2025-08-03
認知症の初期症状とは?要注意の6つの症状と気付いたときにすべきことを解説

ちょっとしたことが思い出せなくなったり、以前はできたことができなくなったりすると、もしかして認知症ではないかと疑ってしまう方もいるでしょう。同居している家族の変化に気付くケースもあります。
もし、症状が見られた場合、どうすればよいか分からない方も少なくありません。
そこで、本記事では認知症で現れる6つの初期症状を解説し、症状に気付いた場合にするべきことをご紹介します。簡単にできるセルフチェックや病院の何科を受診すればよいか、予防についても説明します。万が一症状が見られても慌てることなく、早期発見、早期治療につなげられるようにしましょう。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
認知症の初期症状かも?要注意の6つの症状
認知症と聞くと、物忘れをイメージする方が多いでしょうが、認知症の初期症状は物忘れだけではありません。政府広報オンラインの認知症に関するページでは、物忘れも含めて、以下の6つを初期症状として例示しています。
- 物忘れがひどくなる
- 理解力や判断力が衰える
- 時間や場所が分からなくなる
- 性格が変わる
- 不安感が強くなる
- 意欲がなくなる
また、認知症の症状は、「中核症状」と「周辺症状」の2つに分類されます。
Check
中核症状は脳細胞の異常により発生する症状です。
周辺症状は中核症状があることを自覚したり、不安に感じたりすることから生じる精神や行動面の症状で、性格や周囲の環境などにより個人差があります。
6つの初期症状について、どのような発言や行動が見られるか、具体的な例を挙げ、中核症状と周辺症状のいずれに該当するかも交えて、説明していきます。
物忘れがひどくなる
物忘れは、認知症の中核症状の1つである記憶障害によって現れるものです。以下のような言動が見られます。
- 1切ったばかりの電話の相手を忘れる
- 2何度も同じことを言う、質問する
- 3しまい忘れ、置き忘れが増える
- 4貴重品を盗まれたと言って人を疑う
物忘れは加齢によっても現れるので、見分けにくく、発見の遅れにつながる可能性があります。しかし、加齢による物忘れと認知症による物忘れには以下のような違いがあるので、手がかりにして早期発見につなげましょう。
<加齢による物忘れの特徴>
- 体験したことの一部のみ忘れる
- ヒントがあれば思い出せる
- 忘れたことを自覚している
- 症状はほとんど進行しない
<認知症による物忘れの特徴>
- 体験したことを丸ごと忘れる
- ヒントがあっても思い出せない
- 忘れたこと自体を忘れている
- 症状が進行する
理解力や判断力が衰える
理解力や判断力の衰えも認知症の中核症状の1つです。具体的には以下のような症状が現れます。
- 1新しいことを覚えられなくなる
- 2料理や片付けといった日常生活や、計算や運転などでのミスが増える
- 3テレビ番組の内容が理解できなくなる
料理中のミスは火災などにつながり、運転のミスは他人を巻き込む大事故につながるため、日常生活や社会生活に重大な影響を与えるものと言えるでしょう。
運転に関しては、警察も注目しており、警察庁が75歳以上を対象に行った運転シミュレーターによる調査研究では、認知症だと、見落とし、ヒヤリハットや事故発生の回数が多いとの結果が報告されました。
また、警視庁は認知機能に問題が生じた際、運転時に現れやすい事象をまとめたチェックリストを公表しているので、年齢を重ねて、運転に自信がなくなった場合は活用してみるとよいでしょう。
参考:警察庁 「高齢運転者交通事故防止対策に関する提言」の具体化に向けた調査研究に係る認知機能と安全運転の関係に関する調査研究
時間や場所が分からなくなる
日付、時間、場所が分からなくなることも、認知症の中核症状の1つです。自分の時間的、空間的、社会的位置を正しく認識する機能である見当識に問題がある状態で、見当識障害と呼ばれることもあります。具体的には以下のような症状が見られます。
- 1長時間待てなくなる、予定時刻に準備ができなくなる
- 2今日は何日かと何度も尋ねる、季節に合わない服を着る
- 3自分の年が分からなくなる
- 4慣れた場所で道に迷う
時間や場所が分からなくなることは、物忘れとともに、早くから現れる認知症の症状です。自覚したり、家族に見られたりした場合は、認知症を疑いましょう。
性格が変わる
認知症になると、怒りっぽくなるなど、性格の変化を感じることもあります。認知症の周辺症状の1つで、性格が変わると言うよりは、認知症の中核症状により、失敗したり、どうしたら良いのか分からなくなったりしてしまうことが原因です。具体的には以下のような症状が見られます。
- 1些細なことでも怒りやすくなる
- 2気づかいがなくなる、頑固になる
- 3失敗を人のせいにする
- 4イライラする、大声を上げる
周囲の方も接するのが難しくなるので、家族や友人との間に溝ができてしまう可能性があります。
不安感が強くなる
周辺症状の1つで、認知症により、失敗が増えることで、自分の先行きへの心配や、家族に迷惑をかけているといった感情が生じて、不安感につながってしまいます。以下のような症状が見られます。
- 1外出する際に持ち物を何度も何度も確認する
- 21人になるのを怖がる、寂しがる
- 3頭が変になったと訴える
周辺症状は周囲の環境によっても出方が変わります。例えば、認知症の症状により失敗したときに、「しっかりして」のような言葉を投げかけられることも、不安感の原因になるケースもあります。
意欲がなくなる
意欲をなくすことも、認知症の周辺症状の1つです。これまで問題なくできていたことが、認知症によってできなくなってしまうことが引き金となります。
- 1身だしなみを気にしなくなる
- 2趣味や好きな物事への関心を失う
- 3ふさぎこむ
- 4何をするにもおっくうがる、いやがる
ただし、意欲の低下はうつ病などの精神疾患でも見られるため、見分けるのが難しい症状です。しっかりと治療を行うためには、医師の診断を受けて、きちんと見分けてもらいましょう。
認知症の初期症状がみられたらどうすればよい?
認知症は早期発見、早期治療が非常に重要です。自分や家族に疑わしい症状が見られた場合は、本当に認知症によるものかを特定しましょう。生活への影響が少ない段階であれば、セルフチェックで症状を整理した上で、医療機関を受診するのがおすすめです。
しかし、日常生活に支障を来している場合は、迷わず医療機関や地域の窓口に相談しましょう。認知症の治療は進行を抑える薬の使用がメインですが、早い段階で使い始める方が、日常生活への影響を減らせます。
軽度な場合はセルフチェック
自分や家族が認知症のような症状が出ているが、認知症かどうかはっきりしない、生活への影響はないという場合は、セルフチェックを行ってみましょう。
東京都福祉局の「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」が分かりやすくておすすめです。10個の質問に、4段階で回答し、認知症の可能性を判定します。
また、公益社団法人認知症の人と家族の会は「家族がつくった「認知症」早期発見のめやす」というリストを公表しています。家族の会の会員の経験から作られているので、家族に認知症の疑いがある場合に用いるとよいでしょう。
もちろん、セルフチェックをせずに病院を受診しても問題はありません。しかし、セルフチェックを行うことで、症状を整理できて、医師にスムーズに説明できるようになるのでおすすめです。
参考:東京都福祉局 自分でできる認知症の気づきチェックリスト
参考:公益社団法人認知症の人と家族の会 家族がつくった「認知症」早期発見のめやす
生活に支障がある場合は外部に相談
症状が重い場合や、日常生活に支障が出ている場合は、迷わずに病院に相談しましょう。地域の相談窓口も選択肢になります。
病院の場合は、まず、かかりつけ医に相談しましょう。健康診断のデータがあるなど、相談される方の体のことをよく理解しているので、本当に認知症なのかを特定することにもつなげやすいです。また、症状に応じて、他の専門病院なども紹介してくれます。
かかりつけ医がおらず、どの病院に相談してよいか分からない場合は、地域包括支援センターなどの相談窓口を利用しましょう。厚生労働省のウェブサイトから窓口となる施設を検索できるので、自宅から近い施設を探すのがおすすめです。
病院は何科に相談すればいいの?
病院の科としては、精神科、脳神経内科、脳神経外科、老年科、心療内科が担当です。
また、医療機関によっては「物忘れ外来」を設けているところもあります。精神科と脳神経内科のように、複数の科の医師が連携することで、認知症による物忘れか、加齢による物忘れかの鑑別など、認知症に対応した医療を行っています。
公益社団法人認知症の人と家族の会が全国の物忘れ外来の一覧表を掲載しているので、自宅から近い物忘れ外来を探してみましょう。
認知症ではなく、MCI(軽度認知障害)と診断される可能性もある
認知症だと思って病院を受診したら、「MCI(軽度認知障害)」と診断されるケースもあります。MCIは認知症の一歩手前の状態です。MCIは物忘れなどの症状は見られるものの、日常生活には支障はない状態とされています。
MCIになると、1年で約5~15%が認知症になってしまいますが、一方で1年で約16~41%は健常な状態に回復することも報告されています。認知症の治療法はありませんが、MCIの場合は回復の可能性があるので、MCIと診断されたからといって、落ち込むことなく、まだ間に合うと考えましょう。
運動、バランスのとれた食事、頭を使う習慣がMCIの回復に役立つ可能性があるので、積極的に取り入れるのがおすすめです。
認知症の予防方法はあるの?
現在のところ、認知症を予防する薬や方法はありません。しかし、さまざまな研究により、認知症のリスク要因が見えてきました。リスク要因への対策を取り入れることで、予防につながる可能性はあります。
WHO(世界保健機関 )の「認知機能低下および認知症のリスク低減」のガイドラインでは、以下の10の改善が認知症のリスク低減につながるとしています。
- 身体活動
- 喫煙
- 栄養
- 飲酒
- 認知訓練
- 社会活動
- 体重(肥満)
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
中でも注目すべきは「栄養」でしょう。栄養バランスを整えるには、食事の見直しが必須です。さらに、食事は肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症とも関連するので、栄養バランスを整えれば、5つの改善を同時に行うことにもつながります。
食事を見直すことは、すぐにでもできる対策です。まずは普段の食生活を振り返って、足りない栄養を見極めるところから始めるとよいでしょう。
頭を使う人がとりたい栄養が詰まったサプリ「Rimenba」
栄養バランスを整えることは重要ですが、1日3食、毎日意識し続けることは大変です。特に外食や飲み会などがある場合は、食事内容がコントロールできないので、どうしても偏りが出てしまいます。サプリメントを上手に活用して、足りない栄養を補いましょう。
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気になる症状があるならば今すぐ認知症初期症状チェックを!
現在では、認知症を完治させる方法はありません。しかし、進行を遅らせることは可能で、早期発見、早期治療が日常生活への影響を抑える大きなカギとなります。症状を自覚したり、家族に気になる症状が出たりした場合はすぐに認知症を疑い、セルフチェックや外部への相談を行いましょう。
認知症を防ぐ方法は確立されていないものの、栄養バランスのとれた食事や生活習慣病を防ぐことが、認知症のリスク低減につながります。まずは生活習慣病とも関連が深い食生活を見直し、イキイキと年齢を重ねて、元気に過ごすことを目指しましょう。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授
【知力健康サプリRimenba監修・脳神経内科医】Rimenba(リメンバ)は最近の研究で効果が期待されている葉酸やビタミンB6、ビタミンB12などの栄養素がオールインワンで含まれており、非常に理にかなった製品だと思います。 日々の食事や運動でまかないきれない部分を補ってくれることが期待できます。

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
国内化粧品メーカー、外資系消費財メーカーで、品質管理や薬機法業務に約15年従事した後にフリーライターに。薬機法や成分関連の知識をいかして、コスメやサプリのライティング、校正、記事監修などを手がける。