2025-10-07
怒りっぽいのは認知症の初期症状?性格との見分け方や進行を遅らせる対策

「怒りっぽいのって認知症の初期症状?」
「なぜ認知症で怒りっぽくなるの?」
自分の周りで急に怒りっぽくなった方がいて、悩んでいませんか?
もともと短気ではなかったにも関わらず、突然よく怒るようになった場合、認知症の始まりである可能性があります。
初期段階であれば、進行抑制のためにも早めに対策や治療を受けることが大切です。
本記事では、認知症の初期症状や怒りっぽくなる原因、対策を解説します。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授

Webライター
のん
- 薬膳調整士
- 漢方コーディネーター
- 化粧品3級
認知症の初期症状で怒りっぽくなることがある
認知症の初期段階では、性格や行動にこれまでと違う変化が現れることがあります。特に「怒りっぽくなる」ことは周囲が気づきやすいサインのひとつです。
その他、記憶や判断力の変化も見られることがあります。
認知症初期に見られる症状
認知症の初期段階では、以下のような症状がみられることがあります。
- 1怒りっぽくなる
- 2短期間の記憶が喪失する
- 3自己判断力が鈍る
では、一つずつ解説します。
怒りっぽさの特徴
認知症の初期に見られる「怒りっぽさ」は、医学的に「易怒性(いどせい)」と呼ばれます。特にアルツハイマー型認知症で多く見られる症状で、これまで温厚だった方が突然怒りやすくなるというものです。
場合によっては、大声で威嚇する、手を出す、蹴るといった激しい行動を示すこともあり、周囲にとっても戸惑いやすい変化です。
短期間の記憶喪失の特徴
認知症初期では、数日前の出来事を忘れてしまう短期間の記憶喪失が見られることがあります。
通常の物忘れであれば、約束の内容は覚えていても当日うっかり忘れてしまう程度ですが、認知症では約束自体を忘れてしまい、思い出すことも困難になります。
症状が進むと、長期的な記憶も失われ、長年住んだ家の住所や道順がわからなくなることも珍しくありません。
自己判断力の鈍化の特徴
初期の認知症では、目の前の出来事や状況を正しく理解し判断する力が低下します。
例えば、お会計の際にいくら払えばよいかわからなかったり、支払い方法が理解できなかったりするというケースも。また、赤信号を渡ってしまうなど、日常生活で危険を伴う行動が増えることもあります。
怒りっぽさ|性格と認知症の見分け方
性格的に短気な方と、認知症による怒りっぽさとの違いは、主に「急な性格の変化」や「怒る頻度の増加」で判断できます。
認知症の場合、これまで温厚だった方が突然怒りやすくなったり、些細なことで激しく反応するようになったりします。
重要なのは、認知症由来の怒りは病気が背景にあるため、本人を責めても改善は期待できない点です。以前とは違う様子に気づいたら、早めに医療機関に相談することで、症状の理解や適切な対応につなげることができます。
認知症の初期で怒りっぽくなる原因
認知症の初期段階では、これまで温厚だった方が突然怒りっぽくなることがあります。その背景には、脳や心身の変化が関わっており、単なる性格の問題ではありません。
では、原因を詳しく解説します。
前頭葉の萎縮が始まっている
前頭葉はおでこ側に位置し、思考や判断、感情のコントロール、コミュニケーションなどを担う脳の重要な部位です。
加齢や認知症の進行に伴い、この前頭葉が萎縮し、機能が低下すると、感情の抑制力が弱まります。その結果、冷静に対処できるはずの状況でも、怒りが爆発しやすくなるのです。
そこにストレスが重なると、前頭前野の働きはさらに低下し、怒りを抑えることが難しくなることがあります。
精神的なストレス
認知症初期では、思うように行動できなかったり、周囲に理解してもらえなかったりすることが増え、精神的なストレスがたまりやすくなります。自分の価値観や行動を否定されると、能力の低下を突きつけられたように感じ、自尊心が傷つくことも少なくありません。
具体的には、できていたことができない現実を隠そうとして、怒りとして表れる場合があります。また、気持ちや体調をうまく伝えられないもどかしさも、イライラや怒りにつながる要因です。
認知機能の低下により状況判断が難しくなり、不安や混乱から周囲にあたることもあります。
体調不良へのストレス
認知症の方は、自分の体調を正確に把握することが難しく、どのような不調が起きているのか理解しにくい状態です。加えて、体調の変化や痛みを周囲に伝えることも困難で、必要なサポートを受けにくくなります。
健康な方であれば「足をぶつけたのが原因」と理解できる痛みも、認知症の方は原因が分からず不快感を抱えることになります。
脱水や便秘、体力低下などの身体的不快感もストレスとなり、痛みやもどかしさがイライラや怒りに変化しやすくなります。
認知症の進行を早める要因
認知症は、脳の機能低下だけでなく、生活環境や心理的な影響によっても進行が早まることがあります。ここでは、進行を加速させやすい主な要因を解説します。
ストレスの蓄積
物忘れや日常生活での失敗が増えると、周囲からの指摘や注意が大きなストレスになります。そしてストレスが蓄積すると、脳の血流が低下し、神経細胞に影響して症状の進行を早めることがあります。
また、失敗を恐れて行動や意欲が減ると脳への刺激も不足し、進行が加速する場合も。さらに、自分の変化やできないことへの不安・自信喪失も心理的負担となります。
脳への刺激が少ない
認知症の進行を早める要因の一つに、脳への刺激不足があります。
例えば、家族や介護者が先回りして家事や買い物を代わりに行うと、本人が自分で考え判断する機会が減り、脳への刺激低下につながるでしょう。
また、寝たきりや病気による活動制限で会話や身体運動が減ると刺激が不足し、認知症の進行を促す要因となることもあります。物忘れで落ち込み、外出や会話を避けることも進行の一因です。
突然の環境変化
入院や引っ越し、介護施設への入所など、急な生活環境の変化は認知症の進行を加速させることがあります。
例えば、これまで日常的に行っていた掃除・洗濯・料理などの家事や、自分で考える行動の機会が減ることで、脳への刺激が不足します。
また、心理的な不安や孤独感、生活リズムの乱れが生じると、混乱や怒り・イライラとして表れることも少なくありません。
認知症の進行を遅らせるための対策
ここでは、認知症の進行を遅らせるために大切なこと、具体的な対策を解説します。進行を遅らせるためには、以下を実践することが大切です。
- 1食べ物・食事の栄養バランスを意識する
- 2薬を処方してもらう
- 3運動をする
- 4脳トレで刺激を与える
では、一つずつ解説します。
食べ物・食事の栄養バランスを意識する
栄養バランスの良い食事は、認知症対策の基本です。特にMIND食(地中海式食事とDASH食を組み合わせた食事法)は、アルツハイマー病のリスクを下げるとされています。
また、積極的に摂取したい栄養素には以下があります。
- 1DHA・EPA:神経細胞の働きを活性化する
- 2ビタミン・ミネラル:脳の酸化ストレスを減らす
- 3発酵食品:腸内環境を整え、脳の健康を維持する
一方で、糖質や甘いもの、小麦・グルテンの過剰摂取は脳への栄養供給が妨げられるため注意しなければなりません。主食・主菜・副菜を組み合わせ、バランスの良い食事を心がけましょう。
手軽に栄養バランスを整えたいならサプリメントがおすすめ
栄養バランスを毎日完璧に整えるのは大変です。献立を考えるだけでも負担になり、栄養に強くこだわると、精神的なストレスが増えてしまう可能性もあるでしょう。
そんなときに役立つのがサプリメントです。
例えばRimenba(リメンバ)は、知力健康をサポートする成分を20種類以上配合したオールインワンタイプです。複数のサプリメントを購入する必要がなく、1日4粒で不足しやすい栄養素をまとめて補えます。
加えてRimenbaは、品質面にもこだわっています。
Rimenbaが製造されているのは、国内有数のGMP認定工場。厳しい検査を行い、基準に合格したものだけを出荷しています。
毎日継続するものであることから、不要な添加物を使わないことにもこだわっています。
品質にもこだわりたって栄養バランスを整えたい方は、ぜひRimenbaをお試しください。定期便なら、初回限定や継続購入がお得に購入でき、送料も無料です。
10日前までであればいつでも解約も可能ですので、まずは一度お試しください。

薬を処方してもらう
認知症は、早めに医師の診察を受けて薬を処方してもらうことが重要です。
アルツハイマー型やレビー小体型認知症には、アリセプト・レミニール・イクセロン・メマリーなどの抗認知症薬が使われます。2023年には、軽度認知症から使用できる新薬レカネマブも承認されました。
薬の効果や副作用には個人差があるため、必ず医師の指示に従いましょう。早期の薬物療法は認知機能低下の進行を抑え、日常生活の安定を支える手助けになります。
運動をする
適度な運動は脳への血流を増やし、神経細胞に酸素や栄養を届けることで、認知機能の維持に役立つといわれています。
ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動や、柔軟性向上やリラックス効果が期待できるヨガ・ストレッチなどもおすすめです。
ただし、無理な運動はストレスにつながることもあるため、楽しみながら続けられる運動を選び、日常生活に取り入れましょう。
脳トレで刺激を与える
脳トレは、頭を使うことで血流が増え、神経細胞の活性化に役立つとされています。
日常生活でも、買い物の暗算や簡単な計算は脳への刺激になります。さらに、手指を使う作業、デュアルタスク、囲碁・将棋・麻雀などのゲームもおすすめです。
複数人で行うとコミュニケーションが生まれ、脳へのより良い刺激につながるでしょう。
毎日無理なく楽しむことで、脳トレが習慣化しやすくなります。個人に合った難易度で行い、続けやすい環境を整えましょう。
突然怒りっぽくなったら早めの認知症対策が大切
認知症の初期では、性格の変化として怒りっぽさが現れることがあります。これまで温厚だった方が急に短気になったり、些細なことで激しく反応した場合は注意が必要です。
認知症が関係している場合、背景には前頭葉の萎縮や精神的・身体的ストレスなどがあり、単なる性格の問題ではありません。
進行を遅らせるには、栄養バランスの良い食事、早期の薬物療法、運動、脳トレなどの生活習慣改善がおすすめです。
手軽に栄養バランスを整えたい方は「Rimenba(リメンバ)」のようなオールインワンサプリメントの活用も検討してみましょう。日々の食事と組み合わせて続けることで、必要な栄養を補い、知力健康をサポートします。

この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授
【知力健康サプリRimenba監修・脳神経内科医】Rimenba(リメンバ)は最近の研究で効果が期待されている葉酸やビタミンB6、ビタミンB12などの栄養素がオールインワンで含まれており、非常に理にかなった製品だと思います。 日々の食事や運動でまかないきれない部分を補ってくれることが期待できます。

Webライター
のん
- 薬膳調整士
- 漢方コーディネーター
- 化粧品3級
娘と保護猫4匹と一緒に暮らすママライター。 さまざまな健康トラブルから「健康」を意識するようになり、漢方や薬膳の資格を取得。 漢方・薬膳・メイク・車系・ペット系など資格や趣味を活かして幅広く執筆。