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2025-11-10

【看護師監修】認知症は遺伝する?原因となる遺伝子や検査、予防策について

認知症は遺伝する?

家族や血縁関係者に認知症の方がいると、「認知症って遺伝する?」「自分も認知症になりやすいのかな」と心配になる方がいるかもしれません。

本記事では、認知症の発症に関係性する遺伝子の種類や割合、検査する方法について解説します。

遺伝子以外の原因や認知症の予防方法など、日常生活で取り組めることについても紹介しますので、ぜひ取り組んでみてください。

この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授

濱野 忠則

  • 脳神経内科長
  • 診療教授

看護師ライター

俵谷こころ

  • 看護師

認知症は遺伝する?認知症の種類と割合

認知症の原因は明確に解明されていませんが、多くの認知症は遺伝とは関係なく発症すると言われています。しかし、一部の認知症では発症リスクが高くなる遺伝子が発見されています。

認知症にはアルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体認知症などいくつか種類があり、それぞれ原因や遺伝による影響も異なります。

ここでは、認知症の種類や遺伝子との関連について解説します。

家族性アルツハイマー型認知症とは

発症に影響を及ぼす遺伝子があると言われているのが、家族性アルツハイマー認知症です。

アルツハイマー認知症は、脳にアミロイドβという物質が蓄積することが原因と考えられています。一方、家族性アルツハイマー認知症の場合、特定の遺伝子の変異でアミロイドβの生産が増え、発症すると言われています。

家族性アルツハイマー認知症はアルツハイマー認知症の2〜3%ほどです。40〜50歳代など比較的若い年齢で発症し、進行が速い傾向にあります。

孤発性アルツハイマー型認知症とは

アルツハイマー型認知症のうち大半は、孤発性アルツハイマー型認知症で、親族に既往歴のないケースです。

家族性アルツハイマー認知症のように直接的な原因となる遺伝子はありませんが、発症リスクを高める感受性遺伝子(リスク遺伝子)があります。

ただし、孤発性アルツハイマー型の発症には、遺伝的な要因だけでなく、生活習慣や他の疾患などの環境要因が関わっているとされています。

レビー小体型認知症とは

レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症や血管性認知症とともに、三大認知症と呼ばれています。

レビー小体という異常なたんぱく質が脳内に蓄積することで、神経細胞にダメージを与えることで発症する認知症です。認知機能の低下だけでなく、筋肉や関節が固くなり思うように動かせなくなるといったパーキンソン症状が現れる病気です。

レビー小体型認知症も、家族内で遺伝していない孤発性が多いとされていますが、発症リスクを高める遺伝子があると報告されています。しかし明確な遺伝のパターンは解明されていません。

認知症の発症に関わる遺伝子は?

認知症の発症のメカニズムは完全に解明されていないものの、特定の遺伝子が関与しています。

ここでは、認知症の原因となる「原因遺伝子」と病気のなりやすさを左右する「感受性遺伝子」について解説します。

認知症の発症の原因遺伝子とは

アルツハイマー型認知症の原因であると言われている遺伝子は3つあります。

  1. 1
    プレセニリン1遺伝子
  2. 2
    プレセニリン2遺伝
  3. 3
    アミロイド前駆体タンパク質(APP)

遺伝子の影響によって必ず発症するというわけではありません。しかしながら、家族性アルツハイマー型認知症の患者の約半数に、これらの遺伝子の変異がみられたと報告されています。

認知症の発症の要因となる感受性遺伝子とは

認知症の発症のリスクに関係があるのが、APOE(アポリポタンパクE)遺伝子です。

APOE遺伝子は、脂質の代謝や脳の老廃物の処理に重要な役割を担っています。

Check

APOE遺伝子とは

誰もが持っている遺伝子です。ε(イプシロン)2、ε3、ε4の3つのタイプがあり、血液型のように両親から1つずつ受け継ぎ、2つの型で構成されます。

ε3を2つ持つ人が日本人に最も多いのですが、ε4を2つ持つ人は認知症の発症リスクが高くなると言われています。

アルツハイマー型認知症はアミロイドβの蓄積、レビー小体型認知症はレビー小体の蓄積が原因です。

そのため、これらの物質の代謝・排出に関係するAPOE遺伝子が認知症の発症リスクを高めてしまうと考えられています。

認知症のリスクを高める遺伝子があるか調べられる?

家族が認知症になった場合、自分も発症のリスクが高いのか知りたい方もいるでしょう。APOE遺伝子などの認知症の発症に関与する遺伝子を検査する方法を紹介します。

認知症の発症の原因となる遺伝子の検査方法

認知症の発症の原因となる遺伝子であるアミロイド前駆体タンパク質(APP)、プレセニリン1遺伝子、プレセニリン2遺伝子の有無や変異を調べる方法は一般的には行われていません。

これらの遺伝子の変異があるとわかっても、現代の医学では発症をしないようにする遺伝的な治療がないため、検査する意義があまりないと言えるでしょう。

先進医療として、すでにアルツハイマー型認知症と診断された患者に対して、これらの遺伝子の変異を調べる検査もあります。しかし、検査対象は発症年齢や家族歴などの条件が当てはまる方のみで、発症前の検査は行われていません。

認知症の発症の要因となる遺伝子の検査方法

認知症の発症の要因となる感受性遺伝子を調べる方法として、一般的に行われているのがAPOE遺伝子の検査です。医療機関で血液検査を行い、自分の持っているε2、ε3、ε4などの型を確認することができます。

APOE遺伝子の検査は、健康保険では受けられないため自費になり、費用の相場は15,000〜20,000円程度です。人間ドックのメニューに含まれていることもあります。

認知症の発症リスクが高い型を持っているかどうかはわかりますが、発症するかどうかを調べられるものではないという点は念頭において検査を受けるとよいでしょう。

遺伝子の影響による認知症は予防できる?

遺伝子検査を受ける受けないに関わらず、認知症の家族がいると遺伝的な原因による認知症を予防できるか気になる方も多いでしょう。

認知症の原因となる遺伝子の変異や、リスクを高める感受性遺伝子そのものをコントロールして発症しないようにするのは難しいとされています。

しかし、原因遺伝子や感受性遺伝子があれば必ず発症する、遺伝子がないから発症しないというわけではありません。生活習慣などの遺伝以外の要因で、認知症を予防できることもあります。

生活習慣など遺伝子以外の認知症の原因になるもの

認知症の発症リスクは遺伝子による差があるものの、食生活や睡眠、運動などの生活習慣や病気など遺伝以外の要因もあります。

特に、孤発性アルツハイマー型認知症や血管性認知症は、遺伝以外の生活習慣による影響が強いと言えるでしょう。ここでは、認知症になりやすい遺伝以外の要因について紹介します。

睡眠不足やストレス

睡眠中に、脳はアミロイドβなど認知症の原因となる老廃物を処理し、脳の外へと排出します。そのため、睡眠時間が短くなると、アミロイドβなどの老廃物が脳に蓄積され、認知症の発症リスクが高まります。

また、ストレスも認知症の発症リスクを高める要因の一つです。ストレスは、全身の血流を悪化させることで、脳の細胞にも十分な栄養や酸素が届きにくくなります。結果、脳が萎縮しやすくなり、認知症を引き起こす原因となることも。

特に記憶を司どる海馬と呼ばれる部位はストレスの影響を受けやすく、記憶障害など認知機能の低下を引き起こしやすくなります。

偏った食事

認知症の発症リスクを高める原因として挙げられるのが偏った食事です。脂質や塩分過多な食事を取り続けていると、動脈硬化や高血圧、肥満を招きます。脳梗塞などの病気を引き起こしやすくなり、血管性認知症の発症リスクを高めることも。

また、糖質の摂りすぎることにより、慢性的に高血糖の状態になることで、インスリンが過剰に分泌されます。インスリンの分泌量が多くなると、インスリン分解酵素が、アミロイドβの分解にまで手が回らず、アミロイドβが蓄積されやすくなることで、認知症の発症の原因になると考えられています。

飲酒や喫煙

過度なアルコールの摂取を続けている人には、脳の萎縮が高い割合でみられます。特に、萎縮がみられるのが、記憶を司どる海馬や、判断力や感情のコントロールを司どる前頭葉です。

慢性的にお酒を飲みすぎている人が認知症を発症すると、認知機能が低下する以外に周りの人からみて、性格が変わったと感じるケースが多いようです。

また、喫煙者は非喫煙者よりも認知症を発症しやすいと言われています。喫煙による脳血流の悪化や、酸化ストレスにより、脳がダメージを受けることが原因として考えられます。

酸化ストレスは、動脈硬化を進行させやすく、脳血管障害に伴う血管性認知症のリスクも高まります。喫煙歴が長いほど発症リスクも高くなる傾向にあるため、できるだけ早く禁煙に取り組みましょう。

認知症の発症リスクを下げるには?

運動や食事など、認知症の発症リスクを下げるために日々の生活でできることを紹介します。

適度な運動や良質な睡眠

運動は、アミロイドβの蓄積を減らす上で効果的と言われています。激しい運動を行う必要はありませんが、週3回以上を目安に定期的に継続するとよいでしょう。

改めて運動する時間をつくるのが難しいという人は、通勤や買い物の際に意識的に歩くようにするなど、日常生活で行える工夫を取り入れてみてください。

また、十分な睡眠は、記憶の整理や脳の疲労回復に欠かせません。睡眠時間が5時間未満であると、7〜8時間睡眠を取っている人に比べて、認知症の発症リスクが高まるとも言われています。

個人差もありますが、1日7〜8時間を目安に、睡眠時間が短くなるときは睡眠環境にこだわるなど良質な睡眠を心がけてください。

バランスの良い食事

認知症の発症リスクを高めると言われている脂質や塩分、糖質を摂りすぎないようにしましょう。ただし、食べなさすぎるのも脳に必要な栄養素が不足している状態になりやすいです。摂取カロリーを守り、バランスの良い食事を心がけてください。

積極的に摂取したい栄養素は以下の通りです。

  1. 1
    葉酸:DNAやRNAなどの核酸の合成をサポート
  2. 2
    ビタミンB群:脳のエネルギー代謝に関与
  3. 3
    DHA・EPA;記憶力や集中力のサポート
  4. 4
    プラズマローゲン:神経細胞のダメージを抑制

葉酸が多く含まれている食材は、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜や納豆、枝豆などです。

ビタミンB群は豚肉や大豆製品、DHAやEPAはサンマやアジなどの魚類に、プラズマローゲンはホタテや鶏肉などに多く含まれています。

知的健康の維持をサポートするサプリ「Rimenba(リメンバ)」

日々の食事にプラスして、サプリメントで栄養をサポートするなら、脳神経内科医が監修したオールインワンサプリメント「Rimenba(リメンバ)」がおすすめです。

Rimenbaは、脳の健康維持に欠かせないDHA・EPA、葉酸、ビタミンB群などの栄養素を20種類以上バランスよく配合。1日4粒で、不足しがちな栄養素を補うことができます。

さらに、Rimenbaは、国が定めた品質基準をクリアしたGMP認定工場で国内生産されており、香料や保存料など添加物は一切使用していません。

初回はお得に始められる割引があり、定期コースの回数縛りもなく、いつでも解約できます。

必要な栄養素をしっかりと摂取しつつ、品質にもこだわったサプリメントを使い始めたい方は、ぜひRimenbaをお試しください。

コミュニケーションなどの社会生活

他者や社会と繋がりを持ち、コミュニケーションを活発に行うことは、脳の活性化やストレスの軽減にもなります。社会参加によって活動量が増えると生活習慣病の予防にもつながるでしょう。

老年期、仕事を退職した方や、一人暮らしをしている方、趣味がなく外出する機会がないといった方は社会参加を心がけるのがおすすめです。

生活習慣を整えて認知症の発症リスクを下げよう

認知症の原因となる遺伝子は存在しています。しかし、遺伝的に認知症の発症リスクが高い遺伝子を持っているからといって必ずしも発症するわけではなく、また遺伝子がなくても発症することもあります。

認知症への対策として、遺伝子の有無に関わらず、生活習慣などを整えることが大切です。加えて、適度な運動や十分な睡眠を心がけましょう。

また、栄養バランスの整った食事を意識し、不足しがちな栄養素はサプリメントで補うのがおすすめです。

知的健康の維持に役立つサプリメントをお探しの方は、DHA・EPAや葉酸などの栄養素が20種類以上オールインワンで含まれているRemenbaをぜひこの機会にお試しください。

この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授

濱野 忠則

  • 脳神経内科長
  • 診療教授

【知力健康サプリRimenba監修・脳神経内科医】Rimenba(リメンバ)は最近の研究で効果が期待されている葉酸やビタミンB6、ビタミンB12などの栄養素がオールインワンで含まれており、非常に理にかなった製品だと思います。 日々の食事や運動でまかないきれない部分を補ってくれることが期待できます。

看護師ライター

俵谷こころ

  • 看護師

看護師として腎臓内科・呼吸器内科病棟勤務後、医薬品・医療機器関連のソリューション会社に勤務。2021年よりWEBライターとして活動。丁寧でわかりやすい記事の執筆を心掛けております。

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