更新日:2024/12/16
妊婦さんは湿布を貼っても大丈夫?赤ちゃんへの影響や注意すべき成分を解説
妊娠すると体にかかる負担が一気に増え、腰や関節の痛みを発症します。しかし、できるだけ薬を控えたい妊娠中は、湿布も使ってはいけないのか悩みますよね。
実は湿布には、胎児へ影響を与える成分が含まれる場合もあるので、妊娠中は使用できないものも。
今回は妊娠中に湿布を使ってもいいのか、避けたい成分も含めて解説します。また、湿布以外の痛みの対処法についても、あわせてチェックしてみてくださいね。
この記事に登場する専門家
mina
産後に体調を崩した経験から、身体をつくる食事や栄養素について知識を深める。食でのインナーケア・肌のスキンケア・香りのアロマケアで、トータルバランスを整えるケアを強みとするライター。
<保有資格>
食生活アドバイザー2級・サプリメント管理士認定講座 終了証取得など
妊娠中に湿布は使える?
妊娠中の湿布の使用は、基本的には控えましょう。
湿布は鎮静成分などを皮膚から患部へ吸収させる医薬品です。飲み薬に比べると体への影響が少なそうなイメージがありますが、湿布の成分も胎児に届いてしまう懸念があります。
胎児の発育に影響する成分もあるので、妊娠中の湿布の使用には注意が必要です。どうしても使いたい場合は、医師に使用可能な湿布を処方してもらいましょう。
妊娠中に使える湿布とダメな湿布
積極的に使うことは避けたいですが、中には妊娠中に使用できる湿布もあります。使用してもいいかどうかは、含まれる成分により異なります。
使用OK・NGのそれぞれの成分を覚えておきましょう。
妊娠中に使ってもいい湿布の成分
妊娠中に使用しても問題ないとされる成分は、「サリチル酸メチル」です。
サリチル酸メチルは消炎鎮痛成分で、市販されている湿布や貼り薬にも使用されています。胎児への悪影響が認められていない成分なので、妊娠中でも安心して使用できるでしょう。
しかし、毎日複数枚使用したり、長期間使用したりすることは控えましょう。痛みが強い時だけ使用することが望ましいです。
妊娠中に避けるべき湿布の成分
妊娠中に避けるべき湿布の成分は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。NSAIDsは炎症を抑える効果がある成分として、多くの湿布薬に使用されています。
<NSAIDsの種類>
- ロキソプロフェン
- ケトプロフェン
- アスピリン
- インドメタシン
- フェルビナク
- ジクロフェナクナトリウム
- イブプロフェン
- アセチルサリチル酸
妊娠中に湿布を使うときは成分をしっかりと確認し、使用に問題がないものを選びましょう。
また、NSAIDsは鎮痛剤に配合される成分なので、頭痛のときに使うことも多いでしょう。慢性的な頭痛を持っている場合、頭痛薬が飲めない妊娠中は不安になりますよね。
妊娠中の頭痛薬について詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
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モーラステープやロキソニンテープは使える?
痛みや炎症を抑える湿布として、モーラステープとロキソニンテープがあります。どちらの湿布も胎児へ影響を与えるNSAIDsの成分を使用しているので、妊娠中の使用はできません。
モーラステープはケトプロフェン、ロキソニンテープはロキソプロフェンが含まれています。ただし、うっかり貼ってしまっても、短時間であれば胎児への影響はほとんどないといわれます。
心配な場合は、産婦人科に相談してください。
湿布に含まれる成分が赤ちゃんへ与える影響
ここでは、湿布の成分による胎児への具体的な影響について紹介します。
<胎児への影響>
- 羊水過少
- 動脈管収縮
- 肺高血圧症
- 腎機能障害
- 呼吸障害
- 手足の変形
NSAIDsによる胎児への影響は多く、命にかかわる場合もあります。妊娠10週以降は胎児への影響が懸念され、妊娠28週以降の妊娠後期は禁忌となっています。
NSAIDsは胎児の腎臓に影響を与え、羊水の減少を招きます。
羊水は妊娠中期から胎児の尿によって作られ、衝撃から守るクッションとしての役割や、体温維持、抗菌作用があり感染から守るなどの働きがあります。
胎児にとって重要な役割がある羊水ですが、腎臓にダメージを与えるNSAIDsにより羊水が減少してしまうことがあります。
また、肺動脈と大動脈を繋ぐ動脈管を収縮させ、胎児への血液循環に影響し、心不全を起こす場合も。これに伴い、肺動脈の血圧が高くなる肺高血圧症になり、心臓や肺に大きな負荷がかかります。
2014年に厚生労働省が妊娠後期の女性に対し、NSAIDsのケトプロフェンの使用を禁忌としました。
しかし、他のNSAIDsの成分全てが禁忌となっているわけではありません。つまり、妊娠後期の妊婦さんが知らずに購入してしまう場合もあるのです。
妊娠中の湿布の購入には細心の注意を払いましょう。不安な場合は、薬剤師や医師に相談することがおすすめです。
妊婦さんにおすすめ!湿布以外の腰痛や関節痛の対処法
妊娠中は腰や関節の痛みが起きやすい時期です。痛みを我慢するのは、母体にとっても良くありません。
痛み止めや湿布を使用せずに、痛みを緩和する方法を紹介します。
骨や筋肉に良い栄養素を積極的に摂る
まずは十分な栄養素を摂ることで、体の内側から痛みを予防しましょう。
腰痛・関節痛に良い栄養素
必要な栄養素をしっかりと吸収し、全身に栄養が行き渡れば炎症の発症を抑えることができます。骨や筋肉に必要なこれらの栄養素をしっかり補いましょう。
- 骨を強くする・・・カルシウム、ビタミンD、マグネシウム
- 筋肉を作る・・・タンパク質
- 疲労回復にアプローチする・・・ビタミンB群
- 血流を改善する・・・葉酸、鉄分、ビタミンB12
骨を強くする栄養素:カルシウム、ビタミンD、マグネシウム
腰痛の痛みを予防するためには、骨を強くすることも大切です。
骨が弱くなると、脊椎も弱くなります。脊椎の腰部にある腰椎に負担がかかると神経が圧迫され、腰や背中の痛みを発症します。
骨を強くする栄養素は、よく知られているカルシウムです。牛乳やチーズ、小魚に含まれるカルシウムは日常で摂りやすい半面、年齢を重ねるにつれて吸収されにくくなります。
また、ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、マグネシウムはカルシウム量を調節してくれる栄養素です。一緒に摂ることを意識しましょう。
筋肉を作る栄養素:タンパク質
筋肉を作るタンパク質は不足しがちな栄養素です。腰痛を防ぐには、正しい姿勢で過ごすことが重要です。
そのためには、姿勢を維持できる筋肉をつけ腰への負担を減らしましょう。また、タンパク質は軟骨や靭帯を構成する成分でもあるので、関節痛の予防にも必要です。
疲労回復にアプローチ:ビタミンB群
全部で8種類あるビタミンB群は、代謝機能を高め疲労回復に効果のある栄養素です。
特に、ビタミンB1、B2、B6は代謝、分解など新陳代謝に関わる栄養素です。細胞が生まれ変わることで、血液の流れを促します。
ビタミンB群はそれぞれ単体で摂り入れても良いですが、効率的に摂取したいならまとめて摂りましょう。互いに働き合う相互作用で、吸収率を高めます。
血流を改善する:葉酸、鉄分、ビタミンB12
そして、痛みを緩和する血流の改善も重要です。
妊娠中の血液は、胎児へ栄養素を運ぶ重要な役割があります。痛みの緩和という点でも、血流がいいと痛みを引き起こす発痛物質の生成を抑制できます。
十分な血液があることが大事なので、血液を作る材料の葉酸、鉄分、ビタミンB12を積極的に摂り入れましょう。
これらの成分の必要性について詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてください。
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妊婦さんの体をサポートする栄養素をまとめて摂るなら「mamaru」
骨や筋肉にアプローチする栄養素をまとめて摂るなら、葉酸サプリメント「mamaru」がおすすめです。
mamaruは、ここまで紹介した強い体を作る栄養素を網羅しているだけでなく、妊娠中のママと赤ちゃんに必要な栄養素もまとめて摂れるオールインワンサプリメントです。
妊婦さんの体に必要な栄養素を20種類以上含み、妊娠中の体調をしっかりとサポートします。
さらにmamaruは、腸内環境を整える菌や食物繊維も配合。いくら必要な栄養素を摂っても、腸内の環境が乱れていては体内にうまく吸収することができません。
腸内細菌のバランスを整え、栄養を十分に吸収できる環境を作るには、善玉菌を増やし、善玉菌を育てることが大切です。
mamaruに含まれる3種類の乳酸菌やラクトフェリン、食物繊維が腸内環境をやさしく整えます。
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骨盤ベルトを活用
腰回りをサポートする骨盤ベルトは、腰にかかる負担を減らすことができ、同時に恥骨への負担も軽減してくれるアイテムです。
お腹が大きくなってくると、腰にかかる負担がぐっと増えますよね。また、下腹にある恥骨も痛みを感じやすいです。
出産に備え、左右の恥骨が結合している部分がホルモンの働きで緩み、痛みを発症します。
骨盤ベルトは妊娠中はもちろん、産後の骨盤の開きや歪みも改善してくれるので、妊娠初期から産後まで長く使用できます。自分に合う使いやすい骨盤ベルトを探してくださいね。
マタニティヨガで姿勢を整える
妊娠中の精神的、肉体的な不安を改善するマタニティヨガは、産婦人科でも取り入れられています。マタニティヨガには、腰の痛みを緩和するポーズや呼吸の仕方があります。
また、ヨガは正しい姿勢が身に付くので腰痛予防としてとてもおすすめです。
リラックスして行うマタニティヨガは、妊婦さんに寄り添った内容で初めての方でも無理なくできますよ。気持ちを落ち着かせて出産するためにマタニティヨガを始める方も多いので、気になる方は試してみてくださいね。
患部を温める
痛みのある箇所を温め、血流を促進することで痛みを緩和できます。温めることで、硬くなった筋肉がほぐれ、痛みを引き起こす物質が除去されます。
また、関節の痛みに関わる靭帯は、温めて筋肉をほぐすことで痛みの解消に繋がります。カイロや、妊娠中に使用できる温湿布を使用しましょう。
妊娠中は湿布の使用も慎重に!十分な栄養を摂取して体調を整えよう
これまで当たり前に使用してきた湿布は、妊娠中には危険な場合もあります。使える成分と危険な成分を知ることで、赤ちゃんの健康を守りましょう。
また、妊娠が進むごとに腰痛や関節の痛みは増してきます。そのため、大きな痛みを感じる前から予防を行うことが大切です。
妊婦さん専用サプリのmamaruなら、骨や筋肉にアプローチする栄養素に加え、妊娠中に必要な栄養素もしっかり補えるので、効率的な栄養補給ができます。
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