2025-12-06
ドライアイがひどくなるとどうなる?放置のリスクと今すぐできる予防ガイド

「最近、どうも目がかすんでピントが合いにくい。これって年齢のせい?」
「仕事でパソコンを使っていると、目が乾いてショボショボする。もしかしてドライアイかも?」
日頃から仕事などで目を酷使しており、このような不調を感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ドライアイがひどくなると具体的にどのようなリスクがあるのか、その原因と今すぐ始められる対策について、わかりやすく解説します。最後まで読むことで、ご自身の目の状態を正しく理解し、適切なセルフケアの方法がわかるでしょう。
この記事に登場する専門家

かんない駅前眼科クリニック院長
福永 ひろ美

Webライター
神屋ヒロキ
ドライアイの基礎知識

ドライアイとは、涙の量が減少したり質が変わったりすることで、目の表面にさまざまな不快な症状が現れる病気です。
涙には目をうるおし、乾燥から守るバリア機能があります。それだけでなく、角膜に必要な栄養や酸素を届けたり、ホコリや細菌を洗い流したりする自浄作用も持っています。
ところが、ドライアイになると、この涙のシステムがうまく働かず、目が充血する、かすむといった症状が出てくるのです。
ドライアイがひどくなると、どうなる?

ドライアイの症状を放置してひどくなると、私たちの生活や目の健康に、思った以上の影響が及ぶ可能性があります。
ここでは、症状が進行した場合に考えられる主なリスクについて、順を追って見ていきましょう。
日常生活における平均的な視力が下がる

ドライアイがひどくなると、日常生活における「実用視力」が低下してしまうことがあります。
Check
実用視力とは
健康診断などで行う視力検査の数字とは異なり、普段の生活の中で「どれだけクリアに見えているか」を示す、平均的な見え方のことです。
健康な状態では、涙が目の表面を均一な膜のように覆い、光を正しく屈折させる手助けをしています。ところが、涙が減ってしまうと均一にうるおわず、デコボコとした状態になってしまうのです。
結果、目に入ってきた光が正しく屈折せずあちこちに乱反射して、ピントが合いにくくなり「視力検査は悪くないはずなのに、なんだか視界がぼやける」といった、見え方の質の低下を招くことがあります。
角膜感染症にかかるおそれがある
ドライアイがひどくなると、「角膜感染症」という病気にかかるリスクが高まります。角膜感染症とは、角膜が細菌やウイルスなどに感染して炎症を起こしてしまう病気です。
涙は常に目の表面を流れ、外から入ってきた細菌や異物をキャッチして洗い流し、目を守ってくれています。しかし、涙の量が減ってしまうと、この大切な自浄作用が十分に働かなくなることも。
角膜感染症になると、以下のような症状が現れ、生活に支障をきたす可能性があります。
- 1目の充血がなかなか治まらない
- 2目の中に何かが入っているようなゴロゴロとした異物感が続く
- 3視界がかすんだり、白っぽく見えたりする
角膜感染症は、放置すると感染が進行してしまうため、ひどくなる前に早めに対処することが重要です。
体全体の不調につながる
ドライアイがひどくなることで、一見関係なさそうに思える、体全体の不調にまでつながるケースがあります。
目が痛い、疲れる、ゴロゴロするといった不快な症状が続くと、知らず知らずのうちに大きな精神的ストレスを感じます。このストレスが引き金となり、体温や血流、内臓の働きなどをコントロールしている自律神経のバランスが崩れやすくなってしまうのです。
自律神経が乱れると、以下のような症状が起きることがあります。
- 1原因のよくわからない頭痛が続く
- 2ひどい肩こりに悩まされる
- 3仕事や家事に集中できなくなる
これらの不調が長引けば、睡眠の質が低下したり、仕事の効率が落ちたりと、心身ともに負担が大きくなる悪循環に陥ってしまう可能性も考えられます。
ドライアイがひどくなる主な原因

そもそもなぜドライアイの症状がひどくなるのでしょうか。
ここでは、症状が悪化する原因と考えられるものを、一つひとつ解説していきます。
パソコン作業などによる目の酷使

現代人にとって、ドライアイがひどくなる大きな原因の一つが、パソコンやスマホなどの画面を長時間見続けることです。こうした作業は「VDT(Visual Display Terminals)作業」と呼ばれ、患者の増加と深く関係していると考えられています。
涙はまばたきをするたびに、まぶたによって目の表面全体に均一に広がります。しかし、集中して画面を見つめていると、まばたきの回数が普段の半分以下に減ってしまうこともあるのです。
これでは、涙が目の隅々まで行き渡らず、表面がどんどん乾燥してしまいます。
エアコンの影響などによる目の乾燥
エアコンの効いた快適な室内環境も、ドライアイがひどくなる一因となり得ます。特に注意が必要なのは、空気が乾燥している状態です。
空気が乾いていると、肌の水分が奪われやすいのと同じように、涙も通常より早く蒸発してしまいます。
冬場に暖房を強く効かせた部屋や、夏場に冷房で空気がカラカラになったオフィスなどは、目にとっては過酷な「乾燥地帯」。こうした環境に長時間いると、涙がどんどん蒸発してしまい、目が乾く感覚を覚えやすくなります。
コンタクトレンズの使用
コンタクトレンズも、使い方によってはドライアイがひどくなる原因となる場合があります。特に、レンズに水分を多く含む「ソフトコンタクトレンズ」を使用している方は注意が必要です。
ソフトコンタクトレンズは、柔らかさを保つために水分を多く含んでいます。最初は着け心地がよいですが、時間がたつとレンズの水分が蒸発し、周囲の涙を吸収することも。
また、レンズが目を覆う面積が多いため、涙の正常な循環を妨げてしまう側面もあります。
ソフトコンタクトレンズに限らず、コンタクトレンズは長時間装用を避け、レンズを正しく洗浄・交換することが大切です。
マイボーム腺の詰まり
「マイボーム腺」とは、私たちの上下のまつ毛の付け根近くに並んでいる、油分を分泌する腺のことです。
涙は主に「水分」でできていますが、その一番外側は、このマイボーム腺から分泌される「油の層」で薄く覆われています。油の層がフタの役割をすることで、内側にある水分が簡単に蒸発するのを防いでくれているのです。
ところが、加齢などが原因で、このマイボーム腺の出口が詰まってしまうことがあります。詰まると、当然ながら油分がうまく分泌されません。
油分を失った涙は、たとえ水分の分泌量が十分であっても、どんどん蒸発してしまいます。これが涙の「質的異常」によるドライアイの典型。目が乾くだけでなく、油分が足りないことでひどくなるケースも多いのです。
加齢
年齢を重ねることも、ドライアイがひどくなる自然な要因の一つとして挙げられます。
まず、涙腺の働きが少しずつ低下し、涙の分泌量そのものが減ってくる傾向があります。40代、50代と年代が上がるにつれて、この傾向は強まるといわれています。
さらに深刻なのが、「マイボーム腺」の機能低下です。年齢を重ねるとともに、分泌される油分の質と量が悪化しがち。これにより、涙の蒸発を防ぐフタの機能が弱まってしまいます。
ただでさえ涙の「量」が減りがちなところに、涙の蒸発を防ぐ「質」が低下することで、目は余計に乾きやすくなり、症状がひどくなるリスクが高まってしまうのです。
ドライアイがひどくなるのを避けるための対策

ドライアイがひどくなるのを防ぐためには、日常生活の中でできるセルフケアがいくつかあります。
ここでは、今日からでも始められる具体的な対策をご紹介します。
目に優しい栄養素を十分に摂る

まずは毎日の食事内容を見直し、目に良い栄養素を積極的に摂ることを意識してみましょう。私たちの体は食べたもので作られていますから、涙の状態を安定させ、目の健康を維持するためにも、体の中から栄養でサポートしてあげることが大切です。
特に注目したいのが「ビタミンA(レチノール)」です。ビタミンAは、目のうるおい成分であるヒアルロン酸を体内で作り出すのを助けたり、涙を目の表面にしっかりとどまらせるために必要な「ムチン」というネバネバ成分の分泌を促したりする働きがあります。
ビタミンAが不足すると、暗いところでものが見えにくくなる「夜盲症(やもうしょう)」や視力低下などを引き起こす可能性もあるため、適量を毎日の食事に取り入れたいですね。
ほかにも、以下のような栄養素がドライアイ対策におすすめです。
- 1ビタミンB群
- 2ビタミンC
- 3アスタキサンチン
これらをバランスよく摂ることを意識しましょう。
ひとみケアのためのオールインワンサプリ「Eyepa(アイーパ)」

毎日の食事だけで、目に必要な栄養素をすべてバランスよく補い続けるのは、忙しい現代人にとってなかなか大変なことかもしれません。そんな方には、ひとみケアのためのオールインワンサプリメント「Eyepa(アイーパ)」がおすすめです。
Eyepaは、眼科医が原材料の選定を監修。配合されている栄養素は10種類以上にも及び、先ほどご紹介したビタミンA、ビタミンB群、ビタミンCはもちろん、目の健康維持に重要とされるルテインやアスタキサンチンなども含まれています。

目の健康を維持したい方が摂るべき栄養素を、手軽にまとめて補給できる設計です。
品質面でもこだわりがあり、医薬品レベルの管理基準である「GMP認定工場」で製造されているため、毎日口にするものとしての安心感があります。

さらに、香料や保存料など不要は添加物は使用していません。
購入しやすいシステムが整っているのも魅力です。お得な初回割引が用意されているほか、いわゆる「定期縛り」がなく、いつでも解約や変更が可能。これなら「まずは試してみたい」という方でも気軽に始められますね。
興味を持たれた方は、ぜひ下のバナーから詳細をチェックしてみてください。
目を温める

目を温めることも、ドライアイがひどくなるのを和らげるセルフケアとしておすすめです。これは専門的に「温罨法(おんあんぽう)」と呼ばれています。
この方法が特に有効なのは、「マイボーム腺」の詰まりが関係している場合です。マイボーム腺に詰まった油分は、冷えると固まりやすい性質がありますが、逆に温めることで溶けやすくなります。
市販されている蒸気が出るタイプのホットアイマスクや、電子レンジで温めて繰り返し使えるタイプのアイマスクを利用してみましょう。
目薬を使う

目薬(点眼薬)を使って、不足しているうるおいを直接補うのも一つの方法です。目の乾燥感を素早く和らげ、目の表面を保護できます。
ただし、目薬は「させばさすほど良い」ものではありません。一日に何十回もさし過ぎると、涙に含まれている大切な栄養分や、目を守る成分まで一緒に洗い流してしまい、かえって逆効果になることがあります。用法・用量はきちんと守りましょう。
ドライアイ対策として目薬を使う場合、以下のようなタイミングでさすのがおすすめです。
- 1起床後、寝ている間に乾いた目にうるおいを補給するとき
- 2午後から夕方にかけて、パソコン作業などで目の疲れや乾きを感じ始めたとき
- 3就寝前、一日の目の疲れをリセットし、乾燥から守る準備をするとき
ご自身の生活リズムに合わせて、目薬を上手に取り入れてみてください。
エアコンによる室内の乾燥を防ぐ

エアコンは現代の生活に欠かせませんが、使い方次第では目の大敵にもなります。エアコンの使用により乾燥した場所に長い時間いると、涙がどんどん蒸発し、症状を悪化させる原因となるからです。
加湿器があれば積極的に使用し、室内の湿度を常に50%前後にキープするように心がけましょう。加湿器がない場合は、濡れタオルや洗濯物を室内に干しておくだけでも、水分が蒸発して加湿効果が得られます。
また、エアコンの風が直接当たると、涙はあっという間に乾いてしまいます。風向きを調整し、直接当たらないように工夫するだけでも、目の乾燥を防げるはずです。
ドライアイがひどくなることに関するよくある質問

ここでは、ドライアイに関してよく寄せられるご質問と、それに対する回答を簡潔にまとめてご紹介します。
ドライアイはどんな人がなりやすい?

ドライアイがひどくなる最大の要因ともいえるのが、パソコンやスマホの長時間使用です。画面への集中による「まばたきの減少」が、涙の蒸発を促してしまいます。
また、エアコンが効いて空気が乾燥したオフィスなどで日常的に過ごしている方は、涙が蒸発しやすいため注意が必要です。
コンタクトレンズ(特にソフトレンズ)を使用している方も、レンズが涙を吸収するためリスクが高まります。
ドライアイがひどくなると失明する?
ドライアイが直接的な原因となって失明に至る危険性は、基本的にはありません。ドライアイは主に目の表面(角膜や結膜)の病気であり、視力に直結する目の奥の「網膜」や「視神経」といった組織に、深刻なダメージを与えるものではないからです。
ただし、「失明しないなら安心」と放置してしまうのは、おすすめできません。実用視力(日常生活での見え方)が低下したり、角膜感染症といった別の病気を引き起こすリスクが高まったりするため、早めの対策を心がけましょう。
ドライアイは完治する?
現在の医学では、ドライアイを「完治」させる、つまり病気になる前の状態に完全に戻す治療法は、まだ確立されていません。
ドライアイは風邪のように一時的なものではなく、加齢や長年の生活習慣、体質といった、複数の要因が複雑に絡み合って発症する「慢性的な状態」であることが多いためです。
治療の目的は「完治」させることではなく、不快な症状を和らげ、快適な日常生活を送れるように「コントロール」することにあります。治療には効果が現れるまでに時間がかかる場合もありますが、根気よく治療を続けることが重要です。
ドライアイがひどくなる前に対策しよう

ドライアイを単なる「目の乾き」や「疲れ目」と軽視していると、日常生活での見え方の質が下がったり、角膜感染症のリスクが高まったり、さらには頭痛や肩こりといった全身の不調にまでつながる可能性があります。
パソコン作業が多い、コンタクトレンズを使っている、エアコンの効いた部屋に長くいるなど、思い当たる原因がいくつかあったかもしれません。
大切なのは、「目がかすむ」「ショボショボする」といった初期症状に早めに気づき、放置しないことです。
ドライアイに対して、今日から始められるセルフケアはたくさんあります。ご自身の生活に取り入れやすいものから、ぜひ試してみてください。
- 1エアコンの風向きを変える
- 2加湿器を使う
- 3目を温めてみる
- 4目薬を上手に活用する
この記事に登場する専門家

かんない駅前眼科クリニック院長
福永 ひろ美
【ひとみケアサプリEyepa監修・眼科医】 日々の生活の中で、バランスよく必要な栄養素を摂取することも大切なのです。Eyepaは眼の潤いをサポートしてくれるビルベリーを始め、抗酸化成分であるルテインやアスタキサンチン、その他多様な成分がオールインワンに含まれており、非常に理にかなった製品だと思います。

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神屋ヒロキ
執筆実績500記事を超える専業Webライター。ITから法律、ECビジネス、健康問題まで幅広く執筆。趣味は小説執筆と音声入力と生活改善。
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