更新日:2024/12/4
妊婦さんは岩盤浴に行ってもいい?赤ちゃんへの影響やほかのリフレッシュ法も解説
外出が少なくなり、疲れやストレスを抱えている妊婦さんの中には、「岩盤浴でたっぷり汗をかきたい」「ストレス解消したい!」と思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし実は、妊娠中の岩盤浴は避けた方がいいといわれています。
この記事では、妊婦さんがなぜ岩盤浴を避けた方がいいのか、考えられるリスクと岩盤浴以外のリフレッシュ法をわかりやすく解説していきます。
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
妊婦さんが岩盤浴を避けた方がいい3つの理由
岩盤浴とは、「室温40℃」「湿度80%」程度に設定された場所で、御影石などの上に横になる入浴形態の総称。(※1)民間療法や温浴方法などといわれています。
以前は、妊娠中の温泉は禁止されていましたが、2014年の「温泉法」改定をきっかけに禁忌症から削除されました。(※2)
しかし、岩盤浴に関しては現時点で調査データが少ないことから、妊娠中は避けた方がいいといわれているのです。
そのほかにも、以下のようなリスクも考えられます。
岩盤浴を避けた方がいい具体的な理由を見ていきましょう。
体温上昇による母体と胎児への影響
妊婦さんの身体の変化に伴う体温上昇は珍しいことではありませんが、高温多湿となる岩盤浴は、深部体温を高める入浴方法です。
そのため、母体が必要以上に高体温となり、妊娠合併症や胎児奇形を引き起こす場合があるのです。
また、妊娠初期なら流産、妊娠中期以降では早産などになる可能性も考えられます。
感染症リスク
岩盤浴は不特定多数の方が利用する公共施設です。
「岩盤浴=感染症になる」わけではないですが、細菌が繁殖しやすい場所なので、体調が不安定になりやすい妊娠中は高リスクとなります。
感染症の例は、風疹などの飛沫感染、ごくまれに性感染症などが考えられ、母体だけでなく母子感染症や母乳感染症などのリスクもあります。
転倒する危険性
妊娠中は血液循環量が増えるため、蒸し暑い所にいると、過剰に血行が良くなります。
妊婦さんの血流が促進されると気分が悪くなったり、のぼせ、めまい、立ちくらみなどによって転倒を引き起こしたりする危険性もあるのです。
また、妊娠中の身体は脱水症状や貧血にもなりやすいといわれています。床も滑りやすいため、あらゆる点で転倒の注意が必要となります。
知らずに岩盤浴やサウナに行ってしまった!大丈夫?
岩盤浴を避けた方がいいと知らずに行ってしまっても、過度に気にする必要はありません。
「岩盤浴に行った=不調になる」とは限らないからです。その後、特に不調がなければ胎児に障害が残るリスクも高くないでしょう。
もし行ってしまって心配な方は、主治医に相談してみてください。もしものために、これからは避けるようにしましょう。
妊娠中にできる岩盤浴以外のリフレッシュ方法5選
「岩盤浴に行けないなら、どうリフレッシュすればいいの?」と感じている方もいますよね。
岩盤浴以外にできる妊娠中のリフレッシュ方法は次の通りです。
- 妊婦向けの運動をする
- 足湯や温泉に入る
- 友人や信頼できる人とおしゃべりする
- 美味しいものを食べる
- 必要な栄養素を摂って体調をケア
それぞれ詳しく紹介します。
妊婦向けの運動をする
妊娠中の有酸素運動は有益であるといわれていますが、さまざまな点で気をつける必要があります。
たとえば、体操競技やダイビング、スケート、スキーなどは危険なスポーツに分類されます。妊婦さんに好ましいといわれているスポーツは次の通りです。(※3)
ほかにも、マタニティヨガなど「妊婦さんのため」のプログラムであり、腹部への外傷や落下のリスクがないものは行ってよいスポーツです。
ただし、スポーツを取り入れる際は主治医に伝えるようにしましょう。また、体調の変化に十分気を付けて取り組んでみてください。
足湯や温泉に入る
妊婦さんは長時間の入浴を避けた方がいいですが、適度に楽しむことはリフレッシュやリラックス効果が期待できます。
冒頭で解説したように、温泉法の改正によって妊婦さんも温泉に入れるようになりました。ただし、体調不良を予防するためにも、空腹時や10分以上の入浴を避けてください。
身体を温めるという共通点でいうと、妊娠中のホットヨガは控えるようにしましょう。スタジオによっては妊婦さんの入会を禁止しているところもあります。
また、近年流行している「よもぎ蒸し」も、妊娠初期の利用は避け、妊娠中期以降はサロンの注意事項を確認して大丈夫であれば活用しましょう。
妊娠中の温泉については、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
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友人や信頼できる人とおしゃべりする
友人や信頼できる人とのつながりは、ストレス解消や気持ちの安心感につながります。
妊娠中は、思うように身体が動かせず、睡眠に影響を及ぼしたり、ストレスや疲れやすさも感じやすいといわれています。
精神的にも不安や心配が増え、さまざまなことが気になってしまう方もいるでしょう。不安定な状態が続くと、うつ状態になる方もいるため、自分にとって話しやすい友人や信頼できる人と定期的にコミュニケーションをとりましょう。
主治医や看護師、カウンセラーなどの専門家も「家族や友人とは違う視点」で力になってくれますよ。
最近気分が落ち込んだり、やる気が出ない人は、こちらのコラムも参考にしてみてください。
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美味しいものを食べる
妊娠中は食べられるものが限られ、ニオイなどにも敏感になりやすいですよね。
胎児に影響があるものは避けた方がいいですが、我慢のし過ぎもストレスになります。食べていいものの中から、好きなものを食べ、楽しい食事の時間を工夫しながら過ごしていけるといいですね。
妊婦さんにおすすめの食べ物や食事のコツについては、こちらの記事が参考になりますよ!
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必要な栄養素を摂って体調をケア
妊娠初期は、身体を妊娠の状態に適応させながら、赤ちゃんの身体のためにも食事が重要な時期。その身体を作るために欠かせない栄養素は「葉酸」「鉄分」「たんぱく質」「カルシウム」「食物繊維」の5つです。
妊娠中期以降は、胎児の骨や歯の形成に大事な「マグネシウム」や、乳児の成長のために必要な「亜鉛」も重要な栄養素となります。加えて、各種ビタミンも葉酸やたんぱく質、カルシウムのサポート役として重要です。
しかし、わかっていても毎日栄養バランスの取れた献立を考えるのは大変ですよね。
そんなあなたにおすすめなのが、葉酸サプリ「mamaru」の活用です。
妊娠中の栄養サポートには葉酸サプリ「mamaru」がおすすめ
葉酸サプリ「mamaru」は、妊娠中に摂りたい栄養素を網羅した「妊婦さんのためのサプリ」です。どのような特徴があるのか、詳しく解説します。
食事の偏りを補う栄養素をたっぷりと配合
妊婦さんのためのサプリ「mamaru」には、厚生労働省が推奨する基準量に沿って、次の栄養素が配合されています。
- 葉酸
- ヘム鉄
- 亜鉛
- マグネシウム
- ビタミン
- ミネラル など
特に「葉酸」は、なかなか食事で必要量を摂取するのは難しく、時期によって推奨摂取量も変わります。妊娠中の身体で、細かなことを気にしながら過ごすのは負担ですよね。
「mamaru」なら、妊娠初期に必要な葉酸量400μgをしっかりと配合。食事とあわせて摂りたい栄養素がたっぷりと摂取できますよ。
赤ちゃんに必要な栄養素もひとつで摂れる
妊婦さんに特化した葉酸サプリ「mamaru」は、赤ちゃんとママのために必要な栄養素をサポートしてくれます。
特に亜鉛やカルシウムは、赤ちゃんの骨や歯の形成、細胞分裂に関わる大事な栄養素です。必要な量を1日の食事で摂るとなると、作るのも食べるのも大変になります。
葉酸サプリ「mamaru」なら、厚生労働省の基準に基づいて成分が配合されているので、複数のサプリを併用しなくても1つで栄養をカバーできます。
菌活成分でママの体をサポート
「mamaru」は、妊婦さん向けに特化した葉酸サプリでは史上初の「菌活」を目的とした乳酸菌、食物繊維を配合している商品です。
妊婦さんが悩まされがちなお腹の調子をケアしてくれる菌活は、健やかな妊娠生活を過ごす力にもなってくれますよ。
妊娠中はmamaruで、ママと赤ちゃんに必要な栄養素を補っていきましょう。
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岩盤浴以外にもある!妊娠中に気をつけたいこと
岩盤浴以外にも妊娠中に気をつけたいことを知っておくことで、必要以上の心配を減らして過ごせます。
たとえば、生活リズムの乱れや過度な運動、喫煙・飲酒、食生活の偏りなどは、少しでも気をつけられるといいでしょう。しかし、なんでも「ダメ」「気をつけないと」と思うことは自分を追い込み、精神的ストレスにつながります。
少しでもストレスを軽減し、母子ともに穏やかに過ごせるよう「適度な運動を楽しむ」「友人や信頼できる人とおしゃべりする」「食生活はサプリメントも活用する」など、一人でがんばらない工夫をしてみてくださいね。
妊娠後期に起こりやすいマイナートラブルと対策は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
妊娠後期のマイナートラブル8選!原因と予防法、対策を知って辛い症状を乗り越えよう
妊娠後期には、子宮が大きくなることやホルモンの影響などが原因でマイナートラブルが起こりやすい時期です。妊娠後期に起こりやすいマイナートラブルは腰痛、便秘、こむら返り、むくみ、胸やけ、眠気やだるさ、頻尿・尿漏れ、動悸の8つがあります。これらの原因と予防法・対策について詳しく解説します。
妊婦さんは岩盤浴以外のリフレッシュ方法を取り入れよう
ママのストレス解消は、生まれてくる赤ちゃんにもいい影響を与えてくれるでしょう。
しかし、岩盤浴は「体温上昇による母体と胎児への影響」「感染症のリスク」「転倒する危険性」という観点から、母子ともにリスクがあるため避けた方がいいでしょう。
今回紹介した「リフレッシュ方法5選」を参考にしながら、残りの妊娠生活を過ごしてみてくださいね。
また、ストレス解消やリフレッシュ方法だけでなく、予防策の1つとして「食事」も重要。妊娠中に必要な栄養素を補ってくれる成分が配合された「mamaru」で、手軽に食生活を補っていきましょう。
参考文献・サイト:
(※1)サウナ及びスパ営業施設における衛生確保に関する自主管理基準 (PDF) (Report). 日本サウナスパ協会. September 2004. p. 14.
(※2)環境省 温泉法第18条第1項の規定に基づく禁忌症及び入浴又は飲用上の注意の掲示等について(概要)
(※3)産婦人科診療ガイドラインー産科編2023|公益社団法人日本産科婦人科学会
厚生労働省:日本人の食事摂取基準2020年版
厚生労働省:ストレスと食生活 | e-ヘルスネット
日本臨床スポーツ医学会 産婦人科部会:学術委員会産婦人科部会提言:妊婦スポーツの安全管理基準(2019)
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