更新日:2024/8/26
ベビーマッサージの効果とやり方|ママも赤ちゃんもしあわせになれるスキンシップを詳しく解説!【助産師執筆】
赤ちゃんと過ごしていく中で「赤ちゃんとの時間を大切にしたい」「赤ちゃんにとって気持ちがいいことをしてあげたい」と思うママは多いと思います。
しかし、実際にどんなことをしたらいいかわからなかったり、育児に追われる毎日の中で時間を取るのが難しかったり・・・育児中のママたちの悩みですよね。
そんなときには自宅で簡単にできるベビーマッサージがおすすめです。ベビーマッサージは、忙しいママと赤ちゃんにとって最適なスキンシップ!マッサージされる赤ちゃんだけでなく、マッサージをするママにとってもたくさんのメリットがあるんです。
今回の記事ではベビーマッサージの効果とやり方について詳しく解説していきます。ベビーマッサージを通して、ママも赤ちゃんもしあわせな時間を過ごしましょう。
◉この記事でわかること
・ベビーマッサージとはなにか
・ベビーマッサージの赤ちゃんとママへの効果
・ベビーマッサージをはじめる前におさえておきたいポイント
・ベビーマッサージのやり方のポイント
・ベビーマッサージをするときの注意するポイント
この記事に登場する専門家
助産師 四辻有希子
大学院を卒業後、助産師として地域周産期母子医療センターの産科病棟勤務。
不妊治療から妊婦健診、出産、産後の母乳育児外来まで幅広く周産期の助産ケアに関わっている。
〈資格〉
・助産師、保健師、看護師
・ICLS認定インストラクター
・新生児蘇生法「専門」コース修了
・J-CIMELSインストラクター
ベビーマッサージってなに?
「マッサージ」と聞くと、凝ったカラダをほぐすために筋肉を揉んだり、ツボを押したり・・・なんだか難しそうなイメージがありますよね。大人向けのマッサージをするときには専門的な知識や技術が求められるため、資格が必要な場合もあります。
マッサージという名はつくものの、ベビーマッサージは大人のマッサージとは違ってカラダをほぐすことが目的ではありません。
ベビーマッサージは、赤ちゃんの全身をママの手でやさしくなでることを通して「ママと赤ちゃんがたっぷり触れ合うこと」が一番の目的です。そのため特別な資格は不要。だれでもご自身の赤ちゃんにベビーマッサージをすることができますよ。
時間がないという方も大丈夫。「◯分間やらなきゃいけない」という決まりもないので、少し余裕ができたときに自宅にいながらさっと行うことも可能です。もちろん、しっかりと時間をとってやることもおすすめですよ。
ベビーマッサージは難しく考えず、赤ちゃんとのスキンシップを楽しむことが大切です。
赤ちゃんとママの絆を深めるベビーマッサージのやり方を先に知りたい!という人はこちらからジャンプしてくださいね!
ベビーマッサージにはどんな効果がある?
ベビーマッサージはマッサージされる赤ちゃんはもちろん、マッサージをするママにとってもうれしい効果がたくさんあります。まずは、どんな効果があるのか解説していきます。
赤ちゃんへのうれしい効果
ベビーマッサージによる赤ちゃんへのうれしい効果はこちらの3つ。
カラダがリラックスできる
マッサージをすることで、カラダ全体の血液やリンパ液の流れをよくする効果があります。
また、赤ちゃんとママの肌が触れ合うことで筋肉の緊張をほぐし、副交感神経の働きを優位にすることができるので安心感にもつながります。
赤ちゃんのカラダとココロのストレスの軽減につながり、眠りやすくなることで夜泣きの解消につながることもありますよ。
しあわせな気持ちになれる
赤ちゃんの肌とママの肌が触れ合うことで「オキシトシン」や「エンドルフィン」というしあわせホルモンが分泌されます。
オキシトシンは、家族や心を許せる人とのスキンシップやマッサージによって分泌され、「コルチゾール」というストレスホルモンの分泌を抑えるとともに、しあわせホルモンである「セロトニン」を活性化させることで幸福感を感じさせてくれるホルモンです。(※1)
エンドルフィンは気持ちがいいと思ったときに分泌されるホルモンで、別名「脳内モルヒネ」とも呼ばれるほど、痛みを抑えたりカラダの不快感を抑えたりする効果があるといわれています。
脳とカラダの発達を促す
赤ちゃんの脳が発達していくには「触れる」という感覚がとっても重要。赤ちゃんの目はしっかりと見えるようになるまで時間がかかるため、他の感覚を使うことで脳の発達を促していきます。中でも触覚はとても敏感なので、触れることで赤ちゃんは脳を使っているのです。
また、ベビーマッサージでは肌をなでるだけでなく、手足を曲げたり伸ばしたりと筋肉を動かすことによって赤ちゃんのカラダの発達を促す効果もあります。
ママへのうれしい効果
ベビーマッサージによるママへのうれしい効果はこちらの4つです。
赤ちゃんへの愛着が深まるとともに育児に自信が持てるようになる
多くのママがベビーマッサージを通して赤ちゃんとゆっくりと触れ合う時間を持つことで、赤ちゃんへの愛着が深まったと感じています。(※2)
スキンシップを通して赤ちゃんからの反応が返ってくることで、赤ちゃんとのコミュニケーションの一環にもなります。
赤ちゃんは自分の気持ちを話すことはできませんが、その代わりに表情やカラダを使ってママにいろいろなことを伝えています。
少しの時間でもスキンシップを通してコミュニケーションを取ることで、赤ちゃんからの反応をママが敏感に察知できるようになり、育児への自信にもつながります。(※3)(※4)
赤ちゃんの体調の変化を察しやすくなる
赤ちゃんを裸にして行うベビーマッサージは、赤ちゃんの肌を観察する機会にもなります。
普段は見えにくい背中をしっかりと見ることもできますし、定期的に肌の状態を観察して把握しておけば、赤ちゃんの肌の様子を敏感に察知し、未然に皮膚トラブルを防ぐこともできます。
また、通常時の赤ちゃんの反応を知っておけば、赤ちゃんの体調も察しやすくなります。
精神的な安定につながる
赤ちゃんがママにマッサージをしてもらうことでオキシトシンとエンドルフィンが分泌するように、ママも赤ちゃんの肌に触れることでオキシトシンとエンドルフィンがたっぷりと分泌されます。
しあわせホルモンと呼ばれる2つのホルモンの分泌が高まることで、ストレスを緩和したり気分の落ち込みをおさえたりすることができます。そのため、ベビーマッサージは産後うつ傾向を軽減できるともいわれているのです。(※5)
ベビーマッサージをはじめる前にチェック!
ベビーマッサージをはじめる前におさえておきたいポイントについて解説していきます。
ベビーマッサージはいつからできる?いつまでできる?
明確な決まりはありませんが、全身のベビーマッサージは生後1ヶ月以降からがおすすめされています。
生後28日以内の新生児期は、赤ちゃんもお腹の外の環境に慣れることに精一杯。温度の変化にもとっても敏感な時期なので、裸の時間が長いと疲れてしまうことも…。
ママも出産後でカラダがつかれている状態なので、無理は禁物です。生まれてからの1ヶ月間は、全身ではなく手や足だけにやさしく触れたり、服の上からお腹にやさしく触れたり、赤ちゃんがママの手に慣れるようなスキンシップをしていくといいですね。
また、ベビーマッサージができる期間は「いつまで」というのもありません。赤ちゃんによってはハイハイがはじまったり、歩きはじめるとじっとしていられず、全身マッサージ中に逃げ出すなんてことも。
ベビーマッサージは、全身やらなければいけないという風な決まりがあるものではないので、赤ちゃんが嫌がらない範囲で部分的にマッサージしたり、途中から一緒に遊んだりするのもOK。ベビーマッサージで大切なのは、マッサージすることではなく触れ合うことです。
「キッズマッサージ」というものもあるので、お子さんが嫌がらなければ時期にとらわれずにマッサージを通してスキンシップをとると良いでしょう。
ベビーマッサージで用意するものは?
ベビーマッサージは服を脱がさずに一部分だけマッサージするのも、服の上からでも大丈夫なので「絶対これが必要!」というものはありません。
ただ、マッサージの効果をより高めるなら、赤ちゃんを裸にして全身のマッサージをしてあげましょう。ここでは全身マッサージのときにあるといいものを紹介します。
◉全身ベビーマッサージで必要なもの
- 1タオル
- 2クリームやオイル
クリームやオイルがマットやベッドなどにつかないようにするために、大きめのタオルを用意しましょう。
全身のめぐりがよくなって赤ちゃんが気持ちよくなることで、ベビーマッサージ中におしっこをしてしまう赤ちゃんも多いので、タオルは多めに用意しておくといいですね。
赤ちゃんの皮膚はとてもデリケートです。マッサージをするときにはクリームやオイルを使い、肌のすべりをよくして摩擦のダメージから守ってあげましょう。
赤ちゃんの経皮吸収量(皮膚から成分を吸収する量)は成人の3倍といわれています。(※6)デリケートで敏感な赤ちゃんの肌に使うクリームやオイルは、アルコールフリーの無添加のものを選びましょう。
また、赤ちゃんの肌は生後3ヶ月から皮脂の分泌量が急激に低下することで乾燥しやすくなります。保湿効果の高いクリームやオイルを選んで、マッサージとともに赤ちゃんの肌の保湿もしっかりとしていきたいですね。
ベビーマッサージに使える赤ちゃんの肌にやさしいクリームを選ぶならmitera organics(ミテラオーガニクス)がおすすめです。
mitera organicsは着色料、アルコール、鉱物油、石油系界面活性剤、合成香料、パラベン未使用の弱酸性・低刺激・無添加のクリーム。
肌の潤いをキープしてくれるオリーブオイル、ホホバオイル、アルガンオイルの3種類の天然オイルを配合し、さらにシアバターやコメ由来セラミドなど保湿力の高い天然成分もたっぷり配合しています。
保湿力バツグンのクリームなので、もちろんママが使うのにもおすすめ。
実は、mitera organicsは妊娠線予防用として作られたクリーム。しかしその優しさと高保湿な成分構成から、産後の皮膚の乾燥対策や赤ちゃんの保湿クリームとして使うママも多いんですよ。
柑橘系のベルガモット精油を使用した微香性タイプと、無香料タイプの2つをご用意しています。
赤ちゃんも一緒に使うなら、より一層デリケートな肌を守るために、無香料タイプがおすすめです。
ベビーマッサージクリームとしても、ママ用のボディクリームとしても、さまざまな用途で使えるmitera organicsをぜひチェックしてみてくださいね。
どんな環境を準備すればいい?
- 部屋の温度は大人が半袖で寒くない程度(24〜25度くらい)
- 赤ちゃんが転落する心配のない場所(じゅうたんやマットをひいた床の上がおすすめ)
- ママがリラックスできる場所
- ママが好きな音楽をかけてもOK
- 指輪ははずし、ママの手の保湿にも気を配る
ベビーマッサージでは、赤ちゃんもママも安心してリラックスできるような環境が大切です。
ベビーベッドの上で行ってももちろん大丈夫ですが、ママの腰に負担がかかることも。赤ちゃんだけでなく、ママの体勢もつらくない環境を選ぶようにしましょう。
また、忘れがちなのがママの手の保湿です。ママの手がカサカサしていると、赤ちゃんの肌にダメージが出てしまうこともあります。赤ちゃんに触れることの多いママの手の保湿も、無添加のものを使いたいですね。
mitera organicsならママの手の保湿もしっかりとでき、そのままベビーマッサージにも使うことができるので便利ですよ。
ベビーマッサージのやり方とポイント
ベビーマッサージにはいろいろなやり方があります。赤ちゃんにも個性があるので気持ちいいと思う場所ややり方は違ってきます。
ママと赤ちゃんが慣れてきたら、よりやりやすいやり方で工夫していくとよりリラックス効果が高まりますね。
今回はやり方の一例を紹介していきます。
ステップ1:ベビーマッサージをはじめる準備をする
赤ちゃんと一緒になにかをするときには準備が大切。事前にこちらを読んで、ベビーマッサージをはじめる前におさえておきたいポイントを把握しましょう。
1.ベビーマッサージを行う環境を整える
2.バスタオルの上に赤ちゃんを置いて裸にし、赤ちゃんの機嫌と全身を観察する
3.クリームやオイルを全身に塗る
- クリームやオイルを塗る前にママの手を温めておきましょう
- 関節などしわになっている部分にもしっかりと塗りましょう
- 手のひらと指先全体をつかって赤ちゃんを包み込むように塗りましょう
- 赤ちゃんの肌に摩擦をくわえないようにやさしく触れましょう
4.赤ちゃんにマッサージをはじめる声かけと合図をする
- 毎回マッサージをはじめる前に同じ声かけと合図をすると、赤ちゃんも慣れてきやすいです
ステップ2:足のマッサージをする
全身のマッサージをするときには、足からはじめていくと赤ちゃんもびっくりしにくいです。
- 赤ちゃんの両足を手に取り、優しく膝を曲げ伸ばししてストレッチする
- 手のひらと指全体を赤ちゃんの足にそわせて、足先から股関節まで行ったり来たりする
- 足の裏面にも手のひらと指全体をそわせて、かかとから股関節まで行ったり来たりする
- 親指と人差し指と中指の3本の指先で、足の指を1本ずつ軽く引っ張りながら流す
ステップ3:お腹のマッサージをする
お腹をやさしくマッサージすることで赤ちゃんの腸の動きを助け、便秘の解消にもつながります。便秘がつらい赤ちゃんには、お腹のマッサージだけでも毎日やるといいですよ。
- 手のひら全体で赤ちゃんのお腹と胸をつつみこんで温める
- 両手で赤ちゃんのお腹に「の」の字をかくようにマッサージする
ステップ4:腕と手のマッサージをする
赤ちゃんはいろいろなものを手に触って口に持っていきます。手に塗るクリームやオイルは、口に入っても大丈夫なものを使用しましょう。
- 手のひらと指全体を赤ちゃんの腕にそわせて、肩から手先まで行ったり来たりする
- 肩から手首に向かって、優しくギュッギュッと握って離すを繰り返しながらマッサージする
- 赤ちゃんの手を両手で持ち、手のひらをくるくる円を描くように親指でマッサージする
- 赤ちゃんの手のひらから指先に向かって、1本ずつ軽く引っ張りながら流す
ステップ5:背中のマッサージをする
赤ちゃんをうつぶせにして行います。うつぶせにすると機嫌が悪くなるときもあるので無理はせずに行いましょう。首がすわっていない赤ちゃんは仰向けのまま行いましょう。
- 手のひらと指を赤ちゃんの背中にぴったりとくっつけ、腰に向かってやさしくなでおろすようにマッサージする
- 肩から腰に向かって大きく円を描きながらマッサージする
ステップ6:おしりのマッサージをする
おしりはおむつかぶれなどで皮膚トラブルが起こりやすい部位です。しっかりと保湿することも忘れないようにしましょう。
- 手のひらと指全体をぴったりと赤ちゃんにくっつけ、やさしくハートを描くようになでる
ベビーマッサージをするときの注意点
ベビーマッサージをするときに注意したいポイントは9個あります。
- 赤ちゃんに発熱がないか確認し、発熱している場合には行わない
- 赤ちゃんの皮膚に赤みや発疹があるときには行わない
- 赤ちゃんの機嫌が悪いときには行わない
- ママの体調が悪いときには行わない
- 授乳後や食後は1時間程度空けてから行う
- クリームやオイルをはじめて使うときにはパッチテストを行う
- ベビーマッサージ中に赤ちゃんの皮膚に異常が出たら中止する
- 予防接種を受けた日は行わない
- マッサージのあとは新陳代謝が上がるので授乳や飲み物を与える
ベビーマッサージは、赤ちゃんもママも無理をしてまで行うものではありません。はじめる前には赤ちゃんの体調や機嫌を観察して行うようにしましょう。
また、ママは「赤ちゃんのために!」と頑張りがちですが、ママの疲れやストレスは赤ちゃんにも伝わるので、ママの体調が悪いときや疲れを感じているときにはお休みすることも大切です。無理のない範囲で赤ちゃんとのスキンシップを楽しみましょう。
まとめ
今回の記事では、ママも赤ちゃんもしあわせになれるベビーマッサージの効果とやり方について詳しく解説してきました。
全身をマッサージするときには、肌への刺激を抑えるためにやさしいクリームを使いましょう。デリケートな赤ちゃんのお肌を守るには、mitera organics(ミテラオーガニクス)がおすすめです。
mitera organicsは無添加で赤ちゃんのお肌にやさしい成分だけを配合し、保湿力もバツグン。ママも使えるクリームで、赤ちゃんのお肌もママのお肌もたっぷり潤いを保つことができます。
ベビーマッサージで大切なことはやり方よりも、ママと赤ちゃんがスキンシップを楽しむことです。触れることでママと赤ちゃんの絆も深まっていきますよ。今しかない赤ちゃんとの時間をめいっぱい楽しんでくださいね。
参考:
(※1)有田秀穂:スキンシップと団欒はオキシトシンを介してストレスを解消させる
(※2)伊藤良子他:ベビーマッサージが母親の愛着・対児感情・メンタルヘルスに与える影響,母性衛生第57巻2号,2016
(※3)武井裕子他:気質特徴に適合したベビーマッサージプログラムが養育者の育児不安および育児自己効力感に及ぼす効果の検討,小児保健研究第80巻第1号,2021
(※4)日本におけるベビーマッサージの効果に関する文献レビュー:日本小児看護学会誌第24巻第1号,2015
(※5)伊藤良子他:ベビーマッサージが産褥3~6か月の母親の産後うつ傾向に与える影響,母性衛生第58巻2号,2017
(※6)環境省ー小児の環境保健に関する懇談会報告書
伊藤良子他:ベビーマッサージが正常新生児をもつ母親に及ぼす影響に関する文献レビュー,母性衛生第57巻2号,2016
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