2025-07-15
認知症初期症状チェックは何に注目すればいい?注意すべき6つの変化

年齢を重ねて、物忘れがひどくなったり、複雑なことができなくなったりすると、認知症ではないかと心配になりがちです。ご自分だけでなく、家族の変化が気になるというケースもあるでしょう。
自分や家族に心配な症状が現れた場合は、まずセルフチェックを行うのがおすすめです。
本記事では、認知症で現れがちな6つの初期症状を解説し、Web上で簡単にできるセルフチェックをご紹介します。病院にかかるタイミングや、認知症の種類、予防についても説明します。
自分や家族の認知症を早期に発見できるように、本記事を参考にしてください。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
認知症の6つの初期症状
政府広報オンラインの認知症に関するページでは以下の6つを認知症の初期症状として挙げています。具体的にどのような言動が出るかを説明していきます。
- 物忘れがひどくなる
- 理解力や判断力が衰える
- 時間や場所が分からなくなる
- 性格が変わる
- 不安感が強くなる
- 意欲がなくなる
物忘れがひどくなる
認知症の中核症状の1つである記憶障害によるもので、切ったばかりの電話の相手を忘れる、何度も同じ事を言う、質問するなどの言動が現れます。置き忘れも増え、時には盗まれたと言って人を疑うケースも。
物忘れは加齢によっても現れるので、分かりにくいと感じるかもしれません。しかし、加齢による物忘れと認知症による物忘れには違いがあるので、以下を参考によく見極めましょう。
加齢による物忘れ | 認知症による物忘れ |
---|---|
体験したことの一部のみ忘れる | 体験したことを丸ごと忘れる |
ヒントがあれば思い出せる | ヒントがあっても思い出せない |
忘れたことを自覚している | 忘れたこと自体を忘れている |
症状の進行はほとんど進行しない | 症状が進行する |
理解力や判断力が衰える
理解・判断力障害も認知症の中核症状の1つです。新しいことを覚えられなくなる他、料理や片付けといった日常生活の中のことや、計算や運転などでのミスが増えます。テレビ番組の内容が理解できなくなるというケースもあります。
運転については、警察庁が75歳以上を対象にした運転シミュレーターによる調査研究を行っており、認知症だと、反応動作が遅く、信号や標識などの見落とし、ヒヤリハットや事故発生の回数が多いとの結果が出ています。
料理中のミスは火災などのリスクとなり、運転時のミスも大事故につながりかねません。日常生活や社会生活への影響が特に大きいので、早期発見が非常に重要です。
参考:警察庁 「高齢運転者交通事故防止対策に関する提言」の具体化に向けた調査研究に係る認知機能と安全運転の関係に関する調査研究
時間や場所が分からなくなる
日付、時間、場所に関する見当識の障害も、認知症のよくある初期症状です。長時間待てなくなったり、外出の時刻に準備ができなかったりします。
さらには今日は何日かと何度も尋ねたり、季節に合わない服を着たり、自分の年が分からなくなったりするケースも。症状が進行すると、近所で迷子になったり、自宅のトイレの場所が分からなくなったりすることも起こり得ます。
見当識の障害は記憶障害とともに、認知症において早くから現れる症状なので、気付くきっかけになりやすいでしょう。
性格が変わる
認知症になると怒りっぽくなったと感じる場合があります。実際に性格が変わるというよりは、認知症により、何か失敗をして、どうしたら良いのか分からずイライラしたり、不機嫌になったりします。大声を上げたり、介護を拒んだりすることもあり、周囲の対応も難しくなりがちです。
認知症の中核症状に、性格や素質、環境や心理状態が加わって生じる周辺症状の1つとされています。
不安感が強くなる
不安感が強くなることも、認知症の周辺症状の1つです。認知症により、失敗が増えることで、自分の先行きへの心配や、家族に迷惑をかけているといった負い目が生じ、不安感につながることがあります。
外出する際に持ち物を何度も何度も確認してしまう、1人になるのを不安がるなどの行動が現れるケースもあります。
意欲がなくなる
周辺症状の1つとして、意欲がなくなるケースもあります。認知症により、これまで問題なくできていたことができなくなり、気分が沈み、うつ状態や意欲の低下につながるのです。
身だしなみを気にしなくなる、趣味や好きな物事への関心を失う、ふさぎこむ、何をするにもおっくうがったり、いやがったりするなどの行動が現れます。
気になる場合はまずセルフチェック
自分や家族が認知症かもしれないが、はっきりしない、病院に行くべきか分からないという場合は、セルフチェックを行ってみましょう。
認知症の初期症状のチェックリストは、インターネットを検索すると数多く出てきます。中でも、東京都福祉局のサイトに掲載している「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」が分かりやすくておすすめです。
- 財布や鍵など、物を置いた場所がわからなくなることがありますか
- 5分前に聞いた話を思い出せないことがありますか
- 周りの人から「いつも同じ事を聞く」などのもの忘れがあると言われますか
- 今日が何月何日かわからないときがありますか
- 言おうとしている言葉が、すぐに出てこないことがありますか
- 貯金の出し入れや、家賃や公共料金の支払いは一人でできますか
- 一人で買い物に行けますか
- バスや電車、自家用車などを使って一人で外出できますか
- 自分で掃除機やほうきを使って掃除ができますか
- 電話番号を調べて、電話をかけることができますか
10個の質問に対して、4段階で回答し、数値化することで、認知症の可能性を判定します。専門的な質問ではなく、日常生活で起こる事柄について尋ねているので、どなたにも分かりやすい作りと言えるでしょう。
また、公益社団法人認知症の人と家族の会は『家族がつくった「認知症」早期発見のめやす』というリストを公表しています。家族の会の会員の経験からまとめられたものなので、家族に認知症の疑いがある場合には用いましょう。
参考:東京都福祉局 自分でできる認知症の気づきチェックリスト参考:公益社団法人認知症の人と家族の会 家族がつくった「認知症」早期発見のめやす
病院にはいつかかるべき?
認知症は早期発見、早期治療が非常に重要であるため、おかしいと感じたら、すぐに病院を受診しましょう。セルフチェックを行い、現れている症状などを整理した上で受診するのがおすすめです。しかし、既に日常生活に支障を来しているのであれば、躊躇せず、すぐに病院に相談しましょう。
相談先としては、かかりつけ医が第一の選択肢となります。かかりつけ医は健康診断などで、相談される方の体のことをよく理解しているので、適切な治療につなげられます。
かかりつけ医がない場合は、医療機関が設けている「物忘れ外来」に相談しましょう。公益社団法人認知症の人と家族の会が全国の物忘れ外来の一覧表を掲載しているので、自宅から近い物忘れ外来を探して相談するのがおすすめです。
また、医療機関以外にも地域包括支援センターなどの相談窓口を利用するのも選択肢の1つです。厚生労働省のウェブサイトから検索できるので、お近くの施設を探してみるとよいでしょう。
参考:公益社団法人認知症の人と家族の会 全国もの忘れ外来一覧参考:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」
認知症の種類
認知症と聞くと、アルツハイマー型をイメージしやすいですが、他の種類もあり、約70種類の認知症があるとされています。中でも、患者数の多いアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症を三大認知症と呼ぶこともあります。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー病と呼ばれることもあります。日本における認知症の60〜70%と、最も多くを占めている認知症です。アミロイドβとリン酸化タウという2種類の異常なタンパク質が脳に蓄積することが原因と考えられていますが、蓄積のメカニズムなど分かっていないことが多いです。
記憶や言語などの能力に障害が現れ、しかも進行性なので、徐々に日常生活が困難になっていってしまいます。まれに65歳未満でも発症する若年性アルツハイマー病もありますが、65歳以上で発症するケースがほとんどです。
脳神経系の診察や脳の画像検査などにより、診断されます。認知症以外の病気でも認知症に似た症状が出るので、他の病気が隠れていないか確認することも診断における重要なポイントです。
アルツハイマー型認知症を完治させる方法はないため、進行を遅らせることが主な治療となります。薬物を用いた治療の他、回想法やレクリエーション療法などが用いられます。
血管性認知症
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳血管の病気が引き金となって起こる認知症です。アルツハイマー型認知症に次いで患者数が多く、アルツハイマー型認知症と血管性認知症が一緒に起こる混合型認知症もあります。
脳血管の病気で、血流が悪くなり、神経細胞がダメージを受けることが原因です。脳血管の病気の背後には高血圧、糖尿病などの生活習慣病が関わっています。
治療としては、まず脳血管の病気の再発防止を目的として、原因となる生活習慣病の治療が欠かせません。血管性認知症とアルツハイマー型認知症を同時に起こすケースが多いことから、アルツハイマー型認知症で用いられる薬物が用いられることもあります。
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症はレビー小体という異常なタンパク質の蓄積によって起こる認知症です。注意力の低下なども現れますが、現実には見えないものが見える幻視や、手足が震えるパーキンソン症状、歩幅が小刻みになり、転びやすくなるなどの症状が現れます。
脳や自律神経に、αシヌクレインというタンパク質でできたレビー小体とレビー神経突起が現れ、神経細胞がダメージを受けることが原因です。
現在、根本的な治療法はなく、アルツハイマー型認知症と同様の薬物を用いた治療や、幻視やパーキンソン症状などの各症状への対症療法がメインになります。
認知症を防ぐ方法はある?
認知症を防ぐ方法はあるのか気になる方も多いでしょうが、現在のところ確実に防げる薬や方法はありません。しかし、さまざまな研究により、認知症の予防につながる可能性のある習慣が見えてきています。
まず、大切なのが頭を使う習慣を持つことです。難しいことをする必要はなく、読書やパズル、趣味に没頭するのも良いとされています。また、他人との交流も役立つとされているので、社会活動を継続することも重要と言えるでしょう。
生活習慣病への対策も認知症を防ぐことにつながります。特に血管性認知症の原因となる脳血管の病気は、糖尿病や高血圧が大きく関与しているので要注意です。生活習慣病の対策には適度な運動、十分な睡眠、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
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ビタミン類とミネラルもバランス良く配合しており、以下の栄養素が摂取できます。
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ビタミンC
- ビタミンD
- ビタミンE
- 葉酸
- 鉄分
- 亜鉛
さらに注目成分であるプラズマローゲン、ノビレチン、イチョウ葉エキスも配合。頭を使う人の健康にしっかりと寄り添ったオールインワンサプリです。
一方で使わない成分にも目を向け、香料、酸味料、着色料、保存料、甘味料、増粘安定剤の6つの添加物は使用していません。GMPに準拠する国内有数の工場で製造しており、品質面にもこだわり抜いて作られています。
定期購入は初回50%オフで、縛りやキャンセル料もなく、15日間の返金保証もありますので、まずは試してみたいという場合にぴったりです。2回目以降も25%オフで購入でき、日々の生活に長期的に取り入れられます。送料も無料なので、気軽にお試しください。


気になる症状があるならば今すぐ認知症初期症状チェックを!
認知症は現在では完治させる方法がない難しい病気ですが、進行を遅らせることは可能です。だからこそ、早期発見、早期治療が大変重要なので、自分や家族に気になる症状が出た場合はすぐにセルフチェックを行ったり、病院を受診したりしましょう。
また、認知症を防ぐ方法も現在ではまだ確立されていません。しかし、健康な生活習慣を重ねていくことが、予防につながる可能性があることは分かってきています。今一度、自分の生活習慣を見直して、イキイキと健康に年齢を重ねましょう。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授
【知力健康サプリRimenba監修・脳神経内科医】Rimenba(リメンバ)は最近の研究で効果が期待されている葉酸やビタミンB6、ビタミンB12などの栄養素がオールインワンで含まれており、非常に理にかなった製品だと思います。 日々の食事や運動でまかないきれない部分を補ってくれることが期待できます。

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
国内化粧品メーカー、外資系消費財メーカーで、品質管理や薬機法業務に約15年従事した後にフリーライターに。薬機法や成分関連の知識をいかして、コスメやサプリのライティング、校正、記事監修などを手がける。