2025-12-29
【管理栄養士監修】自律神経を整える食べ物と栄養素8選|飲み物やコンビニ食も紹介

「最近、疲れが取れない」「夜中に目が覚める」「些細なことでイライラしやすい」などの不調がある場合は、自律神経の乱れが原因かもしれません。
自律神経は、活動時に優位になる「交感神経」と、休息時に優位になる「副交感神経」の2つから成り立ち、生命維持に必要な機能を無意識のうちにコントロールしています。
本記事では、自律神経を整える栄養素とそれらを含む食べ物を8つ紹介します。
コンビニで手軽に買える食品や飲み物も紹介するので、日々の食生活の中で不調を整える参考にしてみてください。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授
管理栄養士ライター
堀川えり
- 管理栄養士
- フードスペシャリスト
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
自律神経とは?乱れると疲れやイライラの原因に

自律神経は、体が自律的に動く神経系のことで、呼吸や体温、心拍、消化、代謝など、生きていく上で欠かせない生命活動を維持しています。
自律神経の中枢は脳にあり、ストレスや環境の変化に対応しながら適切な状態を保っているのです。
例えば、活動することが多い日中は交感神経が優位になり、休息や睡眠に向かう夜は副交感神経が優位になるなど、一日のリズムが存在します。
しかし、不規則な食事や夜更かし、過度のストレスが続くと自律神経のバランスが乱れて交感神経が優位になり、無意識な中で緊張が続いたり、イライラしやすくなったりする場合があります。
自律神経を整える食べ物と栄養素8選
自律神経を整える食べ物と栄養素には、以下のものがあります。

ここからは、それぞれの食べ物の役割や多く含む食品、おすすめの食事例を紹介します。
GABA

<GABAを含む食べ物>
- 1トマト
- 2玄米
- 3かぼちゃ
- 4大豆もやし
GABAは「γ-アミノ酪酸」とも呼ばれる、遊離アミノ酸の一種です。
GABAは神経伝達物質として脳に存在し、外的なストレスに対して苦痛を軽減させる重要な役割を果たす可能性があると考えられています。
また、ストレスや疲労感の軽減、睡眠の質、血圧調整などの機能が報告されています。
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【食事例】
・玄米入りトマトリゾット
・かぼちゃサラダ
・白米に玄米を混ぜる
トリプトファン

<トリプトファンを含む食べ物>
- 1乳製品
- 2大豆製品
- 3バナナなど
トリプトファンは体内で合成できない必須アミノ酸の一つであり、睡眠や精神の安定、記憶や集中などに関わる働きが期待されています。
トリプトファンは脳内で「幸せホルモン」とも呼ばれる「セロトニン」の合成に関わり、脳が緊張やストレスを感じた際に分泌される神経伝達物質の一つです。
セロトニンはストレスの緩和に役立ち、自律神経のバランスを整える働きが期待されています。
サプリメントを活用する際は1日220mgの摂取量を目安にし、過剰摂取に注意しましょう。
参考文献:食品安全委員会
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【食事例】
・鶏肉のチーズパン粉焼き
・ブリの照り焼き
オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)

<オメガ3脂肪酸を含む食べ物>
- 1まぐろ
- 2さば
- 3さんま
- 4いわし
オメガ3脂肪酸は、自律神経の脳の情報伝達を助けたり、ストレスによる不安を抑えたりする働きが期待されています。
喜怒哀楽などの感情のコントロールには、脳が関わっており、オメガ3脂肪酸が不足して脳に含まれる脂質バランスが乱れると、本来の機能が発揮できないことも。
そのため、脳の健康を保つためにはオメガ3脂肪酸の摂取も大切です。
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【食事例】
・まぐろのカルパッチョ
・さばの塩焼き
DHA・EPAを摂るならサプリメントがおすすめ
DHA・EPAは熱に弱い性質があり、1日に必要な量を食事だけで補うのは難しいと言われています。
DHA・EPAを効率的に摂るためには、サプリメントを活用してみましょう。
DHAやEPAを含む「Rimenba(リメンバ)」は、脳神経内科医監修のもと、温活・更年期以降に必要な栄養素をオールインワンで配合したおすすめのサプリメントです。
ぜひ自律神経を整える食べ物と一緒に取り入れてみてください。
ビタミンB群
ビタミンB群も自律神経を整えるために重要です。特に意識的にとりたいのは、「ビタミンB6」と「ビタミンB12」です。
ビタミンB6
ビタミンB6は、先ほど紹介したトリプトファンと同じく必須アミノ酸の一つです。
必須アミノ酸は、精神の調子を整えるために大切な神経伝達物質を作る働きが期待されています。
<ビタミンB6を含む食べ物>
- 1かつお
- 2鶏肉
- 3バナナ
- 4大豆
トリプトファンからセロトニンが合成され、その過程で必要なのが、ビタミンB6です。
ビタミンB6は、1日1.2〜1.5mgが推奨量です。(成人の場合)
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【食事例】
・まぐろやかつおの刺身やたたき
・バナナときなこの飲み物
ビタミンB12
ビタミンB12は、自律神経の働きをサポートする働きが期待されます。
ビタミンB12が不足すると、倦怠感やめまい、手足がしびれる、気持ちが落ち込むといった不調も起こりやすいと考えられています。
<ビタミンB12を含む食べ物>
- 1しじみ
- 2赤貝
- 3牛、鶏レバー
通常の食事で、ビタミンB12の欠乏症は起きにくいといわれていますが、不調を感じた時はレバーや肉、貝類などの食品を摂るようにするとよいでしょう。
また、ビタミンB12が体内で消化・吸収されるためには、ビタミンB6やナイアシン、葉酸などの協力も必要です。
これらの栄養素が含まれるサプリメントの摂取もおすすめです。
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【食事例】
・しじみのみそ汁
・レバニラ炒め
ビタミンC
<ビタミンCを含む食べ物>
- 1ブロッコリー
- 2赤ピーマン
- 3キウイフルーツ
ビタミンCはコラーゲンやL-カルニチンなど、特定の神経伝達物質の合成に関わる栄養素です。不足すると、多くの不調を感じることが考えられます。
熱によって壊れやすい性質をもつビタミンCは生食がおすすめです。
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【食事例】
・ブロッコリーの和え物
・オレンジやキウイフルーツなどを生食で食べる
発酵食品と食物繊維

<食物繊維を含む食べ物>
- 1海藻
- 2切り干し大根
- 3きなこ
食物繊維は、腸内環境と密接に関わっていることが明らかになっています。
これを「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」といい、腸内環境を整えることは自律神経の働きをサポートし、さまざまな不調を緩和する可能性が期待されているのです。
また、食物繊維は腸内環境を保つために必要な「善玉菌」の栄養源。発酵食品と組み合わせることで、便通や腸内環境の改善につながる可能性が考えられています。
発酵食品の例として、ヨーグルトや納豆、チーズ、みそ、しょうゆ、お酢などがあります。
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【食事例】
・わかめの酢の物
・切り干し大根の炒め煮
カルシウム
<カルシウムを含む食べ物>
- 1乳製品
- 2干しエビ、小魚
- 3小松菜
カルシウムは神経伝達物質の放出に関わり、神経の緊張を緩めて、興奮を抑える働きが期待されます。
多くの年代で不足しやすい栄養素であり、効率よい摂取のためには、カルシウムの吸収を助けるビタミンDとの同時摂取がおすすめです。鮭やきのこ類と一緒に料理に加えてみてはいかがでしょうか。
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【食事例】
・鮭のクリーム煮(小松菜入り)
・干しエビときのこの和風パスタ
マグネシウム

<マグネシウムを含む食べ物>
- 1ごまやアーモンド、カシューナッツなどの種実類
- 2海藻類
- 3油揚げやみそなどの大豆加工製品
マグネシウムは、神経系の機能維持・伝達に関わり、交感神経を抑制する働きが期待される栄養素です。
不足すると、集中力や記憶力の低下、疲労感や食欲不振、気分の落ち込み、不眠などの原因になる可能性もあるため、積極的に摂取しましょう。
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【食事例】
・ほうれんそうのごま和え
・アオサと油揚げのみそ汁
【コンビニで買える】自律神経を整える食事のポイント

自律神経を整える食事は、上記の栄養素や食べ物をバランスよく摂ることが大切です。
コンビ二エンスストアでは、以下の点に注目して食べ物を選ぶとよいでしょう。
【コンビニで買える食事】
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・玄米やごま、鮭、おかかなどの入ったおにぎり
・具だくさんのインスタントみそ汁
・牛乳や豆乳などの飲み物
・肉や魚、野菜が入っているおかず
・チーズやヨーグルト、カットフルーツなど
菓子パンやおにぎり、パスタのような単品料理よりも、複数の食材が入った食品を選ぶことにより、コンビニでも自律神経を整える栄養素が補いやすいです。
自律神経を安定させる生活習慣

自律神経を整えるためには、規則正しい生活習慣とストレス管理が基本です。
ストレスや疲れを感じたときは、適度にリラックス時間を取り入れてみてください。
【自律神経を整える生活習慣】
- 1アロマセラピーや趣味などのリラックス時間を作る
- 2昼夜逆転を避け、規則正しい生活を意識する
- 3軽い運動や散歩、ストレッチをやってみる
- 4温めのお湯にゆっくり入浴する
頭痛やめまい、倦怠感、便秘や下痢、不安やイライラを感じたときは、自律神経の乱れによる不調の可能性が考えられます。
日々の生活習慣を見直し、リラックスする時間や体を動かす時間を意識的に設けてみましょう。
自律神経を乱す食事と生活習慣のポイント

自律神経を整えるためには、規則正しい食事を取ることに加え、「自律神経を乱さないための工夫」も重要です。ここでは、特に気をつけたい食事や生活習慣のポイントを紹介します。
糖質に偏った食事は避ける
自律神経を乱す可能性のある食事に、糖質の過剰摂取が考えられます。
糖質の摂取によって血糖値の上昇が起こると、それを下げるために多くのホルモンが分泌されるためです。
また、急激な血糖の低下により、血管への負担、脳への血流低下の可能性があり、新たな不調を引き起こす原因にもなりかねません。
甘いお菓子やスナック菓子は食べる日を決めて習慣化しないように気をつけてください。
カフェインを含む飲料を過剰摂取しない

カフェインは神経を落ち着かせる「アデノシン」と呼ばれる物質と構造が似ています。
そのため、アデノシンの受容体に結合することで、その働きが阻害され、神経の興奮につながると考えられています。
また、カフェインの過剰摂取によって、中枢神経が過度に刺激されると、めまいや心拍数の増加、興奮、不安、不眠などを引き起こすことも。
カフェインはエナジードリンクやコーヒー、玉露、煎茶、紅茶などに多く含まれています。
できれば、カフェインを含む飲み物は1日1〜2杯に留めるとよいでしょう。
過度の飲酒は控える
「夜になかなか寝付けない」「何度も夜中にも起きてしまう」ときに、お酒を飲む方もいるかもしれません。
しかし、就寝前の飲酒は睡眠の質を妨げ、生活習慣および自律神経の乱れにつながる可能性が考えられます。
また、寝酒が習慣化し耐性がつくことで、同じ飲酒量では寝付けず、結果的に飲みすぎてしまうことも。これらの悪循環を食い止めるためにも、就寝前の飲酒は避けたほうが無難です。
自律神経を整えるために食事とサプリメントで栄養を補おう

慢性的な疲れや睡眠の質、ストレスによる体調不良を改善するには、普段の食事で不足しがちな栄養を補うことが大切です。しかし、栄養素を日々の食事だけで継続的に補っていくことは難しいかもしれません。
そのようなときは、普段の食生活と合わせて、サプリメントを活用するのがおすすめです。
「Rimenba(リメンバ)」は、年齢を重ねるごとに不足しがちな栄養素や、日々の健康維持に必要な栄養素をバランスよく含んだオールインワンサプリメントです。

脳神経内科医監修のもと、先ほど紹介したDHA・EPAをはじめ、ビタミンB6、ビタミンC、カルシウム、マグネシウムなど20種類以上の栄養素が配合されています。
また、サプリメントならではの利用メリットもあります。
- 1好き嫌いや食べ合わせに深く悩まなくてもよい
- 2気になったタイミングで手軽に栄養補給が可能
- 3忙しい日々の中でも習慣化しやすい
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授
【知力健康サプリRimenba監修・脳神経内科医】Rimenba(リメンバ)は最近の研究で効果が期待されている葉酸やビタミンB6、ビタミンB12などの栄養素がオールインワンで含まれており、非常に理にかなった製品だと思います。 日々の食事や運動でまかないきれない部分を補ってくれることが期待できます。
管理栄養士ライター
堀川えり
- 管理栄養士
- フードスペシャリスト
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
「身近な人の健康を支えたい」という想いで活動している管理栄養士ライター。学校や保育園での調理業務、医療機関での外来栄養指導を経て独立。食の専門知識をわかりやすく伝えるため、200記事以上の執筆を担当。


















