更新日:2024/11/8
赤ちゃんのアトピーには石鹸を使っても良い?肌に優しい石鹸の選び方
「赤ちゃんにアトピーができてしまったけど石鹸で洗っても大丈夫?」
「肌に優しい石鹸ってなにを基準に選べばいいの?」
バリア機能が未熟な赤ちゃんの肌は傷つきやすく、石鹸の選び方や洗い方で悩む保護者の方は少なくありません。
結論から言うと、赤ちゃんにアトピーができたときも肌に優しい石鹸をつかって清潔を保ち、保湿をすることが大切です。
アトピーのときの洗い方やスキンケア、赤ちゃんでも使える石鹸の選び方について詳しくみていきましょう。
この記事に登場する専門家
藤川 あかり
大学卒業後、総合病院などで看護師として勤務。
出産と夫の転勤を機に退職、看護師の知識と子育て経験を活かしてWebライターとして活動中。
〈資格〉
- 保健師
- 看護師
赤ちゃんのアトピーには石鹸を使わないほうがいい?
赤ちゃんがアトピーになったときでも、石鹸を使ってしっかり洗ってあげることが大切です。
アトピーに染みそうだからと石鹸を使わなかったり入浴を行わないと不潔になり、皮膚の状態を悪くしてしまう恐れがあります。
アトピーでもしっかり石鹸で洗い、入浴後はたっぷり保湿をすることを心がけましょう。ただし、状態により医師から石鹸を使うことを控えるように言われた場合は、指示に従ってください。
赤ちゃんの肌は意外と汚れがたまっている
外出することも少なく、赤ちゃんはあまり汚れないイメージがあるかもしれませんがそれは間違いです。赤ちゃんの肌には以下のような特徴があります。
- 代謝が活発で汗っかき
- 皮膚が薄い(大人の半分ほど)
- バリア機能が未熟
つまり赤ちゃんは生きているだけで汗や垢がたまるのです。どこにも行っていなくてもしっかり毎日清潔にしてあげましょう。
汗をかきやすいのに皮膚は薄く、バリア機能が未熟なため皮膚トラブルを引き起こしやすい
のが赤ちゃんの肌の特徴と言えるでしょう。
石鹸で洗ったあとは保湿を忘れずに
入浴後の赤ちゃんの保湿のポイントは、「すぐに・たっぷり」です。
病院から処方されたものや市販の赤ちゃん用の保湿剤をつかって、お風呂上がりは必ず保湿を行いましょう。
入浴後5分以内に、ちょっとベタベタかな?と思うくらい多めのクリームで保湿することで、肌トラブルを予防・ケアすることができます。赤ちゃんのお世話はバタバタしてつい保湿を忘れてしまうこともあるかもしれませんが、なるべく「すぐに・たっぷり」を意識してみてくださいね。
赤ちゃんにとって保湿は、石鹸で洗うことと同じくらい重要です。
アトピー石鹸はどんな基準で選ぶ?
アトピーのときは肌に余計な刺激を与えないよう、優しい石鹸を選ぶことが大切です。
でも、優しい石鹸と言われても具体的にはどんなことに気をつけて選んだら良いのか迷ってしまいますよね。
肌に優しい石鹸を選ぶときは、以下のポイントに注目しましょう。
- 無添加で低刺激のもの
- 泡立ちやすいもの
- 適切なpH
それぞれのポイントについて詳しく説明します。
無添加、低刺激
アトピーのときは無添加で、肌への刺激が少ない石鹸を選びましょう。
石鹸には、色やにおいをよりよくするため合成着色料や香料が含まれていることが少なくありません。また、製品の品質を保つための防腐剤やコストを抑えるために石油系の成分が含まれていることもあります。
香料や防腐剤などの添加物が入っていない石鹸が「無添加」とされています。
添加物は石鹸の品質やコストダウンには役立ちますが、アトピーの敏感な肌にとっては余計な刺激です。石鹸を選ぶときはどのような添加物が含まれているかチェックしましょう。
泡立ちやすい
アトピーに限らず、石鹸は泡立ちやすいものを選びましょう。泡立ちやすい石鹸のメリットは以下の通りです。
- しっかり肌の汚れがおちる
- すすぎやすい
- 赤ちゃんを待たせずにすむ
石鹸は泡立てることで汚れを落とすため、しっかり泡立つ石鹸を使いましょう。
また、上手く泡立っていないヌルヌルの状態だと、すすぐのに時間がかかったり、石鹸の成分が肌に残ってしまうことがあります。
石鹸の成分が残ると余計な刺激となり肌トラブルになりかねませんので、しっかり泡立てることが大切です。
泡立てるのに時間がかかってしまうと赤ちゃんが冷えたり機嫌が悪くなったりしてしまうこともあります。ベビースポンジや泡立てネットも使って優しい泡をつくりましょう。
適切なpHバランス
肌に優しくて汚れが落ちやすいのは、弱アルカリ性の石鹸です。
石鹸は基本的にはアルカリ性で、人間の肌は弱酸性です。そのためアルカリ性が強すぎる石鹸は肌の負担となりかねないため、pHは8〜11ほどの弱アルカリ性の製品を選びましょう。
弱酸性をうたっている液体ボディーソープにも利点はありますが、合成界面活性剤などの添加物が多く含まれています。pHとあわせて、成分もチェックして石鹸を選ぶことが大切です。
ミテラ オーガニクスのベビーソープは敏感肌に優しいこだわりの石鹸
ミテラ オーガニクスベビーソープは赤ちゃんの肌にも使える、無添加・天然成分にとことんこだわった石鹸です。
液体ソープではなく固形石鹸だからこそできる製法で、水や初乳にも含まれる天然成分だけで作られています。もちろん石油系成分や合成香料・着色料などの添加物は使っておらず、皮膚科医監修のもとデリケートな赤ちゃんの肌のために開発されました。
pHも9.5と、低刺激石鹸として適切なことが数値的にもわかります。
他にも敏感肌に寄り添うためのこだわりがたくさんありますので、ぜひこちらからチェックしてみてくださいね。
アトピーの予防もケアもできる洗い方
続いてアトピーの赤ちゃんの正しい洗い方を解説します。
肌に優しい石鹸を選んだら、しっかり洗ってアトピーの予防とケアをしていきましょう。
ネットや手でしっかり泡立てる
石鹸は泡立てることで汚れを落とす効果を発揮するため、しっかり泡立てることが大切です。
スポンジや泡立てネットを使うと手で泡立てるよりも早く、きめ細かい泡ができます。十分に泡立っていないとしっかり汚れを落とせないだけでなく、すすぎ残しにもつながります。
とくに、赤ちゃんの敏感肌を洗うときはしっかり泡立てることを意識しましょう。
スポンジなどは使わず手で洗う
赤ちゃんの肌はとても薄くデリケートなため、素手で優しくなでるように洗います。スポンジなどでゴシゴシ洗ってしまうと皮膚を傷つけるおそれがあるためです。
石鹸をしっかり泡立てたら、手のひらで優しく洗ってくださいね。首やわき、おしりなどのしわの部分は特によごれがたまりやすい部分ですので意識して洗いましょう。
顔も洗う
赤ちゃんの顔は、皮脂の分泌が盛んなため湿疹ができやすい部位です。お顔は赤ちゃんが嫌がりそうでためらうかもしれませんが、石鹸でしっかり洗ってあげましょう。
顔を洗うときは短時間で、口や鼻に入らないように注意するのが大切です。また、流す時は少し頭を持ち上げてあげると良いでしょう。
シャワーでしっかり流す
泡で全身を優しく洗ったあとは、シャワーでしっかり流します。石鹸のすすぎ残しがあるとそこから肌荒れなどの皮膚トラブルにつながってしまうおそれがありますので、ていねいに洗い流しましょう。
シャワーは少しぬるいかなと感じる程度(38度以下)が赤ちゃんには適温です。洗うときに意識した、しわの部分や耳の裏までしっかり流してくださいね。
赤ちゃんのスキンケアについては、以下の記事でも詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
乳児湿疹の原因から治し方、ケア方法まで完全ガイド!赤ちゃんのもちもち肌のためにできること
乳児湿疹は新生児期から乳児期に85%以上の赤ちゃんが経験します。だからこそ、予防とケアには正しいスキンケアを継続することが大切です。乳児湿疹ができたときのケア方法や受診の目安、アトピーやあせもとの違いについて解説します。
アトピーの傷が痛そうなときの洗い方
アトピーができていて痛そうな場合でも、医師から特別な指示がなければ石鹸で優しく洗って大丈夫です。
泡だけを皮膚にのせるようなイメージで、こすらずにふんわりと洗うことを意識しましょう。痛そうだからと洗わないと逆に不潔になってしまいます。
アトピーのある部位でも、低刺激の石鹸を使ってしっかり清潔を保ちましょう。
アトピー治療の3つの柱
アトピーの治療は以下の3つを中心に行われます。
- スキンケア
- 薬の使用
- 環境整備
1つずつ詳しくみていきましょう。
①スキンケア
まず、おうちで出来る大切な治療はスキンケアです。
赤ちゃんのデリケートな肌にはアトピーの有無にかかわらず、石鹸でしっかり洗ってたっぷり保湿をすることが大切です。
肌トラブルの予防にもなりますので、赤ちゃんが産まれたらすぐに毎日のスキンケアを習慣づけましょう。
②薬
赤ちゃんの肌トラブルで受診すると医師からステロイドなどの塗り薬を処方されることがあります。処方された薬は用法や用量をしっかり守って使用しましょう。
赤ちゃんにステロイドと聞くと少し不安を感じる方もいるかもしれません。しかしステロイドには効き目が強いものから、赤ちゃんにも使用できるような弱いものまで種類があります。不安な場合は医師や薬剤師としっかり話をして、
薬の力も使ってアトピーを治療していきましょう。
また、かゆみがひどい場合はかゆみ止めの薬が出ることもあります。
③環境を整える
アトピーが悪化する原因となるものをなるべく赤ちゃんから遠ざけることも重要です。アトピーが悪化する因子としては次のようなものがあります。
- ダニ
- ほこり
- 花粉
- ペットの毛
- 日焼け
寝具を干したりこまめに掃除をしたりして、アトピーを悪化させないような環境を整えていきましょう。
アトピーを適切に治療しないとどうなる?
アトピーはすぐに完治するものではなく、よくなったり悪くなったりを繰り返す状態です。適切な治療を続けないとどうなってしまうのでしょうか。
アレルギーの引き金になることも
アトピーをそのままにしていると、アレルギーの引き金になるおそれがあることが近年わかってきています。赤ちゃんが食物アレルギーや気管支喘息などの状態になるリスクが上がってしまうのです。
アトピーかな、と思ったらそのままにしないで皮膚科や小児科を受診しましょう。また、アトピーの予防のために日ごろからスキンケアをしっかりすることも大切です。
石鹸を使って清潔を保ち、アトピーをケアしよう
アトピーの状態でも石鹸をしっかり使って赤ちゃんの肌を清潔にしてあげることが大切です。
石鹸は無添加で刺激が少なく、赤ちゃんのデリケートな肌に適したものを選びましょう。洗うときはしっかり泡立てて、身体のしわの部分まで素手で優しくなでるようにします。アトピーの発疹がある部分も泡で優しく洗って大丈夫です。
また、入浴後はすぐにたっぷりと保湿をすることも欠かさないでくださいね。
ミテラ オーガニクスのベビーソープは天然素材にこだわった無添加の石鹸です。皮膚科医監修のもと、デリケートな肌を優しく守るためにとことんこだわって開発されたので、ぜひチェックしてみてください。
参考文献:国立成育医療センター 「アトピー性皮膚炎」
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