の健康のためにも、今こそ十分な栄養を摂りましょう。
「mamaru」で必要な栄養素を確実に補おう
妊娠中の栄養素は葉酸サプリメントの「mamaru」で補いましょう。mamaruは1日たった4粒で、妊娠中に必要な栄養素が網羅的に補えるオールインワンサプリメントです。
葉酸や鉄分、カルシウムなど20種類以上の栄養素に加え、妊娠中に乱れやすい腸内環境を整える乳酸菌や食物繊維なども配合しています。
また、妊娠中に飲むサプリは、デリケートな体に摂り入れるからこそ”信頼できるサプリメント”であるかも重要ですよね。mamaruは産婦人科医の監修・推奨がされているサプリメントです。
さらに、赤ちゃんとママに優しい成分だけを配合し、これらの成分はすべて不使用。
スギ薬局でも取り扱いがあり、大手ドラッグストアにも認められた品質が自慢です。
出産までの期間、お母さんと赤ちゃんの健康をサポートする強い味方となりますよ。
店頭で買うよりもお得な特別価格は、こちらからチェックしてみてくださいね。
適度な運動で体力をつける
日常的に何か運動を取り入れていますか?前回の産後を思い出すと、赤ちゃんの3時間ごとの母乳やミルク、夜泣き対応に体力がどんどん奪われていきましたよね。
今回の出産は、兄弟のお世話が追加されるので、より体力をつけておくことが必要です。
また、妊娠中は体重が増えやすく体重管理も必要になります。歩いて買い物へ行ったり、散歩を日課にしたりと体力をつける生活を意識しましょう。
体力をつけておくことで、出産前の不安を少しでも抑えることができますよ。
ストレスを溜め込まない
日々溜まっていくストレスは、しっかり発散してください。溜め込むと自律神経に影響し、睡眠不足や疲労が取れない体になり生活に支障がでます。
ただし、妊娠中は食事量が増えることは控えたいので、暴飲暴食以外でのストレス発散法を紹介します。
- 映画やドラマを見て泣く、笑う
- リラックスできる香りの入浴剤を使う
- ほっとできるティータイムをとる
泣いたり、笑ったりすることはストレスを発散させる方法のひとつです。もちろん、好きなジャンルの映画やドラマを観て、充実した時間を過ごすこともおすすめです。
また、香りで癒される時間も作ってみてください。お風呂の入浴剤やティータイムのハーブティーなど、非日常な時間があると、気持ちがリセットされますよ。
高齢出産の不安やリスクを減らすために今からできることを始めよう!
経産婦は、40歳以上が高齢出産といわれます。高齢出産と聞くとリスクが先行し、不安になるのはあなただけではありません。
リスクを知ったうえで、少しでもそのリスクを減らしていくことが妊娠中にできることです。すでに身についている生活習慣を変えることは簡単ではありませんが、楽しく行うことでリスクや不安は軽減されていきます。
その中のひとつとして、手軽に栄養素を補える「mamaru」を取り入れてみてください。栄養素が確実に補えるサプリメントがあることは、心の落ち着きにもつながります。
出産までmamaruがあなたの体調をサポートします。一緒に充実した妊娠生活を送りましょう。
あなたへのおすすめ
mitas series オンラインショップ